宇宙をかける両生類

かえるの人は、何処までも果てしなく広がる暗闇の中にいた。
その場所は日本でも無ければ、地球上のどこでも無い。

そう、彼は――宇宙にいた。

黒王号に蹴られた彼は、際限無く上昇を続け、ついには単独での大気圏突破に至ったのだ。
凄いぞかえるの人。むしろ凄いぞ黒王号。

しかし、その偉業を達成したわりに、彼の顔は晴れない。
というか、晴れるわけが無い。
元来蛙とは、寒さに弱いのだから。

近くに浮かぶ、考えるのをやめた究極生物(アルティミット・シイング)を横目で見つつ、自分ももうすぐああなるのか、とかえるの人は心中で呟く。
ここで死ぬのが自分の運命ならばそれでもいい、けれど――

「ど…うせ………死ぬ…なら……か………みんを……ま…もっ………し……た…………か…た………」

それだけ、掠れる声で何とか発したところで――かえるの人の意識は、そこで失われた。

最後まで――最愛の彼女を想いながら。

死んだわけでは無く、それはいわゆる冬眠状態に近いものではあったが。
既に世界崩壊の時刻までたいした間が無い以上、彼の命運はここで尽きた――



かと、思われたその時。



宇宙空間を漂うかえるの人の軌道が、少しずつズレはじめた。
まるで――何かに吸い込まれるかのように。



かえるの人が蛙初の単独大気圏突破、宇宙遊泳に加え、蛙初のブラックホール突入を達成したのは、その僅か五分後のことである。



【新フィールドへ】

【かえるの人@オールロワ】
【状態】冬眠(気絶)中
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本方針:愛しているよかがみん
1:かが……みん……(意識不明)


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かえるの歌が、聴こえてこない/物理法則? なにそれうまいの? かえるの人 ロワ会場の上空でアイを叫んだかえる

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最終更新:2009年06月19日 21:51
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