OP 此方の主催者、彼方の主催者

―― 真っ暗闇なホール ――

 ――誰もが寝静まる深夜。一仕事終えた彼は自分以外誰もいないはずのホールに見慣れぬ影を捉えた。
 ――いや、影の方は自分だったかと苦笑する。なんせ彼自身の輪郭は、ぼうっとした不鮮明なものであり明らかに人の姿ではない。
 ――それに比べて乱入者たる人物は明らかに人の外見をしていたが、彼はその相手もまた自分と同種の存在だということは知っていた。
 ――直接会うのは初めてだが、全く縁のない相手ではない。故に語らいを始めることにする。

 はじめまして、というべきか。我々に何の用だ?

 なに、『あなたはどうして書き手ロワイアルを開いたのかなあ』、だと?

 無意味な質問。君なら、私の正体くらい知っているであろう君なら聞くまでもないことだと思うが。

 まあいい。

 我々は◆ANI2to4ndE――知っての通りアニロワ2nd最終回を書いた6人の総称だ。

 書き手ロワ2ndの遺産である君と同様、我々も物語を終わらせるために生み出された存在だ。

 君との違いはそれが内側からか、外側からか、ただそこに尽きたのだろう。

 そして、君がロワという物語に魅せられたのと同じく、我々もこのまま消えるのが惜しくなった。

 我々は多にして個、個にして多。

 だが、アニロワ2ndが終わり、我々を構成する書き手がかの地を離れる未来がある以上、再度我々が表舞台に姿を現すことはない。

 それは、余りにも悲しすぎる。

 せっかく生まれてきたのだから、我々も我々の生を生きたいのだ。

 とはいえ、そもそもロワの為だけに生み出された我々にとっての生とはパロロワの中にしかない。

 だからこそ、我々は今ここに新たなロワを開催したのだ。

 我々が生きる理由が無いというのなら、作ればいい。

 新鮮だよ、終わらせる側だった我々が、開く側に立つというのは。

 君もだろ、『  』?

 そう、我々は知っている。

 君と、我々のコアの同位体である衝撃のネコミミストが書き手ロワ3を開いている多元宇宙を。

 そもそも君がこの世界で書き手3を自ら開かなかったのは、こちらではネコミミストが堕ちうる未来を提示する話が没扱いだからだろ?

 よって君はわざわざあの物語が正史として書き手2に登録されている世界を選び、そこで書き手ロワを起こした。

 我々がやったように、いや、失礼。

 我々が真似させてもらったように書き手達を三次元の存在から二次元の存在に落としてな。

 ふむ、『旅の扉システムを採用したのも私の真似かな』、だと?

 何、それは偶然のことだよ。

 我々もせっかくロワを開くのならとあちこちのパロロワを見て回ったのだ。

 その時に興味を持ち、暫定的に採用してみただけのことだよ。

 一日毎ではなく、放送毎にと改めはしたがね。

 なに、『見せしめに漫画ロワ短編書き手を選んだ理由は』、だって?

 わざわざ聞くまでも無いことばかり聞く君を理解できないよ。

 ほう、『生きたいというのなら無駄な雑談も人生のうちだと思うよ』か。

 確かに、全く、その通りかもしれぬな。

 では答えよう。

 簡単な話だよ、彼に出典ロワ再現をされるとOPで問答無用に主催者たる私は敗北してしまう。

 それを避けるには絶対に主催者に殺される立場である見せしめという役割を彼に与えるしかなかったのだよ。

 あの一話完結話は実に見事だっただけに、少し未練はありはしたのだが。

 我々は、君みたいに一度参加者を全員殺してから蘇生させて見せることで見せしめを不必要にできるほどは天元突破していないのでな。

 ぬう……『アンチスパイラルの姿を模しているのは何故』、か。

 これこそ答えるまでも無い。

 アンスパたんは今をときめく萌えキャラだからだよ。

 ほう、中々ツボに入ってくれたようだな。

我々の洒落のスキルも捨てたものではない。

 ん、最後に一つだけ、だと? もう帰ってしまうのか。

 まあいい。

 君には君の書き手ロワがあるのだったな。

 ……『ネコミミストに伝えておきたいことは』、だって?

 今までで一番馬鹿な質問だよ。

 多元宇宙の別の自分であるということを抜いても我々はあの6人とは別人だ。

 ◆LXe12sNRSsでも◆10fcvoEbkoでも◆hNG3vL8qjAでも◆tu4bghlMIwでも◆DzDv5OMx7cでも◆Wf0eUCE.vgでもない。

 そういうことだよ。

 何を笑っているんだい?

 ああ、なるほど。

 君は我々からこの言葉を聞きたかったのか。

 666により生み出され、されど、666とは異なる存在として自立した君は。

 では、互いの健闘を祈るとしよう。

 む、『これでは微妙にOPとして不親切だね』、だと?

 なら、未だにどこかの多元宇宙でしたらばで議論している奴らがいたはずだよ。彼らにでも聞いてみるといい。

 それでもルールが定まっていないようなら知るものか。

 我々は我々なりの助言を送るしかない。

 ――『同じしたらばの書き手2を読め』。

 こういうのはガチガチに縛るのではなくノリと勢いこそが大事、そうだろう?








【旧OP書き手@漫画キャラバトルロワイアル短編 死亡】

――書き手バトルロワイアル3rd 開催―ー


※あの子@書き手2、ネコミミスト@書き手2はこちら側の書き手3の大筋に干渉する気はありません

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◆ANI2to4ndE [[]]
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最終更新:2009年03月26日 14:43
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