提督×比叡、金剛3-74

青空の陽光と海面からの反射光が、おそらく戦時中から照らし続けてきたであろう年季モノの建造物、横須賀鎮守府。
その3階、執務室…士官制服に短い金髪をツンツンと逆立てた奇妙な若い「提督」のナワバリに、怒号が響く。

「だ・か・らッ!!あれは誰がみたって中破の戦艦を追うべき場面でしょ?!なんで敵駆逐艦優先に指示変えたの!」

「いやぁ…オレがそうしたい、そうすべきと思ったからであって、普通に言うこと聞いてくれればそれで良いと思うんだけど?」
今日の采配について怒鳴りこんできたショートカットのボーイッシュな艦娘に、とても軍人に見えない面構えのヤンキー提督が机に両脚を上げて組んだまま応戦する。
あいにく戦艦1隻に攻め込まれた位でビビるような男でも、部下と本気のケンカする体面を気にする男でもない。そういう場面での精神はチンピラのそれに限りなく近い。
「比叡、あれは命令ヨ。ここはこれでも軍属で、こんな人でも司令は司令ネ」
「…お前あとで屋上な」
ジト目で睨みつける提督から視線を外し、見た目の話ヨーと口笛を吹く本日の秘書艦は金剛。
「姉様も姉様よ。こんなチャラい奴とずっとイチャイチャして!戦艦の誇りはどうしたのよ?!」
比叡の怒りの矛先が金剛にまで向けられる。前世紀からずっと大好きだった誇り高き金剛型一番艦の現在の姿が、久々に再会した二番艦たる彼女にはまったく気に入らない。
「…比叡。テートクは…」
「やめろ、金剛。…オレの指示がきけねーっつーのか、比叡ちゃんよ」
「気安く呼ばないで」
「あぁ?何言ってんだテメェ」
怒気を含んで立ち上がる提督。二人は相手の目を至近距離で殺気を込めて睨みつけ、互いに一歩もひかずついに額をゴリゴリと押し付けあう。さながらシカのケンカである。
額に青スジを浮かべた比叡が、先に口を開いた。
「伝わらないならはっきり言ってあげる。…戦況読めないなら口出さないで!やる気ないなら辞めなさい!この、素人提督!!」
「んだとテメェ?!装備ひっぺがして練習艦に戻して欲しそうだなぁコラ!あぁ?!」
提督の怒号に、思わず4番砲塔を抑える比叡。
「う、そ、それは………てか、し、素人の割に妙に詳しいじゃないの…!!」
トラウマを突かれて引いてしまった比叡を見下し、一転優位に立った提督は相手を指差しドヤ顔でふんぞり返る。
「こっちにゃ頭脳派の霧島センセがついてんだよ。てめーの恥ずかしい過去もアワレな最後もぜんぶバレバレだぜ」
「~~~~~!!!」
肉食獣の顔で歯ぎしりする比叡であったが、もはや流れは相手にある。

「あ……あんたなんかの言うこと、絶対聞いてやんないから!そのうち金剛姉様も返してもらうからね、覚悟してなさい!!!!」

凄まじい勢いでドアを蹴り閉め、比叡は大股で執務室を後にした。
ドスドスという床を踏み抜かんばかりの足音が、やがて遠ざかっていった。

 

***

 

「――と。ああは言ったけれども、やっぱちょっとマズイかな…」

廊下の突き当たりまで来て比叡は、口を尖らせたまま形の良い顎に手を当てて考えていた。熱するのが早いぶん冷えるのも異常に早い。
ここ以外に彼女に往くあてはないし、そもそも――彼女の心から敬愛する金剛はすっかりここに馴染んでいるのである。
『金剛お姉さまのいる場所はすなわち私の居場所』と考えている比叡にとって、鎮守府から出てゆくのはよく考えなくともそもそも選択肢ではなかった。

(姉様に嫌われないためだ。あのチャラい提督のためなんかじゃない)

