語順はSVOです。最も頻度が高い語順はSOVですが、アルカはSVOです。英語に合わせたわけでも、使用者人口の割合に合わせたわけでもありません。事実、古アルカの初期はSOVでした。

制アルカがSVOを取るのは統語上の理由です。別項で述べますが、アルカは名詞・形容詞・副詞の区別がありません。しかし動詞は時相詞が付くので即座に動詞だと分かります。もしSOVだとSの後に来た語が形容詞かOなのか分からなくなることがあります。それを防ぐために、有標である動詞を間に挟んでいます。

SVOという一般的な表記をしましたが、実際Sのことをulとか主格と呼んでいます。同じくOはonとか対格と呼んでいます。主格と対格については英語や中国語などと同じく、孤立語的に統語で表わします。それ以外の格は格詞を使って表わします。

たとえばI like youan san-e tiといいます。 anがIで、tiはyouで、san-eはlikeという動詞です。英語と同じく主格と対格が孤立語的に表わされています。ただ、これは基本語順なので、倒置することもできます。

しかし、単に倒置してti san-e anでは格が入れ替わってしまいます。ドイツ語と違ってアルカは代名詞に格がないからです。 ti san-e anでは意味が逆になってしまいます。

元々anは主格のultiは対格のonという格を持ちます。普段は煩雑なので省略していますが、本当の形はan san-e tiではなく、ul an san-e on tiです。このことを活かし、倒置した際は省略されていた格を復活させます。つまり、on ti san-e ul anとします。これが倒置です。英語と違って動詞の位置がややこしく動くことはありません。また、代名詞が曲用したり、副詞が前に引っ張られたりといったこともありません。

尚、基本語順以外についてですが、形容詞・副詞・関係詞節など、修飾語句は僅かな例外を除いて後置します。インドネシア語などに近い体系です。

最終更新:2007年11月11日 09:09