超電目録こぼれ話 絶対能力進化実験
前編
上条 「はいどーも! 毎度お馴染み上条当麻です!」
美琴 「お世話になってます! 御坂美琴です!」
上条 「つー訳で、またこれをやるんだな」
美琴 「本当に一回で終わると思ってたわ……」
上条 「今回は3巻の話をやんのか?」
美琴 「そうなんだけど……正確には3巻の話っていうより、『絶対能力進化実験編』なのよね」
上条 「? どう違うんだ?」
美琴 「何かね、超電磁砲の方も見たいっていうリクがあったみたいなのよ。
そこで前編後編に分けて、前編は超電磁砲の4巻と5巻の内容。
で、後編は超電磁砲の6巻と7巻も交えつつ、禁書目録3巻の話をするみたい」
上条 「あー、それでタイトルが超電目録なのか。
てかこれ何て読むんだ? 『ちょうでんもくろく』? それとも『レールデックス』か?」
美琴 「え……さぁ?」
上条 「あともう一つ。この企画って俺と美琴の絡みが基本だろ?
超電磁砲の4巻5巻って俺出てないけど…いいのか?」
美琴 「んー…まぁ多分大丈夫なんじゃない?
4月からアニメ2期(禁書も含めれば4期)が始まるから、その予習だと思えば」
上条 「……2回目にして早くも企画の主旨がブレブレだな。
前回出番をバッサリカットされたインデックスがこのことを知ったら、俺また噛みつかれるんだろうな……」
美琴 「ご愁傷様」
上条 「はぁ…まぁいいや。とりあえず始めようぜ」
美琴 「じゃあまずは前編のゲストのご紹介です。ゲストさん、いらっしゃ~い!」
ミ妹 「こんにちは、とミサカは挨拶をします」
上条 「おっ! ゲストは御坂妹か。よろしくな」
ミ妹 「はい。よろしくお願いします、とミサカはここぞとばかりに手を握ります」
美琴 「……ドサクサに紛れて何やってんのよ」
上条 「何って…ただの握手だろ?」
ミ妹 「そうですただの握手です、とミサカは彼の温もりを感じつつさらに手をニギニギします」
美琴 「だぁぁかぁぁらぁぁ!! いつまで握ってんのよ!!!」
上条 「うおっ! 何で急に不機嫌に!?」
美琴 「うっさい!!」
ミ妹 「どうやらこのミサカにもまだまだチャンスはあるようです、とミサカはガッツポーズをとります」
「君のDNAマップを提供してもらえないだろうか」
上条 「これが全ての始まりって訳か……」
美琴 「私も子供だったからね…まさか自分のDNAがあんな実験に使われるだなんて、気付きもしなかったのよ……
私はただ、筋ジストロフィーの治療に役立てればいいなって思っただけなんだけどね……」
上条 「美琴……」
ミ妹 「ですがそのおかげでミサカ達は生まれました、とミサカはお姉様に感謝の気持ちを伝えます」
美琴 「そう…よね……」
上条 「……………」
美琴 「……………」
ミ妹 「『しゃべれよ!』、とミサカはシリアスな空気に耐え切れずモヤさま風に大声を上げます」
上条 「……台無しだな」
「人の温もりを感じたかっただけですの~~~~」
上条 「白井っていつもこんな感じなのか?」
美琴 「まぁ、しょっちゅうね」
ミ妹 「このまま百合ルートなどいかがですか、とミサカはライバルを一人減らそうとします」
美琴 「嫌に決まってんでしょ!! 需要があるのは理解してるけど、ここはそういうスレじゃないし!」
「あちこちでマネーカード拾ったという報告がきてるんです」
上条 「ちょちょちょちょっと待て!! 何この話! 俺知らないんだけど!
ぐあ~~~チクショウ不幸だ!! 俺も気付いてりゃ良かったぁぁぁぁ!!!」
美琴 「たとえ知ってても、アンタの不幸力じゃマネーカードなんて見つけられないんじゃない?」
「何かあたし 金目のものに対して鼻が効くみたいで…」
上条 「……俺も幻想殺しがなければ、こんな能力が欲しかった………」
美琴 「…いや、佐天さんのコレは能力とかじゃないから……」
ミ妹 「いえ、これは収穫【ハーヴェスト】と呼ばれる能力です。
この能力があれば小銭やクーポン券などを見つけることが容易です、とミサカは解説します」
美琴 「それ重ちーのスタンド!!!」
「『寿命中断【クリティカル】』 一度触れてしまえばどこへ逃げようと必ずその命を絶つ事ができるの」
上条 「おっそろしい能力もあるもんだなぁ……」
美琴 「まぁコレは布束さんのハッタリだったけどね。けどアンタなら打ち消せるんじゃない?」
上条 「いや…どうかな。右手以外の部分に触れられたら危ないかも」
ミ妹 「ではミサカがあなたの右手以外をこのようにガードします、とミサカは後ろから抱き締めます」
美琴 「またアンタはそうやって……」
上条 「いやいやいや! 俺が発注した訳じゃないからね!?」
ミ妹 「羨ましいのであればまだ彼の前半身が空いていますが、とミサカは敵に塩を送ります」
美琴 「えっ!!? じじじじゃあその! お、お、お、お言葉に甘えて!!///」(ムギュッ!)
上条 「え、ちょ、何!? 何コレ!?」
「あなたは中学生 私 高校生 長幼の序は守りなさい」
上条 「ホントそう思う。上条さんに対しても」
美琴 「だってアンタに畏敬の念を持てったってムリだもん」
上条 「ひどい!」
美琴 「アンタの長所は、どっちかって言うと親しみやすさだしね」
上条 「それって、悪く言えば誰にでも舐められるって事じゃねぇか……」
ミ妹 (それゆえにフラグを乱立させたとも言えますが、とミサカは心の中で複雑な心境を告白します)
(学校の教師陣が使う情報端末は“ランクB”だけど 私の能力を使えば…)
上条 「これはつまりハッキングというヤツではないかと……」
美琴 「大丈夫。慣れてるから」
上条 「何一つ大丈夫じゃねーよ! 慣れてるって何!? いつも何調べてんの!?」
美琴 「えっ!!? そ、それは……その………だ、だだ、だから……アンタの書庫を……///」
上条 「俺!!? 何で!? 弱みでも握ろうとしてんのか!?」
美琴 「!!! そ、そうよ! アンタの弱点を調べてんの!!!」
上条 「やだ怖い!!!」
ミ妹 「お姉様…どんだけ素直じゃねーんだよ、とミサカは他人事ながら若干イライラします」
コインロッカー代わりにホテル一室借りるお嬢様
美琴 「これそんなに驚く事? 普通よね」
上条 「……………」
美琴 「どしたん?」
ミ妹 「衝撃的過ぎて言葉も出ないようです、とミサカは表情から感情を汲み取ります」
美琴 「えっ!? そんなに!?」
上条 「……………」
ミ妹 「『これだけ金銭感覚が違うんじゃあお姉様とはやっていけない。
やっぱり妹であるミサカの方がいいお嫁さんになりそうだ』だそうです、とミサカは通訳をします」
美琴 「いやいやいやいや!! それはアンタの願望でしょ!」
「溢れる木漏れ日がまぶしいわね…」
(こんな気色悪いお姉様は始めて見ますの)
美琴 「まさか黒子にこんな事思われてるなんてビックリだわ……」
上条 「いや…実際気持ち悪いよ……」
美琴 「何でよ! 爽やかでいいじゃない!」
ミ妹 「お姉様のキャラではありません、とミサカは顔をしかめます」
美琴 「どんだけ不評なのよ……きれいな私……」
上条&ミ妹 「「いえ、もっときたないの」」
「き…今日の下着は薄黄色のお子様ブランド」
ミ妹 「いやいやコレはねーだろ、とミサカはお姉様の趣味の悪さにツッコまざるを得ません」
美琴 「べ、べべ、別にいいでしょ!! 人に見せるモンでもないし!!」
ミ妹 「ちなみにミサカは、いつでもある人に見られてもいいように常に勝負下着を着けています、
とミサカはチラリとスカートをめくります」
上条 (ある人って誰だろ?)
