あど(何)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 副詞 ① 疑問に用いる。いかに。何と。どう。 ※万葉(8C後)一四・三三七九「わが背子を安杼(アド)かも言はむ武蔵野(むざしの)のうけらが花の時無きものを」
② 下に、反語の助詞「か」を伴って反語に用いる。どうして。 ※万葉(8C後)一四・三三九七「常陸なる浪逆(なさか)の海の玉藻こそ引けば絶えすれ阿杼(アド)か絶えせむ」
[語誌]「万葉集」では、巻一五に一例見られるが、巻一四の東歌には七例見られるところから、東国語と考えられる。上代東国語では、疑問詞「なぜ」に相当する「あぜ」があり、「あぜ」と「と」との融合といわれる。また、「あに」と「と」との融合、「など」の転ともいう。
広辞苑 副詞 (ナドの上代東国方言)いかに。どうして。 万葉集14「玉藻こそ引けば絶えすれ―か絶えせむ」
大言海 副詞 〔などノ轉、あぞ(何)ノ語原ヲ見ヨ〕
などニ同ジ。イカニ。
萬葉集、十四 十一 「常陸ナル、 浪逆 (ナサカ)ノ海ノ、玉藻コソ、引ケバ絕エスレ、 阿杼 (アド)カ絕エセム」
同卷 廿五 () 安杼 (アド)カ思フ」
同、十五 十五 「浪ノ上ニ、浮寐セシ(ヨヒ) 安杼思 (アドモ)ヘカ、(思ヘバカ)心(カナ)シク、夢ニ見エツル」(家ノ妹ニ云フ)

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最終更新:2024年05月06日 19:40