2010年 総評案2

総評案2:大賞 Floating Material -The hill where the star born-(本スレ10本目273氏◆AFHdzMaE2Y)

273 名前:総評案1/6[sage] 投稿日:2011/01/28(金) 18:34:32 ID:90xz/qq+0 [2/11]
2009年。
新選組という名のマインドシーカーが猛威を振るい、クソゲーという名の定義がまた一つ確立されてしまった混沌の時代。
最早クソゲーという枠は、我々人類だけでは到底理解しようのないおぞましい存在になりつつあるのは明確になってきた。
そんな中、今年も当然の如く、エロゲーという世界における『修羅』が続々と大挙してきた。

めでたく年が明けて、まだ一ヶ月もしていない1月29日に、その『鬼』は早々と修羅の世界へ殴りこみをかけにきた。
130cmの「鬼まり」である。エロゲ界には「エロイッカイダケ」という名言が存在する。
一回だけでもあるならいいものの、この鬼まりは「本番行為が脳内でのみ行われる」という、離れ業をやってのけた。
一応エロシーンはあるにはあるのだが、どれもこれも軽いセクハラレベルに留まっている。
不満の溜まったユーザーに対しメーカーは、
「これじゃ、あきまへんか」
「挿入がないといけないんですか」
という、某特命担当大臣のような斜め上の対応を取ってユーザーを呆れさせた。

翌2月。電撃文庫も真っ青な妹ゲーが到来した。
「オレの妹のエロさが有頂天でとどまる事を知らない」である。
どう見ても「あの」ラノベのパクリとしか思えないタイトル。
「発情妹ADV」というジャンルで、OHPにも「純愛」をテーマに売り出してたはずなのだが、
蓋を開けてみれば、
妹はレイプされた上に中出しという
メーカーであるZEROの曲がった純愛が炸裂し、純愛を望んでいた大きいお兄ちゃんの阿鼻叫喚がこだましていった。
ちなみにトゥルーエンドがこのオチであり、バッドエンドはここまで酷くないため、フラグ詐欺という斬新なシステムも注目された。

3月。2つの話題作が、ほぼ時同じくして産声を上げる。
「se・きらら」と「Cross Days」である。
まず「se・きらら」であるが、業界初の無料エロゲーということや有名声優多数起用ということで注目されていた。
しかし、「保健室がググった結果の頭にある画像」だったり「主人公と真ヒロインが異星人」だったり「姉キャラが和風そげぶ」だったりと、
予想の斜め…いや予想の四次元の方向にぶっ飛んだシナリオであった。保健室の件で、一時期本作のDLが不可能という、無料ゲーにおける本末転倒な事態も起きた。
次に「Cross Days」であるが、こちらはエロゲ、アニメと二つの伝説を作った「School Days」の二つ目のスピンオフである。
いざプレイしてみれば「女装された挙句、誠含む2キャラからケツを掘られる」という、まっこと漢らしい作品に仕上がっていた。
しかもこの時はあの悪名高いm(ry死ねがかなりまともな性格であるゆえ、彼のファンは一層困惑することになった。

その後も新たなクソゲーが続々排出されるも、これらの年始の門番に対抗できる作品とはならず、しばしの停滞期へと入る。

そして9月、恵みの黒い雨がパープルソフトウェアからやってきた。
その名はOrange Memories。
抜きゲーのはずなのにエロが薄い、というのは既に問題だが、
いくら
「教育実習で赴任した主人公が3週間の間に幼馴染みと過ごす」
という急ぎ足な設定とはいえ、
すぐに股を開きまくるヒロインには、ユーザの堪忍袋も開いたことだろう。
個別ルートでもエロニカイダケだったり、元々少ないエロシーンを「CG」「イベントなし」「テキストの一行のみ」で回想するというエコな手法も見受けられた。
フルプライスで、CG枚数「66枚」というボリュームを堪能するにはうってつけの作品だ。
また、音声ファイルを展開したら未使用のエロボイスが出てきたという報告もあり、
CGが間に合わなかったので急遽イベントを削除したパープルの体たらくを象徴する小ネタも散見された。

年末。今年も魔物がやってきてしまった。
豪華なことに、やってきた魔物は三体
「熟処女~私、はじめてなんです~」
「まるめる ~ソウシンシャは@未来~」
「アザナエル」
である。
「熟処女」だが、まず主人公のだらしなさが目立つ。
颯爽と教え子に中出しした直後にその義母に事の次第がばれてしまった後、「教え子が妊娠したら俺はどうなるんだ?」と保身に走る体たらく。
特筆すべきはエロシーンである。
ヒロインとのあるエロシーンのセリフ後に、「ていくつー」というスタッフのリテイク音声が紛れ込んでいる。
”東海林”香奈とセックスしてたのに、「谷原さんの膣内、もう奥まで熱くなってますね……」という「それ誰だよ!」と突っ込まざるを得ないテキストの誤植。
「谷原さんがこの間よりも……締まってるんですよ」 と、相手どころか主人公の口調まで変わっている。
誤植というよりは、この谷原とはメーカーの過去の作品のキャラクターであり、そのセリフを丸々流用したのである。
この開発力のクオリティは、ユーザにとっては恐らく「初めて」であろう。

