こなたの父は?
泉そうじろうは、実娘こなたを心から愛していた。
こなたはそうじろうにとって、娘であると同時に、亡き妻かなたの忘れ形見でもあった。
そうじろうは、母親がいないこなたが寂しくないように、こなたに出来るだけのことをしてやりたいと思っていた。
それはこなたへの思いでもるが、
また若くして逝ってしまったせいで、かなたに与えることが出来なかった愛情を、
かなたにかわってこなたに注ぐことを意味していた。
そんな、そうじろうの仕事は小説家だ。今取り組んでいる作品は、親子鑑定を題材とした作品である。
編集「泉先生、今読者は結構知識が豊富ですから、A型だと思っていたらB型だった、位じゃ読者は驚かないですよ。」
「そこでですね、いま私、血液型と遺伝の資料を集めてきました。」
そうじろう「血液型や遺伝なんてよくわからないんですよ。説明おねがいできますか?」
編集担当者は、そうじろうに血液型と遺伝の関係を説明しはじめた。
理科オンチのそうじろうは理解に苦労したもののなんとか理解できた。
編集者「この資料は、権威ある先生に取材したものだから内容は堅いです。」
そうじろうは、新しい知識を得てうれしくなった。
それと同時に、この知識をこなたに教えてこなたを喜ばせてやろうと思った。
作品のほとんどは既に出来上がっており、親子鑑定が絡む部分を書き上げれば今回の作品は無事完成となる。
そうじろうは、新しい知識を作品に活かすことで胸が躍っていた。
気持ちが乗っているときは、筆の乗りもよく、意外と早く小説は完成した。
そうじろうは、新しく得た血液型の知識を自分の家族にも当てはめたくなった。
まるで新しい玩具を得た子供のように、この知識で遊びたくなった。
そうじろう「そうじろうはO型、かなたはA型、だから娘のこなたはA型。」
そうじろうは、血液型からみてもこなたが間違えなく自分とかなたの間の子であることで悦に入っていた。
そうじろうは、こなたが生まれてからの、血液型診断を古いアルバムを見るように眺めていた。
こなたの診断書には、単にA型とかいてあるものと、AA型と書いてあるものがあった。
むかし、そうじろうが初めてこれを見たとき単なるA型とAA型の区別なんて意味のないものだと思っていた。
だが今は違う、新たな血液型の知識を得たそうじろうにとって、AO型とAA型の違うものだった。
そうじろう「こなたはAA型・・・・・・・・・。」
そうじろうは、使った血液型の資料を見直して愕然とした。
「O型のそうじろうとA型のかなたの間に、AA型のこなたは生まれない。」
いやそんなはずはない。こなたは間違いなく俺とかなたの子のはず。俺は勘違いしている。
そうじろうはもう一度資料とこなたの診断書を見比べた。
資料によるとO型とA型の間にAO型は生まれてくる血液型として書いてある。
しかしAA型はO型とAO型の間に生まれてくる血液型となっていないのだ。
診断書を見直した。親切にもわざわざ、AA型と書いてくれている
そうじろうは急に胸が苦しくなってきた。溺愛してきたこなたは自分の子じゃない。
しかも、かなたとこなたの親子関係は分娩の事実で明白なものである。もし、こなたが自分の子でないなら、
「かなたは自分を裏切ったことになる。」
そうじろうにとって今更受け入れられる事実ではない。
そうじろうは、身体の中で言いようのない苦しみのエネルギーが膨張しているような苦しさに襲われた。
そして思わずさけんだ。
そうじろう「うわぁぁぁぁぁぁぁ!あぁぁぁぁぁぁ!ひゃはぁぁぁぁ」
そうじろうは叫び続けた。自分の体の中で膨張している苦しみを吐き出すように…………。
そうじろうは急に力が抜け倒れこむように座り込んだ、激しく、そして何度も、床を叩いた。
そうじろう「ぐふぅ…………」
知らぬ間に涙が流れている。悔し涙か?はたまた、悲しみのキワミか?
