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上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/2スレ目短編/046 - (2010/02/03 (水) 13:10:28) の最新版との変更点
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御坂美琴はお昼を食べに、一人ファミレスにいた。
最近発見してお気に入りの、通称『巨乳ファミレス』である。
(しかし、今日は『あの日』を思い出す顔ぶれだわね…)
美琴は一人で4人テーブルを占拠している。昼前でやや混みだしていたがまだ余裕はありそうだ。
見回すと、前にいた巨乳ジャージ教師、巨乳オデコ高校生が今回もおり、
美琴が「巨乳ファミレス」と名付けた所以でもある。
(ここで携帯でも掛かってきたら、『あの日』の再現ね)
ゲンかつぎではないが、あの時と同じくハンバーグ定食を注文し、ふっ、とため息をつく。
思いはまた上条当麻の元へ舞い戻る。
――まだ、一端覧祭に誘えていない。もう数日もないのに。
『あの日』にココでかかって来た携帯の話、シャッターの件で貸しはある。
しかし、そもそも上条には返し切れない借りがある以上、真面目に主張するだけ人間としてダメだろう。
何より、大覇星祭の罰ゲームで懲りていた。嫌々付き合わせても、結局何も残らないのだ。
だから、真正面から行くしかない―――が、動けない。
何かささいなキッカケはないか。それがあれば今度こそ…と考えている間に今日に至る。
「美濃牛ステーキ定食お待たせしました」
「ん?」
わたしじゃないで…すよ、と答えかけた美琴は、固まった。
上条当麻がニヤニヤしながら立っていた。…幼女を連れて。
「残念、違ったか。お前ならコレかなと思ったんだけどなー」
「な…な…な?」
考えていた相手がいきなり目の前に現れたのだ。言葉が出てこない。
「席空いてっか?何なら一緒に食おうぜ」
「あ…うん、いいけど」
「んじゃ先生、奥へずずいっと」
せんせい?
「先生はお邪魔じゃないのですかー?」
「あー、気にしなくっていいっすよ」
「え、えーっと?」
「御坂、この人は俺の担任の先生で、月詠小萌先生。見た目で分かるとおり、学園の秘密兵器だ。」
「なんて紹介してるんですか上条ちゃんはー!小萌先生、って呼んでくれると嬉しいです、よろしくですよー。」
「よ、よろしくです小萌先生。常盤台中の御坂美琴です。」
「お~、やはり御坂さんですかー!御坂さんのLV5へ至る過程は皆のお手本ですからねー。すごいですよー」
「あ、どうも…です」
やっぱり面とむかって言われると照れてしまう。
「その点、上条ちゃんはほんとに…」
「やっぱりそうきますかね先生!? 頑張ってますって!頑張ってLV0なんですって!」
「女の子が絡んだ時の行動力と思考力を、勉強に使ってるとは先生には思えないのです」
美琴が上条をジト目で睨む。
「ちょ、ちょっと待って先生。えーっと、先に注文しよ注文!」
2人は注文し、美琴もさっきの注文を2人のに合わせて出してもらうよう、頼んだ。
「小萌先生、コイツってほんとに無能力者なんですか?ちょっと疑問があったりするんですけど」
「機械はウソつけませんからねー。上条ちゃんは純正LV0、まったく無いですねー」
上条は右手を左手で差し、そのあと両手で『バッテン』とジャスチャーをしている。
どうやらイマジンブレイカーを秘密にしたいらしい。
「でもですねー」
小萌は続ける。
「あたしは上条ちゃんには何かあると思ってますよー」
「何か…?」
「現在のカリキュラム上、微かにでも能力は発現するはずなのですよー。それなのに皆無ということは」
「ということは?」
「レベル…次元が違いすぎて、発現してるのに我々が判定できないモノを持っている、という可能性があるのですー」
上条と美琴はギクッッッ!として顔を見合わせる。
頼んでいたモノが届き、各々食べ始める。
「そもそも上条ちゃんは、御坂さんとどうやって知りあったのですー?」
上条は記憶喪失のため覚えていない。
美琴は(ちょうどいい機会かしら)と思いつつ、言葉を選んで話す。”幻想殺し”には繋がらないように。
「えーと、今年の6月くらいだったかしら、私が不良に絡まれているのを助けてくれたんです。」
「御坂さんなら、助けてもらわなくても大丈夫なんじゃないですかー?」
「そうです、ただのおせっかいですね。」
「ただの、とか言ってんじゃねー」
