時計
by (≡ω≡.)神奈川
かがみ「つかさ? 入っていい? 」
つかさ「お姉ちゃん? うん、いいよ。」
かがみ「……あのさ、つかさ。もう、こなたと付き合うの止めない?」
つかさ「え?」
かがみ「いい加減ウザいしさ。じゃ、明日から無視ね。みゆきも了承してくれたから、よろしく~」
つかさ「ちょ! ちょっと待ってよ! なんで急にそんな酷いこと言うの? 」
かがみ「聞いてよ! 今日の昼――」
「やぁ! かがみん。久しぶりにこっちのクラスに来たよ。 (≡ω≡.)♪」
かがみ「珍しいわね。これからそっちに行こうとしてたのよ。何の用? 」
「かがみんに貸してあげたい漫画があってね。これなんだけど…… (≡ω≡.)」
「およ? それこの前の全校模試の結果? 見せて見せて~ ヽ(≡ω≡.)ノ」
かがみ「ちょっと! 止めて! 返しなさいよ!! 」
「ふむふむ…… ほうほう…… (≡ω≡.)」
「かがみんヤバイんじゃない? 前より合格判定下がってるじゃん。 (≡ω≡.)♪」
かがみ「もう! 勝手に見て~ 」
「結構勉強できるイメージだったのに意外だな~ 一緒に卒業したらコスプレ喫茶でバイトする? (≡ω≡.)♪」
かがみ「冗談言わないで! もう、あんたのも見せなさいよ!」
かがみ「――そもそも今回の模試の結果が散々だったのも、前日にこなたが遊びに来て寝不足だったからなのに。」
つかさ「そう? 私はそうでもなかったけど。」
かがみ「あんたは途中でヨダレ垂らして寝てたじゃない! おかげで私だけが朝までアイツに付き合わされたのよ! 」
つかさ「ううっ、ごめんなさ~い。」
かがみ「まったく、こなたって全然他人の事考えられないのよね。嫌だ嫌だ。」
かがみ「そう言う事だから、アイツと関わっても今後の人生のプラスになりそうも無いし、良いわよね? つ・か・さ? 」
つかさ「……」
かがみ「そうだ! ちょっと携帯貸しなさい。」
つかさ「ちょっと! お姉ちゃん! 」
かがみ「……削除しますか? はい。と。」
かがみ「アイツのデータ消しておいたから。もう必要ないでしょ? 」
つかさ「酷いよ~ こなちゃん可哀想だよ~ 」
かがみ「良いじゃん。つかさもこれを機に友達考え直しなさい。それじゃ、おやすみ~ 」
つかさ「(とりあえずこなちゃんに連絡しよ。お姉ちゃんもメールBOXの中身まで消して……)」
つかさ「(消してある~ 細かすぎだよ、お姉ちゃん。)」
翌日
「おはよう! かがみ、つかさ (≡ω≡.)♪」
かがみ「……」
つかさ「おは…… 痛っ! 」
かがみ「……」
「どうしたの? (≡ω≡.)?」
つかさ「何でも……無いよ……」
かがみ「行くよ! つかさ。」
つかさ「あっ! 待ってよ~」
「(かがみんがつかさの足を踏んでたや) (≡ω≡.)」
「(なんだろう? アノ日かな? ) (≡ω≡.)?」
みwiki「あら? おはようございます。つかささん。かがみさん。」
かがみ「おはよう。」
つかさ「みゆきちゃん、おはよう。」
「おはよう、みゆきさん。 (≡ω≡.)」
みwiki「……ペッ!」
「!? Σ(≡ω≡.;)!」
みwiki「行きましょう。朝から気分が悪くなりますわ。」
かがみ「そうね。バカが移りそうだわ。」
つかさ「……」
かがみ「つかさ! 早く行くわよ!! 」
つかさ「……ごめんね、こなちゃん。」
「(なんなの? みゆきさんもかがみも。二人ともアノ日? ) (≡ω≡.)?」
「(でも、つかさが謝るのも訳解んないし……謎だ。) (≡ω≡.)」
かがみ「つかさ。あんた何、こなたと喋ってるのよ。」