「後五・六人呼んでくるからアレを 次の実験までに片しちゃってもらえるかしら」
美琴 「……………」
上条 「………ひでぇな……」
ミ妹 「この時のミサカ達にとってはこれが当たり前でした、とミサカは思い出します。
ですが確かに見ていて気持ちのいいモノではありませんね。
申し訳ありません、とミサカはお目汚しさせた事について謝罪します」
上条 「そんな事言ってんじゃねえよ!!」
ミ妹 「……そう…ですね、とミサカは………」
美琴 「……………」
上条 「……………」
ミ妹 「『だからしゃべれよ!』、とミサカは再び三村ツッコミをします」
美琴 「……台無しね」
「先週が合併号だった時のガッカリ感たらないわねぇ」
上条 「完っ全にジャンプ読んでるな、コレ」
美琴 「ちなみに、私の最近のオススメは『暗殺教室』と『ハイキュー!!』ね」
ミ妹 「サンデー派のミサカとしては『銀の匙』と『マギ』が今現在のフェイバリット漫画です、
とミサカは鼻息を荒くします」
上条 「俺はマガジンだな。『フェアリーテイル』とか『生徒会役員共』が特に好きかな」
美琴&ミ妹 「「エロスが!!」、とミサカは白い目で見つめます」
上条 「何で!?」
ガチャコン ガチャコン ガチャコン ガチャコン ガチャコン ガチャコン ガチャコン
上条 「……………」
ミ妹 「……………」
美琴 「い、言いたい事があるならハッキリ言いなさいよ!!!」
「あんた何者?」
ミ妹 「これがミサカ『達』とお姉様の出会いですね、とミサカはしみじみと感じます」
美琴 「そうね…遠い昔のように感じるわ。ほんの3ヶ月前の話なのに」
上条 「多分、俺達のスケジュールがきっつきつだからそう感じるんじゃねぇかな……」
(ミャーっていう名前? ミャーっていう組織に属してるって事?)
ミ妹 「そんな組織ある訳ねーだろ、とミサカは呆れながらツッコミます」
美琴 「アンタが紛らわしい事言うからでしょ!?」
上条 「けど暗部だって『スクール』とか『メンバー』とか『新入生』とか変な名前がある訳だし、
『ミャー』があっても………いや、やっぱないな」
「ウチのカーチャンも稼がないと 赤の他人になっちまうかも……」
上条 「世のお父さんは大変だなぁ……」
ミ妹 「あなたもいずれは一家の大黒柱になる【けっこんする】のではないのですか、とミサカは探りを入れます」
美琴 「!!!」
上条 「いや~、どうかな~? 俺モテないし、多分一生独身だと思うぞ」
美琴 「……………」
ミ妹 「……………」
上条 「…? 何この空気」
(一緒に猫とじゃれて 一緒にアイス食べて 缶バッジ取り合って これじゃあまるで本当に…)
ミ妹 「まるで何ですか、とミサカはニヤニヤしながら質問します」
美琴 「べ、別に何でもないわよ!」
ミ妹 「ミサカに対してまでツンデレ技術を駆使しなくても良いのでは、とミサカは提案します」
美琴 「そんな技術、ハナっからないし!」
ミ妹 「ではいつものアレは天然なのですね、とミサカは仰天します」
美琴 「アレって何!? 私いつもどんな感じなの!?」
上条 (どう見ても、仲のいい姉妹だよな)
二万体の『妹達』と戦闘シナリオをもって絶対能力者への進化を達成する。
上条 「…今思い出しても、ムナクソ悪くなる話だよな」
美琴 「そうね……これ知った時の絶望感ったらなかったわ……」
ミ妹 「『しゃべれって!』、とミサカはシリアスになる前にフライング気味に叫びます」
上条 「うん、まぁ、ストーリー自体がシリアスだからな。どうしてもそんな空気になっちまうよな」
美琴 「本当は、こんなふざけた企画でやる話じゃないのよね」
「はっはァ 逃げろ逃げろ その分だけ長生きできっからよォ」
上条 「一方通行の初台詞はこれか」
ミ妹 「そうですね。あくまでも『超電磁砲』での話ですが、とミサカは補足します」
美琴 「……………」
上条 「あ、いや、ほら、色々と複雑だとは思うけど、今はもう和解した訳だし―――」
美琴 「……コイツ、このTシャツどこで買ってんのかしら………」
上条 「そこ!? ずっと真剣な顔してると思ったら!!」
「終わりにしてやンよ」
「うそ うそっ そんな… やめっ…」
上条 「ここは……何度見ても辛いな………」
美琴 「…うん……」
ミ妹 「しゃ…しゃ…」
上条 「けどこの子は、最後にお前に会えて良かったんだと思うぞ…?」
美琴 「そう…だといいな……」
ミ妹 「しゃ…しゃべ…」
上条 「……………」
美琴 「……………」
ミ妹 「……………」
上条&美琴 「「言えよ!!! せっかく黙ってあげたのに!」」
「ふーン 磁力を砂鉄で操ってンのか」
上条 「へぇ…電撃使いってこんな事もできんだな」
美琴 「あっ、そっか。アンタあの時の記憶ないもんね」
上条 「? どゆこと?」
美琴 「アンタにもやったことあんのよ。コレ」
上条 「……マジで?」
美琴 「マジで」
上条 (…ふ、深くは聞かないでおこう……)
「絶対的なチカラを手にするため」
上条 「う~ん…そんなに欲しいモンかねぇ。最強の力なんて」
美琴 「さぁ…? 少なくともこの時のコイツにはそれが全てだったんじゃない?」
上条 「けど神話にもあるだろ? 蝋で固めた羽で太陽に近づきすぎて…って話」
美琴 「ああ、あとBUMPのハンマーソングにもあるわね。高くしすぎて誰にも見えなくなっちゃったってヤツ」
ミ妹 「ハガレンにも真理の扉を開けた者は等価交換で体の一部を失うという描写があります、
とミサカは解説します」
美琴 「ワンパンマンのサイタマ先生も、『圧倒的な力ってのはつまらない』って言ってたしね」
ミ妹 「『もし悟空が子供の頃にベジータが襲来していたら、地球は終わっていたかもしれない』
というようなものですね、とミサカは分かりやすい例を挙げます」
上条 「……何の話してたんだっけ?」
「単価にして一八万円の 実験動物ですから」
ミ妹 「どうですか。18万でミサカを買う気はありませんか、とミサカは誘惑します」
上条 「いやいやいやいや……」
ミ妹 「遠慮する事はありません。
18万という驚きの低価格でオリエント工業でも実現不可能なリアルダッチワ」
美琴 「言わせねぇよ!!?」
「世界とは…こんなにもまぶしいものだったのですね」
ミ妹 「あの時の感動は忘れられません、とミサカは遠い目をします」
美琴 「アンタにもある? 忘れられない出来事とか」
上条 「感動とはちょっと違うけど……(今の俺と)美琴との出会いは忘れられないかな」
美琴 「えっ!!? どどどどういうこと!!?///」
上条 (いきなり自販機にハイキックだったもんな……忘れたくても忘れられん)
(ここ数日 昼夜ぶっ通しで動いてるから無理もないか)
上条 「おいおい…さすがに無茶しすぎなんじゃないか?」
美琴 「この時はもうガムシャラだったからね」
上条 「そうかもしれないけど、あまり自分の体を苛めすぎんなよ? お前だけの体じゃないんだからさ」
美琴 「!!! ちょ、ちょちょ、まま待って!!! い、い、今のどういう意味!!!?///」
ミ妹 「おそらくお姉様の期待するような意味ではないかと思われます。
『くにへ かえるんた゛な。 おまえにも かそ゛くか゛いるた゛ろう・・・』
的な意味ではないか、とミサカは推測します」
「製薬会社からの依頼~~~?」
上条 「アイテム初登場か」
ミ妹 「後の『はまづら団』ですね、とミサカは笑いを堪えます」
美琴 「…それ麦野に言ったら、多分殺されるからやめときなさい」
(キタキタキタぁ~~~? 結局日頃の行いな訳よ!!)