自分を納得させる言い訳をなんとか見つけ出し、執務室の扉の前に再び立ったそのとき。

「――そうだ。オレがたった一隻を与えられてこの鎮守府に来た頃、あいつは艦を救いに行くため二日も三日もオレを根気よく説得した。オレは意地を張って聞く耳持たず、逃げることばかり考えてた」
室内から、提督の声が聞こえた。思わず聞き耳を立てる。

「そのうちあいつは一人で海に出ていって、帰ってこなかった。引き換えに軽巡二隻を、この鎮守府に寄越して」
「神通は泣いてたヨ。覚えていないけれど、彼女を沈めてしまったかもしれないって」

姉の――金剛の声。比叡は扉に寄り掛かるようにして聴音に務める。不知火が怪訝な顔で後ろを通り過ぎていった。

「あいつを見つけるのはこの鎮守府の優先的な目的だ。私物化と言われても仕方ねーけどな…はやくあいつを引き上げてやって、この数カ月の成果――お前らを見せてさ」
――少しは頑張ったんだぜ、とドヤ顔で見せつけてやりたいんだ。そう付け足した提督の声は、いつもの調子からは想像もつかないほど静かで、遠かった。
「比叡には、まだ誰も伝えてなかったんだな。戦術戦略から見ればきっと、アイツの方が正しいコトを言ってんだろう。…次に合ったら、オレからワビ入れて、説明しとく」
「あの娘は…吹雪は、とってもマジメな良い娘だったネ。テートクのお陰で助かったわたしたちだけど、それはあの娘がわたしたちを助けてくれたも同然ヨ」
だから、と言った姉の声は、これまで比叡が聞いたこともない優しさを含んでいた。
「だからテートクは、間違ってないヨ。比叡も本当はとっても良い娘、きっと分かってくれるネ」
「金剛…」
「テートク…」


次の瞬間、ドアを蹴破って比叡が室内に再び舞い戻った。
「すみません全部聴いちゃいました!謝らないとならないのは――ワビなきゃなんないのはあたしのほうです!!!すみません!!!」
「!?」


比叡は入室するなりガッと勢いよくアタマを下げたため、金剛が赤面してさっと背を向け、乱れかけた服の胸のあたりを正したのには幸い(?)気づかなかった。
「駆逐艦を優先することに、そんな大切な目的があったとか――その、あたし、知らなくて――!」
「あ、あぁ……いや、オマエだけが悪いワケじゃねーし。つか、そもそも事情の説明も大してしねーで、こっちもついアツくなっちまってスマンかった。この通りだ」
とりあえず瞬間的な混乱から立ち直った後、提督も男らしくツンツン頭をすっと下げ、言葉を続ける。
「――だがとにかく、今のオレにはお前らの力が要る。お前の言うとおり何にも知らねーシロウトだが、そこは――頼む、としか言えない」
それらの態度とセリフに、俯いたまま驚く比叡の頬が思わず熱くなる。

いや自分のためっていうかそれは結局、いまだ彷徨う艦娘たちのためで…
あれ、なんか…実はすっごいいいヒトなんじゃないこの人??
もしかしてやっぱり、あたしが言い過ぎのお子様だっただけ?まずい、なんかガッツリヘコみそうだわこの展開……

「比叡。テートクはそういう寂しさと後悔を背負いつつもそんな素振りは一切見せず、強く明るくわたしたちを導いてくれるできたお人ネ」
金剛が珍しく姉の顔で強く伝える。大好きな姉の言でも自分の直感を肯定され、比叡はうつむいた顔が上げられない。
「そんなテートクの寂しさつらさを少しでも紛らわせるべく、わたしはこうしてテートクと頻繁にスキンシップをとっているのデース」
「……ふーん」
ついでの弁解にものすごく疑いの表情でクビを傾げる比叡だったが、そんなことは意に介さず金剛は畳み掛ける。
「それはそうと、比叡はテートクのハートをいたく傷つけてしまったネ。ワビる方法はこうなったらひとつヨ」
「え」
提督と比叡の声がキレイにハモる。

