後半
「あの子が帰ってきたのは予想外だったなぁ」
美琴はクラスの出し物の準備を終えるとスーパーへ向かい一人歩いていた
昨日,前触れも無く乱入してきたインデックスは最近復興工事を終えたオルソラ教会の担当として派遣された事が二人に伝えられていた
「あんな子にちゃんと仕事が務まるのかしら?」
思わず噴き出しそうになった美琴の背後から声が掛けられた
「こんなところでなーに笑ってんだ?御坂」
「ちょっ!!何でアンタがいるのよ!!ていうかいきなり声掛けないでよびっくりするでしょーが!!」
「そりゃ夕飯の材料調達に行くならこの道を通るかなと思って来ただけですよ。というか上条さんはインデックスに
過去最大級の力で頭を噛み砕かれそうになったばかりなんで大声は勘弁してください」
土御門曰く「サプライズで喜ばせようと思っていたんだが逆効果だったにゃー。でもカミやんがラブラブ見せ付けてるのが元凶なんだからおあいこだぜぃ」
と不敵な笑顔と共に述べられていたが今日学校に行ってもいつも通りの対応だった事を鑑みると昨日の出来事はクラスには伏せてくれたらしい
(流石にあのダメージの後にクラス中からボコボコにされるのは哀れなんだにゃー。ま,機を窺ってカミングアウトさせてもらうかにゃー)
土御門の思惑を知らずに上条は親友の友情に心の中で涙していた
「そ・・そうなんだ・・・ありがと」
(意外と気が利くのねコイツ・・)
顔を赤くして俯いてしまった美琴を見て上条は不意に昨晩の出来事を思い出していた
(あの時の御坂はすげー可愛かったっけな・・・っていかんいかん俺は何を考えてんだ)
スーパーに着くまで恥ずかしさの余り二人は一言も会話をすることができなかった
「ねぇ今日は何食べたい?時間はたっぷりあるから遠慮は要らないわよ?」
「そうだなぁ・・御坂の作ってくれる料理なら何でもいいんだけど?」
「一品ぐらい決めてくれないと困るんだけどねー」
そんな二人の姿は遠目から見ればどこにでもいるカップルそのものであった
美琴はクラスの出し物の準備を終えるとスーパーへ向かい一人歩いていた
昨日,前触れも無く乱入してきたインデックスは最近復興工事を終えたオルソラ教会の担当として派遣された事が二人に伝えられていた
「あんな子にちゃんと仕事が務まるのかしら?」
思わず噴き出しそうになった美琴の背後から声が掛けられた
「こんなところでなーに笑ってんだ?御坂」
「ちょっ!!何でアンタがいるのよ!!ていうかいきなり声掛けないでよびっくりするでしょーが!!」
「そりゃ夕飯の材料調達に行くならこの道を通るかなと思って来ただけですよ。というか上条さんはインデックスに
過去最大級の力で頭を噛み砕かれそうになったばかりなんで大声は勘弁してください」
土御門曰く「サプライズで喜ばせようと思っていたんだが逆効果だったにゃー。でもカミやんがラブラブ見せ付けてるのが元凶なんだからおあいこだぜぃ」
と不敵な笑顔と共に述べられていたが今日学校に行ってもいつも通りの対応だった事を鑑みると昨日の出来事はクラスには伏せてくれたらしい
(流石にあのダメージの後にクラス中からボコボコにされるのは哀れなんだにゃー。ま,機を窺ってカミングアウトさせてもらうかにゃー)
土御門の思惑を知らずに上条は親友の友情に心の中で涙していた
「そ・・そうなんだ・・・ありがと」
(意外と気が利くのねコイツ・・)
顔を赤くして俯いてしまった美琴を見て上条は不意に昨晩の出来事を思い出していた
(あの時の御坂はすげー可愛かったっけな・・・っていかんいかん俺は何を考えてんだ)
スーパーに着くまで恥ずかしさの余り二人は一言も会話をすることができなかった
「ねぇ今日は何食べたい?時間はたっぷりあるから遠慮は要らないわよ?」
「そうだなぁ・・御坂の作ってくれる料理なら何でもいいんだけど?」
「一品ぐらい決めてくれないと困るんだけどねー」
そんな二人の姿は遠目から見ればどこにでもいるカップルそのものであった
夕飯の買い物を終え,各々クラスの出し物の話題で盛り上がっている内に上条の家に着いていた
「今日はあの子もいるみたいだし多めに作んないとねー」
「そうだな,それじゃあ俺も何か手伝おうか?」
「うーーん・・いや,遠慮しとくわ。積もる話もあるだろうしあの子と話してきなさいよ」
「そっか,わりぃな御坂」
申し訳無さそうにリビングに戻る上条を見て美琴は思わず微笑んでいた
「しっかしお前がちゃんとシスターとして務まるのか上条さんはこの上なく心配なんですが?」
「いくらなんでも失礼かも。これでもイギリスで神裂達に特訓してもらったから心配はいらないかも」
「神裂かぁ・・安心できるようなできないような・・・?」
「そんなに信用出来ないならここで試してみるといいかも,とうまの今までのふしだらな生活もここで懺悔するといいんだよ」