上条 「……今思うと、何て虚しい台詞なんだろうな………」
美琴 「…うん……この2ヶ月後くらいには『フレ/ンダ』になっちゃうもんね……」
ミ妹 「きっと日頃の行いのせいなのでしょう、とミサカは毒を吐きます」
「うわ すっごい形相 捕まったら八つ裂きにされちゃうかも」
美琴 「そ、そんなに怖い顔してる?」
ミ妹 「まるで般若のようです、とミサカは戦々恐々します」
美琴 「そこまで!?」
上条 「いや、まぁ…仕方ないって。気ぃ落とすなよ」
美琴 「フォローになってない!」
「私を落としたいなら 鉄分を抜いて施設ごと建て直しとくべきだったわね」
上条 「おおう! こんな事もできんのか! ホントお前の能力って汎用性高いよな」
美琴 「そ、そう…? そこまででもないわよ///」
上条 「照れんな照れんな」
美琴 「だ…だって……アンタに褒められると……やっぱり嬉しいっていうか………///」
ミ妹 「ミサカがいる事をお忘れではないですか、とミサカは二人だけの空間にさせないために邪魔をします」
「私くらいになると電磁波で空間把握ができるのよ」
上条 「おおう! お前もう、何でもアリか!」
美琴 「だだ、だからそんな大した事じゃないってば!///」
上条 「照れんな照れんな」
美琴 「ア、ア、アンタの……せい…でしょうが……///」
ミ妹 「おーいミサカがここにいるぞー、とミサカは妨害工作を諦めません」
(なーんちゃって んなワケないっての)
美琴 「…一瞬でも罠にハマっちゃった自分が情けないわ……」
上条 「まぁ、相手【フレンダ】も必死だからな」
美琴 「何よ、あっちの肩を持つつもり?」
上条 「いや、そういう訳じゃないんだけど……俺もハッタリとかよく使うから、気持ちは分かるかなって」
美琴 「ああ、そういえばそうね」
ミ妹 「青く尖った弁護士と同じ戦法ですね、とミサカは冷や汗をダラダラ流すあなたを想像します」
「危うく自分の罠で下半身吹っ飛ばすとこだったわ」
上条 「……今思うと、これは未来を予知した台詞なのかな………」
美琴 「…うん……この2ヶ月後くらいには『フレ/ンダ』になっちゃうもんね……」
ミ妹 「きっと日頃の行いのせいなのでしょう、とミサカはもう一度毒を吐きます」
「そう 仲間は売れないって訳ね」
(違うの! 電撃で身体の自由が…ッ)
美琴 「ま、まぁたまにはこういう事もあるわよね!?」
上条 「たまには…ねぇ」
ミ妹 「基本的にお姉様はやり過ぎなのでは、とミサカは疑問を投げかけます」
美琴 「そっ! そんな事ないわよ!」
上条 「いや~…美琴って、意外と短気で猪突猛進な所があるからな」
美琴 「そ…そんなイメージが…?」
「滝壺 使っときなさい」
上条 「体晶だっけか? 詳しくはしらないけど、危険なモンなんだろ?」
美琴 「簡単に言えば能力を暴走させる薬品だからね。
テレスティーナはこれを使って絶対能力進化実験をしようとしてたし」
ミ妹 「ちなみに暗部すらも禁忌とされる研究の産物らしいです、とミサカは補足します」
上条 「へぇー……………ってそんだけ? 何か情報薄っぺらくないか?」
美琴 「仕方ないわよ。このSS書いてるヤツの技量が足りないんだもん。
せっかくの禁書の壮大な設定を理解しきれてないのよ。アホだから」
上条 「あ、なるほど」
ミ妹 「メタ中のメタですね、とミサカは呟きます」
「ま あのクモ女を捉えるのも時間の問題かしら」
美琴 「クモ女て……」
ミ妹 「レベル1から努力してレベル5に上り詰めた女、スパイダーウーマッ!、とミサカはポーズを取ります」
上条 「レベル0を相手に超電磁砲をぶっ放しただと!? 許せる!!」
美琴 「えっ!? ここ広げんの!? てかまた危険なネタを……」
(いつの間にこんなセキュリティが…!!)
上条 「打ち止めか」
ミ妹 「……何故上位個体の裸体をまじまじと凝視しているのですか、とミサカはロリコン疑惑を抱きます」
美琴 「…アンタ幼女好きだったの…?」
上条 「し、失敬な! 俺のタイプは年上のお姉さんだっつの!」
ミ妹 「それはそれで……」
美琴 「困るんだけど……」
「命以外何もかも失った 超クソッタレな人生がお待ちかねですけどね」
上条 「……この後、布束【このひと】はどうなったんだ?」
ミ妹 「もしかしたら脳を三分割されてネバネバした容器に収められたのではないでしょうか、
とミサカは予測します」
美琴 「そしたら次は冷蔵庫と合体させられるわね」
上条 「じゃあ何? 最後はカブトムシになって脱皮すんの?
美琴 「そして仲からきれいな布束さんが……」
上条&ミ妹 「「いえ、もっときたないの」」
美琴 「ジャイアンはもういいわよ!」
(アイツの能力は根っこの所では私と同種のもの…!)
上条 「原子崩しって電撃使いに分類させるのか?」
美琴 「まぁ正確にはちょっと違うんだけどね。
電撃使いは電流や電磁場を観測し操る能力なんだけど、
原子崩しは電子を粒子と波形の中間の状態で操る能力なの。だから―――」
上条 「うん、ごめん。質問しといてアレだけど、もうおなかいっぱいです」
美琴 「………アンタねぇ…一応、学園都市の学生でしょ!?」
「今からテメェにやられた分 兆倍にして返してやるんだから よォ!!!」
上条 「こ、怖ぇ……美琴も浜面も、よくこれを戦えたよな」
美琴 「いや、アンタのがすごいのと戦ってるから」
ミ妹 「むしろあなたはチートばかり相手にしている印象があります、とミサカは意見を述べます」
上条 「え…いやまぁ…一応これでも主人公なんで……」
「学園都市の闇の底に………ね?」
美琴 「不吉な事言ってくれるじゃないの、このオバサン」
上条 「ま、美琴なら大丈夫だろうけど、何かあったら俺に言えよな? いつでも守ってやっから」
美琴 「なななな何よ急に!!!///」
上条 「約束しちまったからな。あ、これは5巻の話だっけ」
ミ妹 「……何でしょう。全然イチャイチャしてないから最後だけちょっと上琴にしてやろうとする
何者かの力を感じます、とミサカは説明口調で分析します」
「あれーッ!? おっかしーなぁ」
上条 「やぁーっと俺の出番かよ」
美琴 (な、長かった……けどこれで次からイチャイチャできる!///)
ミ妹 (と、お姉様は思っているでしょうがそう簡単にはいかないでしょう、とミサカは推測します)
上条 「って事で前編終了だな」
ミ妹 「ミサカの出番も終了のようです、とミサカは溜息を漏らします」
上条 「え? 何で?」
美琴 「ああ、後編はまたゲストが代わるらしいのよ」
上条 「へぇ、そうなんだ。誰が来んの?」
美琴 「さぁ? 私も知らないけど」
?? 「クックック……」
上条 「…? 何だこの笑い声」
?? 「さァてここで問題だァ。後編のゲストことこの俺は、一体どこのどちらさンでしょォかァァァ!?」
上条&美琴&ミ妹 「「「いや、バレバレだよ!!!」」、とミサカはツッコミます」
超電目録こぼれ話 絶対能力進化実験
中編
上条 「じゃあボチボチ中編始めるか」
美琴 「そうね。大分休憩したし」
上条 「けどその前に、中編のゲスト紹介だな」
美琴 「え…? するの? いらないんじゃない?」
上条 「いや…そういう訳にはいかんだろ。もう予告しちゃったし」
美琴 「私アイツ嫌いなのよね。しかも今回の事件の主犯じゃん」
上条 「そうだけど、今じゃ主役の一人だから人気もあるし……あっ! それにほら!
アイツって『このライトノベルがすごい』の『男性キャラ部門』で、3年連続4位以内だぞ!?」
美琴 「……アンタなんか、6年連続3位以内じゃない」
上条 「あー……キリトに2年連続1位でとられたんだよなぁ…さすが既婚者(ゲームの中で)は違うわ……」
美琴 「ちなみに私は『女性キャラ部門』、4年連続1位だけどね!」
上条 「…うん、お前すごーいね」
美琴 「そ、そう?///」
一方 「……そろそろ紹介してくンねェかなァ」
上条 「あっ! ゴメン!」
一方 「つー事で、中編ゲストの一方通行だァ。ヨロシクなァ、三下にオリジナル。それとスレの住人共よォ」
美琴 「ったく、何でアンタが来るのよ」
一方 「リクがあったンだから仕方ねェだろ!」
上条 「で、今回はどうなの? 前編みたいに、俺と美琴の絡みがないとこもピックアップすんの?」
美琴 「あるにはあるけど…でもあくまで私とアンタの話が出てるとこだけ。
前回のはアンタの出番が極端に少ないから、苦肉の策でああなっただけだし」
上条 「あ、そうなのか? せっかく一方通行が来てるから、一方通行が出てるとことかもやるのかと」
美琴 「それ、あんま興味ないなー」
一方 「興味なくて悪かったなァ! だが俺ンとこをやンねェのは自分でも賛成だ」
上条 「何でだよ」
一方 「じゃァ聞くがよォ、俺がクローンの指食ってる描写とか、テメェは話広げられンのかァ?」
上条 「いや、それはちょっと……」
美琴 「無理よね……」
一方 「だろ? ぶっちゃけそこをツッコまれると俺も困る」
上条 「じゃ、じゃあ一方通行単体の描写はナシって事で」
一方 「まァ、テメェ等のどっちかが絡ンでればアリだとは思うがよォ」
美琴 「って訳で、前置きはこの辺でいいんじゃない?」
上条 「そうだな。じゃ、次レスから本編スタートです」
「ちょろっとー。自販機の前でボケっと突っ立ってんじゃないわよ」
上条 「あー懐かしいなここ。美琴と初めて会ったシーンだ」
一方 「あン? オリジナルとはもっと前に接触してたンじゃねェのか?」
上条 「あそっか、一方通行は知らなかったっけ。俺、一回記憶喪失になってんだよ」
一方 「えっ!!? マジか!?」
上条 「うん、マジ」
美琴 「あ、でも記憶喪失後も一回会ってるわよ」
上条 「うそ! どこで!?」
美琴 「ヒントは、アニメ版の超電磁砲」
上条 「えっ!? う~ん……」
美琴 「……ヒントその2。盛夏祭」
上条 「えーっとぉ……」
美琴 「ヒントその3! ヴァイオリン!」
上条 「んー…あー………」
美琴 「どんだけ思い出せないのよ!!!」
一方 「今も記憶喪失続行中なんじゃねェのか?」
「御坂美琴って名前があんのよ! いい加減に覚えろド馬鹿!!」
一方 「覚えろっつっても知らねェンじゃなァ」
上条 「ですよねー」
美琴 「こ、この時はアンタが記憶喪失だったなんて知らなかったんだもん!」
上条 「そういや第一回のこぼれ話でも言ってたけど、そんなに名前で呼んでほしいのか?」
美琴 「えっ!? そそそ、それは…その……まぁ…………うん///」
上条 「……み~こと」
美琴 「はにゃっ!///」
上条 「みこ~とちゃん」
美琴 「へにょっ!!///」
一方 「……何してンの」
ムスっとしている中学生(改め殺人未遂犯)を眺める。
上条 「……………」
美琴 「だ、だだだから! この時は記憶の事知らなかったんだってば!! 何度も言ってるでしょ!?
