「上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/6スレ目ログ/6-173」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/6スレ目ログ/6-173」(2010/04/05 (月) 22:32:24) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

#asciiart(){{{ 4月1日、一般的にエイプリールフール(4月馬鹿)と呼ばれるこの日は、どんな嘘を付いても許されるはずの日であった。 まあ、嘘と言っても相手の限度と言う物があるし大袈裟にしすぎるととんでもないとばっちりを受けることもある。ようするに、あやふやなのである。 そしてこの日を逆手にとってなんとか少しでも思いを告げようとする一人の少女がいた。 「嘘だから言ってしまえば…。いや!それじゃあ、嘘になってしまう!!」 常盤台中学のある寮の一室。いつもなら白井黒子と呼ばれるルームメイトがいるのだが、4月1日には学園都市ならではの厄介な馬鹿が出てくるので、ジャッチメントとして仕事に出ていた。 白井によると、今日は寮に帰ってくることはまずないらしい。 なので一人の少女、御坂美琴は思う存分一人で悶々としていた。ある男性、いつもアイツと呼んでる上条当麻のことを思って。 「だー!!クリスマスもダメ、バレンタインもダメ、もうなんのイベントでもいいから私を後押ししてよ!!」 美琴はどうしようない自分の気持ちに苛立ちながら、ベットの上でバタバタと暴れる。結局いい考えは浮かばなかったので、もう今日のことは忘れることにした。 と、その時。ブー、ブー、とカエル型の携帯が振動し始めた。 「うーん、黒子かな?なんか忘れ物したのかな、私に頼むってことは急ぎ?」 色々と考えながら美琴は携帯を手に取るが、その携帯の小さな画面に映し出された番号をを見て固まる。 アイツ、上条からの電話だ。 (なな、何!?何の用なの?え、えーと、早くボタンを押さないといけないのに指が震えてっ!!) 焦る気持ちと、震える指を必死に抑えながら、携帯電話を耳にあてる。 「あー、御坂か?」 「あ、あの、えーと、今度はなにを頼みたいのよ(わーなにやってんのよ私ぃ!!)」 「あのだな、その今からいつもの自販機の前に来れるか?」 「……いいけど、その待ち合わせ場所って私にしか通じないのよ」 「それでもいいんだ、いや、それじゃないとだめかな?……まあ、ともかく来てくれ」 「ちょっ……切れちゃった」 上条は用件だけ言うとさっさっと電話を切ってしまった。これでは一体なんのために自分が行くのか理由がわからない。 しかし約束してしまった以上、行かないわけにもいかないだろう。それに美琴自身、上条と一緒にいる時間は悪くない。むしろいつまでも一緒にいれたらと思うほどである。 「でも、なんの用事かいってくれないと、あるはずないとわかっていても期待しちゃうじゃない…」 美琴は一人誰もいない誰にも聞こえない声で呟くと、明らかに期待した顔で部屋を出て行った。 ―――――――――――――――――――――― 「よう、早かったな」 待ち合わせの場所に行くと、もう既に上条はそこにいた。いつも遅れてくるので、まだ来ていないだろうと高をくくっていたら見事に外れたので、準備できていなかった心が高ぶる。 「わ!?な、なんでもうアンタはそこにいるのよ!!」 「何でって、お前に電話したときもうここにいたからな。上条さんとて待ち合わせ場所にいたのに間に合わなかったって不幸はそうそうにありませんよ」 「え?電話したときにもうここにいたの?」 「ん、まあな」 「……………」 美琴はそれ聞いて黙ってしまう。なぜ上条は待ち合わせ場所から電話なんてしたのだろう。上条は基本的に面倒くさがり屋である。じゃあここにいるということはかなり重大な話なの だろうか。 ふと、嫌な予感が美琴の頭をよぎる。まだ付き合ってもいないというのに別れ話、これから一生会えないという決別の話、どんどんネガティブなイメージが美琴の頭の中を染めていく。 (ない、ない!!そんなことない!!………………あるわけ、ない……) 「おい、どうした暗い顔して。そんなんじゃなんか話しづらいじゃねえか」 美琴の気持ちを知らない上条は心配した顔でオロオロとする。 「………ねえ、アンタ私のこと嫌い?」 と、美琴は思わず聞いてしまった。後悔が美琴の体全体にはしる。でも、もう引き返せない。美琴は上条の顔を見れずに、俯きながら上条の返事を待つしかなかった。 暫くの沈黙の後、 「意味わかんねえ質問だけど、そんなことはない。どっちかというと……いや、好きだ」 真剣な顔で上条はそういった。だから、とりあえず嫌いではないという返事に、美琴は”初めのうちはそう聞こえた”。 「そう、……………へ?」 だんだん、頭が回ってきてその言葉の意味が脳内で審議にかけられる。まさか、今のは告白だったんではないのか。 「やば、フライングした」 「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って!!アンタ今なんて!?」 「やー、今日はいいエイプリールフール日ですなー。嘘を付くには丁度いい日だ」 「ま、待ちなさいよアンタぁ!!今のってあからさまに思わずって感じだったわよ!!」 「やや、そういえばすごく重要で大切な用事があったんだ!ゴメン、御坂この埋め合わせは必ずするから。そういうことで、じゃ!!」 「待ちなさいよ!!とって付けたような嘘で逃げんじゃないわよ!!まて!!」 「今日は”嘘付いてもいい日”だからねー!!本当のことかもれないから、止める権利は貴方にはない!!」 「だから、さっきのは嘘かどうか訊いてんのよ!!」 上条は怒鳴り放電しまくる美琴から逃げるように、走っていく。美琴も追いかけるが、きっといつものように逃げられてしまうだろう。 その上条は走りながら、美琴には絶対聞こえないような声で呟く。 「(全く、あれだけクリスマスの時とかバレンタインの時とかその他もろもろの時までアプローチされれば気づかないわけねーつうの!まるで告白されたような気分だったのに、当の 本人はあれだもんなぁ。だんだん好きになっちまった俺がやろうとしたが……。ああ不幸だ)」 }}} #back(hr,left,text=Back)
*小ネタ 4月馬鹿 #asciiart(){{{ 4月1日、一般的にエイプリールフール(4月馬鹿)と呼ばれるこの日は、どんな嘘を付いても許されるはずの日であった。 まあ、嘘と言っても相手の限度と言う物があるし大袈裟にしすぎるととんでもないとばっちりを受けることもある。ようするに、あやふやなのである。 そしてこの日を逆手にとってなんとか少しでも思いを告げようとする一人の少女がいた。 「嘘だから言ってしまえば…。いや!それじゃあ、嘘になってしまう!!」 常盤台中学のある寮の一室。いつもなら白井黒子と呼ばれるルームメイトがいるのだが、4月1日には学園都市ならではの厄介な馬鹿が出てくるので、ジャッチメントとして仕事に出ていた。 白井によると、今日は寮に帰ってくることはまずないらしい。 なので一人の少女、御坂美琴は思う存分一人で悶々としていた。ある男性、いつもアイツと呼んでる上条当麻のことを思って。 「だー!!クリスマスもダメ、バレンタインもダメ、もうなんのイベントでもいいから私を後押ししてよ!!」 美琴はどうしようない自分の気持ちに苛立ちながら、ベットの上でバタバタと暴れる。結局いい考えは浮かばなかったので、もう今日のことは忘れることにした。 と、その時。ブー、ブー、とカエル型の携帯が振動し始めた。 「うーん、黒子かな?なんか忘れ物したのかな、私に頼むってことは急ぎ?」 色々と考えながら美琴は携帯を手に取るが、その携帯の小さな画面に映し出された番号をを見て固まる。 アイツ、上条からの電話だ。 (なな、何!?何の用なの?え、えーと、早くボタンを押さないといけないのに指が震えてっ!!) 焦る気持ちと、震える指を必死に抑えながら、携帯電話を耳にあてる。 「あー、御坂か?」 「あ、あの、えーと、今度はなにを頼みたいのよ(わーなにやってんのよ私ぃ!!)」 「あのだな、その今からいつもの自販機の前に来れるか?」 