ろ(接尾)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 接尾辞 名詞または形容詞の連体形に付いて親愛の情を表わし、また、語調を整えるのに用いる。
(イ) 名詞に付く場合。
※古事記(712)下・歌謡「広り坐すは 大君呂(ロ)かも」
(ロ) 形容詞の連体形に付く場合。 ※古事記(712)下・歌謡「身の盛り人 羨(とも)しき呂(ロ)かも」
[補注](1)用例は、記紀歌謡と、「万葉集」の東歌・防人歌や「常陸風土記」のような上代東国の歌にほとんど集中している。
(2)名詞に付くことが主であるところから、この「ろ」を形式名詞として、上接の語を含めた全体を体言相当語とする説もある。
(3)係助詞の終助詞的用法である「か」「も」を下に伴って「ろかも」の形をとる例には、間投助詞とする説や「ろかも」で終助詞とする説もあるが、間投助詞は係助詞・終助詞のすぐ下には付いても上には付かないところから考えると無理である。
広辞苑 接尾辞 名詞に付けて口調を整え、また、親愛の意を表す。上代東国方言に多い。 万葉集14「かの子―と寝ずやなりなむ」「 筑波嶺 (つくはね)の嶺―に霞ゐ」
大言海 接尾辞 (一)親愛ノ意アリテ、言語ノ下ニ添フル語。()ろ、()ろ、()ろ、ナドノ類。
(二)意味ナク、語調ノタメニ添フル語。 古事記、下(雄略) 三十三 日下江 (クサカエ)ノ、入江ノハチス、花ハチス、身ノ盛リ人、(トモ)シキ呂カモ」

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最終更新:2024年05月10日 22:08