どうせいつもみたいに効かないと思ってたから私も安心して雷撃をね!!」
一方 「よォ、殺人未遂犯」
美琴 「うっさい! アンタは未遂じゃないでしょうが!!」
(ちくしょー俺の周りこんな知り合いばっかかよーっ!)
上条 「ハハッ…この時はまだまだ序の口ですよ。これからもっと珍獣達と仲良くする事になる訳で……」
美琴 「…類は友を呼ぶって諺知ってる? アンタはその珍獣達の中心なんだけど」
上条 「いやいやいや! 俺はまともだよ!!」
美琴 「天然な人は自分じゃ気付かないっていうのは本当みたいね」
上条 「俺! 一般人代表! 普通で普通の高校生!」
美琴 「どこの世界にアンタみたいな一般人がいるってのよ!」
一方 「おい、その珍獣とやらに俺も入ってンじゃねェだろォな。言っとくが俺はそンな変な連中とは違―――」
上条&美琴 「「あんたはー だーっとれぃ!」」
「その自販機な、どうもお金を呑み込むっぽいぞ」
上条 「コイツ、まだ直ってないのかな」
美琴 「みたいね。ったく、自販機もまともに直せないなんて、科学技術の最先端が聞いて呆れるわ」
一方 「つーかこの自販機需要あンのか? 売りもンのラインナップに悪意しか感じねェンだが」
美琴 「意外と評判みたいよ? 怖いもの見たさってヤツで」
上条 「マズイと分かってる物をわざわざお金を出して買う……
しかもお札が呑み込まれるかもしれないギャンブル付き……それってどうなの?」
美琴 「うっ… 改めて言われると……どうなのかしら」
一方 「ハイリスク、ノーリターンだな」
ちぇいさーっ!
上条 「出たか…超電磁砲と並ぶ美琴の代名詞」
一方 「昭和のテレビじゃねェンだからよォ…」
美琴 「結構便利なのよ、これ。自販機以外にも応用できるし」
上条 「例えば?」
美琴 「黒子が抱きついてきた時とか」
一方 「ただの護身術【ぶつりこうげき】じゃねェか」
スカートの下は体操服の短パンだった。何か夢を壊された気分。
美琴 「なな、何考えてんのよこのスケベ!!///」
上条 「バカヤロウ! これは俺個人の意見じゃなくて、男性読者全ての意見だ!」
美琴 「そ、そんなに見たいモンなの…?」
上条 「まぁ、見れたらラッキーって感じかな。正直なところ」
一方 「特に思春期真っ盛りの中二男子とかはたまンねェだろォよ。俺は興味ねェがな」
美琴 「…男って……」
「……、ひょっとして、呑まれた?」
一方 「…すげェイキイキした顔してンな」
美琴 「だ、だって私と同じ体験した【のまれた】人初めて見たんだもん! ちょっとテンション上がっちゃって……」
上条 「それだけじゃねーだろ! 絶対、俺をおちょくってやろうと思ってねあの目は!!」
美琴 「それもまぁ……無きにしも非ず…かな~?」
居候の白いシスターに花火でも買ってやっかなー、と思って財布に入れていたモノだが、
美琴 「……ふ~ん、あの子にはそんなに優しいんだ。へ~、ほ~……バチバチッ」
上条 「あ、あれあれ? 何故か美琴センセーのご機嫌が斜めになってますぞ?」
一方 「あーそォいう時はアレだ。抱き締めて頭撫でりゃ大人しくなる」
上条 「……逆効果じゃないのか? それ」
一方 「いや、俺も黄泉川に言われてあのガキにやってみたンだがよォ、すげェ効果だったわ。
多分同じDNAのオリジナルにも効くンじゃねェか? 原理は全く分かンねェがな」
上条 「そ、そうか。えっとまずは抱き締めて……」
美琴 「ふぇっ!!?///」
上条 「で、次は頭を撫でる…と」
美琴 「はにゃっ! はにょ~~~~………///」
上条 「ホ、ホントだ! 何でか知らないけど大人しくなった!!」
一方 「な? 何でか知らねェけど大人しくなっただろ」
美琴が自販機に蹴りを入れまくってたからこんな事態になった、という所まで上条の思考は追い着かない。
上条 「あ、そっか。全部美琴のせいじゃん」
美琴 「…わりゅ、わりゅきゃったわにぇ……///」
上条 「何て!? えっ、なに、どしたん!?」
一方 「さっきの技がまだ効いてンだろ。打ち止めン時もそォだったが、結構後引くンだわ」
「今時二千円札なんてコンビニのレジん中にも入ってないってば、あっはっはっはっは、ひーっ!」
美琴 「今思い出しても…ぷっ! 二千円て…くくっ!」
一方 「あァ、戻ってきたか」
上条 「…そんなに笑う事でせうか?」
美琴 「だって二千円…二千円て………あっはっはっはっは、ひーっ!」
上条 「笑いのツボが分かんねぇよ!」
「あ、なんかいっぱいジュース出てきた」
上条 「…改めて思うんだけど……これって絶対マズイ事してるよな…?」
美琴 「お札を呑み込む自販機が悪いのよ。私は悪くないもん」
上条 「いやいやいや! 『ないもん』とか可愛く言っても駄目でしょ!
