ぶきようタブンネの末路

あるタブンネの群れに、一匹の不器用なタブンネがいました。
みんなで集めた木の実を池にぶちまける、遊んでいれば何故かミツハニーの大群を呼んでくる
などは日常茶飯事、木の実と間違えて毒団子を拾ってきてあやうく仲間を殺しかけたり
笑い話では済まされないレベルの失敗をすることもあります。
こんな不器用タブンネを群れの仲間達も疎ましく思っていましたが、タブンネという種族は元々仲間想いで温厚な上、
不器用なりにみんなの役に立とうとするこのタブンネを嫌いなれず、群れに置いて出来る限りサポートしていました。

しかしある日、とうとう取り返しのつかない事件が起こってしまいます。
木の実探しで森を歩いていた不器用ンネ、たくさん木の実を集めようと張り切っています。
その時、少し離れたところでタブンネの声が聞こえました。要領は悪くても聴力だけは他のタブンネと同様に優れています。
聞こえてくる声には子タブンネのものも混じっており、何だか焦っていて、不安を感じさせる鳴き声でした。
住処の外に子供が出るはずはないんだけど…心配になった不器用ンネは急いで声の元へ駆けだしました。
すぐ近くまで来て、声の元を恐る恐る覗いてみると、怪我をした父タブンネを母タブンネを介抱しながら
傍らでは子タブンネ二匹が泣きそうな顔で見守っています。
「ミィ!?ミィ!ミミィ!!」
母タブンネが不器用ンネに気づくと、助けを求めて懇願してきました。助けてあげたいのは山々だけど自分も癒しの波動を使うことは出来ないし…
不器用ンネが居る群れは警戒心が強く、例え同族のタブンネであっても群れの外の者を住処に招くことは禁じています。
「ミィーーーー!!ミミィーーーー!!」
大声で近くに仲間が居ないか助けを呼びますが、住処とは大分離れたところまで来たからでしょうか、応答するものは誰もいません。
そもそも敵を呼び寄せるため、被食者であるタブンネが大声を出すことはタブーであると本能で分かるものですが、やっぱりどこか抜けています。
早く手当てをしないと死んでしまうかもしれない…群れの掟は大事だけど、この一家を見捨てるなんてことはとても出来ない
子タブンネのうるうるとこっちを見つめる瞳で、不器用ンネは決心しました。
母タブンネと二匹で父タブンネを介助し、住処へと向かいます。

幸い敵にも見つからず、ドジることもなく無事に住処へとたどり着きました。早く助けてくれる仲間を呼ぼうと大急ぎ。
不器用ンネの他にも、子供の声も混じっていたからでしょう、群れのタブンネ達は住処から出てきて不審そうな顔で待っていました。
掟を破ってごめんなさい…でもどうしても見捨てることは出来なくて…
不器用ンネがそう弁解しようとしたところ、不審そうな顔をした群れの長の顔が、より一層警戒心を強めたものへと変わります。
「ミィ~~~ッ!ミィ~~~ッ!!」
他の仲間達も可愛い顔を出来る限り厳しくして、激しい声で威嚇し始めました。
確かに掟は破ったけどあまりに厳しい反応に困惑してオロオロする不器用ンネ。
「ミィッ!ミィィッ!!」
長ンネが、子タブンネの一匹を指して叫びます。よく見ると体の模様が普通のタブンネとは微妙に違います。
「ミィィ~?」
不思議そうに首を傾げる不器用ンネでしたが、次の瞬間不器用ンネの声は驚愕に変わります。
「ミィィィ~~~ッ!?」
なんと子タブンネがゾロアへと姿を変えたのです。父タブンネに何やら謝るような声で鳴いていますが
父タブンネはチッと舌うちをすると、こちらはゾロアークへと姿を変え、不器用ンネの喉元に鋭利な爪を押しあてました。続いて残りの二匹も姿を変えます。
「ミッ!?ミヒィ!!」
さしずめ人質といったところでしょうか、不器用ンネの体をがっちりと押さえつけた父ゾロアークはタブンネの群れに向かってニヤリと笑います。
子タブンネの模様に気づかなかったのは仕方ないとしても、本来タブンネなら怪我をした相手には触角を押しあて状態を確かめるものですが
これもまた不器用ンネのドジが引き起こしてしまった災難です。
不器用ンネは住処に外敵を招き入れてしまった申し訳なさで押しつぶされそうでした。しかし恐怖に支配され何も出来ずただ震えるばかり。
群れの仲間達は不器用ンネを人質に取られたため、険しい顔のまま動くことが出来ません。
その時、外の騒がしさが気になったのか、子タブンネ達や赤ちゃんタブンネを抱えた母タブンネ達が出てきました。
「ミィィ!!」
来るな!戻れ!と叫びますが時既に遅し、ゾロアーク達と人質に取られた不器用ンネを見てパニックが起こります。

