あるタブの光と闇・ビギニング2_獄

タブは夢をみていました
パパやママ、家族が人間にお菓子をもらっています。そしてみんなで おいしいね! と笑顔を向け合いますが
ママの顔が歪みバルジーナに変わり、その背後ではサンダースがテーブルでフォークを構え待っています
そして人間がタブを抱えあげ
「俺たちが食べるためにお前を肥やすんだよ!」


「ミッミィ!(やめて!)」
目を覚ますと見たことない風景。体に違和感を感じます
足と手には重い球がつけられ満足に動けません。首にも固い輪のようなものがはめられています


「おはよう」
眼前にいたのはあの青年とサンダース。こちらに向けられているのは明確な悪意。特にサンダースは今にも飛びかかって来そうです
「俺達タブンネ大嫌いなんだ。いいイメージ無くてね。実家のも…まあ関係ねえか。というわけだから虐るよ」


青年に続き、サンダースも辛辣な言葉を浴びせます
「おたくらが不利な状況で媚びるのは、私を虐待してミィ!って事なんだよねえ。わかる?」


わかりません。タブは首輪や枷をガチャガチャさせ
「タブンネ何も悪いことしてないミィよ!サンダースさんと違って優しいご主人様もいないし…ミィは小さい頃から独りぼっちで…あなたにわかるわけないミィ!」


サンダースへの最初で最後の抵抗になりました


「ミィャァァ!?」
ブチブチ音を立てちぎれていくのは天使の翼のような耳()。サンダースはタブ耳を鼻息あらくしながらぶっちぎっていました


「媚びた耳はいらねえよなあ!?」
隣では青年がせせら笑っています。宣言通りタブへの虐めが開始されました。殴る蹴るは優しい方なのでしょう
痛みに転げ回ったり抑えることは枷が許しません。涙を堪えヒーッヒーッと呻くだけ


サンダースは耳をペッと吐き出し、ついでにゲロもしました。薄汚れた耳だからでしょうか
ボロボロになった耳が視界に入り、もう二度と可愛らしく揺らすことは叶わない
ですがそんな事青年達には関係ないのです


それより彼に重要なのは
「サンダースちゃむが吐いたじゃねえか」
ただそれだけ。タブの言い分なんて知らね


青年は吐瀉物を掬い上げタブの口内に流し込みます
この人間はイーブイズのならゲロ素手掴みもまったく躊躇しません
まあそれだけ愛してるからでしょう。こういった行動も触覚から伝わり、危機的状況のタブに追い討ちをかけるには充分効果的です
こんなに愛されているサンダースがうらやまにくい。必死に抵抗するも殴られ飲むことを余儀なくされます


「オブブグブブブゥー」
ゲロ独特の酸味が喉を刺激し、朝食であろう未消化物がタブの喉を通り過ぎていきます。ゲロを食うってどんな感じなんでしょうね


「まったく!俺が食いたいくらいだサンダースちゃもんの聖なる」
うわぁ…とドン引きのサンダース、ゲロを嗅ぎながら恍惚とした青年、もがき苦しむタブ
端からみたらなんなんだこの空間と思われるでしょう


しかしタブの分際で隙を見たのか人間様の手に歯をたて抵抗しました。びびって本気咬みではないですが人間を本気にさせるには充分です
結果、前歯を叩き折られ自害防止に舌も詰められました。ただし舌は詰められただけで味覚はあります
触覚は青年達からの憎悪を常に感じさせ絶望的な日々を送らせるため残されます。肉体精神双方から痛め付ける為に


本格的にタブ地獄が幕をあけました


「ディナーにございます」
サンダースの目の前に置かれたのは手打ちフィットチーネ・ボロネーゼ+高級オボン。今日はこれでも簡素な方です
この青年はフーズに頼らず、サンダースの為に栄養バランスを考えた贅沢すぎる手料理です。普段からフルコース食ってるサンダースには一品モノが逆に新鮮らしいです


反面タブに与えられるのは生ゴミ。手が使えないのでシンクからはずされた三角コーナーで四足のように直食いさせられます
「サンダースちゃもががっついてんのに、てめえ手なんて使わせねえぞボゲ」
という理由だそうです


一般家庭はレストランのようにその日その日でゴミは処分しません。生ゴミもそれなりに腐敗し素敵な匂いを漂わせます
いくらタブとは言えどさすがに日が経った生ゴミはきついようで食指は進まず、味も度肝を抜く酷さです
しかし近くで食される高級フーズの匂いは鼻とタブ脳を介し食欲を嫌でも直撃します。我慢できずに生ゴミに手をつけてしまう、いやつけざるを得ない
食べないとぐちゃぐちゃに混ぜられ漏斗で流し込まれるばかりか、場合によっては食事を抜かれます
その間に眼前で食事を見せつけられ、さらにたまった生ゴミは腐敗します
なので食べるしか自衛する手段がないのです。吐こうものならもちろんサンダースからの暴行


ちなみに排泄物だけはなぜか処理してもらえますが、少しでもトイレからズレようものならもちろんサンダースからの暴行
糞尿するのも気が気ではありません



「サンダースちゃそ、ゴミはゴミ箱にね」
青年がそういうと、「あっ、いっけね」とオボンの芯を投げると、コンと音をたてタブの頭に当たりました
何気ないオボンですが、かつてのバルジーナによる給餌を思いださせタブの心をえぐりました