「大丈夫、ワタシと一緒ならコワくないネー。一緒に可愛がってもらいまショー!!」
「あ、そういう仲直りなら大歓迎。今日もう仕事ないからベッド行こうぜ、比叡」

「………ひ………えぇぇぇえぇぇぇ?!」

驚愕の悲鳴が、鎮守府に響いた。

 

***

 

「ドーデス?テートク?」
「いやドーデスも何も…キレイなカラダしてんなー。本当に」

カーテンの隙間から遮りきれない陽光の差し込む、昼下がりの提督の私室。
「あ、あの…」
そこには大きめのベッドの上に座り込み、大好きな姉に背後から拘束するように抱きすくめられ力なく困惑する比叡の姿があった。
「自慢の妹デスヨー。テートクは脱がないんですカー?」
「まぁとりあえず、観るだけで」

(うぅ…な、なんでこんなことに…)

比叡の衣服は言葉巧みに金剛によってすべてが床に剥き捨てられ、髪飾りのみを残し芸術品のような裸体を晒した彼女は、頬を染めて怯えた瞳で正面の金髪提督を見つめている。
「ね、姉さま…恥ずかしい、んですけど…」
自分を抱きしめている、背後の金剛を振り返る。姉も提督も着衣のままなのに、自分だけが全裸でいるというのが居たたまれないほど恥ずかしい。
「恥ずかしいのはこっちヨー。あんなに堂々と上官に逆らって、アナタは軍属としての自覚はあるノ?」
「……」
叱られた子供が拗ねるように、言い返せもせず意外に長いまつ目を伏せた比叡に、金剛は優しく顔を近づけ――そのまま軽く、唇を奪った。
「ウソ。アナタはアナタらしくが一番。でもネ――ベッドの上では武装解除が、艦娘の心意気ヨ」
「姉さま…」
心を蕩かすようにあちこちに繰り返されるキスの感触と、金剛の優しい声が、比叡の抵抗する力を徐々に奪ってゆく――次の瞬間。
金剛の両手が不意に、背後から比叡の形の良い両脚の膝裏を持ち上げ、左右に大きく開いた。

「ね、姉さま!?」
「さあテートク。御召艦の美しさ、隅々までじっくりとご鑑賞下さいネー」
「や、いやぁ!姉さま、こんな……格好……!!」

全裸で大きく美脚を広げられ、当然、正面の男性に柔らかなふとももの間のモノ――性器を露出する体勢になる比叡。

「へー。色もカタチもきれいなもんだな。毛も多すぎず少なすぎず、なんというか上品な感じ」
「やぁぁぁ……!みないで、みないでぇぇぇ……」
味わったことのない恥辱が、電撃のように全身を震わせる。しかし姉の手は硬く動かず、全裸で脚をMの字に開かれた彼女にはぎゅっと目を瞑り首を左右に振るしか抵抗はできなかった。
「下の穴も綺麗だし、全体的に匂いもしない――いやむしろ、なんか良いニオイする」
「やああぁぁぁぁ……!!」
「ピンクのポッチはまだ半分、鞘の中――お、ちょっと出てきた?」
「やだやだぁぁぁ!!もう見ないで、言わないでえぇぇぇぇ!!」
どこにも触れられてもいないのに――両胸の先端と、見つめられる一点に切ない何かが集中してゆく感覚に、涙目の比叡は身をわななかせた。
金剛に持ち上げられた比叡の両脚はじたばたと暴れるのをやがて止め、提督の左右に突き上がった足指の先がぴんと伸びたりぎゅっと丸まったりを繰り返す。
「は――はぁぁ――」
「あー、完全に出てきた。興奮してるな、比叡。……ちょっと濡れてきてるし。あ、戦艦だから――排水?」
「うあああぁぁ…あ、あああぁぁぁぁ…」
完全に真っ赤になった顔を両手で抑えた比叡に、金剛が背後から優しく声を掛ける。

