提督×長門7-617

前の話
617 :名無しさん@ピンキー:2014/02/19(水) 02:16:29.88 ID:5vVsjLSs
>>440の長門の続き投下
『長門と白い服』

「長門、それは一体なんだ?」

眉を吊り上げ、提督は秘書艦に訊ねた。
執務室のドアを開けたまま立ち止まった彼は、部屋の真ん中に佇む秘書艦へ不可解な目を向ける。
時折、この秘書艦は奇妙な行動を取り、提督を驚愕させ、放心させ、脱力させた。
戦闘開始直後、先制攻撃のチャンスを得たにもかかわらず、さほどの驚異でもない敵艦に全力の射撃を叩き込むことさえある。
駆逐艦や軽巡洋艦といった護衛艦、あるいは輸送艦などの、大戦艦級の火力を率先して叩き込むべきとは思えない敵だ。
そのような戦況報告を得意げに送って来た時には、提督はただただ呆気に取られるばかりだった。

「提督、私たちも一応は軍属だぞ。給金くらい受け取っている」

固まったまま自分を見つめる提督の前で、腰に手を当てた長門は自信満々に言った。
何を今更、とでも言いたげだ。
秘書艦は提督の前で、ファッションショーのように一回転してみせた。
彼女のなにやら自慢げな表情に困惑しつつ、提督は自分の顎に手をやった。

「買ったのか」
「こないだ見つけてな。取り置いてもらったのだ」

長門は手を伸ばした。
彼女が身に纏っているのは、洋風の婚礼衣装だった。
長いスカートの後ろには、律儀に長い裾がついている。
首筋から胸元は開いたつくりで、簡素なデザインのティアラとヴェールが頭に乗っていた。
真っ白な衣装を着た美女を足から頭まで眺めながら、提督は呟いた。

「白いな」
「うむ、白い」

相槌を打ち、長門は長いグローブを色々な角度から眺めた。
目の前に挙げた手を裏返し、また元に戻して、シルクの手袋を様々な角度から吟味する。
白い生地にルビー色の瞳を向けながら、長門は唇をほころばせた。

「アメリカか……私を核爆弾で焼き払ってくれた許しがたい連中だが、文化は光るものがある」

提督は声を出さずに微笑した。
正確には、アメリカのみならず、欧米の文化だが、細かいことは言わずにおいた。
彼は扉を閉めた。

「ドイツ語では、結婚式を“Hochzeit”――“最良の時”という」
「ほう。ドイツ人は堅苦しいと聞くが、なかなか気が利く表現ではないか」
「全員が堅苦しいわけじゃない。離婚大国だけどな」

閉めた扉に錠をおろしながら、提督は長門へ振り向いた。

「しかし、いいのか、長門?」
「何のことだ?」
「未婚の時に着ると、婚期が遅れると聞くが」
「なに!?」

くそっ。かわいいな。

歩み寄ると、提督は強張った長門の顔に手をやった。
とたんに顔を緩める彼女に、ゆっくり唇を重ねた。
秘書艦の吐息と唾液を堪能してから、提督は顔を離した。
腰に回した手で彼女を抱き寄せつつ、潤んだ瞳に問いかける。

「お前には無用の心配だろう」
「そうだな……」

彼の胸元に顔を埋め、長門は恋人をルビーのような赤い瞳で見上げた。
冷然とした美貌に、悪戯好きな色を浮かべてみせる。

「それで、なぜ鍵を閉めたのだ、提督?」
「邪魔されたくないからに決まってるだろう」

提督はまた彼女に唇を重ねた。
提督の胸に手をやり、長門はそれを享受した。
互いに舌で歯をなぞり、唇をなぞる。

「ん……あ」

長門が思わず唇を離すと、息をさせる間も惜しいとばかりに、再び唇を奪う。
腰に回した手に力がこもり、長門は提督に押しつけられる。
生地ごしに、提督の下腹部が熱くなっているのがわかる。
長門の感触を得て、彼女に奥深く押し入ることを求めていた。

「あ……ふふ、提督……」

長門は欲情に湿った息を吐いた。
スカートをめくり上げた提督が、長門の締まった太腿を撫でた。
指を弾き返す尻を揉みながら、彼は訊ねた。

「そういや、パニエは使わなかったのか」
「う……ああ、スカートの詰め物のことか? あ、ん……」
「お前なら、ああいう派手なのも似合うだろう。背も高いし」

長門はしばらく、提督に尻を遊ばれたまま甘い声で鳴いた。
やがて提督を濡れた目で一瞥し、恥ずかしそうに顔をそらした。
彼女は提督の首に手を回し、顔を彼の胸に押しつけて視界から隠してしまう。
長門は提督の胸に顔を埋めたまま答えた。

