き(寸)

辞書 品詞 解説 例文 漢字
日本国語大辞典 接尾辞 ① 古代での長さの単位の一つ。近年の寸(すん)(=約三センチメートル)に相当する。 ※古事記(712)下「御歯の長さ一寸(ひとき)、広さ二分(ふたきだ)」
② 昔、馬の丈(たけ)を測るのに用いた語。馬は、四尺を標準として馬長(うまたけ)といい、それ以上の場合、一寸(ひとき)、二寸(ふたき)、七寸(ななき)、八寸(やき)などといった。九寸(一説に八寸)以上を、「丈(たけ)に余る」という。三尺九寸は「かえり一寸」という。一説に四寸から七寸までに限っていったという。 ※宇津保(970‐999頃)吹上上「むまのたけ八きばかりなる一つ」
広辞苑 ①古代の長さの単位。ほぼ今の(すん)に相当。 景行紀「(いつ)―」
②馬のたけを計るのに用いる語。4尺を標準とし、それを超す高さを 一寸 (ひとき) 二寸 (ふたき)…と数え、5尺を 十寸 (とき)という。9寸以上を「(たけ)に余る」という。 宇津保物語吹上上「さまざまの(ふち)馬の、たけ()―ばかり、年六つばかりなる」
大言海 名詞 ()るノ語根、(萬葉集、一 玉刻春 (タマキハル)」同、一三() 割持 (キモ?タル)」)(キダ)ノ意、 食指 (ヒトサシユビ)ノ中程ノ二節ノ閒ニテ(ハカ)リタル語ナルベシ、(アタ)(サカ)、ノ語原ヲ併セ見ヨ〕
(一)上代ノ(サシ)ノ名、凡ソ、後ニ云フ、(スン)ホドナルベシ。
景行紀、十二年十月、石「厚、 一尺五半 (ヒトサカアマリイツキ)
皇極紀、二年八月「溝瀆之流、亦復 凝結 (コホレリ)、厚、 三四寸 (ミキヨキバカリ)
孝德紀、大化二年正月「絹、廣、二 尺半 (アマリイツキ)」(五寸)
貞丈雜記、八「おのがたかばかりト、云フ事、舊記ニアリ、云云、我ガ身ノ事也、云云、(ヒトサシ)指ノ、中ノ節ト上ノ節トノ閒ヲ、一寸トスルナリ、指ヲカガメテアツルナリ、醫者、灸點ヲスル時、灸スル人ノ手ノ指ノ寸ヲ以テ、灸所ノ寸尺ヲ取ルヲ、同身寸ト云フモ、同ジ儀ナリ、但シ、中指ヲ以テ寸ヲ定ムルヲ也、コノ違ヒバカリ也」
(二)此語、高麗尺、唐尺、渡リテヨリ、(スン)ノ義トナリテ、馬ノ(タケ)ヲ度ルニノミ遺レリ。(銭ノ半文ヲきなかト云フハ、一文ノ五分ニテ、 寸半 (ナカキ)ノ義、是レハ、量ノ名トナル)馬ハ、四尺ヲ 馬長 (ウマタケ)ト云ヒ、コレヲ超ユルヲ、(タケ)(アマ)るト云フ。(今日ニテハ、五尺、六尺ノモノモアリ) 字類抄「寸、キ、馬長也」
宇津保物語、吹上、下 三十 引出物 (ヒキデモノ)ハ、侍從ニ、サマザマノ(ブチ)馬ノ、たけ(ヤ?)きバカリ、云云、少將ヌ、黑鹿毛ノ馬、たけ(ナナ)きバカリ、云云」
矢島草子「丈、(ナナ)き、バカリニテ、眞黑ナル馬ニ」
塵添壒囊抄、三、馬尺事「馬ヲ、 一寸 (ヒトキ)、二()ト云フ、云云、馬尺ト云フハ、四尺ヲ定メテ、其上ヲ 一寸 (ヒトキ)、二寸、云云、七寸、八寸ト云フ、八寸ニ餘ルヲバ、(タケ)ニ餘ルト云フ、云云、四尺ニ足ラヌヲ、駒ト云フ、是、(カネ) 尺尺 ()也」

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最終更新:2023年04月30日 12:23