2008年魔法少女アイ惨によりグラフィックが蹂躙され
2009年りんかねーしょん新撰組によりテキストが陵辱された。
もはや破壊される物がない状況で、それらを超える破壊力を持つ糞ゲーは生まれて来ることが出来るのか?
2010年クソゲーオブザイヤーを開催する。
初春のKOTYeへ鬼が再び舞い降りた。
2009年に「変態バカゲーと思ったら超展開猟奇鬱ゲーだった」と言われた《130cm》『鬼うた。』のファンディスク『鬼まり。』である。
『鬼うた。』では存在しなかった普通のエロを期待してたユーザーに見せた物は、スキップ10分という短さに加え
本番は妄想エロ1個のみというサランラップ並みの薄さだった。
イライラしてるユーザーに対して、制作者が「本番がないといけないんですか?」と男の下半身を読めない失言をして一悶着が起きた。
現在では追加パッチが出て品質は安定してるのだが、今後も色々と話題に上りそうなメーカーである。
鬼が地獄の扉を開けたのか?
……ここから6月にかけて数々の魔物がひしめくこととなった。
2月になると《げーせん18》の『戦極姫2 ~戦乱の世、群雄嵐の如く~』と
「某ラノベ」にあやかった《ZERO》の『オレの妹のエロさが有頂天でとどまる事を知らない』(以後オレの妹)が連投された。
『戦極姫2』は家庭用版『戦極姫』にエロを追加した逆輸入品で、またもやの来襲に住人は恐怖し歓喜した。
バグを期待したユーザーだが意外や意外、家庭用版の屍の上に築いたおかげか、本作では致命的なバグはない。
細かいバグ、塗りがバラバラ、呼称もバラバラ、追加のエロシーンであからさまに主人公の性格が違うなど
《げーせん18》らしいミスはあるものの、PC版前作からの流れを引きついで、普通にプレイできる凡ゲーの地位に立っている。
「-100点かと思ったら-10点でほっとしたけど、マイナスなことに変わりはない」とは本スレ住人のお言葉
『オレの妹』は、パッケージやタイトルから「某ラノベ」を彷彿させる作りになっている。
更に公式HPには【純愛に限る】と「書かれていた」ので、大勢の人間は「某ラノベ」を意識した純愛ゲーだ…と、想像するはず。
だが、それは大間違いだった。
トゥルーエンドの直前に成ると化けの皮を剥がし
純愛していた妹は、ナンパされた男にホイホイついて行きレイプされ、
すり寄ってくる妹を「ウザイ」と言って他の男に押しつけようと画策し、
男の娘が売りの男未は(こう書いて妹と読む?)チ○コが無くなり女体化する。
『オレの妹』の正体は、期待した物と間逆のシチュをぶつける盛大な釣り堀であったため、多くの人間が爆死した。
レイプしたいのは「某ラノベ」なのかユーザーなのか? メーカー側の悪意が見える作りとなっている。
悪意は、まだまだ止まらず3月には、怪作の異名を取る《オーバーフロー》『CrossDays』が投下される。
基本的に情報は未公開で、数々の狂った世界を提供する《オーバーフロー》。
予約者達は、日夜イメージトレーニングをして、魔境に挑む準備を整え終えていた。
……が、それでも、それでも、それでも
「主人公が女装してヒロインから男を寝取る」という展開は、誰が予想できただろうか?
