柏崎刈羽原発 地震被害 報道・発表 まとめ

2007-07-19 報道・発表まとめ

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kknpnews

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< 2007-07-18 | 2007-07-20 >


目次

プラント状況

東京電力 新潟県中越沖地震の影響による柏崎刈羽原子力発電所のプラント状況について 
  • 1 号機原子炉建屋管理区域地下 5 階に 1670 m3 の水漏れ。 漏洩は継続。 放射能あり。
  • 7 号機排気筒のフィルタの放射性物質測定を毎日に。
  • 1, 2, 3, 4, 7 号機変圧器基礎部・防油提に沈下、ひび割れなど。
  • 4, 7 号機、使用済み燃料プールへ作業台落下。
  • 開閉所、「東側法面」に 10 cm のひび割れ。
  • 重油タンク防油提の貫通した目地を修復開始。
  • 損傷した消火管 5 ヶ所のうち 3 ヶ所を修復終了。
  • 環境ミニコン復旧。
  • 重油タンクの泡消化設備損傷。

☆2007-08-11 追加。

燃料プール内で作業台落下=損傷など63件に、漏水も継続 (時事、23:27) 
使用済み燃料プールの燃料の上に作業用の台 (200 kg) が落下していた。 格納容器の目視点検がほぼ終了し、原子炉格納容器に異常は認められなかった。 また、1 号機原子炉建屋地下 5 階で、消火用配管が損傷しており漏水が継続している。☆2007-08-12 移動。

東電、各基の基版上の最大加速度を発表

東京電力 新潟県中越沖地震における柏崎刈羽原子力発電所の地震観測記録について 
1–7 号機最下層での最大化速度記録。 全基で想定値を超える。1, 5, 6 号機の建屋および敷地地盤の観測記録の本震データ (63 台分) が消失。☆2007-08-11 追加。

全基で最大加速度が設計時の想定を超える

柏崎刈羽原発、全7基で設計時の想定超える揺れ…東電発表 (読売、20:46) 
  • 1 号機、最大加速度 680 gal (想定 273 gal)
  • 2 号機、最大加速度 606 gal (想定 167 gal)
  • 3 号機、最大加速度 384 gal (想定 193 gal)
  • 4 号機、最大加速度 492 gal (想定 194 gal)
  • 5 号機、最大加速度 442 gal (想定 254 gal)
  • 6 号機、最大加速度 322 gal (想定 263 gal)
  • 7 号機、最大加速度 356 gal (想定 263 gal)
全7基で想定超える揺れ=地震計データ、一部消失-柏崎刈羽原発・東電 (時事、21:55) 

地震計のデータが一部上書きされ消失

地震データ消失、放射性物質まだ放出…原発ずさん対応続々 (読売、23:44) 
97 台の地震計のうち旧式の 63 台のデータの一部が消失。 データは東京へ電話回線で送信される仕組みだったが、電話回線が混乱したため、送信される前に余震で上書きされ、最長で 1 時間半のデータが消えた。 能登半島地震でも志賀原発で同様のトラブルが起きている。

東電、7 号機排気筒の放射能漏れについての調査状況を発表

東京電力 停止中の柏崎刈羽原子力発電所 7 号機における主排気筒からのヨウ素等の検出に伴う調査状況について 
タービン主軸部からの排風機の停止が遅れたため、復水器内に残っていた放射性物質が排出された。
地震後2日間、ヨウ素放出=自動停止後の手順でミス-柏崎刈羽原発7号機・東電 (時事、23:49) 
時自動停止後の手順ミスにより、地震発生から 18 日午前 10 時頃までの 2 日間、微量のヨウ素などが排気筒から環境に放出された。 原因である発電タービン内の送風機は停止され、20 日昼頃に放出が止まったか最終的に確認。 地震の際にタービン内の放射能を帯びた蒸気を外に出さないようにするための装置の一つが故障し、また自動停止後定められている送風機のスイッチを切る手順を忘れていたために、タービン内からヨウ素などが排気筒側に送られたとみられる。

東電社長、県知事と面会、「いい体験」と発言 (18 日)

東電社長 原発トラブル「いい体験」 怒る被災者「まるで人ごと」 (新潟日報) 
勝俣恒久東電社長、県庁で泉田裕彦知事と面会時に発言。 『放射能漏れ(への対応)を含め、基本的な安全にかかわるところは無事だった。 設計の想定を超える大きな地震で、いろいろ反省事項が出てくるだろう。 今度のことをいい体験とし、世界一安心、安全な原発として再構築したい。』☆2007-08-12 移動。

新潟県、安全協定に基づく現地調査

変圧器は地盤沈下が元でショート (18 日)

原発変圧器、地盤沈下で出火 土の上に建設、傾く (朝日、6:07) 
新潟県が「安全協定」に基づいて現地調査を行った結果を報告。 地盤の上に建設されていた変圧器周辺が地盤沈下し、変圧器内にある電気を流す銅帯が周辺の金属と接触したために火災が発生した可能性が高い。

読売報道、IAEA が 2 年前に火災対策の不備を指摘していた

柏崎原発の火災対策、IAEAが2年前に不備指摘 (読売、3:05) 
IAEA の運転管理評価チーム (運転安全調査団, OSART) が 2004 年 11 月に行った現場の状況視察の報告書 (2005 年 6 月) で、(1) 火災対策を専門に担当する組織が存在しない (2) 消防団はあるが、訓練を受けていない団員や、定期的な所内巡回をしていない団員がいる (3) 火災対策を話し合う委員会が 2 年間開かれていない、などの火災対策に対する不備が指摘されていた。 IAEA の評価後、東電は改善に着手し 2006 年 5 月の再評価で 『課題は解決した』としている。
★東電プレスリリースより OSART 報告書の概要 (英語および日本語訳) 「IAEA (国際原子力機関) OSART (運転安全調査団) の評価結果について」 (2005 年 6 月 9 日)。
★この報告書は、18 日のテレビ朝日『報道ステーション』で共産党志位委員長が指摘した情報の出所だと思われる。

朝日報道、新指針後に海底断層を再調査していなかった

東電、新耐震指針後に海底断層調べず 柏崎刈羽原発 (朝日、7:57) 
2006 年の耐震指針改訂後に行われた地質調査で、存在の判明していた海底の断層について改めて調べていなかった。 保安院では原発から半径 30 km ほどの範囲で文献、トレンチ調査、物理探査などに基づく再評価を各原発に求めていたが、柏崎刈羽原発では、他の研究機関のデータを考慮すれば十分としていた。大竹政和東北大名誉教授 (地震学) 『柏崎刈羽原発のある地域は、見えない活断層が多い地域で、海域の調査も念入りにすべきだ。他原発の安全評価作業も大丈夫か見直してほしい』。

鈴木原子力安全委員長、新指針の再改定を議論すべき状況にない

新指針直ちに見直す必要ない…原子力安全委 (毎日、20:04) 
『設計の想定値を上回る加速度(揺れ)が観測されたが、地震後、原子炉は自動停止し、安全性は確保された。まずは新指針に沿って安全性を検討することが必要で、新指針の再改定の要否を議論すべき状況にはない』。
☆2007-08-20 リンク切れ。

海外報道

Nuclear crisis in Japan as scientists reveal quake threat to power plants (The Times, Leo Lewis, 19 July local time) 
☆2007-08-22 追加。

学術雑誌内記事

Nature 誌ニュース欄 Japanese nuclear reactor under-designed for earthquake? (有償) 
『日本の原子炉は地震に対して不十分な設計しかなされていない?』

☆2007-08-11 項目整理。
おわり
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