(3)約定魔術議会
約定魔術議会は保有する魔術師は非常に多いもののまだ力は弱いため、やや中堅のギルド、という扱いになっている。
(3)-1 主な仕事
約定魔術議会の主な仕事は七つ。 1.約定魔術師としての登録 2.魔術師と人工精霊との契約補助 3.魔術師の約定魔術記憶補助 4.魔術師への仕事斡旋 5.GP(ギルドポイント)との交換によるサービス 6.魔術具、現金の預貯 7.新たな人工精霊・約定魔術の開発
(3)-1.1 約定魔術師としての登録 約定魔術師になるためには、約定魔術議会に赴き登録を済ませ、「約定魔術師紋章」(エンバスグリセス・ライセンス)、通称「EGL」を受け取らねばならない。 登録をしなければ精霊との契約、約定魔術の記憶、ギルドからの斡旋などが一切受けられないからだ。「EGL」の詳細については後述する。
魔術師を登録する目的はいくつかある。
まず第一に、約定魔術師を管理するため。 約定魔術は新興の魔術のため、在来の魔術界からは快く思われていない。 よって約定魔術師の犯罪者などを出して余計な問題を析出させないために、魔術師を全て登録し犯罪を犯した魔術師は一方的に精霊との契約を断ち切る。 こうすることによって「我々は秩序を守っている」というスタンスを打ち出し、なんとか他の[[魔術ギルド]]などとの折り合いをつけている。
第二に、魔術師たちの実力を把握することで仕事の斡旋を容易にするためである。 「EGL」には魔術師の名前(偽名でも可)、契約している精霊、記憶している術の種類・ランク・レベルの一覧、現在のGPなどを見る機能が付いている。 これらの情報は約定魔術議会本部でも見ることが出来、緊急で解決しなければいけない依頼が舞い込んで来た際にはこの情報を元に解決できそうな魔術師へと連絡を取っている。
第三に、議会のサービスを利用する際に手っ取り早く本人確認をするためである。 無論簡単なパスワードなどは設定されているが、基本的に「この紋章を持っている者と、紋章に書かれている者は同一人物」と扱われる。 よって盗難・紛失の際にはまず紋章を停止してから、数cmもの厚さの書類に記入し本人確認をしなければならない。 悪用しようと思えばいくらでも出来るものなので、大抵の魔術師はGPを使い盗難防止用のトラップマジックをかけてもらっている。
(3)-1.2 契約補助・記憶補助 (2)-2でも説明した通り、人工精霊との契約や魔術の記憶には約定魔術議会の支部などに赴く必要がある。 建物の奥部屋には契約・記憶用の魔方陣があり、そこで短時間の儀式を行うことにより契約・記憶は完了する。 また、奥部屋は真っ暗で何も見えず、闇そのものに魔術がかかっているので何者もその闇を見渡すことは出来ない。 肉体に触れられるわけでも、何かの呪言が聞こえるわけでもないので、未だ儀式の内容はまったくわからないままである。
(3)-1.3 議会からの仕事斡旋 約定魔術議会は他のギルドとは違い、冒険者ギルドのような業務の形を取っている。 つまり、民間からの依頼を一旦議会が請け負い、それの仕事に志願した魔術師に解決してもらうという形である。 ただし魔術師への報酬は金品ではなくGPであり依頼者からの報酬は全て議会へと回収されている。 この形態は議会の利益が大きいために、研究開発や業務改善に多くの力を入れられるのだ。 また、依頼を受けた魔術師が失敗しても後の始末は議会が行い、失敗した本人はGPを大幅に減らされるだけで済む。 よってプレッシャーが低く、失敗を恐れて依頼受領が少なくなるということも無い。(ただし、実力から見てあまりに無謀な時は依頼受領を断る場合もある)
(3)-1.4 GP (3)-1.3でも書いたように、約定魔術議会は依頼の成功報酬として金品の代わりにGP(ギルドポインド)を渡している。 GPの使い道は二つ。 「GPを消費して、新たな魔術を記憶する」か「GP交換カウンターへでGPを様々なものと交換する」だ。
(2)-2でも言った通り、魔術を記憶するにはGPが必要である。 強力な魔術ほどGPを多く消費し、約定魔術議会に貢献していないと覚えられない仕組みである。 なお、議会に入った時点でGPが100プレゼントされ、それを使って初期魔術を覚えてもらっている。
また、GPの交換は通常の売買を、GPを用いて行うものであり、下に交換できるサービスの一部を書き記す。
・GPと現金を交換する レートは1:10で、GP→現金/現金→GPのどちらも可能である ・GPを消費し、自分には使えない魔術を道具や自分にかけてもらう ・一定のGPを使い魔術具を購入する ・議会が作った人工使い魔(使い捨て)と契約する ・新たな人工精霊との契約を可能にするライセンスと交換する
(3)-1.5 魔術具・現金の預貯 約定魔術議会は現金を預かる業務や、魔術具を保管するサービスも行っている。 現金の方は利子が付いたり、各種保険なども取り扱っているため世間一般に広まっている銀行と同じ認識で構わないが、魔術具保管の方は基本的に約定魔術議会で作成した魔術具しか保管してくれない。 これは、様々な能力がある魔術具によるトラブルを避けるためであり、また知識が足りないために通常業務員が魔術具を破損したりしないようにとの配慮である。
(3)-1.6 新たな人工精霊の開発 (2)-1に記述した13精霊の他にも、新たな人工精霊を開発する案は出てきている。 しかし精霊開発の方法はまったく公開されておらず、他のギルドより再三の要求が成されているが議会は方法の一端すらも公開しないことから、ここが約定魔術の核であることは間違いない。 現在最も実装が望まれているのは「知」の精霊であり、情報処理全般を司るものである。
(3)-2 約定魔術議会における業務員 約定魔術議会は魔術に関わらない業務も数多く、魔術師ではない業務員やバイト、パートも多数働いている。 それらの者も含めた全ての業務員を統括するための身分制度が約定魔術議会には存在する。
基本的な階級は上から浄階(じょうかい)・明階(めいかい)・正階(せいかい)・権正階(ごんせいかい)・直階(ちょっかい) の五つであり、更にそれぞれを上級、中級、下級に振り分けている。 つまり専門的な役職を除くと、約定魔術議会の身分は15のブロックに振り分けられることになる。 例えば、バイトやパートなど単純作業の業務員は全て下級直階、正式に約定魔術議会へ属す者は中級直階から、魔術的な儀式を執り行えるのは下級権正階からとなっている。 なお、議会では働かず契約のみをしている魔術師は、一律して上級直階に位置することとなる。
また、浄階に属するのは議会設立時のメンバーのみの名誉職となっている。