「こ、こんなことになったら、外すのが面倒ではないか……」
「お前は、実に優秀だ」

提督は長門を抱き上げた。

「きゃっ」

長門は彼女らしくない声をあげ、司令官にしがみつく。
長門が期待と興奮の目で見る前で、彼は執務室の机に花嫁衣裳の艦娘を放り出した。
仰向けに見上げる長門の上に覆いかぶさって、提督はまた唇を重ねる。
あふれた唾液を顎に一筋垂らしながら、長門は真っ赤な顔で提督を見つめる。

「提督……」
「なんだ?」

長門は真っ赤な顔で口をつぐんだ。
それから彼女は羞恥に緩み切った顔で言った。

「ら、乱暴にしないで、あなた……」
「マジでかわいいな、お前は」

提督は長門を抱きしめた。
彼の腕の中にかきつく抱きしめられて、長門は消えるような声で言った。

「あ、あなたが、なんだかいつもより乱暴だからだ……」
「悪かった。あんまりよく似合ってるからな」
「う……」
「綺麗だ、長門」

提督は彼女の頬にキスを落とした。
長門は恥ずかしそうに目を閉じてそれを受け入れる。
提督は秘書艦の耳朶に囁いた。

「愛してる」

男の腕が、ゆっくり長門の長い脚を抱え上げた。
太ももを撫でながら真っ白な下着に手をかけると、一気に引き抜いてしまう。
長門の陰部に無遠慮に手を突っ込むと、溶かすように熱い涎が指に絡んだ。
慌ただしくベルトを緩めると、待ちきれずに張りつめた男根がはね出る。
絡めた長門の液を自分になすりつけ、提督は自分を刺激し始めた。
猛り狂った先端を長門へ押し当て、提督は彼女にのみ込まれていった。
長門は極上のオイルのように、彼女へ滑り込む提督を受け止めた。

「ん……」

最奥で力強く突き上げられると、長門は黒髪をふり乱した。
その視覚だけで、男根が決壊しそうになる。
指を肩紐の合間に入れて、ゆっくり長門の胸を晒した。
また奥を突かれ、長門がかぶりを振る。眼前で、それなりの大きさの乳房が揺れた。
提督は、その揺れ動く胸を両手でつかんだ。
五指に吸いつき押し返す乳房を手中に弄び、指先で先端をこすると、秘書艦は法悦のため息をついた。
緩急をつけて自分を抱きしめる長門の中を楽しみながら、ピッチを上げていった。
額に玉の汗を浮かせた長門が訴えた。

「んっ、あ、あなた、もっと、ゆっくりっ」
「お前が、こんな服、着てくる、からだ!」

提督はますます血を滾らせて長門を味わった。
溢れ出した帯下が、彼女に突き入れている提督に絡みついて水音を立てた。
彼女に熱中する提督を、長門は存分に貪った。
長い黒髪をふり乱し、蕩けきった嬌声をあげる長門を机の上に組み敷きながら、彼は唸り声を漏らした。
限界まで張りつめた陰茎が、長門の中で震えた。
長門を抱きしめ、彼女の肩に顔を埋めながら、長い射精が彼女の子宮を穢した。

「あ、提督……く……るしい……」

力の限り抱きしめられながら、長門も長い脚で提督の腰を締めつけた。
脱力し、彼女は机の上に上半身を倒した。
火照った顔は長い髪で隠れ、表情は見えない。
乱れた花嫁衣装の胸は、彼女が呼吸するたびに揺れる。
顔から伝わった汗の雫が、胸の丸みを流れていった。
長門の姿は凄艶そのものだった。
弛緩した膣から引き抜いた後も、濡れた陰茎は名残惜しげに白い雫を吐き出し続けていた。


提督の記憶では、窓から見える景色は夕暮れだったが、すっかり夜に沈んでいた。
長門は、乱された花嫁衣装のまま、床に座り込んだ提督の肩に頭を預けている。
秘書艦は提督の説明に律儀に耳を傾けていた。

「本当なら、結婚式終わった後、花嫁姿の新婦を抱き上げて新居に入るんだ」
「ほう。そうなのか」
「今度、そうしてやる」

提督がそういってこめかみにキスすると、長門はくすぐったそうに長い睫毛を瞬かせた。
彼の首に手を回すと、長門は真紅の瞳に月を映して微笑した。

「アメリカか。私を新兵器の実験台にしてくれた許しがたい連中だが、文化は光るものがある」
「まあ、19世紀以降にヨーロッパ文化圏から影響受けないところはないよ」


das Ende/koniec/конец/おわり
最終更新:2014年02月20日 21:45