「比叡……大丈夫だから。テートクに全部お見せするのヨ。ココロも、カラダも、全部」
「もう…やあぁぁぁ…」

こんなガサツな自分が、キレイであっても仕方がない。
たとえ多少見目が良くても、男性になんか好かれるはずがない――敬愛する金剛を、すべての艦娘を姉や妹と呼んで慕う彼女の心の根底には、そのようなコンプレックスがあったことを比叡自身は知らない。
だが。

「キレイだぜ、比叡。お前はたぶんこの鎮守府で、オレが今まで見てきた中で、最高にキレイな艦だ」
「――――!」

提督の気負いのない一言が、彼女の堰を破った。途端に全身を火照らせた彼女のカラダは、ガタガタと大きく震え出し。
吐息を感じるほどの距離で、提督の目前に晒された彼女自身が、やがて一際大きく収縮して――そして。

「や、やだ、なんかヘン――来る、来ちゃうよぉ――あ、あああぁぁぁぁああッ!!」

胸にも性器にも触れられないままに。制御の効かない甘やかな感覚は頂点に達し、比叡の美体はびくびくと到達を迎えた。

 

***

 

「比叡……」
金剛が荒い息を吐く妹を、愛しげにぎゅっと抱きしめる。既に拘束を解かれた両脚はそれと気づいていないのか慣れてしまったのか、形を変えず大きく膝を割ったまま。
「え、もしかしてもうイッたの?まだ触ってないのに?」
――肉付きの締まった両のふとももの間に、提督のツンツン頭を挟んだままで。
「比叡のココ、ひくひくしてて――ちょっとだけ谷間が開いてて、ときどき蜜が溢れてくる――すっげぇエロい」
「…や、やあぁぁ…言わないで、恥ずかしい……もう、もう…やだ、また、きちゃ――う――!う、うぁぁぁぁッ!!」

視線と言葉と、頂点を超えた恥ずかしささえも快楽に繋げてしまうかのような自分の身体を制御できず、比叡は間を置かず白い喉を大きく反らして、姉に似た豊かな胸を揺らしながら二度目の絶頂を迎えた。

「…感じやすいんだなー。追い打ちかけるようだけど、触っても良い?」
「モチロンデスヨー」

――な、なんで姉さまが答えるのよ…。あたしのなのに…。

比叡にわずかに抵抗の感情が蘇りかけたが、この状況は『謝罪』であり『懲罰』である、という意識が基本的には生真面目な彼女に心の奥底でブレーキを掛けてしまう。
「や…やああぁぁぁっ……ふっ…くぅぅ…っ!」
やがて侵入してきた指の感触。触れられずに二度も達した身体が、待ちかねたように狂喜するように受け入れてしまう。再びぎゅっと目を閉じる比叡。
「お前のココもぐもぐしてんぞ、比叡」
「…し…しかた…ないの…!あたしが、やってるんじゃ……な……あぁん、は――」

気持ちいい。
気持ちいい。

背後から姉さまに抱かれて、正面から提督に触れられて、胸がどきどきして――ものすごく、心地いい。

「あぁァァァ…ッ!!」
一際大きな声で啼くのも、自分の身体が望むままに背を反らすのも、さっきほどの抵抗はない。
無意識のうちに腰は大きく揺れ、自分の右手が揺れる自分の乳房を揉みしだく。
「そろそろまたイキそうか?」
「ん、もう、あ、…うあああ、ああああ……あ、はぁんっ!!ふぁぁぁッ…!」
慣れてきてしまったのか、三度目の快楽は頂点の限界を超え――二度、三度と絶頂の潮を吹き上げた後、体力と精神を消耗し尽くした比叡は、くったりとシーツの上に突っ伏した。


「テートク?そろそろここ、窮屈になってきたんじゃないノ?」
「まーそりゃね。比叡は本当キレイだし――金剛、もしかして妬いてる?」

金剛が四つん這いで提督ににじりより、無言のまま軽く押し倒すのを白く霞んだ視界の端に捉えつつ――比叡は混乱と疲労の向こう側に、快楽を求める裸の自分が目覚めつつあるのを感じていた。

 

***

 