つかさ「こんなのやめようよ。みんなで仲良くしよ! 」
みwiki「まだ無視し始めて30分も経ってませんよ? それに、恐らく泉さんも無視されてるのに気づいては居ないかと。」
かがみ「つかさ。もし、今後もこなたと喋るなら、代わりにあんたを無視するからね。」
つかさ「えっ……それは、嫌……」
かがみ「なら、良いわね?」
みwiki「そろそろ始業時間ですわ。では、また昼休みに……」
「ふぃ~、やっとお昼だよ。お腹ペコペコだよ。 (≡ω≡.)」
つかさ「……」
みwiki「……ケッ!」
「どしたの? 今日は全然ノってくれないね。調子悪いの? (≡ω≡.)?」
かがみ「おい~す! 」
「あっ! かがみん来たや。それじゃ、早速お昼食べよ。 (≡ω≡.)♪」
かがみ「うっ! この匂い……こなた、あんたお昼もしかして? 」
「もちろん! ウニウニなチョココルネだよ~ かがみんも食べる? (≡ω≡.)♪」
かがみ「ふざけないで!」
「あっ! コルネが…… 酷いじゃん! かがみ! ヽ(≡Д≡.#)ノ」
かがみ「酷いのはあんたよ! カカオアレルギーなの知っててコルネ近づけたでしょ! 」
みwiki「かがみさん。泉さんは毎日バカの一つ覚えでチョココルネを食べてます。もう近づくだけで痒くなるかもしれませんわね。」
かがみ「そう言われると……痒くなってきた! 」
みwiki「屋上にでも行って新鮮な空気を吸いましょう。ここではヲタクの臭い匂いで一杯ですから。」
かがみ「そうね。つかさ、行くわよ。」
つかさ「……」
かがみ「つかさ!」
つかさ「うん……」
「じゃ、私も…… (≡ω≡.)」
みwiki「泉さんは来ないでください。かがみさんの体調が悪くなってしまいます。」
「…… (≡ω≡.;)」
「(一人で食べよ……) (≡ω≡.;)」
「(美味しくないな……あっ……垂れちゃった……) (≡ω≡.;)」
かがみ「つかさ~ 帰るわよ。」
つかさ「は~い。」
みwiki「それでは、私もご一緒させていただきますわ。」
「じゃ、私も。帰りにさ、カラオケ行かない? 新しいアニソン入ったんだ! (≡ω≡.)♪」
かがみ「行かない。」
つかさ「……」
みwiki「私たち、これから参考書買いに本屋に行くのですよ。」
「じゃあ、ついでにメイト行って…… (≡ω≡.)♪」
かがみ「あのね! 私たち受験生なの。あんたみたいな落ちこぼれと遊んでる暇ないの! カラオケなら他の友達と行きなさい! 」
みwiki「かがみさん。泉さんには他に友達はいらっしゃいませんよ。」
かがみ「そうだったわね。 それじゃね~ 友達居ない歴18年さん。」
「(嘘……) (≡ω≡.;)」
「(私……ウザがられてる? ) (≡ω≡.;)」
ある日の夜
つかさ「お姉ちゃん。入って良い? 」
かがみ「つかさ? いいわよ。どうぞ。」
つかさ「……」
かがみ「……」
つかさ「……」
かがみ「黙ってちゃ解らないわよ。」
つかさ「もう、こな……」
かがみ「あ~あ~ 聞きたくない。」
かがみ「あんた、口開けば『こなちゃん許して』ばかりね。」
つかさ「でも、こなちゃんは何も悪い事してないよ? なのに虐めるなんて……」
かがみ「つかさ。あんたこなたを全然解ってないわね。」
つかさ「えっ!? 」
かがみ「良い? アイツはね、実は私達を見下してんのよ。」
かがみ「勉強こそできないけど、運動能力抜群だし、料理とかも上手い。」
かがみ「第一、こなたは天才肌だからどんな事も努力せずに出来るのよ? 私達が毎日頑張っているようなことも。」
