「書き手ロワ…大変なものに巻き込まれたみたいっちゃねぇ…」
そう呟き暗い駅の構内にたたずんでいる少女が1人。
言うまでもないが彼女は書き手。
トリップは◆mk2mfhdVi2、またの名前をサービスだっちゃMK(マーク)2。
kskロワの書き手である。
彼女は一息つくと駅のトイレの中へと足を進めていった。
「口調と言い、やっぱり私の外見はこれなんだっちゃね…」
彼女はトイレの鏡に映る自分の姿を見る。
そこには自ロワの参加者の1人である朝倉涼子が映っていた。
朝倉涼子、外見としては結構申し分ないと思うのだが、
サービスだっちゃは鏡に映る自分の姿を見ると頬を赤らめた。
無理もないだろう。というか彼女の口調の時点で気付くものは気付いているのではないだろうか?
そう、彼女の外見はクルル曹長作のとある発明品によりラムちゃんコスにされてしまった朝倉涼子なのだ。
「確かにまさかの『朝倉だっちゃ』を生み出したのは私だっちゃ…でもあまりにもこれはあんまりだっちゃ!」
彼女はそう言っているが、この書き手を語るならば『朝倉だっちゃ』に尽きる。
まず朝倉とラムちゃんを組み合わせたのが俗に言うこの発想はなかったってやつだ。
それだけではない、とあるSS「ハレ晴れフユカイ」にてカオス以外の史上初である対主催の朝倉を生み出した書き手なのだ。
そのSSにて朝倉が言ったあの名台詞はとにかくカッコいいの一言に尽きる。
彼女はカッコいい対主催である朝倉を作り出したのだ。
「アレは評判よかったけど…やっぱりこの姿は恥ずかしいっちゃ。」
朝倉だっちゃをノリノリで書いていた彼女であったが、いざ自分がそういう格好となると恥ずかしい。
書き手ではあるが、羞恥心はそれなりにあるのだ。
ま、電撃を使えるという便利なところがあるのだが。
「さてと、これからどうするっちゃ?」
書き手ロワに参加したからにはどうするかサービスだっちゃは考える。
kskロワはせっかく中盤辺りまで進んだ頃だ。自分だって作品を投下したいし、自ロワの行く末を見ていきたい。だから死ぬのは御免だ。
だったらあの子たちの言うとおりに殺し合いに乗って生き残ろうか。
彼女は一通り考えた後、ニヤリと笑みを浮かべ―――
「うん、それ無理っちゃ♪」
サービスだっちゃは殺し合いに乗ることを拒絶した。
こんな姿をしているものの、悪を許さない心と強さの持ち主なのだ。
彼女にとって書き手を集め殺し合わせる主催者は悪。
よって従う必要もなく、主催者の言うとおりに殺し合いに乗る…いわゆるマーダーも悪。
「私がやるべきこと………それは『悪』を倒すことだっちゃ。
主催者、そして殺し合いに乗る悪どもの企みは私が止めてみせるっちゃ。
きっと首輪を通して私の声が聞こえてるはず……ならば。」
彼女は一呼吸置き、
「――kskロワ書き手を舐めるなっちゃ、主催者共」
サービスだっちゃは最後に決まったっちゃ…と呟きつつ歩き出す。
決まったというのは少し嘘。ラムちゃん口調を強制されてなかったらもっとかっこよかったかもしれない。
どこへ行くのか…対主催ならば決まっている。
まずは志を同じとする仲間を集めることだ。
そのためにはとりあえずしらみつぶしに歩くことだ。
「…でもやっぱりまともな服はほしいっちゃ……とほほ。」
サービスだっちゃは自分のデフォの格好を嘆きながら駅を出る。
そして彼女が駅を出てすぐに顔を下に向けて立っている参加者を見つける。
恐らく殺し合いという状況に怯えているのだろう。
正義の心を持つサービスだっちゃがこれを放っておけるはずもなく彼女はその参加者に声をかける。
「ちょっと、そこの人大丈夫っちゃか~?」
※
「マジかよ…」
駅前で1人の男が頭を抱えていた。
彼の名前は513。カオスロワ書き手の1人である。
書き手ロワに呼ばれても平気であった6/、母書き手、マーラ様と違って彼にはもはや絶望しかなかった。
何故ならバトロワなんて現実にはないものと思っていたから。
彼はカオスロワ5期で不用意な発言をしてしまい、母書き手の手によりカオスロワ参加者として参戦してしまった。
だが、彼は自分がカオスロワに出場してしまったことでつい舞い上がってしまい調子こいて自分を書いていったところ…
ズガンされた挙句いろいろあってカオスロワの原動力である野比玉子症候群の発症者となってしまい、野比玉子の仲間入りを果たしてしまったのだ。
別に終わりのないのが終わりとなったG(ゴールド)E(エクスペリメンス)R(レクイエム)要員でもいろいろネタにされる自分をモニター越しから見るのは構わない
むしろいいぞもっとやれって奴だ。
俺はカオスロワが好きだ。パロロワが好きだ。クロスオーバーが好きだ。
でも本当に参加させられるなんて話は別、死にたくねえ…死ぬのは絶対に嫌だ。
某チビオタ女子高生が『ドジっ娘は萌えるけど実害喰らうと結構イラつくんだよ』 といっていたがまさにその通りだ。
カオスロワの扱いからして自分の扱いは分かりきっている。
しかも自分の姿がジョジョの奇妙な冒険のあの『ディアボロ』というのだからズガン要員なのは明らか。
だったら自分はどうしよう。ただズガンというのはカオスロワ出身っぽくない。
513はどうカオスに死ぬか考え始めた。
(って何死ぬこと前提で考えてんだよ!俺は絶対に死にたくねえからな!!)