「まるめる ~ソウシンシャは@未来~ 」は去年の強豪「MQ ~時空の覇者~」でクソゲーマイスターの名を欲しいままにした、アーベルソフトウェアの懇親の一作だ。
バトルがほぼ運任せの「恋刀乱麻 ~わたしが、アナタを、守るからっ!!!~」
消去法で犯人を炙り出すエセ推理ADV「デュアル・エム―空の記憶―」
と、ここまでで既にクラスター爆弾を落下させているのだが、ここに来て最大級のマインを仕掛けにかかった。
アーベルは、発売後に「アドオン」という拡張パッチを配布して追加要素を加えるシステムを導入しているのだが、
今回その適用となったアドオン内容が「立ち絵・セリフ横の顔の表情差分」であった。
またゲーム内容も、規定の複ルート(BAD含む)を固定で進めなければいけず、どこぞの大作RPG13作目を揶揄したような一本糞である。
TRUEエンドを見るには、全18個中17個のエンドを見る必要がある。つまり、
「日付が変わったらセーブ→BADエンドを見てメール送信→ロードして既読スキップ→スキップが止まったら新たな選択肢を辿る」
このパターンを延々繰り返し、序盤のセーブデータをロードし、進めるのだ。ゲームではなく単なる苦行である。

最後の魔物、「アザナエル」はエロゲでは珍しいザッピングシステムを起用している。
ザッピングシステムとは…
主人公が複数存在している。
物語が同じ世界で並行するもので、ある主人公の行動が、別の人物の行動に影響を与える
というシナリオ介入のことである。

で、その珍しいザッピングはどう活かされているかというと、
基本的には6人の時刻表から読みたい主人公を選び、読み進める。
そのイベント一連は一旦途中で打ち止めになるので、別の主人公のシナリオを進めることになる。
だがこのゲーム、セーブ・ロードが出来ないので、 主人公の行動が他のキャラのシナリオに影響するという、ザッピングシステムの特徴を全て殺していることになっている。
また1周目のイベント選択の結果は完全にランダムであり、見たいシナリオを選ぶのが非常に難しい。
セーブもロードもできないため、やり直すにはゲームを「再インストール」するしかないのだ。
時間もストレスも貯まる、正に「あぁ萎える」出来であろう。

では、今年の大賞を発表しよう。
その名は「Floating Material -The hill where the star born-」(浮材)である。
4月に発売されていたが、選評が届いていなかった悪い方面での話題作である。
一言で言えばこの作品は「超空間ゲーム」である。
キャラクタープロフィールは他のエロゲーキャラ、マンガ、ラノベキャラからの丸コピペ。
原画家はパクリ絵師で有名な里海ひなこである。
本作の出来に対し、「キャラデザだけやってあたしは外注スタッフだから、文句はメーカーに言え」
という作家としてのプライドを捨て切った謝罪文(?)を堂々と掲載した。
イベント絵の多くが他のエロゲーや背景のトレス、 又は反転トレスである。特典テレカ絵も、他のエロゲの特典テレカのトレスといったトレスのバーゲンセール。
発売前でこの指摘を受け、メーカーのbiscottiは急遽修正作業のため発売を延期。
その後発売されたものの、その出来は修正を超えたおぞましい「何か」となっていた。
主人公からまず問題だが、まずその主人公が最初からモテモテすぎてて、シナリオの一つ一つが「起承転 」で終わってることや、
性交を交えたヒロインを部屋から追い出した直後、「これが恋なのかな…」とほざいたりと、m(ry死ねも引くほどのクズっぷりである。
イベントCGは問題ばかり。
左手が二本生えたり、超長いロングチン○があったり、肩が脱臼、腕が変なとこから生えている、
ズボンのチャックとは別の空間から生えている亜空間チン○、指一本のみでアナルを触っている空薬指と、エロゲーでは重要な要素が抜け落ちている。
フラグ管理も無駄に凝っており、中出しや外出しといった選択肢によって好感度が左右されるなど、一挙一動に気を配らなければいけない。
2010年のゲームありながら、SEが存在しない。また、雨やドアの開閉といった環境音すらも存在しない音の無い世界を忠実に再現している。
大賞となった理由は、クソゲーにおける糞要素をまとめて梱包した感謝ぱっくということで、2010年を締めるに等しい一作であると結論づけた。
最後に、クソゲーを排出してばかりのメーカーへこの言葉を送ろう。
「どんな判断だ、客をどぶへ捨てる気か」

…余談だが、大賞作の原画を担当した里海ひなこの各シミュレータが素晴らしかったのでこの場で列挙させていただく。
脳内メーカー(正面部)
 A L L 悪

体内メーカー
膀胱以外が「病」「黒」「汚」まみれ

座右の銘メーカー
過去の事はチリ紙みたいなもんだ 水に流しゃいい


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最終更新:2014年08月02日 15:52