困ったことに女装主人公が男達とヤるホモ場は、リプレイシーンの1/3を占めており、
他はtheガッツのタカさんとゴエモンインパクトからの逆レイプと血を吐きそうなシーン、
花場である公式や雑誌に掲載されてたヒロインとの絡みは「没にしました」と削除。
その流れから『Crossデイズ』は『Crossゲイズ』と呼ばれ、属性がない数多くの購入者に地獄を見せた。
定価13440円という高額にもかかわらず、嘆いてもアクチ付き(※中古販売止のプロテクトの1つ)のため、売ることも譲ることも出来ない。
2ちゃんでは祭りとなったが、制作者の1人がニコ生で「煽り文句をすべてNGワード」に設定し「2ちゃんで宣伝ありがとうございます」などの
意図的な挑発を浴びせた事も記述しておこう。
色々な面から《オーバーフロー》の表現する狂った世界を改めて認識する事になった。
前記2つの悪意が他人を貶める物なら『Floating Material』は自分が利するための悪意だろう。
デモムービーの1枚の背景にトレス疑惑が持ち上がった事が、きっかけとなった。
「完全に一致」としか断定できない背景だったが、メーカーは謝罪と共に修正を行ったので、
この問題はこれで終わった………かに見えた。
しかし本当に恐怖はこれからだったのだ…
体験版が公開されるやいなや、ザクザク見つかる盗作トレースの山々。
盗作を指摘するとHPを削除する公式。すぐさま復活するも何故か謝罪文は消滅していて怪しさを浮き上がらせた。
それらの行為が火を付け、祭りになり一気に燃え上がったことは言うまでもない。
人海戦術で盗作を探し始めると「紹介文をメモして検索すると検索上位に出てくる元ネタ」「漫画から拝借してる設定」
「google画像からの背景転用」「線画まで一致するCG」「公式HPからも見つかる引用」
原画その物も酷く「人体が砕けてる」「手が消失している」「指の癒着」などの荒さも目立った。
この爆発は2008年アイショック、2009年ニュータイプ出現にも劣らない威力であり
- シナリオ、キャラクター設定 Wikipedia
- キャラクター原画 他社の原画
- 背景 google画像検索
と呼ばれるほどに成長を遂げ、ついには「パクッてない部分は無い」とも言わしめた。
盗作が判明しない物には、畏怖と恐れを抱き「エア箒」などの固有名詞を付け祭られている。
このやり取りの中で、何度も消滅しては不死鳥のように蘇る公式HPだったが、販売を1月延期することを発表する。
待ち望んでいた正式版をプレイすると、明らかに突貫工事で直した形跡が伺え
各ルート一本化の影響で、いきなり女子生徒からは一目惚れで好感度マックス状態。 決めるのは「主人公がいつセックスするか決断する」だけ。
ぶっこ抜いた設定のせいか、アクシデントが起きても主人公が数日留守にするだけで解決し、その間の描写もゼロな平坦なシナリオ。
盗作を指摘されていたCGは、怪しい加工や削除を行いなんとか修正されているのだが、チャックと違う位置からこぼれるチ○コなどがあったり
酷い場合には、立ち絵やあえぎ声だけで進むイベントも多い。
それでも数々の修正のおかげか、一応はエロゲーの体裁を整えているので、糞ゲーと言うより完全な駄ゲーになってしまった印象が強く、KOTYe的には弱くなっている。
順風満帆に見えた《ういんどみる》から、まさかの爆撃『色に出でにけり わが恋は』
OPが神、CG・BGMは高品質だが、テキストに問題有ると言われる本作。
まず、クリックするのがダルい刻まれたログから始まり、デジャブを開眼したと勘違するほどの同じオチに、起伏のないひたすら長く苦行を与えるシナリオ。
それを耐えきったプレイヤーを次に襲うのは「前後・前後ぉぉぉん♪」と謎のセリフを喚く、めまいを感じるほど頭の悪いヒロインに、萌えゲーのくせにセクハラ親父の主人公。
「勃起ン勃起ンの、ボッキンボッキンスティック☆ 」「前後おおん♪ エッチな梨桜おおん♪ 全裸で前後おおおン♪ 」などは「お前らは、何を言ってるんだ?」と問い詰めたくなる。