彼はどうやってカオスに死ぬか考えるのをやめた。
カオスロワ書き手とは言え、彼の思考は一般人レベルでなのである。
ウケをとるためカオスに死亡なんてごめんだチクショー。
「そうだ、支給品確認しないとな。『当たり』が入ってれば死なずにすむかもしれねえぞ…」
513は自分に強力なアイテムが支給されているのを期待してデイバッグを漁る。
出てきたのは床に設置するスイッチのようなアイテムだった。
説明書のようなものが同梱されており、『装備外しの罠』と書かれてあった。
「おお、これは…」
513はこのアイテムに覚えがあった。
たしかこのアイテムはカオスロワのハルヒ&シレンのチートコンビが首輪外しに使っていたアイテムだ。
それを踏んだ瞬間都合よく首輪だけとれるというものだ。
本来の効果なら服とかも外れるはずだが…そこはカオスロワだから仕方ないだろう
まさか首輪を直接外せるアイテムが支給されているとは。
これで自分だけ助かるってのも不可能ではないと彼は笑みを浮かべていた。説明書の裏面のメッセージを見るまでは。
『制限により首輪は外すことができません。代わりに着ている服が全部外れるようになってます。
まぁ、首輪を外せても刻印があるんですけどねwww』
メッセージを見て513は持っている装備外しの罠を後ろに放り投げた。
513は他にはないかとデイバッグを漁ってみるが…
(えぇ~ランダム支給品これだけとかマジ勘弁してほすぃんですけど)
彼は再び頭を抱えることとなった。彼の頭にとある閃きが走るまでは。
(待てよ…確か俺の今の姿ってディアボロだよな…
カオスロワじゃあGER要員としてネタキャラ化してるけど…もしかしたら俺スタンド能力持ってるんじゃね?)
ディアボロの持つスタンドキングクリムゾン、その能力は時間を吹き飛ばす能力だ。
どういう能力かは話すと結構長くなるので割愛しておく。
ちなみにポルポル君曰く最強のスタンドだとか。
ディアボロの姿をしているならキンクリを持っててもおかしくない。
キンクリは相当強いからもしかしたら優勝できるんじゃね?と513は再び笑みを浮かべた。
結果を見るまでは。
「出て来いっ!キング・クリムゾン!!」
彼はスタンドを発現させんとディアボロのスタンドを呼び出そうとする。
だが、彼の背後にスタンドが現れることはなく、空しくなるほどの静寂が辺りを満たすばかりだ。
もし近くに人がいたら痛い人だと囁かれるに違いないし、やる夫が近くにいようものなら…キリ(ryということになりかねない。
姿はディアボロ、身体的にも精神的にも一般人。特殊能力もなし。支給品も外れ。
この状況に513は絶望し頭を抱えることとなった。
「もう…あれだ。誰にも会いたくねえ…もう1人でいようっと…誰にも見つからずに隠れてりゃ生き残れるよな。まさか書き手ロワにルーファウスやしまっちゃうおじさんなんているわけないし。」
そう言うと彼は立ち上がりどこかに隠れるために歩こうとした時、ちょうど後から声をかけられた。
「ちょっと、そこの人大丈夫っちゃか~?」
「ひぃいいぃぃッッ!!?」
大袈裟に叫びながら、513は無様にも尻餅をついてしまう。
彼の視線の先には素肌の大部分を露出させたビキニ姿の朝倉さんの姿をした書き手サービスだっちゃMK2がキラースマイルな笑顔でこちらに向かって近づいてくるのが見えた。
(ちょ…北高のミス眉毛とか洒落にならないんだが…)
朝倉と言えば笑顔でアーミーナイフを持って振り回している妖しい殺人鬼女子高生というイメージが強い。
そんな怖い朝倉のイメージがぬぐい切れないのは513も例外ではない。
kskやカオスみたいに対主催やってることはあるが…それは特殊な事例が起きたということだけで…
しかも朝倉さんの現在の姿のせいでさらに妖しさがレベルアップ
ぶっちゃけナイスバディーな朝倉さんのラムちゃんコス自体がご立派な凶器である。
513からみれば危険人物以外の何者でもない。つうか513はサービスだっちゃの格好にその場のノリにのって鼻血放出寸前、股間がヤバイ。
「安心するっちゃ。私は殺し合いに乗るつもりはないっちゃよ。」
「――――――――オレのそばに近寄るなああ―――――――――ッ」
「君は少し落ちつくっちゃ。というか人の話聞いてるっちゃ?」
サービスだっちゃMK2の話を聞かず怯えまくる513。
されに対し513を落ち着かせようと笑顔で近づくサービスだっちゃMK2。
それは突然の出来事であった。
513が後方に放り投げたため、地面に落ちていた装備外しの罠を偶然サービスだっちゃMK2が踏む
サービスだっちゃMK2の『装備が全て外される』
それをモロ見てしまった513が現実にはありえない致死量レベルの大量の鼻血を噴出しながら後へ倒れていく………
【513@カオスロワ 死亡】
※外見はディアボロですが、ただの一般人です
【栃木県宇都宮駅前・一日目・深夜】
【サービスだっちゃMK(マーク)2@
kskロワ】
[状態]:健康、呆然、全裸
[装備]:なし
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0~3
[思考]
基本:悪(主催、マーダー)は許さない
1:まともな服がほしい
【備考】
※外見はラムちゃんコスの朝倉涼子、口調は朝倉だっちゃ。
電撃を放つことができます
彼女の足元にに装備外しの罠@カオスロワとサービスだっちゃの外された服が放置されています
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最終更新:2009年05月19日 18:26