か(蚊)

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日本国語大辞典 名詞 ハエ(双翅)目、カ科に属する昆虫の総称。体長は五~六ミリメートルくらいで、体色は褐色または黒褐色。からだ、翅(はね)、あし、ともに細い。頭部に一対の複眼、毛状の触角および筒状にのびた口吻(こうふん)をもつ。胸部には一対の透明な翅と、三対の長いあしがあり、飛ぶときに特有の羽音をたてる。雌は口吻を人や家畜の皮膚につき刺して血を吸い、雄は植物の汁を吸う。マラリア、日本脳炎など伝染病の媒介をするものもある。幼虫は棒状でボウフラと呼ばれ、水中にすみ、夏、盛んに発生する。蛹(さなぎ)はオニボウフラと呼ばれ、コンマ形にからだが曲がり、やはり水中を泳ぐ。世界の陸地に広く分布し、日本ではハマダラカ類、イエカ類など約一〇〇種が知られている。《季・夏》 ※新訳華厳経音義私記(794)「蚊蟻 上可(カ)、下音疑 訓安利乃古」
[補注]「新訳華厳経音義私記」には「蚊蚋虻蠅〈略〉上二字加安(カア)、下二字阿牟」、「金光明最勝王経音義」にも「加阿」とあり、カーと長く引いて発音したと考えられる。
広辞苑 名詞 ハエ目カ科の昆虫の総称。体・翅・脚共に細くか弱い。体は褐色または黒褐色で、白い紋のあるものが多い。飛ぶ時、羽音を発する。口吻は吸収に適し、雌は人畜を刺しその血を吸い、マラリアや日本脳炎などの伝染病を媒介するものがある。世界に約2000種。幼虫は「ぼうふら」。〈[季]夏〉 〈倭名類聚鈔19〉
大言海 名詞 ぼうふりむし、ノ羽化セルモノ。身細ソク、脚甚ダ細ソク長クシテ、色、灰白ナルアリ、綠ナルアリ、雄ニハ毛冠アリ、雌ハ冠無クシテ、稍肥ユ。夏月羽化シ、晝ハ伏シ、暮ヨリ出デテ、群リ飛ビ、翅ニテ鳴ク、(クチ)()クシテ、人、獸等ノ血ヲ吸フ。 倭名抄、十九 十三 「蚊、加」
華嚴音義「蚊、可」

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最終更新:2024年05月08日 20:06