小ネタ 宿題の宿題を美琴に手伝ってもらったにもかかわらず
上条さん、宿題の宿題を美琴に手伝ってもらったにもかかわらず
オルソラ救出戦で間に合わなかったあたり。
美琴「……で、アンタはこの美琴さんが何時間もつきあっていろいろ教えてあげたっていうのに宿題は間に合わなかった。そう言いたいの?」
上条「誠にその通りで面目次第もございません」
美琴「それで、どうしてそうなったのかちゃんと説明してもらえるんでしょうね?……どうせアンタのことだから、また面倒に巻き込まれたんだろうけれど」
上条「もうすでにいろいろとあきらめ癖がついているお前の態度にむしろ俺は同情した方がいいのかもしれないけれど……。あ、こんなところに大判焼きの屋台が出てる。食いながら事情を話すから、お前はちっとここで待ってろ」
美琴「ちょっ!?人を大判焼きごときで懐柔できるとでも思って……」
上条「ほれ、熱々だから気をつけろよ。女の子って甘い物が好きなんだろ?立ち食いしてたことは誰にも言わないから、遠慮なくぱくっといけぱくっと」
美琴「えーとねそうじゃなくて食べ物で私がごまかせるとでも思って……」
上条「(ぱく)おお、皮がぱりっとしてるし、中身ががぎっしりつまってる。これは久々のヒットだぞ。……御坂、食べないのか?ひょっとして、お前粒あん苦手?」
美琴「あ?え?いやそんなことはないけれど、アンタのそれもあんこじゃないの?」
上条「俺のはクリーム。お前の好みがわかんなかったから、お前のは誰でもいけそうな粒あんにしたんだけど、クリームの方がよかったか?だったら今から買い直して……御坂、お前はどうして俺の大判焼きを指さしてるわけ?」
美琴「……それと取り替えて」
上条「俺が今食べてるこれか?だったら、俺がひとっ走りして買ってくるから」
美琴「いいわよ今更そんなのめんどくさいでしょ。アンタが食べてるそれちょうだい」
上条「んじゃ、ほら。そっちの粒あんも嫌いじゃなかったらお前が食っていいぞ」
美琴「……………」
上条「御坂。粒あんの方を二つに割って、ふーふーして何するんだ?」
美琴「にっ、二個も食べられないから、アンタ食べてよ」
上条「そうか?じゃ遠慮なく(がぶ)」
美琴「!”##$$$%$%#&&~=~!!!」
上条「おお、これはなかなか上品な甘さじゃねぇか。あんこなのに後を引かないあっさりした甘みというのはなかなかお目にかかれないぞ。どうした御坂?何固まってるんだ?ああ、残りを早く食えってか。悪い悪い(ぱく)」
美琴「(こっ、コイツに半分渡すつもりが、コイツ、人の手から直接食べてる。いやこの状況だと私がコイツに食べさせてる?この状態はこの状態はいったいいいいいいい?)」
上条「御坂?御坂さん?何で目を回してるんだ?早く食べないと大判焼き冷めちまうぞ?おーい御坂?……とりあえず御坂の手からクリーム大判焼きを取り上げて、二つに割って、と。ほら食え御坂。あーんしろ、あーん。割った大判焼き両手に持ってたら食いづらいだろ?」
美琴「(あーんって、あーんって、さっきコイツが私の粒あんにかじりついて、今度は私があれやるの?人前で?ま、まさか食べさせっこ?しかもコイツの食べかけを?でもさっき『そっちと取っ替えろ』って言っちゃったしこれで食べなかったら変に思われるわよねきっとそうよねコイツに食べさせてもらってあまつさえ間接キスとか考えない考えてないからここは目をつぶって………ぱく)」
上条「うまいか?」
美琴「………………う、うん」
上条「そか、そりゃよかった。で、その、宿題が間に合わなかった理由なんですが」
美琴「その話はも、もういいから……」
上条「そうか?そう言ってくれると助かる。ほら、大判焼きの残り。食べろよ」
美琴「ううう…………………(ぱく)あ、アンタもこ、こっちの残り」
上条「おう(ぱく)」
美琴「(意識したら負け意識したら負けっていうかやっぱりこれは、は、は、恥ずかしいっ!!)」
上条「いやー、機嫌が直ってくれてよかったよかった」
美琴「(コイツに『食べ物につられて機嫌が直った』って思われてるのが悔しいけれどでも恥ずかしすぎてもう何も言えない………////)」
了。