なら(楢)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ブナ科の落葉高木コナラと、それに近似のミズナラ、ナラガシワなどの総称。いずれも「どんぐり」がなるが、落葉樹で、常緑のカシ類と対比される。狭義にはコナラをさす。ならの木。 播磨風土記(715頃)賀茂「楢原(ならはら)と号くる所以は、柞(なら)此の村に生へり。故、柞原(ならはら)と曰ふ」 楢・柞・枹
[語誌]( 1 )「万葉集」ではさほど詠まれていないが、平安時代に入ると主にその葉が歌人たちの注目を集めるようになり、「楢の葉」「楢の葉がしは」などの形で詠まれている。季節としては夏で、大きな葉をそよがせるほどの涼風を感じさせるものが多い。
( 2 )冬の歌材としても好まれ、雪・時雨・霜が落葉などに降りかかる情景を、何らかの淋しさと共に詠んだものが多い。
広辞苑 名詞 ①コナラ(ナラ)・ミズナラなどの総称。カシと同属だが常緑でないものをいう。 楢・柞・枹
コナラの別称。古名、ははそ 古今和歌集雑「神無月時雨降りおける―の葉の名におふ宮の古言ぞこれ」
大言海 名詞 (カシハ)ノ一種。落葉喬木ニシテ、高サ六七丈ニ達シ、樹皮ハ赭黑色ニシテ帶黃綠、白色ノ斑紋アリ、葉ハ倒卵形ニシテ、長サ三寸許リ、實ノ長サ八九分、彈丸狀ニシテ、杯狀ノ殼斗ヲ有ス。材ハ薪炭、及、器具用、又ハ、 香蕈 (シヒタケ)ヲ作ル料トナル。一名、ナガガシ。又、コバウソ。ナラガシハ。ナラノキ。かし ()(柏)ノ條ヲ見ヨ。
一種、又、()楢アリ、其條ニ註ス。
倭名抄、廿 廿九 木類「楢、奈良」
字鏡 四十八 「柞、櫟也、奈良乃木」
天治字鏡、七「楢、奈良乃木」

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附箋:名詞 植物

最終更新:2025年10月25日 14:05