「まあそこからは、会うたびに口ゲンカみたいなことしてまして。」
実際は一歩間違えれば死に至る電撃であったが。
「で、まあ私がちょっと大きい問題を抱えて悩んでいた時に、それを解決して貰って」
ちょっと美琴は顔を赤らめ、
「それで、えっと、今は仲良くさせていただいてます。ハイ。」
上条はまさかそんな言葉で美琴が締めるとは思わず、ナイフを持つ手が止まった。
「上条ちゃんは~~~~!」
小萌はポカポカと殴りだした。
「あっちこっちでフラグ立てすぎです!良い事してるのは分かってますけど、それにしても!」
「いやだから!フラグフラグって皆いうけど、次なにかイベント起こるからフラグでしょ!?なんにも起こんないし!」
「…! じゃ、じゃあ仮に、仮によ?」
美琴は思わず口に出す。
「あたしが『妹の件ではありがとう。お礼に映画などご一緒にいかがですか?』とか言ってたら」
仮の話でも上条を正視できない美琴はうつむいて言う。
「それはアンタにとってイベント発生だったのかしら?」
上条は腕を組んで考えている。
「映画に誘われるってのはイベントだな。でもそのケースはちょっと違うかなー」
「なにが?」
「俺は俺が助けたいから動いたんであって、お前たちが助かった時点で、もう終わってるんだよ」
「…」
「そこからお礼ってのが分からな・・・い?い、いたいいたいー」
上条は思いっきり小萌にツネられる。
「御坂さん、この子にはあとで説教しときますー。聞いてると御坂さんまで馬鹿になっちゃいますよー」
「それ生徒に向かって言う台詞かフツー!?…っていたいいたい~」
「はあ…」
(イベント起こさせる気がないだけじゃないの!ほんとにもー!)
その後、小萌と美琴はやたら高度な話で盛り上がっていた。
『AIM拡散力場を利用したネットワークを用いる科学者に…』
『能力開発に用いるガンツフェルト実験で…』
『でも絶対能力者実験っていうのが…』『神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの…』
上条は全然ついていけず、寂しそうにポテトをつまんでいる。
そこに上条の携帯が鳴る。
電話に出た上条は、少し話すと、会釈して席を立ち、コーナーで長話の体勢に入った。
その姿を眺めつつ、
「今日は御坂さんとお話しできて良かったですよー。あたしが感心したのはー…」
小萌は微笑みながら美琴に話しかける。
「上条ちゃんみたいな無能力者相手でも、分け隔て無くお話しているのは、素晴らしいことですよー。」
「…」
「学生のレベル分けの弊害ですねー。人をレベルで判断する人が多いんですよー」
「いえ…間違いなく、あたしもそうでした。今でも変わらないかもしれません。」
美琴はつぶやく。
「あたしって友達少ないんですよ。でもそれは強さを求めた代償かな、なんて思い込んでて…
でもアイツは…あたしより強いのに、どんどん人が集まってくる。」
―――LV5を軽くあしらうだけの力を持ちながら、無能力の烙印を押され、
―――そんな不当な扱いを『どうでも良い』と切り捨て、
―――その絶大な力を持ちつつも奢らず、どんな弱者にもどんな強者にも分け隔てなく対等に接し、
―――そして、、、
「アイツの近くにいれば、あんな風にあたしも変われるかなあ、なんて…」
小萌は美琴を見つめ、ウンウンと頷きながら、
「若者はどんどん悩んで、そして思ったことを行動するのです!正解なんてないのですよー!」
(んー、ちょっとスッとした)
とりあえず誰かに心の中を話せたことで、美琴は心が軽くなった気分だった。
すこし考え込んでいると、フ…と影が差した。
ん?と顔をあげると…巨乳に囲まれていた!厳密には巨乳2人+1だったが。
「んじゃあ月詠センセお先じゃんよ」「小萌先生、お先です」「…(黙礼)」
巨乳ズが挨拶する。このオデコな人、大覇星祭でアイツに介抱されてたような気がする。
…お先、といいながら何故か動かない?そして何故ミツメル?
「さて、御坂さん」
小萌を見ると…今までみたことのない黒い笑顔が!
「上条ちゃんは皆のアイドルですから~」
え?
「もし抜け駆けして一端覧祭で独り占めしようとか~」
ええ?
「不埒なことを考えているとー、このお姉様がたや、幸せを許さないお兄様がた…」
え、ええ?
「いろんな人達が、”かわいがり”にきますからねー?」
ひええええええええっ!
「いやー、わりぃわりぃ。じゃあ先生そろそろ戻ろっか」
そう言って戻った上条の前に映ったものは。
ニコニコしている小萌と、
「高校生…コワイ…先生…コワイ」とつぶやいている視線の定まらない美琴の姿であった。
fin.