「神に誓って上条さんにそのような事実はございません,仮にあったとしてもれっきとした事故なのです!!」
美琴は二人の会話に時折耳を傾けながらも手際良く料理を続けていた
インデックスのイギリスでの生活模様が話し終わる頃には丁度美琴の夕飯の支度も出来ていた
「今日のメインは健康志向で栄養たっぷりホワイトシチューよん♪」
常盤台でも料理の実習はあるのだがこれは友人の舞夏の指導によるものだった
「これは短髪に対しての認識を改めなきゃいけないのかも」
「だから私には短髪じゃなくて御坂美琴って名前があるのよ!!」
「それじゃあこれからはみことって呼べばいいのかな?」
「えっ・・うんそれでいいわよ」
不意に真面目に対応された為戸惑いつつも美琴は答えた
「そんじゃ冷めちまわない内に食おうぜ。頂きまーす」
「「頂きます」」
最初の内はギクシャクしていた美琴だが食べることに夢中な二人を見ている内に馴染んでいくことができた――――かに思えたが
「そういえば私がいない間にとうまとみことに何があったの?」
「「ブッ!!」」
インデックスの不意の一言に二人は同時に噴き出した
「ななななナニヲオッシャッテイルンデスカインデックスサン!?」
「昨日私が帰ってきた時にキスしてたよね?あれはなんだったのかな?」
「アレは事故というか・・いや,止むを得ない事情がありましてね!!」
事故という単語を口にした直後,正面から美琴の鋭い視線が突き刺さり上条は更にパニックに陥っていた
「とうまはやっぱりとうまなんだね」
インデックスは半ば呆れた表情で更に続ける
「とにかくみことを絶対泣かせちゃ駄目なんだよ!!とうま!!」
「はっはい!!」
普段見たことの無い凄まじい剣幕に圧倒され思わず反射的に答えてしまった上条であった
(き,急に何を言い出してるのよこの子は!!)
美琴は顔が真っ赤になるのも気付かず呆然としていた
「私は教会で仕事があるから帰るね。しばらくしたらまた遊びにくるね,とうま!!」
あっという間に食事を平らげるとまくし立てるようにインデックスは喋り去っていってしまった
慌てて二人は見送ったものの既にインデックスの背中は見えなくなっていた
「今日はあの子もいるみたいだし多めに作んないとねー」
「そうだな,それじゃあ俺も何か手伝おうか?」
「うーーん・・いや,遠慮しとくわ。積もる話もあるだろうしあの子と話してきなさいよ」
「そっか,わりぃな御坂」
申し訳無さそうにリビングに戻る上条を見て美琴は思わず微笑んでいた
「しっかしお前がちゃんとシスターとして務まるのか上条さんはこの上なく心配なんですが?」
「いくらなんでも失礼かも。これでもイギリスで神裂達に特訓してもらったから心配はいらないかも」
「神裂かぁ・・安心できるようなできないような・・・?」
「そんなに信用出来ないならここで試してみるといいかも,とうまの今までのふしだらな生活もここで懺悔するといいんだよ」
「神に誓って上条さんにそのような事実はございません,仮にあったとしてもれっきとした事故なのです!!」
美琴は二人の会話に時折耳を傾けながらも手際良く料理を続けていた
インデックスのイギリスでの生活模様が話し終わる頃には丁度美琴の夕飯の支度も出来ていた
「今日のメインは健康志向で栄養たっぷりホワイトシチューよん♪」
常盤台でも料理の実習はあるのだがこれは友人の舞夏の指導によるものだった
「これは短髪に対しての認識を改めなきゃいけないのかも」
「だから私には短髪じゃなくて御坂美琴って名前があるのよ!!」
「それじゃあこれからはみことって呼べばいいのかな?」
「えっ・・うんそれでいいわよ」
不意に真面目に対応された為戸惑いつつも美琴は答えた
「そんじゃ冷めちまわない内に食おうぜ。頂きまーす」
「「頂きます」」
最初の内はギクシャクしていた美琴だが食べることに夢中な二人を見ている内に馴染んでいくことができた――――かに思えたが
「そういえば私がいない間にとうまとみことに何があったの?」
「「ブッ!!」」
インデックスの不意の一言に二人は同時に噴き出した
「ななななナニヲオッシャッテイルンデスカインデックスサン!?」
「昨日私が帰ってきた時にキスしてたよね?あれはなんだったのかな?」
「アレは事故というか・・いや,止むを得ない事情がありましてね!!」
事故という単語を口にした直後,正面から美琴の鋭い視線が突き刺さり上条は更にパニックに陥っていた
「とうまはやっぱりとうまなんだね」
インデックスは半ば呆れた表情で更に続ける
「とにかくみことを絶対泣かせちゃ駄目なんだよ!!とうま!!」
「はっはい!!」
普段見たことの無い凄まじい剣幕に圧倒され思わず反射的に答えてしまった上条であった
(き,急に何を言い出してるのよこの子は!!)