かがみ「この前テスト結果見られた時さ、こなたが前言った言葉思い出したのよ。」
「私ってさ。料理とかゲームとか余り苦労せずに出来ちゃうんだよね~ もしかして天才かな? アハハ (≡∀≡.)」
かがみ「毎日アホな顔して、裏では笑ってるのよ。『つかさ、こんな事も出来ないの? (≡ω≡.)』って。思い当たるでしょ? 」
つかさ「……あっ! 」
「プププ。つかさは、やっぱ私が守ってあげなきゃね~ (≡ω≡.)」
つかさ「こなちゃん・・・・そんな……」
かがみ「解った? あのオタはどうしようもないクズなのよ。それを忘れちゃ駄目よ……」
かがみ「ほんと……つかさ、あんた単純だよ……」
翌日
そうじろう「こなた! テーブルに時計、忘れてるぞ。」
「あっ……ありがとう…… (≡ω≡.;)」
「行ってきます…… (≡ω≡.;)」
そうじろう「行ってらっしゃい! 」
そうじろう「最近、元気無いな……」
そうじろう「またネトゲだな? こんど叱ってやらなきゃ駄目だな。」
「(今日も一言も喋らないのかな……) (≡ω≡.;)」
「(最近はつかさも冷たいし……) (≡ω≡.;)」
「(友達……グスッ……) (≡ω≡.;)」
かがみ「つかさ。見えた? あの時計よ。」
つかさ「あの時計がなんなの? 」
かがみ「前、アイツが言ってたのよ。『母さんの形見』って。」
つかさ「へぇ~ 」
かがみ「今日の体育の時間、あんたアレ隠しなさい。」
つかさ「えっ! そんなの……いくら何でもやりすぎだよ! 」
かがみ「ちょっと隠すだけよ。アイツが慌てる姿を見たいじゃない。」
つかさ「でも……」
かがみ「いいから隠しなさいよ! 命令だからね。」
「(次は体育か。体を動かせば気も晴れるかな……) (≡ω≡.;)」
つかさ「(こなちゃん、ごめんね。でも、こなちゃんが悪いんだからね……)」
「無い! 無い! どこにも無い! Σ(≡ω≡.;)!」
「誰か知らない? 私の時計! Σ(≡ω≡.;)!」
女子1「知らないわよ! 」
女子2「その辺に落ちてるんじゃない? 」
女子3「さっさと着替えなさいよ! 男子が廊下で待ってるわよ。」
「でも…… でも…… どうして…… (≡ω≡.;)」
かがみ「(うふふ、ゴキブリみたいに這いつくばって探してるわ。傑作~ )」
かがみ「(写メでも撮っておこう♪)」
つかさ「お姉ちゃん…… コレ…… 」
かがみ「つかさ、でかした! これは私が預かっておくわ。」
つかさ「こなちゃん、とっても困ってるみたいだし、早めに返してあげてね…… 」
かがみ「大丈夫。昼にはそれとなく机にでも置いておくわよ。」
放課後
つかさ「(先生の手伝いしてたら遅くなっちゃった。)」
つかさ「(お姉ちゃん待たせてるし、早く帰ろ…… )」
つかさ「(…… 教室に誰か居る。)」
つかさ「こなちゃん? 何してるの? 」
「つかさ…… ちょっと捜し物をね。 (≡ω≡.;)」
つかさ「それって、体育の時に探してた時計? 」
「うん…… まだ見つからなくてね。みんな居なくなった教室でもう一度探してるんだ。 (≡ω≡.;)」
つかさ「(お姉ちゃん、まだ返してなかったんだ…… )」
つかさ「それって、そんなに大事な物なの? 」
「うん。母さんが私くらいの時に使って物で、私が持ってる唯一の形見なんだ。 (≡ω≡.;)」
「つかさ達に出会う前、友達も居なくて毎日寂しかった時も、あれを付けていると母さんが一緒に居てくれる気がしてね…… (≡ω≡.;)」
「つかさ!? 泣いてるの? (≡ω≡.)?」
つかさ「ううん…… 大丈夫…… 」