警備員とかに見られてたら、確実にお縄ですよ!?」
美琴 「え…? か、可愛く…?///」
上条 「関係ないとこ食い付いちゃったよ!」
一方 「おい、ウィンナーソーセージ珈琲ってのは無糖なのか?」
上条 「お前も変なとこに食い付くなよ! 無糖じゃねーよ!」
「春上さん 病院に寄ってから合流するそうです」
上条 「っと、これは超電磁砲の話だな」
美琴 「うん、初春さんと佐天さん」
上条 「春上って娘は?」
美琴 「アニメオリジナルの乱雑開放編で出てきた娘で、今は柵川中に通ってるわ」
一方 「乱雑開放っつーと…置き去り事件の被害者かァ?」
美琴 「知ってるの?」
一方 「資料で読ンだだけだがなァ。それに俺が調べてたのはテレスティーナの方だ」
美琴 「ああ…あの女もレベル6を創ろうとしてたもんね」
一方 「チッ…木原の血族にはろくな奴がいねェな」
美琴 「そうでもないわよ。那由他ちゃんとかいい子だったし」
上条 「………全っ然知らない話すぎて、全く会話に入れない」
「それってズバリ 男 じゃないですか?」
美琴 「さささ佐天さん!!! な、なな、何変な事言ってるの!!!///」
上条 「……いや、間違ってはいないんじゃないか?」
美琴 「なっ!!!?///」
上条 「一方通行【じっけん】の事で悩んでたんだろ? 一応、『男』の悩みであってると思うんだが……」
美琴 「あぁ……うん…そうね………」
一方 「ニブすぎンだろ」
?? 「あなたが言う!?ってミサカはミサカは―――」
「恋煩いってヤツよ」
美琴 「さささ佐天さん!!! だだ、だ、だから何変な事言ってるの!!!///」
上条 「そういや美琴の浮いた話って聞かないな。
海原はタイプじゃないって言ってたけど…どんなのがいいの?」
美琴 「……………」
上条 「え? なになに、どうしたのでせう?」
一方 「だからニブすぎンだろって」
?? 「だからそれはあなたも!!ってミサカはミサカは―――」
「きっと王子様みたいな素敵な方なんでしょうねー」
一方 「まァ…オウジサマって面じゃねェわな」
上条 「えっ!? 一方通行って美琴の好きな相手知ってんのか!?」
一方 「察しはつく」
美琴 「えええええぇぇぇぇ!!!?///」
一方 「どっちかっつーと、オウジサマより『ヒーロー』って感じの野郎だ」
上条 「……ヒーローて…どっちみち何か恥ずかしいな、ソイツ」
美琴&一方 「「……………」」
「ひとりの女の子として見てくれる人に惹かれるタイプだと思うなー」
美琴 (佐天さん…相変わらず変な所で鋭い……///)
上条 「これってどういう意味だ?」
一方 「レベル5っつー色眼鏡で見ねェ相手って事だろ。心当たりあるンじゃねェのか?」
美琴 「ちょ、ちょちょ!!///」
上条 「……それって…もしかして…?」
美琴 「ちょーーー!!!///」
上条 「…相手は同じレベル5とか…? ハッ!! まさか一方通行!?」
美琴 「んな訳ないでしょーがああああ!!! 『ハッ!!』じゃないわよ!!!」
一方 「…俺からも願い下げだァ」
「でも毎晩朝まで帰ってこないという事は…… ひょっとして御坂さんっ ぬふぇぇぇ~~~」
美琴 「~~~~~!!!!!///」
上条 「…この娘は、一体何を想像したのでせうか…?」
一方 「決まってンだろ。セッ」
上条 「言わせねぇよ!?」
美琴 「ふにゃー」
きっと一〇分ぐらいは全力疾走したと上条は断言する。
上条 「…何か俺、しょっちゅう走り回ってる気がすんだけど気のせい?」
一方 「そンだけ事件に巻き込まれてるっつー事だろォ」
美琴 「じ、事件て! 私に追いかけらてるだけでしょ!?」
一方 「器物破損に窃盗。充分事件じゃねェか」
美琴 「うぐっ…」
上条 「まぁ、それくらい学園都市じゃ日常茶飯事だしな……」
「元々アンタの取り分でしょ?」
上条 「俺は現物【ジュース】よりも現金【2000えん】が欲しかった…」
美琴 「出てきちゃったんだから仕方ないじゃない!」
一方 「これほど無駄な出費もねェな」
美琴 「な、何よ! 二千円くらい大した事ないじゃない!」
上条 「出たよお嬢様発言! たった今美琴さんは、世の貧乏学生全員を敵に回しましたよ!
二千円もあればなあ! インデックスの一回分の食費の50…いや30%ぐらいにはなるんだぞ!」
美琴 「どんだけ食べてんのよあの子は!!」
上条 「お金ってのはそれだけ大事って事ですよ。一方通行もそう思うだろ?」
一方 「…8兆円の借金があるが何か?」
上条 「………何でもないっス」
「このジュースを受け取った瞬間に傍観者から共犯者へ成長進化しそうで怖い上条さんですが」
一方 「……おめでとォ! ぼうかンしゃはきょうはんしゃにしンかした!」
上条 「何一つめでたくねーよ!」
一方 「……………」
上条 「あれ…? 急にどした?」
美琴 「…珍しく自分からボケたせいで、どんな顔すればいいのか分からなくなったみたいね」
上条 「…キャラにない事するから……」
「『ガラナ青汁』と『いちごおでん』の二大地獄がやってこなかっただけでも」
上条 「商品の実地テストってのは分かるんだけど…売り上げはどうでもいいのか?」
美琴 「さっきも言ったけど、意外と売れてるのよね。
……まぁ、さすがにこの二つだけはリピーターはいないみたいだけど」
一方 「青汁の方は黄泉川の野郎がたまに飲ンでンぞ」
美琴 「マジで!?」
一方 「あァ、警備員は健康第一とか言ってな。味については何も言わねェがよ」
美琴 「はぁ~…よく飲めるわね」
一方 「…だな。正気の沙汰じゃねェ」
上条 「俺も一度だけ飲んだ事あるけど、体が受け付けなかった」
?? 「でも健康にはいいじゃん!」
「ホントは強いくせに自分は弱いと思い込んでバカを見るって感じ?」
上条 「いやいやいや、上条さんなんてただの一介の無能力者に過ぎませんから」
美琴&一方 「「……………」」
上条 「だいたいアレだぜ? スキルアウト3人に囲まれただけでもうヤバイし、
相手が銃の一丁でも持ってたら即アウトだよ」
美琴&一方 「……………」」
上条 「そんなチワワみたいに人畜無害な俺に向かって強いとか……
ってあれ? どうしてさっきから黙っているのでせう?」
美琴&一方 「「……………」」
「勝者としての責任ぐらいは取ってもらわないと困るのねん」
上条 「責任って…例えば?」
美琴 「えっ!!? た、例えばアレよ……そ…その……そういう…アレとか………///」
上条 「なるほど、分からん」
美琴 「だ、だから! ああいうコレ…とか……こういう…ソレ……とか………///」
上条 「いやだから! アレとかソレとか、要求が抽象的すぎだろ!
具体的には何をどうして欲しい訳!?」
美琴 「そそそそんなの言えないわよ馬鹿!!!///」
上条 「言えないような事させようとしてんの!? えっ、なに、もしかして犯罪絡み!?」
一方 「漫才続けンなら、次行っていいか?」
「常盤台中学の真性お嬢様の上へ馬乗りになってグーを握ってゴメンなさいもうしませんと―――」
上条 「いやー…こん時は本当に焦った」
美琴 「アンタこんな想像してたんだ……」
上条 「いやだって、『アンタはこの私に勝利した』とか急に言われたら何かよからぬ事考えちまうって!」
一方 「で? 実際はどォだったンだ?」
上条 「する訳ないでしょうが! いや…記憶なくす前だから断言はできないけども!」
一方 「断言できねェンだったら犯っちまったかもしれねェだろ」
上条 「ないよ!! もしそんな事してたら最低最悪の主人公として歴史に名を刻んでるわ!!
今頃は『誠死ね』みたいに『上条死ね』とか言われてるわ!!!」
「自分からは決して殴らず、相手に散々殴らせておいて全弾完璧にガードする」
上条 「ほら見ろー!!」
一方 「チッ…! つまンねェな。犯ってねェのかよ、レイ」
上条 「言わせねぇよ!!?」
美琴 「そそそそれってつまり私とアンタが!!!/// ふにゃー」
上条 「そして何でそこで『ふにゃー』するのかな!!?」
「美琴センセー直々のプレゼントなんてウチの後輩だったら卒倒してるのよん」
一方 「プレゼントもクソも三下の金で買ったヤツじゃねェか」
上条 「まぁ正確には『買った』とも少し違うけどな……」
美琴 「ええい、うっさいうっさい」
一方 「あっ…プレゼントで思い出したンだがよォ。テメェ、ハワイで買ったリングはどォしたンだァ?」
美琴 「なっ!!!?///」
一方 「ありゃァまだ渡してねェのか?」
美琴 「なななな何でアンタがその事知ってんのよ!!!///」
一方 「番外個体から聞いた」
上条 「なになに? 何の話?」
美琴 「な、なな、何でもないわよ!!!///」
「色々あるんですよー、いろいろ。むしろどろどろ?」
上条 「……ひょっとして白井みたいのって他にも…?」
美琴 「はは…まぁね…なんてったって女子高だから……何かもう、ささめき青い花をマリア様がみてるって感じ?」
上条 「うへあ……」
一方 「……ゆ・り・ゆ・ら・ら・ら・ら・ゆるゆり♪」
上条 「…何で急に歌った?」
一方 「……………」
美琴 「あっ、また落ち込んだ」
上条 「だからキャラにないボケすんなって! 意外と豆腐メンタルなんだから!」
「お姉様?」
上条 「白井初登場か」
美琴 「禁書本編ではね」
上条 「そういや白井って、何でいつも俺を目の仇にしてんだ? 俺何かしたっけか?」
美琴 「さ、さささぁ!? な、何でなんでしょうね!?///」
「このための口実だったんですのね!」 「『このため』とは『どのため』を言っているのかしら?」
「決まっています。そこの殿方と密会するためでしょう?」
上条 「そうなのか?」
美琴 「ち、ちちち違うわよ!? ぐ、偶然! この時は本当に偶然だったんだから!!///」
上条 「…だよな」
一方 (『この時は本当に』ってのが全てを物語ってンな……)
(パッとしない方ですわねぇ 本当にこんなのがお姉様と……)
上条 (ひでぇ言われようだな……)
美琴 (く、黒子のヤツ……コイツはそんなんじゃないって言っておいたのに……///)
一方 (パッとしねェよォな野郎に、俺は二回も負けたンか……)
「この程度でドギマギしているようでは浮気性の危険がありましてよ?」
美琴 「……何赤くなってんのよ、アンタは」
上条 「い、いやほら、女の子と手を握るなんて素敵なイベント滅多にないし……」
美琴 「ふ~ん……」
上条 「(ああ、ヤバイ! 美琴センセーがまた不機嫌モードになりそう……話を逸らそう。うん、そうしよう)
し、白井も白井だよな。俺が浮気性かどうかなんて、美琴には関係ないのにな?」
美琴 「ええ! そ・う・ね!!!」
上条 「あれっ!? 何故か逆効果!!」
一方 「テメェ馬鹿だろ」
「ア・ン・タ・はぁーッ このヘンテコが私の彼氏に見えんのかぁっ!」
美琴 「ホ、ホホ、ホント黒子には困っちゃうわよねー!!?///」
上条 「ああここか…これ結構ショックだった記憶が……」
美琴 「えっ!? そそそれって!!?///」
一方 「……そりゃ彼氏じゃねェって言われた事にか? それとも『ヘンテコ』って言われた事にか?」
上条 「それはまぁ…『ヘンテコ』の方だけど」
美琴 「……うん、そうよね…期待なんかしてないわよ……最初からね……」
上条 「…でも今思えば、彼氏を否定された事もショックかなぁ……」
美琴 「!!!?」
上条 「だってそれって、周りから彼氏として見て欲しくないって事だろ?