美琴は顔が真っ赤になるのも気付かず呆然としていた
「私は教会で仕事があるから帰るね。しばらくしたらまた遊びにくるね,とうま!!」
あっという間に食事を平らげるとまくし立てるようにインデックスは喋り去っていってしまった
慌てて二人は見送ったものの既にインデックスの背中は見えなくなっていた
夕飯を終え,片付けをしながら上条は言った
「インデックスの奴,急に何であんなこと言ったんだろうな・・なぁ御坂?」
「うん・・・ねぇ・・私のこと名前で呼んでくれない?私もアンタのこと名前で呼ぶから・・・・」
「えっ?あぁ御坂じゃ妹と間違えちまうからな・・美琴?」
「ありがと・・・と・当麻」
(そういえば今まで名前で呼んだこと無かったっけな,まるで恋人同士みたいだな・・・・
って何を考えてるんだ俺は!!一歩間違えば中学生に手を出したスゴイ人になっちまうぞ!!)
上条は思わず頭を抱え込んでいたが名前を呼んで俯いてしまった美琴の視界には入らない
「ねぇ昨日はちゃんとできなかったからもう一度キスして・・・」
美琴は上目遣いで上条を見上げた――嬉しさと恥ずかしさの混じった潤んだ瞳で
(だからその上目遣いは反則だあぁぁーっ!!)
そんなことを考えていると美琴は目を瞑って待っていた準備は万全だ
(上条さんの理性は・・もう限界です)
本能に従って上条は唇を交わした,今度は一瞬などではなくたっぷりと互いの香りが感じられるほど長く―――
(美琴ってこんなに甘い匂いがしたんだな・・)
「当麻・・大事な話があるの・・・」
(まさか・・・・・)
その言葉の先を想像して上条の体中に緊張が走る
「私・・・当麻のことが好きなの」
(やっぱり・・美琴が俺のことを好きだと言ってくれたことは嬉しい,だけど本当に受け入れてしまっていいのか?)
動揺を隠し切れない上条を見て美琴の表情は不安に染まっていく
(二度とこんな顔をさせないって誓ったんじゃねぇか!!何があっても美琴を守ると!!
周りがどうこう言おうが関係ねぇ!!そんなつまんねぇことでこいつの想いを踏みにじっていい訳が無いんだ!!)
「美琴・・俺もお前のことが好きだ。だからそんな顔するんじゃねぇよ」
その時美琴の頬に一粒の涙が零れた
「ありがとぉ・・・私も大好き!!・・当麻ぁ」
二人は抱きしめ合った,互いの存在を確かめるように,互いの想いを感じるように―――
(今日のことは絶対に忘れられない・・・私の世界一大切な思い出[メモリー]なんだから・・・・)
こうして二人の恋は始まった――――――
「インデックスの奴,急に何であんなこと言ったんだろうな・・なぁ御坂?」
「うん・・・ねぇ・・私のこと名前で呼んでくれない?私もアンタのこと名前で呼ぶから・・・・」
「えっ?あぁ御坂じゃ妹と間違えちまうからな・・美琴?」
「ありがと・・・と・当麻」
(そういえば今まで名前で呼んだこと無かったっけな,まるで恋人同士みたいだな・・・・
って何を考えてるんだ俺は!!一歩間違えば中学生に手を出したスゴイ人になっちまうぞ!!)
上条は思わず頭を抱え込んでいたが名前を呼んで俯いてしまった美琴の視界には入らない
「ねぇ昨日はちゃんとできなかったからもう一度キスして・・・」
美琴は上目遣いで上条を見上げた――嬉しさと恥ずかしさの混じった潤んだ瞳で
(だからその上目遣いは反則だあぁぁーっ!!)
そんなことを考えていると美琴は目を瞑って待っていた準備は万全だ
(上条さんの理性は・・もう限界です)
本能に従って上条は唇を交わした,今度は一瞬などではなくたっぷりと互いの香りが感じられるほど長く―――
(美琴ってこんなに甘い匂いがしたんだな・・)
「当麻・・大事な話があるの・・・」
(まさか・・・・・)
その言葉の先を想像して上条の体中に緊張が走る
「私・・・当麻のことが好きなの」
(やっぱり・・美琴が俺のことを好きだと言ってくれたことは嬉しい,だけど本当に受け入れてしまっていいのか?)
動揺を隠し切れない上条を見て美琴の表情は不安に染まっていく
(二度とこんな顔をさせないって誓ったんじゃねぇか!!何があっても美琴を守ると!!
周りがどうこう言おうが関係ねぇ!!そんなつまんねぇことでこいつの想いを踏みにじっていい訳が無いんだ!!)
「美琴・・俺もお前のことが好きだ。だからそんな顔するんじゃねぇよ」
その時美琴の頬に一粒の涙が零れた
「ありがとぉ・・・私も大好き!!・・当麻ぁ」
二人は抱きしめ合った,互いの存在を確かめるように,互いの想いを感じるように―――
(今日のことは絶対に忘れられない・・・私の世界一大切な思い出[メモリー]なんだから・・・・)
こうして二人の恋は始まった――――――