動揺するタブンネの群れを尻目に、父ゾロアークがけたたましく鋭い叫び声をあげました。
この叫び声にシーンと静まるタブンネの群れ。すると、狩りのためにこの森の周辺に潜んでいたのでしょう
森の奥からガサガサと音がしてさらに数匹のゾロアークが現れました。
父ゾロアークが合図をすると、一斉にタブンネの群れ目がけて駆けだすゾロアーク達。
再びタブンネの群れがパニックに陥ります。ゾロアーク達は大人のタブンネは無視して子供や赤ん坊ばかりを攫って行きます。
「ミィィィィー!!」
愛する我が子を奪われ叫ぶ親タブンネ達。しかし不器用ンネを人質に取られているためゾロアーク達に攻撃出来ないでいました。
タブンネ達にとっては、いくらドジで駄目な不器用ンネでも家族と同様大切な仲間なのです。
仲間意識の強いタブンネ達にとって、群れはそれ自体で一つの家族のようなものです。
いくらゾロアークでもタブンネの群れを一度に相手にすれば敵わないでしょう。
しかし狡猾なゾロアークは、タブンネの優しさや仲間想いなところを逆手にとった作戦を立てました。
非情なやり方ですが、自らが生きるために強き者がより弱き者を狩る、これが自然の摂理なのです。
ゾロア達もこうして色んな狩りの様子を観察しながら、一人前のゾロアークへと成長していくのです。

一匹で数匹の子タブンネ、幼児タブンネを抱え、数にすると十数匹のタブンネを奪ったゾロアーク達。
「ピィ!ピピィ!!」
腕の中では子タブンネ達が助けを求めてピィピィ鳴いています。
「ミイイイイイイイイイイイイイイィィィィィーーーー……!!」
我が子を奪われたタブンネ達の悲痛な泣き声を背に、ゾロアーク達は次々と森へ消えていきます。
そして、最後のゾロアークが撤退を終えると、父ゾロアークはタブンネの群れを一瞥し、人質にとった不器用ンネをそのまま連れ去ってしまいました。
「ミッッ!!ミ゛イィィィーーッ!!」
逃れようと必死な抵抗をする不器用ブンネ。しかしゾロアークの力は強くまるで動くことが出来ません。
このまま連れ去られてどうなってしまうの?やっぱり食べられて…
恐ろしい想像が頭に浮かび、一層激しく無駄な足掻きをするのでした。

しばらく森を駆けて着いたゾロアークの住処、そこは凄惨な光景が広がりタブンネにとっては地獄のような場所でした。
集落のあちこちにはタブンネの骨や死体が転がっており、バルチャイやバルジーナが死肉を啄んでいます。
木々には耳を蔓で縛られたタブンネ達が吊るされ、どれも見るも無残な姿の者ばかりです。
四肢が欠けた者、目がくり抜かれている者、既に生首となってしまった者……どのタブンネ達も体に無数の生々しい傷跡があります。

