「あーん?(和訳:ロワ書き手同士を殺し合わせるだとふざけやがって)」
G-2の放送替わり施設(今回は遊園地)。
その遊園地の観覧車内がこの少年のスタート地点だった。
その少年の容姿は……冒頭の台詞から分かる通り、我らが王様(キング)『跡部圭吾』である。
彼の名は『◆wKs3a28q6Q』。中学生ロワの書き手である。
「あーん?(和訳:知り合いは……いるのか?)」
彼が書いた跡部様のように名簿を確認しようとするが。名簿は無かった。
だが、恐らく自分以外の中学生ロワ書き手もいるだろうと考えていた。
「まあいい、か……」
一先ず、観覧車から降りたかった。
そして、少しでも早くこの場から離れ、仲間を集めて勝ちたかった。
勝つと言っても殺し合いにではない。この催しを開いた――『主催者』に、だ。
つまり、彼は対主催のスタンスを取ったのだ!
「あーん?(和訳:なんだ、ありゃ?)」
だが、降りようとしたところで一つの人影を発見した。
そして、その人影は降りようとしたタイミングで黒いフードで全身を隠した男が乗り込んできた。
出口の前に立たれて降りれなくなったが、王様(キング)としての余裕は崩さない。
あまりにも怪しい、怪しすぎる。しかし、◆wKs3a28q6Qをすぐに襲ってこない辺り問答無用の無差別マーダーではなさそうだ。
「あーん?(和訳:何者だ?)」
◆wKs3a28q6Qは聞いた。
そして、その黒フードは答えた。
「……『銀河皇帝ムネリン』、と、でも名乗っておこうか」
「あーん?(和訳:銀河皇帝だと? 随分と大層な肩書きじゃねーの!)」
黒フードの男の名は『銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)』。川崎宗則ロワの書き手である。
「…………」
「…………」
ゴンドラ内に緊張が走る。
王と皇帝ならば君主号的に考えるならば『皇帝』の方が上。
しかし、跡部様(の容姿をしたこの書き手)ならばッ! 同格ッ!!
一歩も退かない(※観覧車の中だからではない)。
一方の銀河皇帝ムネリンは……顔が隠れているため何を考えているか、察しがつかない。
そして、銀河皇帝ムネリンは口を開いた。
「……容姿が跡部景吾となると、ジャンプロワ、中学生ロワ、新々漫画ロワ……いずれかの書き手とみた」
「そういう、お前は名前からして川崎宗則ロワの書き手か?」
「まぁ、そうだな」
両者、会話の主導権を握るために互いに探りを入れる。
しかし、両者ともに全く隙を作らない。というか必要最低限のことしか喋らない。
「…………」
「…………」
観覧車二周目に突入、互いに動きは無い。
「…………」
「…………」
観覧車三周目に突入、互いに動きは無い。
「…………」
「…………」
そして、観覧車が四周目の最高点くらいのところで――◆wKs3a28q6Qの眼力(インサイト)で黒いフード内を透視が完了させた。
黒いフード内の銀河皇帝ムネリンの骨格や筋肉の付き方等が―――スケスケになった。
そこで◆wKs3a28q6Qはあることに気が付いた。
「アンタ、スポーツは得意なのか?」
「……まぁ、たしなむ程度ならば、な」
「なるほどな、なら、話は簡単じゃねーの」
「ほう……やはり、そうきたか」
この時、観覧車は五週目に突入……二人とも降りるタイミングを完全に逃す。
その数分後、観覧車の六週目が始まる直前に何事も無かったように二人は観覧車から降りた。
そして、同じ方向のとある施設に歩き出した。
その二分後、共に目的の場所に無事に到着。
「決着を着けようじゃねーか!」
「ああ……!」
「「テニスでな!!」」
二人が訪れたのは―――『テニスコート』であった。
跡部様の容姿を持つ◆wKs3a28q6Qは間違いなく一流のテニスプレイヤー。
そして、考え方も王様(キング)そのもの。
故に自身の目の前で皇帝を名乗ったこの男を屈服させたかった。
一方の黒フードの銀河皇帝ムネリンの鍛え方は一流のスポーツ選手そのもの。
皇帝ならば頂点に立つ。そして、あの憧れの人達―――同じ川崎宗則ロワ書き手達を永遠にする。
故にこんなところで負けてはならない。
だからこそ、どちらが上かをはっきりさせる――――テニス対決で。
丁度、観覧車近くにテニスコートがあったのは二人ともに確認していたのであった。
「一つ聞くが、真面目に殺し合いをしろと言われているのに我々だけがテニスをするのはどうかと思うが?」
「あーん? 関係ねぇな、そんなことは!」
「確かにな」
一理もない。
だが、テニスで決着を着ける。これは確定した。
幸運にもコートを照らす照明器具は付いていた。
テニスラケットとボールは二人とも現地調達した。
そして、二人が軽くアップを済ませて、コートに入ったところであった。
パチリッ! ――と◆wKs3a28q6Qがテニスコート内で指を鳴らした。
すると、不思議なことが起こった。
『氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!』
『勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝! 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝!
勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝! 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝!
勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝! 勝つのは王様(キング)! 負けるの皇帝!』
パチリッ! もう一度指を鳴らすと、辺りが一瞬静まり返った。
そして、◆wKs3a28q6Qが着ていた氷帝レギュラージャージを投げ捨てた!
「勝つのは――――俺だ」
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!
氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝! 氷帝!……』
先程よりも大きな地鳴りのような氷帝コールがテニスコートを包んだ。
幻聴かもしれないし、これが彼に与えられた能力かもしれない。
所謂、『氷帝コール』。全開である。
「氷帝コールか面白い……ならば、こちらも本気で行くぞ!」
次の瞬間、銀河皇帝ムネリンの右腕に無我のオーラが纏わりついた。
ムネリンロワの支給品である修造に無我の扉を解放させた彼だからできる芸当であった。
所謂、『百錬自得の極み』。全開である。
「『百錬自得の極み』か、だが、関係ねぇぜ……!
さぁ……ショータイムの始まりだ!!」
王と皇帝のテニス対決が――始まった。
【深夜/G-2遊園地内特設テニスコート】
【◆wKs3a28q6Q@中学生ロワ】
【状態】健康
【装備】松岡修造のテニスラケット@川崎宗則ロワ(現地調達)
【所持品】不明
【思考・行動】基本:勝つのは――俺だ。
1:銀河皇帝ムネリンを倒す、テニスで。
※外見は跡部圭吾@テニスの王子様
※眼力(インサイト)を極めているかもしれません。
【銀河皇帝ムネリン(◆555/vRw0s2)@川崎宗則ロワ】
【状態】健康
【装備】鉛製ラケット@中学生ロワ(現地調達)
【所持品】不明
【思考・行動】基本:川崎宗則ロワ書き手たちを永遠にする
1:跡部様の姿を持つ書き手(名前分からない)を倒す、テニスで。
※外見は不明(川崎宗則かもしれないし、じゃないかもしれない)
※他の無我の奥の扉を開いてるかもしれません。
※遊園地内とその周囲(結構広く)に『氷帝コール』が響き渡りました。
【現地調達品紹介】
普通のテニスラケット(のはず)。
ラケットのフレーム部分に鉛が流し込まれており、推定重さ数キロのかなり頑丈なラケット。
最終更新:2013年04月26日 19:45