なへ(苗)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 種子から発芽して間のない幼い草や木。特にそのうちで、草本植物のものを苗、木本植物のものを苗木という。 万葉集(8C後)三・四〇七「春霞春日の里の植子水葱(うゑこなぎ)苗(なへ)なりといひし枝はさしにけむ」
東寺百合文書‐を・文安四年(1447)卯月日・上久世庄下作人等申状「既になゑをすゑ」
② 特に、稲の苗。さなえ 万葉集(8C後)一四・三四一八「上毛野(かみつけの)佐野田の奈倍(ナヘ)の占苗(むらなへ)に事は定めつ今は如何にせも」
宇津保物語(970‐999頃)吹上上「春は一二万丁のたに、なはしろをまき、なへを植ゑても」
③ 「なえいろ(苗色)」の略。
広辞苑 名詞
㋐種子から発芽して間のない幼い植物。特に、移植前の幼い植物の称。狭義には、草本植物のものを「苗」、木本植物のものを「苗木」という。
㋑広義には種苗のこと。
早苗 (さなえ) 万葉集14「 上毛野 (かみつけの)佐野田の―」
③苗色の略。
大言海 名詞 生延 (ナリハヘ)ノ約カ〕
(一)草木ノ種子ノ()エ出デタルモノ。
字鏡 五十三 「苗、奈倍」
名義抄「苗、ナヘ」
華嚴經私記音義「苗、那閇」
萬葉集、三 四十三 「春霞、カスガノ里ノ、植ヱコナギ、苗ナリト云ヒシ、枝ハサシニケム」
「稻ノ苗」瓜ノ苗」杉ノ苗」
(二)專ラ、稻ノ苗ノ稱。 萬葉集、十四 十四 「上毛野、 佐野田 (サヌダ)ノ奈倍ノ、ムラ奈倍ニ、コトハサダメツ、今ハイカニセモ」

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最終更新:2025年10月04日 17:09