つかさ「(お姉ちゃんごめん。私、隠しきれないよ…… )」
つかさ「こなちゃん、あのね―― 」
「かがみ! ヽ(≡Д≡.#)ノ」
かがみ「なによ、こな…… 」
かがみ「痛っ! 」
「返して。時計返して! ヽ(≡Д≡.#)ノ」
かがみ「な、何の事よ。知らないわよ。」
「つかさに聞いたよ。全部。私がウザいのはゴメン。でも、母さんの時計だけは返して! ヽ(≡Д≡.#)ノ」
かがみ「(つかさめ…… )」
かがみ「つかさが何を言ったか知らないけど、私は知らない…… 」
かがみ「痛たたたっっ! 」
「やめてよね。私が本気だしたら、かがみが敵うはず無いじゃん。さぁ、早く時計返して! ヽ(≡Д≡.#)ノ」
かがみ「……って……ぞ」
「? (≡ω≡.)?」
かがみ「そうやってヲタクのくせに見下してんじゃねぇ! 」
かがみ「てめぇのそう言うところが嫌なんだよ! 最下層のヲタの癖に万能超人。私が今を維持するのにどんだけ苦労してるか解る?」
「かがみん…… (≡ω≡.;)」
かがみ「慣れ慣れしく呼ぶな! さっさと汚ねぇ手を離せ! 」
かがみ「そうそう、ボロい時計何処か? って聞いてたわね。あんたの後ろに見えるでしょ? 」
「!? Σ(≡ω≡.;)!」
かがみ「今頃、黒井先生があんたの時計燃やしてるだろうよ! 急がなきゃお母さんの形見消えちゃうよ~ アハハ! 」
黒井「やっとこさ全部燃やせたわ。ったく個人情報とかけったいやわ~ 」
黒井「んん? 泉、なんや? 柊にでも頼まれたか? まぁ、悪いけど全部終わって……」
「母さん! Σ(≡ω≡.;)!」
黒井「ちょちょ! 燃えてる焼却炉に近づく奴がおるか! 危ないやろ! 」
「やめて! 離して! 母さん! Σ(≡ω≡.;)!」
黒井「泉! 落ち着け! 」
「邪魔! どいて! Σ(≡ω≡.;)!」
「時計…… 時計はどこ!! Σ(≡ω≡.;)!」
黒井「痛たたっっ…… って泉! 泉~!! 誰か来てくれ!! 」
「時計! 時計! アッ~~~!! Σ(≡д≡.)!」
その夜
そうじろう「先生! こなたは、こなたは治るんですか!? 」
医者「全身が重度の火傷に被われています。皮膚移植で少しは改善できますが…… 」
医者「意識の方は、もう元に戻ることは無いでしょう…… 」
半年後
そうじろう「いらっしゃい。待ってたよ。」
かがみ「お邪魔します。」
そうじろう「大学合格したんだってね。おめでとう。」
かがみ「ありがとうございます。でも、本当はこなたと一緒に行きたかったです。」
そうじろう「ははは、アイツは馬鹿だからかがみちゃんと同じ大学なんて無理だよ。」
かがみ「せめて、一緒に卒業したかった…… なんで…… 」
そうじろう「アイツの悩みに気づけなかった俺が悪いんだよ。父親失格だな。」
かがみ「おじさん、あまり自分を責めないでください。友達として気づけなかった私達も同罪です。」
そうじろう「すまないな。変なこと言って…… こなたに会ってやってくれ。きっと喜ぶよ。」
かがみ「こなた、気分はどう? 」
かがみ「明日卒業式なのよ。早いわね~ 月日が経つの。」
かがみ「あんたはあの後退学しちゃったから、一緒に卒業できなかったわね。」
かがみ「……」
かがみ「……ふふふ、良い気味。」
かがみ「そのまま一生、ベットの上で人生終えなさい。醜く無様にね。」
かがみ「……そうそう、これ、あんたにあげる。」
かがみ「焼却炉で見つけたアンタの時計のベルト。」
かがみ「……死ねば、お母さんに会えるかもよ? 」
かがみ「ふふふ…… それじゃね~ 」
(≡д≡.)