そうじろう「あじゅぁ・・・・うう・・・・・。」
泣きながら、顔を上げたそうじろうの目には、憎い仇かなたの遺影が飛び込んできた。
かなたとの楽しかった日々は、そうじろうの独り相撲だったのだ。
怒り狂ったそうじろうは、この苦しみをかなたにも味あわせたいと思った。
しかし、かなたは既に死んでいる。
そうじろうはかなたの代わりに愛情を注いでいるこなたにこの怒りの矛先を向けることにした。
午後5時ごろ、なにも知らないこなたは、家に帰ってきた。そうじろうは平静を装って、こなたを迎え入れた。
夕食を終え、こなたは自分部屋に戻った。いつものようにコンプを読んでいる。
そうじろう「おもしろいか?」
こなた「ユニーク」
そうじろう「そうか。」
この言葉を発すると同時にそうじろうはこなたに襲い掛かった。
こなた「お、お父さん!?なにするの!」
こなたの声は驚きで引きつっている。
そうじろう「おまえはなあ、俺の子じゃないんだよ。どこかの泥棒猫の糞ガキなんだよ!」
こなた「お、お父さん。どういうこと。」
そうじろう「お前の血液型はAA型だ!O型の俺とA型のかなたの間にAA型のお前は生まれてこないはずなんだよ。」
こなた「・・・・・・・・・。」
そうじろうは、かなたへの憎しみを込めてこなたの両手を後ろ手に縛り、
こなたの処女を奪ったのであった。
こなた「お、お父さん!?なにするの!」
こなたの声は驚きで引きつっていた。
そうじろうは、こなたの叫び声を無視し、こなたの両肩をつかんでベッドへ投げ込むように押し倒した。
そして、シャツを引き裂き、ブラをむしりとり、ズボンを脱がせ、パンツもむしりとった。
こなた「やめて、お父さん。」
こなたの声は鼻声になり、目には恐怖から涙が溜まっていた。
そうじろう「うるさい!」
そう叫ぶと、こなたの顔にビンタを食らわせた。
こなた「キャア」
こなたはシャツを引き裂かれ、ブラを外され、下半身は、黒いソックスとパンツが足先に絡み付いているだけになっていた。
露になったこなたの胸は子供の胸のように小さい。しかし、そうじろうはこんな胸の女が好きなのだ。
そうじろうはこなたの乳首に吸い付いた。かなたが死んで以来味わえなかった感触を楽しむことが出来た。
こなた「いやっぁ!」
西川口のソープ街で幾ら遊んでも、この童女体型の胸の感触はかなたでしか楽しめなかった。
そうじろうはいつも着ている作務衣を脱ぎ、自らの身体をこなたの肌に絡みつかせた。
かなたそっくりの「ぷにぷに感」である。かなたでしか味わうことの出来なかった「ぷにぷに感」にそうじろうは股間を熱くした。
そうじろうはこなたの唇を無理矢理奪った。
「かなたはこんな感じだったかな?まあいいや。ぷにぷにしてすごく気持ちいいな。」と思った。
こなたの目からは既に涙が流れ出していた。
こなた「やめて、お父さん、お父さん!」
懇願するようなこなたの声である。それでもなお、そうじろうはこなたに往復でビンタを食らわせた。
こなた「キャア」
そうじろうは、こなたの両足を持ち力いっぱい開くと、あらわになったこなたの恥ずかしい部分の写真を撮った。
そして自分の怒り狂った男根をこなたの膣にぶち込んだ。
こなた「お父さん、痛いっ、痛いっ・・・。やめて・・・。」
こなたは苦しそうにうめいている。そうじろうはカメラを取り出し、このこなたの表情を写真に写した。
こなたの股からこなたが処女であったことを示す血が流れていた。いよいよそうじろうも射精しそうになってきた。
そうじろう「ウッ!」
ついにそうじろうは射精した。
そうじろう「ハアハア。」
こなた仰向けに寝て少し荒い息をしながら、呆然としている。目からは涙が溢れ出ている。
そうじろうはそんなこなたの姿を見て満足げだ。
そうじろうはこなたに言った。
そうじろう「お前は、俺の子供を生むのだ。お前はかなたの身代わりだからな、かなたの罪をお前が償うのだ!」
こなた「ぐふぅ。」
さらに、そうじろうはこなたを虐待することにした。
そうじろう「おまえの悲鳴をかなたにも聞いてもらおう。今から遺影と遺骨をとってくる。」
そう言い残すとそうじろうは、急いで遺影と遺骨をとりにいった。
そうじろうはすぐに戻ってきた、遺影と遺骨だけでなく何か色々持っていている。
そうじろうはかなたの遺影をこなたの机にかざり、その横に、かなたの遺骨を置いた。
そして、普段は飲まないタバコに火をつけ、タバコが燃えるよう吸い込んだ。
そうじろう「さあ、こなた叫び声をあげてごらん。」
そう言うと、そうじろうはこなたの太ももにタバコの火を押し付けた。
こなた「ギャー。あじじ。やめて。」
そうじろう「いいぞ、こなた。」
ビシッ。そうじろうは鞭を取り出しこなたを殴った。
こなた「いたい、やめて。」
そうじろう「痛いか?俺の痛みはこんなもんじゃない、なんせ17年間も騙されてきたんだからな。」
また、そうじろうはタバコの火をこなたに押し付けた。こなたは苦痛に叫び声をあげた。
