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はぬ(撥)

日本国語大辞典
辞書 品詞 解説 例文 漢字
広辞苑 他動詞 (「跳ねる」と同源)
①先を勢いよくあげる。払い上げる。
万葉集2「沖さけて漕ぎ来る船辺つきて漕ぎ来る船沖つ櫂いたくな―・ねそ辺つ櫂いたくな―・ねそ」。
日葡辞書「ハシヲバハネハヅシ、云々」「ゴロクジュウニンシテモ、ヲシハタラキガタキダイバンジャク(大磐石)ノアリケルヲ、エイトハネヲコシ」
撥ぬ
②(「刎ねる」と書く)()ぎ切る。払い斬る。 安康紀「自ら(くびは)ねて 皇尸 (みかばね)の側に(みまか)りぬ」。
平家物語2「其の弟左衛門の尉師平、郎等三人、同じく首を―・ねられけり」。
日葡辞書「クビヲハヌル」
③投げ捨てる。 浄瑠璃、薩摩歌「心の種のささ舟に、情の上荷―・ねられて」
④一部分をかすめとる。 浄瑠璃、丹波与作待夜の小室節「八文であつたもの一文―・ねて七つにしてあいつが壺へあてがうたは」。
上前 (うわまえ)を―・ねる」
⑤切り捨てる。取り除く。 「厘以下を―・ねる」
⑥除外する。不合格とする。 「筆記試験で―・ねられた」
⑦突きもどす。拒否する。 傾城禁短気「そんな 阿呆 (たわけ)ぬかす客は、―・ねて―・ね散らかせ」
⑧ぶつかってはじき飛ばす。 「車で人を―・ねる」
⑨飛び散らせる。 「泥を―・ねる」
⑩仮名「ん」「ン」で表記される音で発音する。
⑪文字を書く時に筆の先を上げるようにする。 「―・ねるところと、とめるところをはっきり区別する」
大言海 他動詞 (一){末ヲ上ゲテ拂フ。ハネル。 萬葉集二 廿四 長歌「沖ツ(カイ)、痛クナ 波禰 (ハネ)ソ、()(カイ)、痛クナ波禰ソ」
(二)字ヲ書クニ、筆ノ毛ノ末ヲ拂ヒ上グル如ク用ヰル。
(三){薙ギ斬ル。 易林節用集(慶長)上、言辭門「刎、ハヌル、首」
安康紀、元年二月「吾君無罪以死之、悲乎、我父子三人生事之、死不殉、是不臣矣、卽自(クビハネ)之死於皇尸側、軍衆悉流涕」
盛𮕩記、六、大納言音立事「平治ノ亂ニ、旣ニ可首カリシ者ガ」
(四)投ゲ棄ツ。(難船ナドニ云フ)
(五)取リ出シテ除ケ遣ル。除去 「屑ヲはぬ」
(六)物ノ一部ヲ掠メ收ム。 丹波與作(寳永、近松作)中「八文デアッタ物、一文はねテ七ツニシテ、アイツガ壺ヘアテガフタハ」
動詞活用表
未然形 はね ず、らゆ、らる、む、じ、さす、しむ、まほし
連用形 はね たり、き、つ、ぬ、つつ、たし、ても
終止形 はぬ べし、らし、らむ、ましじ、まじ
連体形 はぬる も、かも、こと、とき
已然形 はぬれ ども
命令形 はねよ

日国は同じ見出し語の扱い。「はぬ(跳)」を参照。

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附箋:下二段 他動詞

最終更新:2026年04月04日 17:39