そうじろう「こなた~ そろそろお風呂の時間だぞ~ 」
そうじろう「こなた? 」
そうじろう「こなた! 何処へ行った? お~い! こ~な~た~ 」
そうじろう「ベットから出るも大変なのに……いったい何処に? 」
「…… (≡д≡.)」
「…… (≡д≡.)」
「……かがみん。 (≡д≡.)」
卒業式当日
教頭「卒業証書授与! 」
教頭「卒業生代表、柊かがみ! 」
かがみ「はいっ! 」
女子1「代表って、成績優秀者でしょ? 」
女子2「噂じゃK大に入ったらしいわよ。」
女子3「凄いわね~そいえばいつも付きまとってた青いチビは? 」
女子1「アニメの見すぎで狂って焼却炉に飛び込んだんだって。」
女子3「マジ? 」
女子2「マジマジ。全身大火傷で病院の奥に隔離されてるとか~」
教師1「そこ! 静かにしなさい。」
校長「卒業証。3年A組、柊かがみ殿。貴殿は――」
かがみ「(この高校ともお別れね。思い返せばろくな思い出が無いわね。いつもいつもあのヲタクが……)」
「かがみん…… (≡ω≡.)」
かがみ「(そうそう、情けない声で……)」
かがみ「(……なんで声がするのよ! )」
かがみ「(上から!? )」
「かが……みん…… (≡д≡.)」
「そっちに……行くね…… (≡д≡.)」
「待ってて…… (≡д≡.)」
校長「――これを証する。平成……」
校長「うわっ!! 」
かがみ「いや~~~!! 」
男子1「おい! 壇上に人が落ちてきたぞ! 」
女子4「血が! 血がいっぱい出てる! 」
男子2「なんだよ! ドッキリ? 」
女子5「あふぅ……」
教師2「校長先生! お怪我は!? 」
教師3「止めろ! 携帯で撮るな! 」
教師1「幕だ! 幕を閉じろ!! 」
黒井「おい! 柊! 大丈夫か? 柊! 」
かがみ「……こなた。」
黒井「気ついたか。良かった。 どこにも怪我無いな? 」
黒井「柊? 」
かがみ「……」
かがみ「……アハハハ!」
かがみ「アヒャヒャヒャヒャ!ヒャハ!」
かがみ「こなたが! こなたが落ちてきたっ! 」
黒井「落ち着け! 誰か、救急車を! 」
かがみ「ヒャ~ハッハッハッ……」
それから数ヵ月後
つかさ「(私達の卒業式の日、こなちゃんはステージの天井から飛び降りた。)」
つかさ「(お姉ちゃんは気が動転し、そのまま救急車で病院に連れて行かれた。)」
つかさ「(こなちゃんのお父さんは学校や警察に謝り続けた。ひたすらに。)」
つかさ「(そして、その夜の急行電車に飛び込んだ。)」
つかさ「(私やみゆきちゃんもショックで寝込んだけど、今では元気に大学で勉強してる。)」
つかさ「(そうそう、黒井先生はあの後心労で先生辞めちゃったらしい。)」
つかさ「(そして――)」
かがみ「お~い! つかさ~ 」
つかさ「お姉ちゃん! 遅いよ~ 」
かがみ「ごめんごめん、ゼミのレポート徹夜で書いててさ。つい、寝過ごしちゃった。」
つかさ「んも~ 休学してたから大変なのは分かるけど、30分も待たせるなんて! 」
かがみ「わかった、わかった。何か美味しいもの奢ってあげるよ。何が良い? 」
つかさ「やった! それじゃね~ いつもの店のジャンボパフェ! 」
かがみ「あんたアレ食べれるの? 」
つかさ「甘い物は幾らでも食べるも~ん。それじゃ、出発! 」
かがみ「こらっ! 置いていくな~ 」
つかさ「(人って薄情だよね。こなちゃんが死んでも、私達何も変わらないよ。)」
つかさ「(そう、最初から『泉こなた』なんて居なかったみたいに……)」
泉こなた。
もはや、誰の記憶にも残っていない……
終
最終更新:2024年04月13日 22:02