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*そして親衛隊は釘をさす
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御坂美琴はお昼を食べに、一人ファミレスにいた。
最近発見してお気に入りの、通称『巨乳ファミレス』である。
(しかし、今日は『あの日』を思い出す顔ぶれだわね…)
美琴は一人で4人テーブルを占拠している。昼前でやや混みだしていたがまだ余裕はありそうだ。
見回すと、前にいた巨乳ジャージ教師、巨乳オデコ高校生が今回もおり、
美琴が「巨乳ファミレス」と名付けた所以でもある。
(ここで携帯でも掛かってきたら、『あの日』の再現ね)
ゲンかつぎではないが、あの時と同じくハンバーグ定食を注文し、ふっ、とため息をつく。
思いはまた上条当麻の元へ舞い戻る。
――まだ、一端覧祭に誘えていない。もう数日もないのに。
『あの日』にココでかかって来た携帯の話、シャッターの件で貸しはある。
しかし、そもそも上条には返し切れない借りがある以上、真面目に主張するだけ人間としてダメだろう。
何より、大覇星祭の罰ゲームで懲りていた。嫌々付き合わせても、結局何も残らないのだ。
だから、真正面から行くしかない―――が、動けない。
何かささいなキッカケはないか。それがあれば今度こそ…と考えている間に今日に至る。
「美濃牛ステーキ定食お待たせしました」
「ん?」
わたしじゃないで…すよ、と答えかけた美琴は、固まった。
上条当麻がニヤニヤしながら立っていた。…幼女を連れて。
「残念、違ったか。お前ならコレかなと思ったんだけどなー」
「な…な…な?」
考えていた相手がいきなり目の前に現れたのだ。言葉が出てこない。
「席空いてっか?何なら一緒に食おうぜ」
「あ…うん、いいけど」
「んじゃ先生、奥へずずいっと」
せんせい?
「先生はお邪魔じゃないのですかー?」
「あー、気にしなくっていいっすよ」
「え、えーっと?」
「御坂、この人は俺の担任の先生で、月詠小萌先生。見た目で分かるとおり、学園の秘密兵器だ。」
「なんて紹介してるんですか上条ちゃんはー!小萌先生、って呼んでくれると嬉しいです、よろしくですよー。」
「よ、よろしくです小萌先生。常盤台中の御坂美琴です。」
「お~、やはり御坂さんですかー!御坂さんのLV5へ至る過程は皆のお手本ですからねー。すごいですよー」
「あ、どうも…です」
やっぱり面とむかって言われると照れてしまう。
「その点、上条ちゃんはほんとに…」
「やっぱりそうきますかね先生!? 頑張ってますって!頑張ってLV0なんですって!」
「女の子が絡んだ時の行動力と思考力を、勉強に使ってるとは先生には思えないのです」
美琴が上条をジト目で睨む。
「ちょ、ちょっと待って先生。えーっと、先に注文しよ注文!」
2人は注文し、美琴もさっきの注文を2人のに合わせて出してもらうよう、頼んだ。
「小萌先生、コイツってほんとに無能力者なんですか?ちょっと疑問があったりするんですけど」
「機械はウソつけませんからねー。上条ちゃんは純正LV0、まったく無いですねー」
上条は右手を左手で差し、そのあと両手で『バッテン』とジャスチャーをしている。
どうやらイマジンブレイカーを秘密にしたいらしい。
「でもですねー」
小萌は続ける。
「あたしは上条ちゃんには何かあると思ってますよー」
「何か…?」
「現在のカリキュラム上、微かにでも能力は発現するはずなのですよー。それなのに皆無ということは」
「ということは?」
「レベル…次元が違いすぎて、発現してるのに我々が判定できないモノを持っている、という可能性があるのですー」
上条と美琴はギクッッッ!として顔を見合わせる。
頼んでいたモノが届き、各々食べ始める。
「そもそも上条ちゃんは、御坂さんとどうやって知りあったのですー?」
上条は記憶喪失のため覚えていない。
美琴は(ちょうどいい機会かしら)と思いつつ、言葉を選んで話す。”幻想殺し”には繋がらないように。
「えーと、今年の6月くらいだったかしら、私が不良に絡まれているのを助けてくれたんです。」
「御坂さんなら、助けてもらわなくても大丈夫なんじゃないですかー?」
「そうです、ただのおせっかいですね。」
「ただの、とか言ってんじゃねー」
「まあそこからは、会うたびに口ゲンカみたいなことしてまして。」
実際は一歩間違えれば死に至る電撃であったが。
「で、まあ私がちょっと大きい問題を抱えて悩んでいた時に、それを解決して貰って」
