なべ

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① ( 肴(な)を煮る瓮(へ)の意 ) 食物を煮たりいったりいためたりする器。金属製または陶器製で、ふつう円形で釜よりも底が浅く、蓋・把手・つるなどをつける。 日本書紀(720)仲哀八年正月「柴嶋を割りて、御甂と為。〈御甂、此を彌那陪(みナヘ)と云ふ〉」
② 「なべりょうり(鍋料理)」の略。 当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二「ヲイ姉さん、鍋(ナベ)を二人前に酒だ」
③ 子どもの育ちにくい家で、生児の健康を念じてつける人名。また、埼玉県では①に入れた湯で産湯をつかわせ、①をかぶらせると丈夫に育つという俗信がある。
④ 江戸時代、搗米屋の庭に米のないことをいう語。 〔稲の穂(1842‐幕末頃)〕
⑤ 女中や下女をいう俗語。おなべ 雑俳・柳多留‐一五(1780)「此ぬしなべとあるたらい馬につけ」
⑥ 俗語で、女または女陰。 雑俳・柳多留‐四〇(1807)「宝舟すりこ木六本鍋壱つ」
広辞苑 名詞 ①(ナは肴、ヘは瓮の意)食物を煮たりいためたりする器。金属製または石製・陶製で、底が比較的浅く口が開き、蓋・把手・つるなどを付ける。 〈新撰字鏡6〉
②鍋料理。鍋物。 「寄せ―」「―をつつく」
③下女の通名。おなべ
大言海 名詞 魚菜 ()()ノ義。韓語、なむび〕
魚菜ヲ煮ルニ用ヰル器。土製ナルヲ元トシ、金屬製ナルヲ、古クハ、かななべ、今、てつなべト云フ。然レドモ、今ハ土製ナルヲ、どなべト云ヒ、金屬製ナルヲ、單ニなべト云フ。
倭名抄、十六金器類「鍋、加奈奈倍、瓦謂之堝
同、同 十二 瓦器類「堝、奈閉、金謂之鍋
字鏡 四十 「鏊奈戶」
仲哀紀、八年正月「御甂、此云彌那陪
應神紀、二年三月「小甂、此云烏儺謎
顯季集「トシモヘヌ、ツクマノ神ニ、コトヨセテ、なべノカズニモ、人ノイレナン」

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附箋:名詞 物品

最終更新:2025年10月04日 17:35