柏崎刈羽原発 地震被害 報道・発表 まとめ
2007-07-30 報道・発表まとめ
最終更新:
kknpnews
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< 2007-07-29 | 2007-07-31 >
目次 |
東電、地震計データと解析を公表
- 東京電力 柏崎刈羽原子力発電所における平成19年新潟県中越沖地震時に取得された地震観測データの分析に係る報告(第一報)概要 (30 日付)
- 保安院の指示 (16 日) により保安院に提出した地震計データの分析の概要。
★消失しなかった 33 機分のデータのうち主に建屋基礎版上の観測記録が分析の対象となっている。 概要では原子炉建屋基礎版上で測定された東西方向の加速度スペクトルと基準地震動による加速度スペクトルの比較がグラフとして示されている。 ただし 1 号機のグラフのみ別の 3 つのモデルが示されているようだ。 2, 3, 4 号機では全ての周波数でこれら比較対象を上回っており、他の原子炉建屋では 0.2 s 付近を除いて実際の振動が上回っている。
☆(2007-08-05) 後に上記ページに全文 PDF へのリンクが追加されている。 - 原子力安全・保安院 東京電力株式会社柏崎刈羽原子力発電所における平成19年新潟県中越沖地震時に取得された地震観測データの分析結果について(その1) (30 日付)
- ★上記報告の保安院からのプレスリリース。 添付されている資料は上記の概要と同じもの。
- 揺れの強さは最大2000ガル超 中越沖地震で柏崎刈羽原発 (共同、18:39)
- 東電、地震計の加速度の速報値を発表。 地震の加速度が水平方向で最大 2058 gal に達し、全基で設計時の想定を上回っていることを発表。 5 基では 1000 gal を超える加速度が観測された。 「想定の約2・5倍に相当する2058ガルが観測されたのは、3号機タービン建屋1階のタービン架台上で、基礎からみて建物のかなり上部に当たるため、揺れがより増幅されたとみられる。」
★上記のプレスリリースには報道にあるタービン建屋のデータは示されていない。 - 揺れ、想定の2.5倍も=過去最大、2000ガル超-地震計データ・柏崎刈羽原発 (時事、22:35)
- 「保安院によると、2005年8月の宮城県沖地震の際、東北電力女川原発で記録された1449ガルを上回り過去最大という。」
- 柏崎刈羽原発の揺れ、想定の2.5倍…最大2058ガル (読売、23:09)
- 3 号機タービン建屋の最大加速度 2058 gal は想定 834 gal の 2.5 倍。 「強い揺れをもたらした地震波が、1~7号機とも、周期0・5~1秒の間に集中しており、原子炉が共振しやすい周期はもっと短いため、原子炉本体の被害が避けられた可能性もある。」 纐纈一起東大地震研教授 『周辺地域の活断層評価が十分でなく、未知の活断層による揺れの予測が甘かったと言わざるをえない』。★能登半島地震における志賀原発の報告 (「能登半島地震を踏まえた志賀原子力発電所の耐震安全性確認について (報告)」の概要, 2007-04-19) を参考にすると、圧力容器の固有周期はおおよそ 0.05–0.1 s、主蒸気管 0.1–0.2 s、燃料集合体、原子炉建屋 0.2 s などのよう。
- 3号機の揺れ2058ガル 想定の2.5倍 (毎日、23:26、31 日 0:08)
- 「1000ガルを超える揺れは、全7基のうち4号機以外の6基で記録された。また、3号機の揺れの周期を分析すると、原子炉本体など重要機器への影響が大きい短周期の小刻みな揺れを含め、各周期で想定を2倍程度上回った。」 タービンを載せる台の上で「1号機のタービン建屋1階で1862ガルを記録し、想定値(274ガル)の7倍近くに達した。ただ、東電によると1号機は想定値の算出方法が他と違い、想定と揺れの加速度を比べるのは不適当だという。」 「地震計の測定範囲を1000ガル以下に設定していたため、振り切れて『1000ガル以上』としか分からない測定点が10カ所あった。」
- 原発で最大揺れ2058ガル 柏崎刈羽3号機 (朝日、31 日 0:03)
- 「破損した6号機の天井クレーンに最も近い地震計では上下方向に重力加速度980ガルを上回る1541ガルを記録。最大の揺れを受けて一瞬、浮いた可能性があるが、落下止めが効き大事には至らなかったという。」 東電原子力設備管理部森下部長 『地震の想定が甘かったと言われても仕方ない』。
原子力安全委、地盤確認、消防設備指針強化を指示
- 原子力安全委員会 新潟県中越沖地震による影響に関する原子力安全委員会の見解と今後の対応 (30 日付)
- 全設備の地盤確認を要請=防火指針の強化も検討-原発地震被害で原子力安全委 (時事、16:58)
- 原発の消火設備指針見直しへ 原子力安全委 (朝日、18:09)
- 原子力安全委、「火災防護審査指針」を強化・見直しすることを決定。
- 地盤沈下の対策強化、全原発に原子力安全委が要請 (読売、23:12)
- 原子力安全委、地盤沈下の対策強化を全原発に求める方針。
東電、地元自治体への支援を発表
- 東京電力 (お知らせ)新潟県中越沖地震にともなう緊急支援について(続報) (30 日付)
- 東京電力より自治体への支援の通知。
- 東電が新潟県や柏崎市に義援金7千万円 (朝日、18:33)
その他
- 東電副社長が現地に駐在 柏崎刈羽原発、対応を強化 (産経、9:09)
- 静岡知事、保安院に被害への見解求める (毎日、21:34)
他のプレスリリース
- 東京電力 (お知らせ)当面の需給見通しについて(続報) (30 日付)
- 東京電力 新潟県中越沖地震発生による柏崎刈羽原子力発電所の主なプラント状況 (30 日午後 2 時現在)
- 1 号機変圧器油漏れ停止。 2 号機取水設備スクリーン洗浄ポンプ 2 台復旧。 開閉所 500 kV 新新潟 2L 修理、再開、 500 kV 南新潟 2L 油漏れ停止。 主排気筒 1, 2, 6 号機フィルタ交換、放射性物質検出されず。
- 原子力安全・保安院 海外における風評被害への対応 (27 日付、30 日サイト上公開)
- 在外公館を通じて、各国政府に対し説明を行うことを指示。
- 原子力安全・保安院 平成19年新潟県中越沖地震における東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所の影響について(第9報) (27 日付、30 日サイト上公開)
- 原子力安全・保安院 平成19年新潟県中越沖地震における東京電力(株)柏崎刈羽原子力発電所の影響について(第10報) (30 日付)
おわり
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