を(緒)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 名詞 ① 糸やひもなど細長いもの。物を結びとめるもの。 ※古事記(712)上・歌謡「太刀が遠(ヲ)も 未だ解かずて」
② 楽器、弓などの弦。 〔大治本新華厳経音義(奈良末)〕
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「穴あるものは吹き、をあるものは弾き」
③ 履き物につけて、足にかけるひも。鼻緒。 ※小川本願経四分律平安初期点(810頃)「六群比丘、帯〈ヲ反〉多き革屣を著けり」
④ 物事の長く続くこと。また、その続いているもの。 ※万葉(8C後)一五・三七七五「あらたまの年の乎(ヲ)長くあはざれど異(け)しき心は吾(あ)が思(も)はなくに」
⑤ (④から転じて、あるいは玉(魂)をつなぐものの意から) いのち。生命。玉の緒。 ※古事記(712)中・歌謡「御真木入日子はや 己(おの)が袁(ヲ)を 盗み殺(し)せむと 後(しり)つ戸よ い行き違(たが)ひ 前つ戸よ い行き違ひ」
広辞苑 名詞 ①糸や紐など、細長いもの。 「堪忍袋の―が切れる」
②魂をつなぐもの。いのち。玉の緒。 崇神紀「己が―を死せむと」
③履物にすげて足にかける紐。鼻緒。
④楽器や弓に張る糸。 「琴の―」
⑤笠や兜の首に結ぶ紐。
⑥長く続くもの。 万葉集15「年の―長く逢はざれど」
大言海 名詞 (一)絲、紐、ナド、長クシテ物ヲ結ビ、又ハ、垂レナドスベキモノノ總名。 倭名抄、十五畋獵具「紭、訓乎」
名義抄「絲、ヲ」
古事記、中(崇神) 廿八 「所()者、云云、唯遺()者、三勾耳」
(二)(ハキモノ)ニ着ケテ、足ニ懸クル緖。ハナヲ履絲 倭名抄、十二 廿二 履襪類「屐系、阿之太乎」
(三)樂器、又ハ、弓ニ張ル(イト) 宇津保物語、俊蔭「琴三十作リテ、云云、 織女 (タナバタ)ニ、を捻リスゲサセテ登リヌ」
萬葉集、二 十一 三薦 (ミスズ)苅ル、信濃ノ眞弓、引カズシテ、()(弦カ)ハグルワザヲ、シルト言ハナクニ」
「琴ノを」四ツノを」 緖合 (ヲアハセ)
(四)物事ノ長キ續キ。 萬葉集、十九 三十六 「アラ玉ノ、年ノ緖長ク、吾ガ思ヘル、子ラニ戀フベキ、月近ヅキヌ」
「靈ノを」息ノを」

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最終更新:2023年09月18日 15:37