つまり俺を男として見てくれてないって意味で、上条さんに興味がないって意味で…はぁ、不幸だ……」
美琴 「ちちち違うの! そういうのじゃなくて―――」
上条 「いえいえ、遠慮など無用ですよ。俺なんかじゃ嫌ですもんね。不幸です」
美琴 「ちーがーうーのーーー!!!」
一方 「…何で敬語になってンだよ」
(ついでにそのヘタレぶりを見て男性全般に対して幻滅してくださればお姉様をわたくしが慰めてグヘヘヘ……)
上条 「…ヘタレって……」
一方 「いや、そこよりツッコむべき所があるンじゃねェか?」
上条 「白井の事だろ? まぁ、いつも通りっちゃいつも通りだからな」
美琴 「そうね、これが黒子にとっての『普通』だから。むしろこれくらいなら大人しい方よ」
上条 「じゃあ、一番ヒドイ時は何されたんだ?」
美琴 「……スポーツドリンクに謎の薬を盛って、私に飲ませようとしたとかかな」
上条 「うわぁ…」
一方 (オリジナルはオリジナルで大変なンだな……)
ベンチの後ろに、もう一人御坂美琴が立っていた。
上条 「確認するけど…この娘は10031号なんだよな?」
美琴 「そうね……あの実験の最後の被害者になった娘世………」
上条 「……………」
美琴 「……………」
一方 「……言いてェ事があンなら言えよ」
「……って、え? 増えてる!? 御坂二号!」
一方 「二号って言い方もどォなンだ? 何か愛人みてェだけどよォ」
上条 「愛人って……なぁ、美琴?」
美琴 「そ、そそ、それってつまり、わわ、私が本妻って事!!?///
つつつつまり私とアンタがけ、けけ………ふにゃー」
上条 「もう、お前の『ふにゃー』スイッチが分かんねぇよ!!!」
おかしな口調だなぁと上条は思ったが口には出さない事にした。
上条 「思えばこの世界、変な口調の奴って多いよな」
美琴 「まぁ、妹達【このこたち】並みにクセがあるのは少ないけどね。
でも口調に特徴があるおかげで、わざわざ説明しなくても誰がしゃべってるか分かりやすいから、
別にいいんじゃない? これも禁書の醍醐味よ」
一方 「まァ、個性的でいいンじゃねェか?
俺みてェに一般的なしゃべり方の側からすりゃァ、若干羨ましィぐれェだァ。
方言だと思やァいいンだよ」
上条&美琴 「「……………」」
「御坂ミサカじゃねーんだからさ、そこは普通名前の方を使うモンなんじゃねーのか」
上条 「妹達って未だに個別の名前ないのか?」
美琴 「うーん…そうみたいね。基本的に番号で呼び合ってるみたい」
上条 「それぞれ個性も出てきたし、名前つけりゃいいのに」
美琴 「…でもあの子達、ネーミングセンスが独特だから……」
上条 「ああ…そういや猫の名前に
『いぬ』とか『シュレディンガー』とか『徳川家康』とかつけようとしてたな……」
一方 「だがよォ、そいつ等はテメェのクローンだろ?
オリジナルのネーミングセンスに影響されたンじゃねェのか?
少なくとも私服のセンスは少女趣味【そうとうなモン】だって聞いたぞ」
美琴 「しっ! 失礼ね!! 私は普通よ!!
てかアンタに服のセンスをどうこう言われたくないわよ!! いつも変なTシャツ着てるくせに!」
一方 「ンだとォ!!? コレめちゃくちゃカッコいいだろォがァァァ!!!」
上条 (どんぐりの背比べ……だけど口には出さないでおこう。俺まだ死にたくないし)
「―――――アンタ! 一体どうしてこんな所でブラブラしてんのよ!!」
上条 「こん時の美琴は迫力があってビビッたな」
美琴 「私自身もものすごくビックリしたからね」
「研修中です、とミサカは簡潔に答えます」 「けん、」
美琴 「……この時はもう、頭が真っ白になったわ」
上条 「……だよな。あんだけやって、やっと実験を止められたと思ったんだもんな……」
美琴 「……………」
上条 「……………」
一方 「……だから、言いてェ事があンなら言えって」
「風紀委員? あーあーそれよそれ」
上条 「意外と合ってるかもな。御坂妹の風紀委員」
美琴 「確かに、『風紀委員です、とミサカは腕章を見せびらかします』とか言いそう。
ま、あの子達の存在がおおっぴらになるとマズイから、実際は無理でしょうけど」
上条 「美琴は? 風紀委員とか、正義のヒーローみたいなの好きそうだけど」
一方 (…ヒーロー?)ピクッ
美琴 「んー…黒子から誘われた事はあるんだけど……柄じゃないかなって。自由な時間もなくなりそうだしね。
まぁ確かに、悪と戦うってのはちょっと憧れあるけど」
一方 (…悪と戦う?)ピクピクッ
上条 「そっかぁ…美琴ならいい風紀委員になれると思うんだけどな」
美琴 「な、何で…?」
上条 「いや、風紀委員って強くて優しい人がやるってイメージがあるからさ、美琴ならピッタリかなって」
美琴 「えっ…えええ!!?///」
上条 「…まぁ、白井はそのイメージからかけ離れてるけど……」
一方 「…仕方ねェ。オリジナルがやンねェンなら俺が―――」
上条 「お前には無理だ! 色んな意味で!」
美琴 (褒められちゃった……///)
「複雑な……、」 「……。ご家庭、なのかなぁ?」
上条 「想像以上に複雑だったな」
美琴 「家庭とはちょっと違うけどね」
上条 「美琴って実際は一人っ子?」
美琴 「うん。アンタん家もそうでしょ?」
上条 「らしいな。従妹はいるみたいだけど、兄弟はいない。だからちょっと羨ましいよ。妹達がいる美琴がさ」
美琴 「……一万人弱もいるのに?」
上条 「いないよりはいいと思うぞ?」
美琴 「そう…かな」
上条 「だから俺さ、将来結婚したら子供たくさん欲しいな~とか思っちゃったりして」
美琴 「!!!///」
上条 「美琴はどう?」
美琴 「い、いいい、い、いいんじゃないかしら?///」
一方 「俺がいるって事を忘れてねェか?」
美琴 「っと、今回はここまでみたいね」
上条 「えっ!? もう!? まだ3巻の序盤だぞ! 40ページだぞ!?」
美琴 「3巻は私とアンタの絡みが多いから仕方ないのよ」
上条 「まぁ…この巻は美琴と御坂妹がヒロインだからな…出番も多けりゃ絡みも多いか。
一方通行は? 次もゲストやんの?」
一方 「そりゃリクしだいだなァ。またクローンで見たいって意見がありゃァそっちになるし、
俺でいいならそのままだ。もっともそれ以外もありえるがなァ」
上条 「全てはリクにかかってるって事か……次はラストまでやるみたいだな。あくまで予定としては」
美琴 「ほ、本番は次って事よね!」
上条 「本番? ああ、クライマックスって事か?」
一方 「じゃなくて、オリジナルが言いてェのは病院のシーンだろ」
上条 「へっ? 何で?」
一方 「あン? そりゃァそこが一番イチャイチャでき」
美琴 「わー!! わー!! わー!!///
じゃ、じゃあ今回はこの辺で! 次回も見てくださいねー!」
上条 「え、何? 今、一方通行何て言おうとしたの?」
美琴 「気にすんな!!!///」
超電目録こぼれ話 絶対能力進化実験
後編
美琴 「そろそろ後編始めましょうか」
上条 「そうだな。じゃあさっそく恒例のゲスト紹介…って、今回二人いるんだよな」
美琴 「みたいだけど、この二人共ものすごく最近ゲストに来なかった?」」
上条 「まぁ、3巻の話のメインになる二人だからな。掛け合いが楽しみってレスもあったし」
美琴 「ふーん…まぁ別にいいけどさ」
上条 「あれ? 何かあまり乗り気じゃないみたいだけど…気になる事でもあるのか?」
美琴 「そうじゃないけど……ゲストが増えると……その………
ア、アンタと私の会話が減っちゃうんじゃないかって思って……///」
上条 「えっとー………それは何か問題があるのでせうか?」
美琴 「……………」
上条 「…?」
美琴 「ああもうゲストゲスト!! とっとと入って来てちょうだい!!」
上条 「ぅおあ!?」
ミ妹 「では失礼します、とミサカは精一杯の想いを盛大にスルーされたお姉様に失笑しながらスタジオに入ります」
美琴 「てめーこのやろう!」
一方 「つーかまた俺がやンのかよ。あァァめンどくせェェェ!!」
上条 「そう言いながら楽屋で台本熟読してたよね。実は誰よりもやる気あるよね」
一方 「うるせェ! ねェよンなモン! ありゃ暇だったから読ンでただけだ!」
ミ妹 「ツンデレ乙、とミサカはクールに振舞いたいのにあっさりそげぶされた一方通行を鼻で笑います」
一方 「テメェこのやろォ!」
上条 「えーと…こんな賑やかなメンバーで、こぼれ話始まりまーす!」
美琴 「ああ…イチャイチャできる気がまるでしない……」
「もし私が学園都市に災難をもたらすような事をしたら…どうする?」
一方 「まるで自分が迷惑掛けた事がねェみてェな言い方だな」
美琴 「アンタほどじゃないわよ!」
ミ妹 「ですがこちらの彼には何度もケンカを吹っ掛けたとお聞きしましたが、とミサカは確認を取ります」
美琴 「そ、それは…アレよ……ノ、ノーカンだから」
上条 「カウントしようぜ!?」
「アレは新入生の時に私の万札を呑んだ自販機だからいいのっ!」
美琴 「今思い出しても納得いかないわ……」
上条 「俺だったらショックで寝込んでるな…」
一方 「無理やり入れてバグらしたンじゃねェのか?」
美琴 「そんな訳ないでしょ! ちゃんと一万円用の投入口あったわよ!
