真っ赤に燃える火球が、真横を飛んでいった。 かすかに髪が焼ける。 柾貴の背後で爆発が起きた。
威昌沼が両手を肩幅で開いて、右手と左手を向かい合わせた。その両方から同時に 火球を生み出す。 見ていた全員が息を呑んだ。 爆発。 骨も残るまいと思うほどの爆発が起きた。 (中略) 爆発の煙が薄れた部屋のなかに、無傷の威昌沼が立っていた。
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