とある魔術の禁書目録 自作ss保管庫

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もし、ベランダに引っかかっていたのが美琴だったら




第五章 壊れかけた何か~sisters~


時刻は夜の6時。
上条は銭湯の帰りだ。
小萌先生はまだ学校で、美琴は待っている。
(しっかし、あれは恥ずかしいな)
昼間に美琴を抱きしめたことを思い出していた。
先程も考えていてのぼせかけたのだ
「ん?御坂?」
後ろ姿でよくわからなかったが、美琴らしき人物が路地裏へ入っていくのが見えた。
しかし着ていたのは常盤台中学の制服で頭にもゴーグルらしきものをつけている。
彼女は今、私服を着いるはずだ。
「寮に帰ったのか?いや、今はそんなこと」
とりあえず彼女を追い上条も路地裏へ入っていく。
路地裏は薄暗く、ゴミが散乱し壁も落書きだらけだ。
そろそろ武装無能力者集団も活動を始める頃だろうか。
「御坂のやつ、どこいったんだよ」
いくら超能力者だろうと彼女も女の子だ。
放っておけるわけがない。
あたりを散策していると、ビリビリッ!と聞きなれた音が聞こえた。
しかし普段、彼に向けるよりもも音が小さい。
距離があるのか、威力が低いのか。
(とにかく、行くしかないか)
音のした方へと彼は走っていく。
だんだんと奥へと進んでいき、防犯カメラさえない、一般人が立ちいることなどないような場所だ。
しかし、美琴は見つからない。
「御坂・・・どこだよ」
ふとあたりを見渡すと『美琴らしき人物』が角を曲がるのが見えた。
「御坂!」
上条も彼を追いかけて角を曲がるが・・・・・・
「なん、なんだよ・・・・・・これ」
何人もの美琴と同じ顔、同じ常盤台中学の制服の少女たち。
そして、その足元に『人間がちょうど入る大きさの黒いビニール袋』という、異様な光景だった。
「実験です。と、ミサカは説明します」
『美琴と同じ顔の少女』の1人が言うが、その声には感情を感じられない。
「じっ・・・けん・・・?」
上条に先ほどとは別の『美琴と同じ顔の人物』が話し出す。
「はい。被験者、一方通行がミサカ達を2万回、2万通りの方法で殺害することで一方通行が絶対能力者になるというものです。と、ミサカ10032号はミサカ10036号に続き答えます」
ミサカ?実験?殺害?
何を言っているんだ。
「そもそも、なんでお前らは何でそんなに御坂に似てるんだよ」
「それはミサカ達がお姉さまのクローンだからです。と、ミサカ10033号は簡潔に回答します」
「クローンって、実験って・・・殺されることを、お前らは何も思わないのかよ!?」
「ミサカたちはお姉さまのDNAマップから製造された、単価18万円であり、」
(DNAマップなんて、簡単に手に入るもんじゃない。じゃあ、御坂は、このことを・・・)
「うっ、うァああぁああ!!」
逃げ出した。怖かった。
殺されることを受け入れ、何も感じない彼女たちが。



そして、それを容認したであろう美琴が・・・
「はぁ、はぁ」
気がついたら表の通りに出ていた。
(そんなわけねぇだろ。御坂がこんなこと、許すわけねえだろ)
彼は必死に否定する。
普段は自分に電撃を撃ったり、勝負を仕掛けたりするが、
少女趣味で、優しくて、何かに怯え自分に抱きつきてきた彼女を知っているから。
(ここでこうしてたって意味なんかない)
とりあえず、小萌先生の家へ帰り、美琴に聞くことにした。
「あの」
「ん?」
そんな時、ベレー帽を被った少女が彼に話しかけてきた。
「助けて、欲しいってわけよ」









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