提督×大鯨「あ・ま・あ・ま 幼妻大鯨ちゃん」16-92

92 名前:あ・ま・あ・ま 幼妻大鯨ちゃん[sage] 投稿日:2015/02/14(土) 22:12:19 ID:rr5V7JAk
次に大鯨のSSを投下します
例によってこれも独自設定ありなので
苦手な人はスルーをお願いします

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2月14日はセントバレンタインデー。
日本では主に女性が男性にチョコレートを贈る日とされているが、
最近では男性から女性にあげることもあるらしいし、
女性が女性へチョコレートを渡す事もある。
とりあえず世の大半の男性にとって
悲しい思いをせざるを得ない日だろう。
可愛いお嫁さんがいる俺はその大半の男性には入らない……
……はずだった……

「ごめんなさい……チョコレート、作れなかったんです……」



「どうしましょう……売り物に手を出すわけにはいかないし……」
「明日が日曜日じゃなければ偽装煙突チョコでも食べるけど、
 生憎と日曜日だからバレンタインは過ぎているとはいえ
 イベント最終日に予定しちゃったからなあ」
「ごめんなさい……実は健康の為に買っておいた高濃度カカオのチョコレートはあるんですけど、
 でも甘くなくて苦いですからお気に召さないでしょうし……」
「他にチョコレートはないんだろう?こういう時に限って見つからないんだよなあ」
「せっかくあなたと出会って初めてのバレンタインなのに……」

俺が彼女と出会ったのは去年の6月6日のことである。
UFOがあっち行ってこっち行って落っこちるらしい日だが、
俺にとっては穢れなき天使が舞い降りた日である。
それからほぼずっと彼女と一緒だった。
特別な日は全部堪能してきた俺達にとって、
バレンタインがこんなことになるとは思いもしなかった。

「…………そうだ。ねえ、あなた……少し目を閉じてくれませんか?」
「ん?いいけど」
「私がもういいですよって言うまで目を開けないでくださいね」
「わかったよ」

彼女に請われて俺は目を閉じた。



ふにゅっ

唇に柔らかい感触を感じた。
その次の瞬間には俺の口内に何かが入ってきた。
苦い……これはチョコか。もしかして……
そう思っていると柔らかい肉の感触が俺の舌に触れた。
その瞬間全てを理解した。
俺は口の中に入ってきたチョコを舐め回した。
チョコだけでなく肉の感触も味わっていた。
そうしてチョコが全て溶け終わった後、
俺の唇を塞いでいたものが離れていった。

「もういいですよ」
「ん…………」
「どんなビターなチョコレートでも甘くするマホウ、どうでしたか?」
「凄い魔法だな。とっても甘かったよ」
「ふふっ、ありがとうございます」

味だけで言うと甘味は少なかった。
だが彼女のかけたマホウが俺に甘いひと時を感じさせてくれた。
互いの愛によって発現する不思議なマホウである。
そのマホウによって今年のバレンタインは最高のバレンタインとなったのであった。

―続く―






以上です
寝る前に書こうとすると全然書けないですけど
昼休みに昼食を食べる時間を削って書くとスラスラとかけるんですよね
でもそんなことしたら本当に体を壊しちゃいそうです
それではまた



これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/

最終更新:2017年02月28日 23:01