トドメに全キャラクリアするには、何度も何度も通る必要がある100以上の選択肢。
無駄に選択肢が多い割には、普通重要イベントの学園祭が2クリックで終了と不安定さを見せる。
タチの悪いことに主人公やヒロインがキモく成っていくのは、体験版の後なので数多くの爆死者が出た。
体験版公開後に声優の交代が発表されたが「あまりの台詞のひどさに辞退した」と言う噂が流れても仕方ないことだろう。
無駄に長い、単調、キモい、プレイするのが苦行という正統派の糞を地でいくゲームである。
実は、まだ話に続きがあり
とある住人の指摘により《ういんどみる》には無印《ういんどみる》と《ういんどみるOasis》の2種類がある事が判明。
世間一般に語られている「萌えゲー」「ゆるゲー」の名声を引き受けているのは《Oasis》の作品であり
『色に出でにけり わが恋は』は《ういんどみる》の作品となる。
しかし、そうすると腑に落ちない点が出てくる。
《Oasis》と同じ原画を使いHPもそっくりで、体験版では多くの住人が違いに気がつかなかった事実。
タイミングの悪いことにアニメ化された《Oasis》の『祝福のカンパネラ』は(C)《ういんどみる》と入っており
アニメから入った人間は《Oasis》の存在すら知る由も無い事実。
似た作りにもかかわらず「ゆるゲー」の長所を全て悪化させた「頭のゆるゲー」に変えてしまい、糞ゲーにした事実。
糞ゲーその物を語るKOTYeとしては、場違いな部分も多いのだが、知らずに買った人間やアニメから入った人間、もしくは知ってても一抹の希望で購入した人間から
みたら金返せレベルなのも確かであり、《Oasis》のファンからすれば、とばっちり以外何者でもない。
これらは、偶然重なってしまった部分も含め、2010年上半期の特徴の「悪意」の中でも、もっとも始末が悪い「天然の悪意」と言え、再評価される結果となってしまった。
《蛇ノ道ハ蛇ソフト》から『狂った教頭No,2』が教育指導にやってきた。
ムービーが熱いなどの理由から一部で期待を集めていたが、発売前に社長自らブログに書き込んだ一言で火が付く。
「発注が4000本以下なら引退します」
この脅しとも取れる宣言が連鎖し、ついにはMSNニュースにも取り上げられる。
だが結果は、無惨にも半分の2091本で社長引退…。
と思われてたが、いつの間にかツイッターで「やめるのーやめた」と言い復活。
その駄目っぷりから住人にエロゲー界のハマーさんと言われる。
肝心の作品だが、グラフィックやシナリオが破綻してる部分も多いが「面白い部分は勢いがあるので良し」とネタにも成りにくく
空回りぐあいが、ハマーっぷりに拍車を掛けている。
上半期に固まりすぎたのか、これ以降話題に上がる作品は少なかった。
しかし年末になると、いくつかの糞ゲーが芽を出してきた。
その中で話題になったのが『JINKI EXTEND Re:VISION』と『熟処女~私、はじめてなんです~』である。
一般漫画を原作としてエロゲ化した異色の《戯画》『JINKI EXTEND Re:VISION』
軽く原作の補足をすると、ロボット物で紆余曲折を経ながら未だ連載が続いている長編漫画である。
原作未読者を悩ますのは『JINKI EXTEND Re:VISION』では一切説明されない、原作の「濃いメカ物特有の専門用語」
そのため肝心のシーンでも「○○が△△△して□□□なんだよ」「な、なんだってーΩΩΩ」程度の理解しか得ることが出来ない。
白けてるところに、突如回想で謎の人物A(原作では重要人物)が沸いて語り始める・突如謎の人物B(原作では主人公格)が援軍に来るなど
もはやプレイヤーを完全に置いてけぼりにしたいんだろ? という超展開をみせ、多くの原作未読の購入者を悩ませた。
原作読者が気になるのは「記憶喪失のオリジナル主人公」の存在。
すでに原作で、主人公が何人もいるのに何故出すんだ? というツッコミが入るが、問題はそこではない。
その主人公の台詞が、原作の名台詞をフルトレースなので性格が安定せず多重人格。