こんなことが、朝まで続いた。既にこなたの身体はぼろ雑巾のようだ。
そうじろう「そろそろ学校へ行って来い。お前が行かないと怪しまれるからな。
それと、もし、逃げたり余計なこと口走ったら、お前の愛するネットにこれが流れるぞ。」
そうじろうの手にはこなたを陵辱するときに写真をとったカメラがあった。
こなたは準備を整え学校に向かった。
こなたは頭が何かで締め付けられているかのように、何も考えられなかった。
呆然としたまま学校に着いた。
教室に入るとかがみ、みゆき、つかさの三人が集まっている。こなたは昨日からの事件を悟られないように勤めた。
こなた「お、おはよう…。」
しかし、三人の返事は。
かがみ「こなた、私たち友達を終わりにしないか。」
こなた「えっ?どっ、どうして?ががみにもし迷惑かけたのなら謝るからそんなこと言わないで…。」
かがみ「昨日、私の家にあんたのお父さんから電話があって。
私たちがあんたに暴力を振るっているので、私たちがあんたに近づくのやめてほしいって。
あんたさ、私たちのことどんな風に親に説明しているの?私たちあんたにどんな暴力振るった?
暴力どころか、宿題助けてやったじゃない?こんな言い方されてまであんたと付き合いたくないわ。
そういうことだからそれじゃあ。」
こなたは、目の前が暗くなった。そうじろうは、友達まで奪うつもりだ。
こなた「かがみ、違うんだよ。違うんだよ。お父さんが勝手に・・・・。」
こなたはすがりつくように、かがみに釈明しようとした。こなたは涙目になっている。
かがみ「あんたの家みたいに親子の仲がいいうちでどういう誤解が生じるってのよ?
それに、あんたのお父さん私たちのこと黒井先生にいって叱ってもらうとか言っていたらしいわよ。
とんだ冤罪だわ。なんで助けてやってこんな仕打ち受けなきゃなんないの?」
こなたは胸が苦しくなり、吐き気がした。昨日以来のことをどう説明すればいいのだろう?
かなたが、そうじろうの知らないうちに、そうじろう以外の男と関係を持ったうえに、
子供まで作り、これをそうじろうの子供だといって、そうじろうに育てさせていたのである。
この事実を知ったそうじろうが激怒し、かなたへの復讐として、
こなたを苦しめるために、わざとこんなことを言って友達を奪おうとしているのだ
こなたは、これらのことをどのように説明すればいいのか解らなかった。
こなたは「なんとか誤解を解かなければ」と焦ったものの、よい方法が見つからない。
そんなとき、黒井先生が入ってきた。
黒井先生「よっしゃ。そんじゃホームルームはじめるで。みんな席に着け。」
かがみは、小走りでB組みの教室から出て行ってしまった。
残る二人も冷たい目でこなたをみている。こなたは追い詰められていた。
ホームルームが終わったあと、黒井先生はそうじろうの謀略どおりに、みゆきとつかさを職員室によんだ。
こなたには、授業の合間の短い休みにも、かがみ達の誤解を解こうとしたが、かがみ達はこなたを避けていた。
昼休み、こなたはかがみ達が三人で食事をしているところに、おもいきって話しかけた。
こなた「……実は、あのかがみ達が私をいじめているという話は、お父さんが私に嫌がらせするための作り話で……。」
かがみ「はあ?何言ってんだかわかんないよ。せめて日本語で話してくんない。」
こなた「お父さんが私に嫌がらせしているの!」
つかさ「こなちゃんさあ。あんなにお父さんと仲良かったじゃない?そのお父さんが何で嫌がらせするの?」
こなた「私、お父さんの本当の子じゃないから・・・。」
かがみ「本当の子じゃないなら、何で、今まで育てたんだ?」
こなた「昨日それがわかったらしくて・・・。」
みゆき「泉さん、私達黒井先生に『やっぱり、お前ら、泉がヲタクだと思って、イジメとったんかい』
って言われたんですよ。私達、イジメをする人間と思われたんですよ。責任とってください。」
こなた「みゆきさん、先生のところへ一緒に行って、誤解をとくから私を信じて。」
みゆき「私達が暴力で泉さんにそう言わせていると思われるだけですわ。返って逆効果ですから、結構です。」
こなた「・・・・・・・・・。」
かがみ「とにかく私達の近くに寄らないで。またイジメていると思われたら迷惑だわ。」
三人は二度とこなたと口をきくことは無かった。
叩かれたあと、火傷のあとが痛む。それらよりつらいのは未来がないことだ。
これから続く虐待の日々、消えてゆく友情。こなたにもはや生きる気力はなかった。
放課後、こなたは家に帰らなかった。帰ればまたそうじろうに虐待されるだけである。
逃げるにしても何処に逃げればいいのか解らない。こなたに居場所は無かった。
こなたは秋葉原で時間を潰すことにした。
丁度、カードを持ってきていたので、幸いなことに一応お金はあった。
こなたは秋葉原でおもいっきり遊んだ。しかし、やはり一人では楽しさも半減していた。
ときどき昨晩以来の出来事が頭をよぎった。かなたは何故そうじろうを裏切ったのか?本当の父は誰か?