……に、二千円用のは……ぷくくっ! な、なかったけど………あっはっはっは!」
ミ妹 「だそうですが、とミサカは笑いを堪えます」
上条 「……金額的には俺の方が少ないのに……何この負けたような気分………」
計画の中止とひきかえに黒子に捕まるなら それも悪くない
美琴 「…て事を、この時の私は思ってた訳だけど……」
ミ妹 「実際捕まったら何をされるか分かりませんね、とミサカはよからぬ想像をします」
一方 「まァ、少なくとも貞操は無事じゃ済まねェだろォなァ」
上条 「いやいやいや、ここはそんな空気の場面【ギャグパート】じゃないだろ。
みんな白井をどんだけ変態だと思ってんだよ」
「だいじょうぶ 美琴ちゃんがいい子にネンネしてたらきっと治るわよ」
上条 「子供の頃の美琴って、ホント打ち止めそっくりだな」
美琴 「まぁDNAレベルで一緒な訳だし」
一方 「テメェにもアホ毛があったンだな…今はねェけど。
て事は、あのガキのアホ毛も成長と共に消えンのか?」
美琴 「いや、知らんがな」
ミ妹 「それよりもミサカは隣のボインちゃんが気になります、
とミサカはミサカやお姉様とのスペックの差に驚愕します」
美琴 「そういやアンタはママを見るのは初めてだっけ」
ミ妹 「ママ!? ではミサカももしかしたらダッダーン、ボヨヨンボヨヨンになれるのですか、
とミサカは今までお姉様のクローンである事を悔やんできましたがやっと希望が持てます」
美琴 「うん、よし! そのケンカ買った!」
上条 「……御坂妹の言葉のチョイスが妙に古臭いのは気のせいか?」
一方 「学習装置が80~90年代製だったンだろ」
「サンタさんがなおしにきてくれるの?」
上条 「ははっ! 可愛いな」
美琴 「か、かかかかわっ!!?///」
上条 「記憶なくす前の俺も、昔は信じてたのかな……サンタ」
ミ妹 「…?」
一方 「だとしても、せいぜい小学生に上がるまでだろ。サンタ信じてンのなンてよォ」
ミ妹 「?? 何の話をしているのですか。サンタクロースは実在するはずですが、とミサカはキョトンとします」
上条&一方 「「………えっ?」」
美琴 「可愛いって………///」
とにかく長かったなー、ちくしょー終わったら海でも行ってやる
上条 「何となく思っただけなのに、まさかのフラグだったな」
美琴 「あ、そっか。アンタって4巻で……」
上条 「そう、家族と海行ったんだよ」
ミ妹 「何ですかそれミサカも誘えよ、とミサカは不満を漏らします」
一方 「テメェは家族じゃねェだろォ」
上条 「まぁ、御使堕しが発動してたおかげで、見た目だけなら美琴も御坂妹もいたけどな」
美琴 「その時の私って…中身誰だったの?」
上条 「従妹の乙姫。思いっきり抱きつかれたな」
美琴 「だ、抱きついちゃったんだ。私の体……///」
「そっちも補習で今帰りってトコ?」
一方 「よくもまァ飽きもせず補習ばっかやってンなァ」
上条 「好きでやってんじゃねーよ!」
ミ妹 「では今度ミサカが勉強を教えに行ってあげます、
とミサカは好感度を上げつつまんまと彼の寮に忍び込むと言う一石二鳥の作戦を立てます」
上条 「そりゃ助かるな。今度頼むわ」
美琴 「しまったあああ!! その手があったか!」
「今は疲れてるし残った体力も温存しときたい所だからビリビリは勘弁しといてやるわ」
上条 「……疲れてなくてもそうしてほしいのですが」
美琴 「アンタがそうさせるような事するからでしょ!?」
上条 「いやいやいや! お前、俺が普通に歩いてるだけで電撃出してくるじゃんか!」
美琴 「だからそれは! ア、アンタが…その……ほ、他の女と一緒に歩いてるから………」
上条 「? それで何で美琴がビリビリする事になるんだよ」
美琴 「う、うううううっさい!!!」
上条 「うおっ!? ホラまたビリビリする!」
一方 「……何やってンだよ」
ミ妹 「イチャついてんじゃねーよ、とミサカはイラッとします」
上条 「イチャついてるように見えんの!!?」
「道がおんなじなら何となく一緒に帰りたいだけなんだが」
美琴 「ね、ねぇ…こ、ここ、これからも…一緒に帰ったり…とか……だ、駄目かな…?」
上条 「ああ、全然いいけど」
美琴 「ホント!!?/// よっしゃー! 美琴ちゃん大勝利ー!!」
ミ妹 「どこぞの婚約者気取りか、とミサカはツバを吐きます」
「ビジュアルおんなじでもやっぱり妹を選ぶ訳?」
ミ妹 「妹万歳、とミサカは喜びのあまり顔がにやけます」
一方 「いや、変わってねェよ。いつもどォり無表情じゃねェか」
美琴 「この妹萌えがっ!!」
上条 「勝手に俺の属性付け足すなよ……」
「それとも優柔不断に双子は姉妹【セット】でご購入?」
ミ妹 「ミサカはそれでも構いませんが、とミサカはハーレムルートの準備をします」
美琴 「このエロスの権化がっ!!」
上条 「だから違うっつってんだろ!」
「だから違うっつってんだろ!」
上条 「同じ事言っちゃったよ! 本編の俺と同じツッコミしちゃったよ!」
一方 「これがダブルツッコミってヤツか……」
上条 「それも違う!」
「例えばメイド型戦闘ロボとか」
上条 「そういや人型アンドロイドとか、学園都市にいそうでいないな。サイボーグはいるけど」
美琴 「何? アンタ本当にメイドロボとか欲しい訳?」
上条 「そういう訳じゃな……いや、あれば欲しいかな」
美琴 「なっ!!?」
上条 「ああ、いや、美琴が考えてるようなイヤらしい意味じゃなくてな? 単純に家事とか助かるのにな~って」
ミ妹 「では今度ミサカが家事を手伝いにに行ってあげます、とミサカは再び作戦を立てます」
上条 「そりゃ助かるな。今度頼むわ」
美琴 「しまったあああ!! またしても!」
「私だって人間なんだから毎週月曜と水曜はコンビニでマンガの立ち読みぐらいしてるわよん」
ミ妹 「そう言えばこの前好きなマンガ雑誌の話をしましたね、とミサカは思い出します」
美琴 「私はジャンプ派、アンタはサンデー派、で、コイツがマガジン派だったわね」
上条 「一方通行は? この流れだとやっぱチャンピオン?」
一方 「…いや、マンガはあンま読まねェけどよォ………その前に俺達【とあるのキャラ】なら、
『電撃大王』とか『ガンガン』とか言わなきゃまずいンじゃねェのか?」
上条&美琴&ミ妹 「「「た、確かに!!」」、とミサカは目からウロコを落とします」
「件の『あの馬鹿』さん 不本意ではありますが今のお姉様があなたを必要としているなら」
ミ妹 「どちらの馬鹿さんなのですか、とミサカは横目でお姉様をチラッと見ます」
美琴 「さささぁ!? だ、だだ、誰なのかしら!?///」
上条 「俺も気になるな。どこの誰?」
美琴&ミ妹 「「……………」」
上条 「……え? なになに?」
一方 「いや…いくら何でもそりゃァねェだろ三下ァ……」
「………ハァハァハァ はっ いっいけませんのっ お姉様の香りに包まれていると思わず意識が…」
上条&ミ妹&一方 「「「……………」」」
美琴 「……うん、まぁ…いつもの事だから………」
「他人のベッドの上でごろごろしちゃって変態さんかよ!」
美琴 「うん、そうよ」
上条 「あぁ、そうだな」
