「0-2/17-32」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
0-2/17-32」を以下のとおり復元します。
そして、球技大会当日。
上条のクラスは教室でとても気合を入れていた。

「よーし!みんな!どの試合も勝つ気でいくわよー!!」
「「「「「「オオオオオオオオオ!!」」」」」」

吹寄を筆頭に皆が声をあげてやる気があるというのを示していた。
しかしこの球技大会。
波乱が起こるのを誰もまだ予想できていなかった。


―――――――――― 


「さて、日程だけど今日でふるいをかけて明日から準決勝ということになるわ。それにしても当日になって発表ってどうなのかしら……」

 吹寄は学校側のいい加減っぷりに呆れつつも今日の日程、つまり各競技の試合時間に目を通し始める。
 野球は5回まで、サッカーは25分ハーフ、バレーは25点先取の1セットマッチ、バスケは2Q(10分×2)である。
 明日の準決勝、決勝、3位決定戦は野球は9回、サッカーは45分ハーフ、バレーは3セット先取(1セット25点)、バスケは4Q(10分×4)となる。

「サッカーとバスケは試合時間決まってんだな。バレーはともかく野球は下手したら長引くのか……差別というか不幸というか」
「そんな貴様に朗報よ。一日目に関してはギプアップが適用されるわ、しかも全種目ね。早く終わらせたいなら」
「そりゃーもう徹底的にグゥの音が出ないまでにやってやるだけだぜい♪ バスケ以外はギプアップもぎ取れそうだからにゃー」

 土御門の言う通り、野球は当麻と一方通行と土御門と翔太、サッカーは月夜と真夜、バレーは吹寄と赤音、やり合って無事で済みそうにない人間がこのクラスには集まっている。

「だからといって脅しとか故意の攻撃はしないこと! 特に上条と一方通行! ちゃんと分かってるんでしょうね!」
「分かってンよ(打ち止めが見に来るってのにそンなマネ出来るわけねェだろォ! スポーツマンらしく敵をねじ伏せてやンよォ!)」
「わたくし上条当麻、ゆえあって最近の自分を省みてるのでそのようなことは致しませんのことよ。むしろバレーが心配だ、吹寄と茜川がグオッ!」

 友愛高校で危険視されている当麻と一方通行、それぞれに事情があるのかいつもの力技は極力控える方向で頑張るようだ。
 そして余計なことを言った当麻の背中に赤音の【鼓膜破砕】の衝撃波が直撃、たまらず吹っ飛ばされてしまう。

「上条君ったら失礼しちゃうなー。私達は神裂コーチの為にも正々堂々と戦うつもりなんだから。むしろ一番注意しないといけないのって」
「赤音ちゃん、どうかした?」
「……な、何でもないよー、あははー(月夜ちゃんが何気に一番危険な気がするけど真夜君がいるから大丈夫……だよね?)」

 赤音のような考えを持ったクラスメートが殆ど(土御門含む)だが、月夜は怒らせると大変怖いので誰一人として口にはしなかった。

「何だかんだで俺たちって結構クリーンなチームだったんだな。主に姫神さまのお陰だけど」
「まあな。俺と浜面はレベル0、特に目立った能力者が居るわけじゃないし、何より影が薄かった姫神さまの存在が大きい」
「きれいに。そして圧倒的な実力で。私率いる最強チームがバスケの頂点を。獲る。浜面と半蔵。よろしくね」
「「勿論ですとも!」」
(浜やんと半蔵はん、この数日間で何があったんやろ……)

 数日前から姫神の部屋で合宿している浜面と半蔵、明らかに様子がおかしいのだがそれを聞く勇気など青ピにはあるはずもなかった。

「あれ? 真夜は?」
「井ノ原弟なら木山先生が連れてってたにゃー。何でも人手が足りないとかって待て待て待て! そんな怖い目で見ないで欲しいにゃー! 今回はオレはノータッチだぜい!」
「本当だよ井ノ原さん。井ノ原くんをいいように使わないように私が目を光らせてるから安心してていいよ♪」
「まあ、白雪がそう言うなら。それに感情のベクトルも嘘吐いてねーし。あーあ、開会式まで赤音と3人でいちゃつこうって思ったのによー」

 普段ならここでポリアモリーカップル、特に真夜に嫉妬しそうなこのクラスの男子だが球技大会本番とあってそんな余裕は持ち合わせていない。
 恋人の居る男子は恋人にいい所を見せようと、恋人の居ない男子はアピールの為に燃え上がっているのだ。

「みなさーん、今日はHR無しでそのままグラウンド集合ですよー。間もなく開会式が始まるから遅れないようにするですよー」

 小萌の呼び出しで当麻達はグラウンドへと向かうのだった。

復元してよろしいですか?

目安箱バナー