常磐高速度交通網の少数形式気動車

この項目では、常磐高速度交通網現在所用する気動車のうち、他社からの購入などで少数保有する自社設計ならびに国鉄形以外の気動車について解説する。


キハ2000形気動車

留萌鉄道キハ1000形。
キハ20系に準じるものの、積雪地帯の粘着力確保のため、ギア連結の2軸駆動台車を装備していたことから、同線の廃止に伴い購入された。
両運転台で、元は両側とも湘南形類似の非貫通型だったが、このうち上野方はキハ20系同様の貫通型に改造された。
前面中央に、ユニークな先頭台車同調式の照射方向可変形大型ヘッドライトを装備していたが、現在は撤去され、上部のオーソドックスな前照灯のみになっている。


キクハ600形気動車

定山渓鉄道クハ600形電車
エンジンを持たない附随制御車扱いのため、キハ52形か、2軸駆動のキハ2000形と組合わせて運用されている。
定山渓鉄道へも移籍してきた車両で、元は北海道鉄道キハ550形
気動車→電車→気動車と数奇な運命をたどっている車両。


キハ1612形気動車

元関東鉄道キハ610形のうち、612、613、614。さらに原形は国鉄キハ42000形(キハ07系)になる。
常総線配備車だったが、筑波線配備の関鉄自社新製車の関鉄キハ500形と交換で編入された。

番号は+1000されたのみ。
1612が1986年度に用途廃止となり廃車。
1613・1614はJ-DMF13HMAエンジン(230ps)と、DT22系台車への換装が実施され、
キハ52形で挟み込む形で運用されている。


キハ1430形気動車

元関東鉄道キハ430形
やや小型の車体で、番号は+1000されたのみ。
鉾田線内に封印されていたが、現在はSL茨城線に移り、通学輸送時間帯に運用されている。


キハ1401形気動車

元茨城交通ケハ401形気動車
所謂湘南窓と片側3扉の車体を持つ、国鉄形以外では珍しい20m級気動車。

液体式気動車でありながら総括制御を採用していなかった。
この為移管後も阿波山線に封じ込まれ、主に茨城大学通学輸送に威力を発揮した。
しかし1985年のEXPO'85 筑波科学万博のための大型気動車確保のため、
本線用に総括制御化され、仙台・日光方の運転台を貫通化し、キハ20系に組み込まれて万博輸送に転用された。
さらに開催終了後の1986年には、エンジンの交換と台車の交換を実施し、キハ47形の補完用として転用された。


キハ35形気動車

元国鉄→JR東日本キハ35形900番台。キハ35形のステンレス車体グループ。
1994年から1995年にかけて、用途廃止で留置されていた全10両をJR東日本から購入。
この際、走行用エンジンの換装のほか、日産自動車製LD20II Sによるコンプレッサー直接駆動による冷房改造が施された。
キハ52形と組合わせて、ラッシュ時の新利根線の増結用編成として運用されている。


キハ1653形気動車


液体式気動車初期の古典的気動車だったが、台車にマキシマムトラクション台車を採用する、日本の鉄道遺産として非常に価値のたかいものだった。
この為、紀州鉄道で維持が困難になったことから、常磐高速度交通網で引き取ることになった。

先に部品取り用として事実上不動車になっていたキハ604が2009年に引き取られ、続いて2012年にキハ603が編入された。
このためキハ604のほうが入線・運用開始は先だが、車号は原車に合わせてキハ603がキハ1653。キハ604がキハ1654になった。
入線に際して総括制御化が行われた他、キハ1653の上野方、キハ1654の仙台・日光方が貫通化改造され、顰蹙を買うことになった。

原形維持の観点からDMH17Bエンジンのままとされた。現在、常磐で唯一のDMH17エンジン装備者である。



最終更新:2013年09月24日 01:23