瑠璃色にボケた日常に登場する術技。
「葉」を「刃」に換えるといった
言葉遊びによる一時的な概念置換。
使用者は野球少年だったため
意思を凝縮させた光の球を作り出す。
当たれば爆発し、そこに貯めた人々の思いを直接伝える。
術技について
言霊を物質に宿す術
- 名前を利用した言霊の武器化
- 使いこなせば言霊だけではなく様々なものを置換できる。
「言霊を物体や物質に宿す手法のことよ。同じ響きを持つ名称を『見立て』に使い、その
存在を置き換える。言霊の基本よ」
(中略)
「例えば、声の出ない人が言葉を琴波に置き換え、演奏によって言霊を操った事例がある
わ。ある人は意思を石に込め、投石による除霊をしたとか。紺野くんが使ったのもその一
種──亜流の霊導ね」
物質置換
「券を剣に、釜を鎌に、土を鎚に、柿を火器に。お主の武器はそこら中に転がっておる。
その場その場でいかに機転を利かせ、いかに活用するか──その発想力こそが、言霊使い
の本髄と知れ」
「はあ」
「言霊とは、意思の発露である。その凝塊こそが、言霊である」
「はあ」
「この音は、そんな言霊の風濤に満ちておる。すなわち言霊使いとは──あまねく意思を
御する『秀真の申し子』なり」
《言霊球》(コトダマ)
一球入魂
見ると、孝巳の右手に淡く光る球があった。野球のボールとさほど変わらぬ大きさの、
灼熱にグツグツと煮え滾る球があった。
(中略)
弾が光の尾を引き、唸りを上げて瑠璃と翠の間を駆け抜ける。二人の意思を込めたその
輝球は、瑠璃の父の胸板ど真ん中に確かに吸い込まれ、そして。
爆ぜた。
直後、強烈な爆風が巻き起こる。肌を焼くような熱の奔流が瞬く間に周囲を包み込み、
孝巳たち三人はコンクリートの地面を紙クズのように転がった。
元ネタ
言霊
日本呪術において言葉に宿るとされている霊的な力の事。
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最終更新:2018年05月08日 01:32