「今日はその可愛いお目目に死んでもらおうかな」
サンダースに電磁波をかけられ体が麻痺し、耳の無い方の目を無理矢理開かせられます
青年は小さな細い棒を持ち出すとタブの手の甲に躊躇なく突き刺しました
針による鋭い痛みは麻痺していも効果はあるようです
これが眼球に刺さったら…と恐怖を倍増させ、タブはおしっこ漏らしてしまいますが問題はありません
シーツという便利なアイテムがあるからです。これがあれば部屋を汚さず済みます。100枚で1200円


「んんんーんんー?こわいー?こわいー?」
そして青年は見開かれた眼球に針を近づけ刺さるか刺さらないかの絶妙な距離感で近づけ、遠ざけの繰り返し
サンダースの蹴りが脇腹に直撃し気絶さえも許されません。そして針は眼球にプチッと刺さるとズブブと吸い込まれます


「ミェェイ!ワアアアオッ!ワオオオオオッ!!」
大絶叫のタブにサンダースは笑い転げています。さらに針を七本くらい追加され涙は血と混じり合い止めどなく溢れでます
タブの方目から光が失われました



「ヒィミィ!ミミィ!」
今日もやめてやめてとタブは悲願しますがやめません。青年は包丁をくるくる回しながら近寄りタブ指一本を引っ張り一気に叩きつけました
背後でサンダースは「左手はとっといてね」って顔でニコニコしています
「一日一本三日で三本。三本切って豚が鳴く、タブ生はワンツードリルプレッシャーパンチ」
一日一本というわりに一日で全て落とされる勢いでサンダースも左指をガジガジしながら「まずい」とうなっていました
右指は包丁が歯零れしたおかげで一本だけ残り、左指は骨が剥き出したゾンビ指です。気味が悪いと左指はトンカチで全て粉砕されました


今日はおっぱいをドリルでドリドリです。情けで乳首一つだけ残されました


今日は熱したカッターで切りつけられました。情けはありません


今日はハートの肉球を火で炙られました。情けで片側は無傷です


今日は毒玉と火玉を持たされ一日放置されました。情けはありません


今日は野生ポケ群に異種間レイプレイされました。情けで受精はしないようにケツを蹂躙されました


今日は下水道でベトベトン達にヘドロプレイされました。口内やケツににヘドロを流し込まれ一気に噴出する姿は人間も吐き気をこらえられません
ゲロを壮大に吐き散らかし、ベトベトンは「汚すな」とプンプンです。人間は「めんご」とポフィンを与えてました
サンダースも早々にギブアップしアイス屋台で三段重ねアイス食ってました。とてもおいちそうです


死にたくても死ねないのはタブンネの特性というか得能なのでしょうか。異能クラスの生命力で様々な拷問でも死ぬことはありません
だからといって耳や目等欠損部が回復することは無くそのままです。こうなればポケセンでも完全回復は無理でしょう


さらに人間のサンダースへの徹底した依怙贔屓は不快極まるもので、愛に飢えたタブを深淵まで追い詰めます
実際自分を虐待してる時以外にサンダースと触れあう時間は過剰、いや異常な程に可愛がるのですから


「ミィも優しいご主人様がほしいな…」
思わず叶うことの無い夢を口にしてしまいます。しかし現実は非常


「いねえよ。そんなんいたら世界びっくり奇特変人大特集でぶっちぎり優勝だよ」


それを聞いたのかサンダースは通りがかかりに軽くタブの夢を一蹴し、実際に蹴っていきました。とても、重い蹴りでした


「今日は尾を切る」
なんの脈絡もないのはいつものこと。人間はタブのを尾を掴み一気に引っ張りました。ボギボキと音をたて折れる尾骨


「タブ尾はこうなってんのか」
巻かれていた尾は一本の棒状にされます。人間はニッパーをパチパチさせながら近付き、根本から なんて事はしません
骨をパーツ一つ一つずつ数日かけ詰めるよう切り離していき、ライターで炙り止血します


「ミィの大事なホイップのような尾がー!」ってのを期待してたようでしたがそうはなりませんでした
ただ痛みはあるようで激痛に歪みますがそういう身体パーツへの執着は失われていたようです


「もっと早く切るんだった」
人間は残念そうに最期の骨を切り落とし止血するとそこには禿げた臀部だけが残されました



「うーん、飽きたからもういいや。お前いらない」
その日は唐突に訪れます。久しぶりにはずされた首輪と枷。擦れたのか装着部はハゲてうっ血しています。重度の皮膚炎です
外出のわりに枷がはずされる事を疑問にも思わずタブは言われるまま付いていき、河川で尻を蹴られ坂を転がり落ちました


タブはよろよろ立ち上がり、周囲を見渡すと誰も、何もいません
レイプレイでもないようです


「じゃあな、不元気でね」
「でね」
人間とサンダースはタブに別れを告げ場を後にしました


身に何も起きずにただ風が吹き抜けていくだけ。ようやくタブは理解しました。解放された と


「よしサンダース今日は誕生日なんだからサロンいくからな。女の子はおめかしして綺麗にしなきゃだめなんだゾ」
「シャンプーきらいだゾ」
「待ておい今はしゃべらなかったか?抱き締めてチューしちゃうゾ」
もう二人の姿は見えなくなりました。あの仲よさそうで明るい人達が自分をここまでした凶悪な変人とは誰も思わないゾ


タブはあても無くフラフラ歩き出しました。どこか、どこでもいい。身を隠せる場所を求めて

最終更新:2014年06月29日 13:51