同族達のおぞましい姿に声を失う不器用ンネでしたが、共に捕えられた子供達の鳴き声で我に帰りました。
「ミィミィミィミィ!!」「ピィピィ!!ピィピィ!!」
集落の中央にぶちまけられた子供達は、恐怖と困惑で固まっておろおろするばかりです。
すると、仲間の帰りを待ちわびた小さなゾロア、赤子を抱えた母親ゾロアーク達が住処からわらわらと出てきました。
集められた美味しそうな獲物に皆大喜びです。お腹を空かせた子供達は我慢出来ずに目の前の餌に飛びかかります。
「ピィィィィィィ!!!」
一か所に固まって震えていた子タブンネ達ですが、襲いかかる捕食者から逃れるため、悲鳴をあげながら蜘蛛の子を散らしたように逃げ惑いました。
子供とはいえ俊敏なゾロア達から逃げ切れるはずはありません。
柔らかく新鮮な子タブンネの肉がゾロア達に与えられるのは、美味しさや栄養価のためだけでなく獲物を狩る絶好の練習台でもあるからです。
生き延びようとと小さな体を必死に動かす子タブンネ達ですがすぐに追いつかれ、挟み撃ちにされ、取り囲まれ、逃げ道を断たれ絶望します。
しかしすぐには殺されません。獲物を追い詰めても追撃の手を緩め、少しずつ相手の体力を奪い十分に弱らせてから仕留めるのです。
中には我慢出来ずにすぐに喰らいつく食いしん坊な子もいます。
「ビヤァァァァァァァァァァァ!!!!!」
生きたままぽってりしたお腹を食いちぎられ、凄まじい痛みに絶叫する子タブンネ。
気が早いゾロアをゾロアークが軽く叱り「えへへ」と反省する、ゾロアーク達には日常的な光景ですが、子タブンネにとってはまさに生き地獄です。

まだ立つことすらままならないような赤ちゃんタブンネにでも容赦はありません。
狩りの練習にもならないような赤ちゃんタブンネは、ゾロア達のいい玩具です。生きたまま噛みつかれ、振り回され転がされる。
声にならない弱々しい悲鳴をあげ、地面に這いつくばってもぞもぞともがく様子が哀れです。
「ピィ…ピィィ…」
朦朧とした意識で母親に助けを求めているのでしょうか。その微かな鳴き声も、飽きたゾロア達が群がりぐちゃぐちゃという肉を貪る音にかき消されてしまいました。

群れの仲間である子供達が食い散らかされる惨劇に、不器用ンネは黙ってはいれませんでした。
何とか一匹でも助けようと、がっちりと捕捉しているゾロアークの腕から脱出しようと暴れますが、相変わらずビクともしません。
そうこうしている内に、自分の耳も頑丈な蔓で縛りあげられ、手近な木に吊り下げられてしまいました。
不器用ンネは眼前の虐殺を、目を閉じてただ涙を流すしかありません。ぎゅっと目を閉じても子供達の痛々しい悲鳴は嫌でも聞こえてきます。
ごめんね、ごめんね、ごめんね…僕がゾロアークを群れに招いてしまったばっかりに……
自分のせいで子タブンネ達が残酷に殺されていく現実に、不器用ンネは消えてしまいたいような罪悪感で一杯です。
しかし子供達のために涙を流すという余裕もすぐに無くなることになります。自分の身にもっと恐ろしい仕打ちが待ち受けているのですから。

一通り食事を終えると巣に戻ったりのんびりと寝転がるゾロア達。後には血や肉片だけが残されています。
茫然としてぶら下がっている不器用ンネでしたが、今度は大人達が動き出したのを見てハッと我に帰ります。
不器用ンネに隣に吊るされている、まだ傷も新しいタブンネがガタガタと震えだし、
失禁までしているのを見ると、これから何が起こるのかは理解できました。
数匹のゾロアークが、離れたところに吊るされている体のあちこちを失ったタブンネに喰らいつき、
むしゃむしゃと美味しそうに貪っています。
自分の方にもゾロアークが近づいてくるのを見て、お隣さんと同じように自分の意思とは無関係に体が震えだし、
尿がたらたらと流れだします。
近づいてくる苦痛と死の恐怖から逃れようと、ぎゅっと目を瞑り、ただその時を待ちます。

