①「帝國召喚」世界において、王と貴族(大公爵以下)はどう違うのでしょうか?
領土の大小?
いいえ。確かに王の方が広大な領地を持っている場合が多いですが、下手な王よりも広大な領地を持つ貴族もいれば、中には千人程度の領民しかいない王もいます。
王とは、『神』から王位を授けられた者です。
ですから王になるには、今の王から位を譲ってもらうか、神から新たな王位を授けられるしかありません。
王は、大公爵以下の爵位を授けることができます。
貴族とは、王から貴族の位を授けられた者です。
ですから貴族になるには、今の貴族から位を譲ってもらう(その場合でも一応、王の追認が必要です)か、王から新たな貴族の位を授けられるしかありません。
つまりどんなに力のある貴族でも、新たに貴族の位を作って与えることは出来ないのです。ただし騎士は貴族ではありません(大騎士爵の位は微妙で、国により異なります)ので、騎士の位を与えることは出来ます。
これで王から大公に落されたグラナダ『王』の屈辱(本編第2章参照)が分かると思います。
グラナダ『王』は神から選ばれた存在でなくなったばかりか、自国内の貴族に対する決定権さえ奪われたのですから。
②一国の王でありながら、他国(宗主国)の爵位を持つ者がいますが……
これは『宗主国の貴族であり、自領の王位も持っている』という考え方です。
獣人の王である『おじさん』でいうと、以下の様に言えます。
『おじさん』は帝國侯爵で、『獣人の国』という領地を持っています。
さらに帝國より『獣人の国』の王位も与えられていますので、侯爵ではなく『王(侯王)』として『獣人の国』を治めているのです。
ちなみに公爵なら公王、伯爵なら伯王、子男爵なら卿王として、『独立した王』と区別します。 ……もっとも、これはあくまで法的な話であり、一般にはみな『王』と呼称しますが。
③王位を与える神とは?
神ならば王位を与える事ができます。まあ実際は、『その神に仕える最高位の神官』から貰うのですが……
『王位を貰う』ということは、『その神と契約する』ということでもありますので、その神を崇める宗教が、自動的にその国の『国教』となります。
ただあまり弱小な神では困ります。
神にも序列があり、例え国教として祭られている神があっても、より格上の神を疎かには出来ない(その点、序列の外にある『帝國の神々』は有利です)のですから。
④一柱の神は王位を幾つ贈れるのですか?
神は王位をいくつでも贈ることが出来ます。
ですが、王位は神聖なものですので、これはあくまで『常識の範囲内での話』です。
⑤皇帝と王の違いは?
皇帝とは、『沢山の王を配下にもつ王』ではありません。それはただの『大王』です。
①で『王位は神にしか授けられない』と書きましたが、例外が一つだけあります。それが『皇帝』なのです。
皇帝はその神の代理人として、唯一王位を授ける事ができます。
ただし皇帝位は、その神一柱につき一人しか任命できませんし、その神に王位を与えられた者は皇帝の配下にならなければなりません。
おまけにその神の神殿や信者さえも皇帝の支配下に入らなければならないので、当然のことながら皇帝は殆どいません。
精々、一地方の中級神から授けられる程度でしょう。
⑥皇帝と法王の違いは?
法王とは、あくまでその神を崇める宗教における最高位です。
ですから、表立って俗世間の出来事に介入することはできません。まあいろいろ理屈つけて、口を出す者が多いですが。
ちなみに皇帝とは、その神の『地上における代理人』です。
俗世間においても、その宗教においても、絶対者として君臨します。
つまり法王よりも上で、法王すら任命・除名できるのです。
⑦この世界の宗教観は?
この世界は多神教です。
ただし神々の格はそれぞれ異なりますし、その国々により崇める対象の神は異なります。
一応、『主神』とされるレべルの神々については、それぞれ世界規模に展開する神殿によって祭られています。
主神の信者によっては、『自分の信ずる神こそが唯一神であり、他の神々は唯一神の僕にすぎない』なんて言う連中もいますが、このような意見は『狂信的』とされています。
最終更新:2006年05月04日 23:40