ちょっと美琴は顔を赤らめ、
「それで、えっと、今は仲良くさせていただいてます。ハイ。」
上条はまさかそんな言葉で美琴が締めるとは思わず、ナイフを持つ手が止まった。
「上条ちゃんは~~~~!」
小萌はポカポカと殴りだした。
「あっちこっちでフラグ立てすぎです!良い事してるのは分かってますけど、それにしても!」
「いやだから!フラグフラグって皆いうけど、次なにかイベント起こるからフラグでしょ!?なんにも起こんないし!」
「…! じゃ、じゃあ仮に、仮によ?」
美琴は思わず口に出す。
「あたしが『妹の件ではありがとう。お礼に映画などご一緒にいかがですか?』とか言ってたら」
仮の話でも上条を正視できない美琴はうつむいて言う。
「それはアンタにとってイベント発生だったのかしら?」
上条は腕を組んで考えている。
「映画に誘われるってのはイベントだな。でもそのケースはちょっと違うかなー」
「なにが?」
「俺は俺が助けたいから動いたんであって、お前たちが助かった時点で、もう終わってるんだよ」
「…」
「そこからお礼ってのが分からな・・・い?い、いたいいたいー」
上条は思いっきり小萌にツネられる。
「御坂さん、この子にはあとで説教しときますー。聞いてると御坂さんまで馬鹿になっちゃいますよー」
「それ生徒に向かって言う台詞かフツー!?…っていたいいたい~」
「はあ…」
(イベント起こさせる気がないだけじゃないの!ほんとにもー!)
その後、小萌と美琴はやたら高度な話で盛り上がっていた。
『AIM拡散力場を利用したネットワークを用いる科学者に…』
『能力開発に用いるガンツフェルト実験で…』
『でも絶対能力者実験っていうのが…』『神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの…』
上条は全然ついていけず、寂しそうにポテトをつまんでいる。
そこに上条の携帯が鳴る。
電話に出た上条は、少し話すと、会釈して席を立ち、コーナーで長話の体勢に入った。
その姿を眺めつつ、
「今日は御坂さんとお話しできて良かったですよー。あたしが感心したのはー…」
小萌は微笑みながら美琴に話しかける。
「上条ちゃんみたいな無能力者相手でも、分け隔て無くお話しているのは、素晴らしいことですよー。」
「…」
「学生のレベル分けの弊害ですねー。人をレベルで判断する人が多いんですよー」
「いえ…間違いなく、あたしもそうでした。今でも変わらないかもしれません。」
美琴はつぶやく。
「あたしって友達少ないんですよ。でもそれは強さを求めた代償かな、なんて思い込んでて…
でもアイツは…あたしより強いのに、どんどん人が集まってくる。」
―――LV5を軽くあしらうだけの力を持ちながら、無能力の烙印を押され、
―――そんな不当な扱いを『どうでも良い』と切り捨て、
―――その絶大な力を持ちつつも奢らず、どんな弱者にもどんな強者にも分け隔てなく対等に接し、
―――そして、、、
「アイツの近くにいれば、あんな風にあたしも変われるかなあ、なんて…」
小萌は美琴を見つめ、ウンウンと頷きながら、
「若者はどんどん悩んで、そして思ったことを行動するのです!正解なんてないのですよー!」
(んー、ちょっとスッとした)
とりあえず誰かに心の中を話せたことで、美琴は心が軽くなった気分だった。
すこし考え込んでいると、フ…と影が差した。
ん?と顔をあげると…巨乳に囲まれていた!厳密には巨乳2人+1だったが。
「んじゃあ月詠センセお先じゃんよ」「小萌先生、お先です」「…(黙礼)」
巨乳ズが挨拶する。このオデコな人、大覇星祭でアイツに介抱されてたような気がする。
…お先、といいながら何故か動かない?そして何故ミツメル?
「さて、御坂さん」
小萌を見ると…今までみたことのない黒い笑顔が!
「上条ちゃんは皆のアイドルですから~」
え?
「もし抜け駆けして一端覧祭で独り占めしようとか~」
ええ?
「不埒なことを考えているとー、このお姉様がたや、幸せを許さないお兄様がた…」
え、ええ?
「いろんな人達が、”かわいがり”にきますからねー?」
ひええええええええっ!
「いやー、わりぃわりぃ。じゃあ先生そろそろ戻ろっか」
そう言って戻った上条の前に映ったものは。
ニコニコしている小萌と、
「高校生…コワイ…先生…コワイ」とつぶやいている視線の定まらない美琴の姿であった。
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