しかし、足音は不器用タブンネの前を通り過ぎ、隣のタブンネの前で止まりました。
恐る恐る目を開けると、心底怯えている隣ンネと、それをニヤニヤと見つめているゾロアーク。
「ミッミッミッミッ!!」
哀願するような声でゾロアークに訴えている隣ンネでしたが、ゾロアークはフンと鼻で笑うと、その鋭い爪で隣ンネの柔らかい体に強烈な一撃をお見舞いしました。
「ミュギアァァァーーッ!!!」
痛みでボロボロ涙を流す隣ンネに、ゾロアークは容赦なく爪、拳、蹴りなどでまるでサンドバッグのように暴行を加えています。
もうどれ程攻撃を受けたのでしょうか、顔も体も傷や痣でボロボロになった隣ンネの周りに、
蔓の鞭や木製の釘の様な物を持ってさらに数匹のゾロアークが集まってきました。
そして、隣ンネのまだ傷の無い綺麗な背中に草ポケモンのお株を奪うかのような強烈な蔓の鞭が振るわれました。
「ミギイイイイィィィィッッッ!!」
肉を裂き、骨の髄まで響く痛みに悶える隣ンネ。何度も何度も、ゾロアーク渾身の蔓の鞭が隣ンネを襲います。
「ぜーーっ…ぜっーー…」
もう悲鳴も出ない程に痛めつけられ、苦しげな息使いをする隣ンネに、容赦なく次の拷問が加えられます。
釘を持ったゾロアークが、可愛らしいハートの肉球にそれを突き立てます。
「ミッ!?ミイィィーッ!ミ゛ィィィーーー!!」
暴れて無駄な抵抗を試みますが、無情にも釘は肉球にどんどん刺さっていきます。
「ミッッ…ミググ…ミギィィィッ…!!ミガア゛ア゛アアアアアアァァァッ!!!!」
足の裏に太く長い釘を埋め込まれ、白目を剥いて痙攣を起こし、失神した隣ンネ。
呆れ顔でやれやれといった感じのゾロアークが、口笛のような鳴き声を発します。
すると、隣ンネの頭の上にバサバサと一羽のバルジーナが降り立ちました。
白目を剥いた隣ンネの顔を興味深そうにしげしげと見つめています。しばらく失神した隣ンネを観察していましたが
次の瞬間、隣ンネの眼に鋭い嘴が振りおろされました。
「ミ゛ビャア゛ア゛ア゛アアアアアアアアアアアアアアアアァァァァッッ!!」
目を抉られ、絶叫して飛び起きる隣ンネの頭の上でバルジーナは美味しそうに目玉を食べています。
隣で起こっている惨い光景に、不器用ンネは恐怖で縮みあがるばかりでした。

すっかり怯えきっている不器用ンネでしたが、ゾロアークは「次はお前の番だ」とでも言わんばかりの表情でいやらしく笑います。
それにますます恐怖を募らせる不器用ンネと、苦痛で喚いている隣ンネを残して、ゾロアーク達は離れた所で肉を貪っている仲間に混ざりに行きました。
ゾロアーク達が行っていたこの暴行、ただの遊戯ではありません。タブンネは肉体的、精神的苦痛でより肉の味が良くなるため
イッシュのタブンネ畜産業では一般的にこのような暴行が行われていますが、このゾロアークの群れは野性の知恵としてそれを知っているのです。
まずは同族が嬲られる様を見せつけ十分に恐怖を植え付けた後、悲鳴すら出なくなるまで体に苦痛が刻み込まれます。