――提督の陰部を露出させて口に含み、指と舌とで丁寧に奉仕し、勃ち上げる姉の姿。

黒レースの下着のみを脱ぎ捨てて提督に跨り、挑発的な表情で着衣のまま身体を落とす姉の姿。

やがて――腰をくねらせつつ、リズミカルに上下に揺れ、快楽に嬌声を上げ髪を振り乱す姉の姿。


二人の手慣れた感じの痴態をどこか遠くで見つめるような気分だった比叡の心が、不意に疼く。
でも。でも、絶対に気づかれるから――

――いや。
あれだけの姿を晒して、今更何を恥ずかしがるというのか。

そう思い至ったとき、すでに彼女が快楽を求めることを阻むものはなかった。
比叡の指先は、自分の脚の間へと伸び――人差し指の先端が、いまだ乾くことのない秘肉の間へと飲み込まれる。

「は、はッ、はぁッ…」

ぴちゃぴちゃと派手な水音を立てて自分の性器を出入りする自分の右手指。
感触も、その音すらも、気持ちが良い。
空いた左手は乳房の先、無意識に固く色づいた自分の胸先をこねまわし始める。
ぴりぴりした感触が、気持ちが良い。

「あ、…あ、キモチいい……キモチいいよぉ……ねえさまぁ……」

愛する姉の性交を見ながらの自慰は、まるで自分が抱かれているようで、
恥辱のない世界、背徳感のない行為は、――気持ちが、良かった。


やがて二人がこちらに気づく。比叡にもしてあげてクダサイ、そんな声が遠くで聞こえる。
そして自分は自分の欲望を声に出し、伝える――


「さっきの、カタチで、してください――」


背後に姉さま、正面に提督、すべてを解放した自分――そこから失神へ至るまでは、良く覚えていない。

 

***

 

――翌朝も、よく晴れた日だった。

「…大丈夫かな。勢いであそこまでやっちゃったけど」
「ダイジョブヨー。すっきりさっぱりがあの娘の良いところネ。はい紅茶デース」
執務室に鎮座したまま、今朝一発目はどういうリアクションが返ってくるかといろいろ脳内シミュレーションが絶えない提督に対し、金剛はあっけらかんと言い放つ。
やがてぱたぱたと元気な足音が近づいてきて――

「おはようございます!、司令、姉さま!なにかご用の向きはございませんか!!」
昨日とはうってかわって満面の笑顔の比叡が、執務室の扉を蹴り開けた。

「じゃせっかく横須賀だからオマエ用のスカジャンとグラサン買ってこい。あとオレにヤキソバパン」
「わたしはメロンパンネー」
「了解!気合い入れて、いってきます!」

元気な足音が入ってきた時と同じように、遠ざかってゆく。

「さすがテートク、もはや手足のように」
「うん。なんか自動的に身体が反応してた。思った以上にしっくりくるわ」
ずずずと紅茶を啜るヤンキー提督。司令と呼んだのは、今後は命令に服従するつもりの表れなのか――

と。
はやくも元気な足音が帰ってきたかと思うと、再び執務室の扉が蹴り開けられた。

「大事なこと言い忘れました!」
「どうしたノ、比叡?」
「司令も姉様も、――大好きです!」

顔を見合わせる提督と金剛の表情が、思わず緩む。

「あと」
「ん?」
「――昨日は超気持ちよかったです!今度もまた絶対誘ってください!」

ふたたびぱたぱたと去っていく足音を聞きながら、提督が再び紅茶をすする。
「…なんか、大事なものをぶっ壊しちまったんじゃないよな?」
「艦娘はあるがままが一番。もちょっと紅茶が飲みたいネー」
若干不安げな提督の表情を尻目に、笑顔で再び紅茶を入れに行く金剛。
まぁいいか、と金髪提督は口の中で呟いた。――とりあえず、付き合いにくい奴ではなさそうだし。

「そういや、あとまだ来てないのは榛名ってのか?どんなタイプなんだ?」
「えっとネー…」


横須賀鎮守府は今日も、平和であった。

(End.)

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比叡 金剛
最終更新:2014年03月13日 22:02