「こりゃまた、面倒なことになったわね……」
THE KING OF FIGHTERSの登場キャラである赤髪の美女、ヴァネッサの姿の彼女は顎に手を起きながら思考に耽る。
書き手ロワイアル、俺ODIOと同時期に立てられたトキワ莊のPerfect World Battle Royaleの書き手である自分も例外ではないということか。
若干のナイーブな気持ちに襲われながらも、彼女は不敵に笑う。
もちろん黙って殺し合いをするつもりなど、無い。
ヴァネッサというキャラの思考に引きずられるまでもなく、彼女の心は既に決まっている。
考えたとき、既に行動は終わっているのが信条だからだ。
「ま、何はともあれまずは……っと」
とりあえず行動方針を定めた彼女は、そそくさと自分のカバンから何かを取り出していく。
革のグローブが填められた手が、デイパックから抜き出すのは水滴が真新しくつくビール缶。
「やっぱこういうのは、楽しく行かなくっちゃね」
取り出すやいなや何の躊躇いもなくプルタブを起こし、一息にビールを飲み干していく。
「かーっ!!」
「……随分と余裕だな」
豪快な飲酒を楽しんでいる彼女に、後ろからゆらりと声がかかる。
その声に即座に反応するでもなく、彼女はゆっくりと振り向いていく。
「あら? あなたは……」
「俺ODIO設立者、◆fRBHCfnGJIこと転生編「欲望」だ」
「ああ……ウチの>>1がお世話に」
「……まあ、な」
軽い世間話を挟んだ後、少しだけ沈黙が訪れる。
トップが関わっている同じ板の他ロワとはいえ、彼女にとっては少し馴染みが薄い。
せいぜいベンやカンリュウの噂を聞く程度なのだ。
「ところであんた、どうするつもりなんだ」
そんな沈黙を、「欲望」が破る。
「まあ……それなりに楽しむ、かしら。マーダーやるにしろ対主催やるにしろ、まずは楽しまなくっちゃね」
「そうか……」
さらっとした回答に、「欲望」は俯いてしまう。
何かまずいことを言っただろうか、と内心不安になってしまう。
「俺も、そうするか……」
が、続く言葉でそれはないと悟った。
「欲望」はその一言を皮切りに次々に喋っていく。
「実は、なんでもいいと思ってたんだ。
この書き手ロワイアルにおいて、俺がどうするかなんて。
ただ、考えてみればマーダーやるのも、対主催やるのも全て主催の思惑通り、アイツの手のひらで踊ってるに過ぎない。
だから……自分の運命は自分で掴みとりたい。
誰かに操られるわけでなく、自分で自分の運命を掴みとりたいんだ」
「……ふふっ」
長く、一息に喋りきった彼の主張に、柔らかく笑う。
「それ、いいわね。私もついていっても、いいかしら?」
「……ああ」
願い出た同行が二つ返事で認められ、彼女は再び笑う。
「私は◆tzc2hiL.t2、人呼んで"神風"、よろしくね」
手を差し出すことは無い。
自分たちはこの瞬間、マーダーでも対主催でもない。
ただ、自分たちの運命を掴みとる存在なのだから。
お山の上で笑ってる連中に、一泡吹かせよう。
まずは、それからだ。
【一日目・深夜/A-1/平野】
【"神風"(◆tzc2hiL.t2)@PWBR】
【状態】健康
【外見】ヴァネッサ@THE KING OF FIGHTERS
【装備】ビール
【持物】基本支給品、不明支給品(0~2)
【思考】
基本:楽しむ
【転生編「欲望」(◆fRBHCfnGJI)@俺ODIOロワ】
【状態】健康
【外見】カオスヒーロー(人間状態)@真・女神転生
【装備】不明
【持物】基本支給品、不明支給品(1~3)
【思考】
基本:自分の運命を自分で掴む
最終更新:2013年05月09日 19:19