「……いいけど、その待ち合わせ場所って私にしか通じないのよ」 「それでもいいんだ、いや、それじゃないとだめかな?……まあ、ともかく来てくれ」 「ちょっ……切れちゃった」 上条は用件だけ言うとさっさっと電話を切ってしまった。これでは一体なんのために自分が行くのか理由がわからない。 しかし約束してしまった以上、行かないわけにもいかないだろう。それに美琴自身、上条と一緒にいる時間は悪くない。むしろいつまでも一緒にいれたらと思うほどである。 「でも、なんの用事かいってくれないと、あるはずないとわかっていても期待しちゃうじゃない…」 美琴は一人誰もいない誰にも聞こえない声で呟くと、明らかに期待した顔で部屋を出て行った。 ―――――――――――――――――――――― 「よう、早かったな」 待ち合わせの場所に行くと、もう既に上条はそこにいた。いつも遅れてくるので、まだ来ていないだろうと高をくくっていたら見事に外れたので、準備できていなかった心が高ぶる。 「わ!?な、なんでもうアンタはそこにいるのよ!!」 「何でって、お前に電話したときもうここにいたからな。上条さんとて待ち合わせ場所にいたのに間に合わなかったって不幸はそうそうにありませんよ」 「え?電話したときにもうここにいたの?」 「ん、まあな」 「……………」 美琴はそれ聞いて黙ってしまう。なぜ上条は待ち合わせ場所から電話なんてしたのだろう。上条は基本的に面倒くさがり屋である。じゃあここにいるということはかなり重大な話なの だろうか。 ふと、嫌な予感が美琴の頭をよぎる。まだ付き合ってもいないというのに別れ話、これから一生会えないという決別の話、どんどんネガティブなイメージが美琴の頭の中を染めていく。 (ない、ない!!そんなことない!!………………あるわけ、ない……) 「おい、どうした暗い顔して。そんなんじゃなんか話しづらいじゃねえか」 美琴の気持ちを知らない上条は心配した顔でオロオロとする。 「………ねえ、アンタ私のこと嫌い?」 と、美琴は思わず聞いてしまった。後悔が美琴の体全体にはしる。でも、もう引き返せない。美琴は上条の顔を見れずに、俯きながら上条の返事を待つしかなかった。 暫くの沈黙の後、 「意味わかんねえ質問だけど、そんなことはない。どっちかというと……いや、好きだ」 真剣な顔で上条はそういった。だから、とりあえず嫌いではないという返事に、美琴は”初めのうちはそう聞こえた”。 「そう、……………へ?」 だんだん、頭が回ってきてその言葉の意味が脳内で審議にかけられる。まさか、今のは告白だったんではないのか。 「やば、フライングした」 「ちょ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って!!アンタ今なんて!?」 「やー、今日はいいエイプリールフール日ですなー。嘘を付くには丁度いい日だ」 「ま、待ちなさいよアンタぁ!!今のってあからさまに思わずって感じだったわよ!!」 「やや、そういえばすごく重要で大切な用事があったんだ!ゴメン、御坂この埋め合わせは必ずするから。そういうことで、じゃ!!」 「待ちなさいよ!!とって付けたような嘘で逃げんじゃないわよ!!まて!!」 「今日は”嘘付いてもいい日”だからねー!!本当のことかもれないから、止める権利は貴方にはない!!」 「だから、さっきのは嘘かどうか訊いてんのよ!!」 上条は怒鳴り放電しまくる美琴から逃げるように、走っていく。美琴も追いかけるが、きっといつものように逃げられてしまうだろう。 その上条は走りながら、美琴には絶対聞こえないような声で呟く。 「(全く、あれだけクリスマスの時とかバレンタインの時とかその他もろもろの時までアプローチされれば気づかないわけねーつうの!まるで告白されたような気分だったのに、当の 本人はあれだもんなぁ。だんだん好きになっちまった俺がやろうとしたが……。ああ不幸だ)」 }}} #back(hr,left,text=Back)

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示:
目安箱バナー