辞書 | 品詞 | 解説 | 例文 | 漢字 |
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日本国語大辞典 | 名詞 | ① タデ科の一年草。古くから、葉や茎はインジゴ染料に、種子は漢方で解熱、解毒に用いられる。原産地は中国南部、またはインドシナ半島とされ、日本には中国を経て飛鳥時代にはすでに伝わっていた。現在、徳島、広島などで栽培。高さ約八〇センチメートル。茎は紅紫色。葉は長楕円形で、傷つけると藍色に変わる。秋、赤または白色の多数の小花が穂になって咲く。実は長さ二、三ミリメートルぐらいの黒褐色。蓼藍(たであい・りょうらん)。 | ※新撰字鏡(898‐901頃)「藍 阿井」 | 藍 |
② 藍の葉から製する一種の染色材料。製造過程のちがいによって、もみあい、すくも、あいだまなどの別がある。 | ※日葡辞書(1603‐04)「ai(アイ) デ ソムル」 | |||
③ =あいいろ(藍色) | ※能因本枕(10C終)七二「あゐときはだと」 | |||
④ 「あいろう(藍蝋)」の略。 | ||||
[補注]「あを(青)」との関係が考えられるが、中国でも青と藍とを区別する。「からあゐ(韓藍)」「くれなゐ(紅・呉藍)」「あぢさゐ(紫陽花)」等の植物名は色の特色から発したもの。「ふたあゐ(二藍)」は「あゐ」と「くれなゐ」との二種をあわせた染色。 | ||||
広辞苑 | 名詞 | ①タデ科の一年草。東南アジアの原産。高さ50〜70センチメートル。イヌタデによく似て、秋に花柄を出し、紅色の小花を穂状につける。葉や茎から染料をとる。古く中国から輸入され、江戸時代には四国を中心にひろく栽培。三草の一つ。たであい。あいたで。 | 〈新撰字鏡7〉 | 藍 |
②1からとった染料。また、それで染めた色。青より濃く、紺より淡い。あいいろ。 | ||||
③〔化〕インジゴに同じ。 | ||||
大言海 | 名詞 |
〔東雅、十五「藍、あゐハ、 (一){蓼科ノ草ノ名。又、 |
字鏡
五十四
「藍、染草、阿井」 本草和名、上 廿一 「藍實、阿爲之美、蓼藍、不 レ 堪 レ 爲 レ 澱」 倭名抄、十四 十四 染色具「藍、染草也、蓼藍、見 二 本草 一 、多天阿井」 內藏寮式「營 二 藍陸田 一 料、陸田五町」 吾妻鏡、三十二、曆仁元年五月十一日「河內國、藍御作手奉行」 |
藍 |
(二){藍草ヨリ製スル、藍色ノ染料ノ名。葉ヲ刻ミ、干シテ、數日ノ閒、筵ヲ覆ヒテ返ス、コレヲ |
縫殿寮式、雜染用度「深綠綾一疋、藍十圍、云云、淺綠綾一疋、藍半圍」 和漢三才圖會、九十四、末、藍「能揉、以 二 麁篩 一 去 二 莖節 一 、再乾收取、俗名 二 |
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(三)次條ノ語ノ略。 | ||||
(四)藍よりも濃しト云フハ、藍靛ノ色ハ、藍草ヨリ製セラレテ、藍草ノ色ヨリモ濃シト云フニテ、尋常ノ人モ、學問スレバ、拔群ノ人トナル意ニ云フ。移シテハ、弟子ノ、師ヨリ |
荀子、勸學篇「 史記、三王世家「靑采出 レ 於 レ 藍、而質靑 レ 於 レ 藍者、敎使 レ 然也」(靑采ハ、染料ニ製セルモノヲ云ヒ、藍ハ、藍草ヲ云フ) 異本山家集、郭公「鶯ノ、古巢ヨリ立ツ、ホトトギス、あゐよりも濃き、聲ノ色カナ」 萬代集、十六、雜、三「古ヘノ、あゐよりも濃き、御代ナレヤ、 異本拾玉集「 |
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