辺りを見回してみると、他にも数匹のタブンネが同じような暴行を受けていますが、うんともすんとも言わず、ただ光の無い目で暴力に甘んじています。
あんな風に心が壊れるまで痛めつけられ、そして最後には食べられる…
不器用ンネはすぐ目の前にある絶望的な未来を受け入れまいと必死でした。耳を千切ってでもいい、何とかここから逃げないと。
しかしどれだけもがいても暴れても蔓も耳も千切れず、ただ敏感な耳に鋭い痛みが走るだけでした。
今まで役に立ったことなどないのに、この頑丈な体がこんなところで仇になるなんて、皮肉としか言いようがありません。
他のタブンネ達が誰も逃げだせた様子が無いのを見ても、無理だということは心の底では分かっていました。
しかし不器用ンネはどうしても諦めることが出来ず、延々と暴れ続けることしかできなかったのです。

夜、ゾロアーク達が寝静まった後も、逃げ出そうと無駄な足掻きを続けていた不器用ンネ。
しかし、縛られた耳がずきずきと痛み、体力もすっかり無くなり、体の方が言うことを聞いてくれません。
真っ暗で静まりかえった中、周りからは隣ンネが啜り泣いている声や、悪夢にうなされているタブンネのうめき声だけが聞こえます。
この状況で改めて現実を直視すると、どうしようもない恐怖が圧し掛かってきました。
明日にはもう自分も隣ンネのように拷問されるかもしれない。逃げ出すことも出来ない。
「ミヤアアアアアアアアアアァァァァーーーー!!アアアアアアアアアアアアアアアーーッッ!!」
襲いかかる絶望感に耐えられず、不器用ンネは大声で泣きだしてしまいました。
泣いたからといってどうにかなるわけではありません。
ですがここに連れて来られたタブンネ達は皆、最初はどうにもならない重圧に耐えきれず大泣きしてしまうものです。
どうして僕がこんな目に?僕のせいで子供達が死んでみんなを悲しませたから?僕が不器用でなければこんなことにはならなかったの?
神様はどうして僕をこんな体に作ったの?嫌だ嫌だ、死ぬのは嫌だ、死にたくない!苦しみたくない!食べられたくない!助けて!!誰か!!
そんなタブンネの負の感情によって、ここに来て最初の洗礼を受けることになるのです。

不器用ンネの死への恐怖、犯した罪への後悔、理不尽な運命へのぶつけようのない恨みなど、様々な感情に引き寄せられて
ムウマやカゲボウズなどゴーストポケモン達がうようよと集まってきました。
「ミイィィィィ!?」
暗闇の中に光る数々の目に驚き怯える不器用ンネ。
「キキキキ!!」
ゴーストポケモン達は甲高い鳴き声をあげながら不器用ンネの負の感情を吸い取っていきます。
耳元で耳触りな声を出しながら、恐ろしい幻覚を見せ、呪いをかけていきます。
「ミイイイ!!ミイイイイイィィィィィ~~~!!!」
頭の中に流れ込んでくるイメージを振り払おうと、不器用ンネは首をぶんぶん振り回します。
しかしこのような不器用ンネの怯える様子がムウマにとっては最高のご馳走となるのです。
恐怖だけでなく、カゲボウズによってかけられた呪いによって得たいの知れない寒気が不器用ンネを蝕みます。
「ミィィィ……ミィィィ~~……」
こうして夜が明けるまでゴーストポケモン達の精神攻撃によって心が蝕まれ、頭の中はすっかり迫りくる死のイメージに捕えられてしまいました。

次に生まれ変わるなら、誰よりも高く自由に飛べる鳥ポケモンになりたい。誰にも負けない強さを持ったドラゴンポケモンになりたい。
生きることを諦めた不器用ンネは、来世にあてのない望みを託して、空想に耽っていました。
しかし不器用ンネは気づいていませんでした。昨晩離れたところに吊るされたタブンネ達の周りにランプラーが群がっていたことに……
こうして、絶望しか待ち受けていない、不器用ンネの長い長い苦痛と恐怖の日常が幕を開けました。

ちなみに不器用タブンネが居た群れは後日バンギラスと遭遇して全滅しましたとさ。

おわり
最終更新:2014年08月15日 13:27