小ネタ:青年・大和15-553

552 :名無しの紳士提督:2014/12/29(月) 02:36:00 ID:yY3eB9sU
これから書きたいことがあるけどシチュどうしよう
そんな感じで書き始めたのでひとまず1レスだけ失礼します

553 :名無しの紳士提督:2014/12/29(月) 02:37:35 ID:yY3eB9sU

ここは艦娘たちが戦場での傷を癒すために日々使われる入渠ドッグ。
効果を上げようという心意気と提督の趣味とが重なり、風情のある露天風呂を模している。
実際に艦娘たちからの評判も良く、前任の提督が辞めた後もそのまま残されている。
しかし、露天風呂という形式がゆえに事件は起こってしまった。

「まったく、あなたという人は……」
「はい。すいません、わざとじゃなかったんです」

露天風呂には人影が2人、立ち姿と膝を折った姿で向かい合っていた。
片や齢20には到達していないであろう青年はうなだれ、石畳の上で正座している。
服はずぶ濡れになっており、額を石畳に擦り付けんばかりに深々と頭を下げていた。
前髪に至っては既に石畳に触れて濡れ始めている。

一方で向かい合っているのは長身の女性、腰まで届く黒い長髪が目を引く。
身にまとっているバスタオルの上からでもわかるほど、素晴らしいボディラインが見える。
スラッと伸びた長い脚、キュッと引き締まった腹、形を保ったままで大きな胸。
まさに女性の理想の体型ともいえる彼女だが、困惑に満ちた視線を向けながら口を開いた。

「わざとじゃなかったって、何で塀の上から顔を出せるんですか」
「す、すいません。ここがお風呂だなんて知らなくて、つい……」
「お風呂があるからというなら理由になります。しかしそれがなくて何故覗いたんです?」
「それは、その、何と言いますか」
「やっぱり覗きたくて塀の上から見たのではないのですか?」
「覗きたかったわけじゃないんですが、その、えっと」

女性から投げ掛けられた質問に、男性は思わず口ごもってしまった。
ドックから上がってくる湯気にあてられているせいか、心なしか顔が赤くなっている。
必死に覗きではないと弁明しても、説得力はどこにもなかった。
ましてや女性が物怖じせず、覗きとしか思えない相手の話を聞いているだけでも珍しい。
艦娘の切り札とされるほどの存在たる女性――大和ゆえの冷静な対処と言えた。

「正直におっしゃってください」
「はい、その、憧れだったんです、超ど級戦艦大和が……」
「憧れ、ですか?」
「ええ。昔からずっとなんです」

554 :名無しの紳士提督:2014/12/29(月) 02:38:09 ID:yY3eB9sU

予測していた答えとまるで違う返事のおかげで、大和は呆気にとられてしまった。
ずり落ちかけたバスタオルを巻き直し、青年の話を静かに聞き続ける。

「大和がこの鎮守府に着任したって聞いて、一度は会いたいと思っていました」
「だからって、なぜわざわざ覗くような真似をなさったんです? 確かに会おうと思って会えるものではないのですが」
「外の通りを歩いているときに、大和ーって呼ぶ声と返事をする声が聞こえたんです。だからもしかしたら塀の上からすぐにみられるかなと思って登っちゃったんです」
「矢矧と話している時の声ですね。事情は分かりました、どうやらやましい心はなかったのでしょう。しかしすんなり帰っていただくというわけにはいきません」

大和の声のトーンが少し重くなったものの、青年も分かっていたといわんばかりに頷く。
艦娘の存在について分かっていない部分が多く、存在自体が国家最大の機密とされている。
機密を守るため、一切の関係者以外は鎮守府に立ち入ることすら禁じられているのだ。
そんな中に飛び込んでしまっては、おとなしく帰ることができるはずもない。
しかし青年の罰は大和の口添えと提督の機転もあり、一か月の慰安労働のみだった。

「慰安労働って、そんなエッチなこと僕には、いやん」
「そうじゃなくて鎮守府で一か月間奉仕活動を行うということです」
「そういうことですか、了解、それで助けてもらえるならいいかな、何でもしますよ」
(エッチなことですか、そういえばもうみんなもどのくらいしてないんでしょうね)

こうして青年の鎮守府での慰安活動が始まる。

555 :名無しの紳士提督:2014/12/29(月) 02:39:27 ID:yY3eB9sU
すいません、2レスになってしまったのです
本当は大和と風呂でいちゃこらしようかなと思ってたんですが、諸事情で序章だけ
書きたいことはたくさんあるけど書けるのかな~とか思いつつ投下しました


これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/

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最終更新:2021年06月04日 08:50