ミ妹 「はい、そうですね」
一方 「おォ、だろォな」
?? 「愛ゆえに、ですの」
「嬉しそうな顔で食事の際に入浴の際に就寝の際にその殿方の話ばかりが口をついて出ていれば」
美琴 「おわあああああい!!! く、くく、黒子ったらホント適当な事ばっか言うんだから!!///」
上条 「美琴……お前そんなに……」
美琴 「ちちち違うんだってば!!! そういうんじゃなくて―――///」
上条 「そんなに俺の悪口ばっか言ってたのか? はぁ…ショックですよ、上条さんは」
美琴 「……………」
ミ妹 「…それはねーだろ、とミサカはさすがにお姉様に同情します」
一方 「もう鈍感ってレベルじゃねェな」
?? 「だからそれはアナタも!!ってミサカはミサカは―――」
「たすけてよ……」
美琴 「もう、本当にこの時は辛かったわ……」
上条 「だよな………俺もこの時の美琴の気持ち考えるとキツイよ……」
上条&美琴 「「……………」」
一方 「……こんな時、どォすりゃいいのか分かンねェンだけどよ………」
ミ妹 「笑えばいいと思うよ、とミサカはシリアスブレイクします」
上条 「…とことんシリアスに向いてないな。この企画」
「夜遊びした程度で寄って来る不良なんざ危険の内にも入んないわよ」
ミ妹 「たまには自分から、か弱い乙女を演じなければモテませんよ、とミサカは忠告します」
美琴 「そ、そう? アンタもその…守ってあげたくなるような娘のがタイプ…?」
上条 「う~ん、どうだろ……そもそも俺の周りの女子って、たくましい子がほとんどだからなぁ…
でも確かに、男はそういうのに弱いよな」
美琴 「!!! じゃ、じゃあもし私が―――」
上条 「あっ、でも美琴が急にそうなったら怖いかな」
美琴 「あ、そ、そう……」
ミ妹 「ちなみに先ほどのミサカの言葉を略すと『自演乙』になります、とミサカはドヤ顔をします」
美琴 「……それが言いたかっただけか」
上条 「俺修羅かよ」
一方 「………よく見ると『自演乙』じゃなくて『自乙演』だけどな」
「そのレポート持ってるって事は、アンタ私の部屋に勝手に上がり込んだ事でしょ」
美琴 「ね、ねぇ……見つけたのってこのレポートだけよね…?」
上条 「そうだけど……何で?」
美琴 「べべ、別に何でもないの!! うん、他に何もなかったならそれでいいわ!!!///」
上条 「?」
ミ妹 「もしかして日記でもつけているのですか、とミサカは推測します」
美琴 「ギクッ!!」
一方 「そンで、三下の事が書かれているページを読まれると色々マズイと」
美琴 「ギクギクッ!!!」
上条 (マジかよ……一体どんな恐ろしい事が書かれているんだ……)
「……、心配したに、決まってんだろ」
美琴 「ここは…もう、死ぬほど嬉しかった記憶があるわ……///」
上条 「つっても、俺としては当たり前の事を言っただけなんだけどな」
美琴 (だからよ………///)
どうやら、美琴が膝枕をしてくれているらしい。
美琴 (今思うと、とんでもない事してるわね……///)
上条 「あー、これすげぇ気持ち良かったんだよな。またやってくれない?」
美琴 「!!!///」
ミ妹 「ではミサカがやってあげます、とミサカは空気を読まずにお姉様のフラグをぶっ壊します」
一方 「いや…ここは読ンでやれよ。一応上琴スレなンだからよォ」
「だから泣くなよ」
上条 「貴重なミコっちゃんの泣き顔シーンですな」
美琴 「うううううっさい!!!///」
上条 「でも御坂妹の泣き顔は想像できないな」
ミ妹 「ミサカも泣く時は泣きます。特に春先は涙と鼻水が止まりません、
とミサカは嫌な事を思い出してどんよりとした気分になります」
上条 「…それは花粉症だ」
ミ妹 「ミサカよりもこのモヤシの方が想像できないのではないですか、とミサカは疑問を投げかけます」
上条 「一方通行は……想像できないってより、想像もしたくないかなぁ……」
美琴 「ああ、うん。気持ち悪いわよね」
一方 「テメェ等まとめてミンチにして欲しいンか?」
「必ず御坂妹は連れて帰ってくる 約束するよ」
美琴 (………///)
ミ妹 (………///)
上条 「? 何で二人とも赤くなってんの?」
一方 「さすがに気付けよ」
ミ妹 「次はラストの病院のシーンのようですね、ミサカは進行役をします」
一方 「……俺との戦闘はカットかよ」
美琴 「色々事情があんのよ」
上条 「事情って?」
美琴 「だ、だだ、だから……い、色々よ……///」
ミ妹 (イチャイチャシーンがないからですか、とミサカは嘆息します)
(この手は触れてるの? 麻酔のせいで何も感じないんですけど!)
美琴 「…アンタ、私がいない間にこんな事してたんだ……へぇー」
上条 「なになに!? 空気が冷たくなってるよ!?」
ミ妹 「ご希望であれば今すぐこの時と同じ事をしてあげますが、とミサカは顔を赤らめます」
美琴 「ほほう、これをもう一回と……ほほう」
上条 「空気がどんどん冷えてく!!! もう寒いよ!?」
「はい、お見舞いのクッキー」
上条 「このクッキー、めちゃめちゃ美味かったな」
美琴 「そ、そう? それなら良かったけど」
上条 「今度連れてってくれよ。これ売ってたデパート」
美琴 「えっ!!?/// そそそそれってデデ、デートの―――」
上条 「あっ、でもこういうのってお高いからなぁ……ウチのお財布事情じゃ買えないか……」
美琴 「み、見るだけ!! デパートって見て回るだけでも楽しいから!!!」
一方 「必死だなァおい」
「む。クッキーというなら手製がベストですな」
美琴 「そ、そんなに食べたいなら………こ、今度作りに行ってあげるわよ………///」
上条 「そりゃ楽しみだな。今度頼むよ」
ミ妹 「あっこのヤローそれミサカの作戦じゃねーか、とミサカは腹を立てます」
「不器用なキャラが不器用なりに頑張ってみたボロボロクッキーっていうのがね」
美琴 「言っとくけど、私不器用キャラじゃないからね? 料理とか普通にできるし」
ミ妹 「でも自分の気持ちには不器用ではないですか、とミサカは確信をつきます」
美琴 「なななな何の話かしら!!?///」
「だからお前は笑って良いんだよ」
美琴 (こ、こんな事言われたら……///)
ミ妹 (どんな女性でも……///)
上条 「…また二人が赤くなったけど……どうしたの?」
一方 「だァーかァーらァーよォ!!! ……いや、もォいいや」
美琴 「これで絶対能力進化実験編は終わりね」
上条 「いや~長かったな!」
美琴 「ギリギリアニメには間に合ったわね」
上条 「おー! そういやAT-Xは今日からだな!」
美琴 「じゃ、楽しみなところで今日はここまで―――」
?? 「ちょっと待ったー!!!」
美琴 「えっ!!? 佐天さん!?」
佐天 「ふっふっふ……このお話はまだ終わりませんよ!」
上条 「え…もう終わりだろ?」
佐天 「チッチッチ! 上条さんは知らないかもですけど、もう一つエピソードがあるんですよ」
美琴 「!!? ま、ままままさか!!?」
佐天 「と言う訳で、次回予告! 『鉄橋は恋の合図編』!! お楽しみに~!」
美琴 「ちょちょちょちょっと待って~~~!!!?///」