こなたは初めて母を恨んだ。生まれてきたことを後悔した。でも今のこなたは心に浮かぶ色々なことを忘れようと決めた。
「今は楽しむことが重要だ。」そうおもった。ほしかったフィギュアも、グッズも惜しげもなく買いあさった。
秋葉原も夜遅くになってくると、段々人影も減ってくる。店じまいする店も出てきた。
その風景は、秋葉原までこなたから去って行くように思えた。
「これで終わりか。」こなたは思った。
秋葉原の町の様子が見られる安いビジネスホテルにこなたは宿を決めた。
部屋にはいるとこなたは窓のカーテンを開け町の様子を見た。秋葉原も見納めである。
こなた「秋葉原で色んな楽しいことしたな、コスプレ喫茶でバイトもしたなあ。」
街の明かりの一つ一つがこなたの思い出と結びついている。こなたの目から涙が流れ出た。
窓際から離れたこなたは、ベッドに寝転がり、おもいでに浸った。
まだ、そうじろうがこなたを自分の子と考えていたときのこと、かがみ達との出会い。それらの幸せな日々のことだけを思い出した。
そうじろうは、こなたが物心ついたころにはようやく売れ出したころだった。まだ生活が厳しかったが、
そうじろうは必死にこなたの面倒を見てくれていた。母親のいないこなたが寂しがらぬよう、そうじろうは勤めて明るく振舞っていた。
中学までこなたは友達があまり出来なかったものの、高校に入りやっと親しい友が出来た。それがかがみ達だった。
高校の入るころにはそうじろうの仕事も順調になり、こなたは幸せな日々を送っていた。今まで出来なかった楽しいことがいっぱいできた。
みんなでお祭りにいったり、
コミケにいったり、海にいったり・・・・。そんな幸せは一瞬で崩れた。
こなたは自分を取り囲むように買ってきたフィギュアをおいた。
こなた「これでさびしくない。」
「こなた、みんながついてるよ。」こなたはフィギュアたちがこんな風に語りかけてくれているようなきがした。
こなたは思った。天国にいけるといいな。でも天国でお母さんに会ったときなんていえばいいんだろう?
いまのこなたは母の胸に素直に飛び込める心境ではなかった。
こなたは、もし生まれ変われるなら、とおもった。
生まれ変われるなら、もう一度、かがみ達と友達になりたいな。ゲームなら
リセットできるのに・・・・。
こなた「かがみ、つかさ、みゆきさん、今まで仲良くしてくれてありがとう、さようなら。」
こなたは用意していた大量の睡眠薬を飲み、カッターで手首をきった。血が噴出した、やがて意識が朦朧となった。
薄れ行く意識の中、こなたは最後の夢を見た。夢の中ではそうじろうは本当の血のつながったこなた父で、かなたは生きている。
三人は、仲良く暮らしている。学校にはかがみたちが仲良くしてくれている。
こなた「かがみん・・・・・・。みんな・・・・・。もう一度あいたい・・・・・。」
翌日、チェックアウトの時間になっても出てこないこなたの様子をボーイが見に来た。
ボーイが部屋のドアを開けると、そこには、フィギュアやアニメ、ゲームグッズに囲まれるようにして少女が血だらけで眠っていた。
少女の顔はやや微笑んでいるようにみえた。ボーイはあわてて警察をよんだ。
―泉こなた享年17歳、秋葉原に眠る―
事件は陵桜学園にも伝えられた。かがみ達は驚いたものの特に何かする様子もない。
こなたの記憶も普通の記憶と同じように、これからの出来事の下にもれていくだけだった。
終わり
最終更新:2024年04月24日 19:06