正体は「記憶喪失になった原作のラスボスが、何故かヒロインに拾われ正義に目覚める」
そして、ラストは原作が未完なのを良いことに打ち切り感漂う強引な〆と…前途のセリフ全てを含めた、原作を壊滅させたいとしか思えない処遇をやってのけた。
共通で気になる部分として、やはりロボットバトル物なので、当然アクションに期待する。
しかしバトルシーンは「残像を出した立ち絵と技の止め絵が一枚」というショボさでユーザーをノックアウト。
ロボットバトルなら『BALDR_SKY』の《戯画》を見習えと《戯画》に言わなければならない、ごらんの有様になっている。
原作読者は酷い原作レイプを味わい、未読者は空虚さを味わった、両面打ちの希有な糞ゲーとして取り上げられることとなった。
『熟処女~私、はじめてなんです~』は低価格抜きゲー。
この手の物にシナリオを期待してはいけないのだが、肝心のエロが駄目である。
プレイしつつ自家発電をしながら盛り上がっていると、音声とテキストのズレが目立って萎え始める。
更には「ひっかかかかかか ひっ か か んふ ひっか かれて うふっ テイクツー」と沈む事この上ないNGボイスが混入して気分を害す。
仕方ないのからボイスをOFFにして、テキストに集中しながらプレイすると
「オチンチンペ」という誤字や、主人公の口調が「?」と思うほど唐突に変わる。
ヒロインの名前も突然代わり、相手は「東海林香奈ちゃん」のハズなのに「谷原さん」と呼ぶ怪現象が起きて自家発電どころじゃなくなる。
例 正「加奈ちゃん…もう駄目だっ!!」 誤「谷原さん…もう駄目ですよ 谷原さんが素敵すぎです」
後々検証が行われると、谷原さんの存在は、同社他ブランド『熟恋願望 ~秘めた想いと淫らな愛のカタチ~』のキャラクターであることが判明。
しかもエロシーンのテキストが、丸々流用であった事が住人を喜ばせた。
これらから、低価格という小ささながらも巨大な爆発を見せ住人を沸かせる事になった。
トリに2009年『MQ』で次点を冠した《アーベルソフトウェア》から。
実は2010年には《アーベル》から「4本」ものフルプライスソフトが発売されている。
「クソゲー」オブザイヤーでは互角な部分も多いが、2010年「クソメーカー」オブザイヤーなら文句なしにトップという圧倒的な威光を放っている。
小物大物含め全て紹介しよう。
2月『恋刀乱麻~わたしが、アナタを、守るからっ!!!』
ジャンルが、ツンデレ美少女バトルと銘打っている本作。
主人公の紹介文には「相手を分析し、戦略的な意見でヒロインをサポート」と書かれており
一見ヒロインのブレインになって指示するゲームに見えるが、売りの五行バトルが完全にランダムで運ゲー、ようはジャンケンである。
一戦闘を終えるには15勝以上もかかり引き分けはスルー。1ルートにつきそれを10戦以上という鬼畜仕様なので
必要なのは戦略性を生む頭脳よりも、連打ツールとスキップできないアクションに耐えられる忍耐力。
その出来から住人に「五行バトル」を「苦行バトル」と呼び変えられている。
各ルートは、ほぼ一本道で分岐もなく、ADVパートも「会話」以外の選択肢は、ほぼダミー。
個別エンドのルート違いも、ほぼ内容は同じという相変わらずの《アーベル》を見せつけた。
6月『デュアル・エム―空の記憶―』
Hだけど本格推理ADV。
だが…本当に本格推理を名乗っていいのか? まず辿っていきたい。
推理タイムに登場人物の中から犯人を1人を選択するのだが
「どう考えてもこちら側の人間」「既に死んでいる」「まだ登場すらしていない」 という面々を多量に含んでいる為、消去法であっさり犯人にたどり着く。
アリバイなどメモしてなくても、パートナーが勝手に犯人を追い詰めてくれるで、プレイヤーは何も考える必要がない。
別ルートが存在しないため、犯人を間違えても強制的に主人公達が犯人を捕まえてしまう。
このあと段々推理トリックを考えるのが、めんどくさくなってきたのか
「犯行現場で強い葉巻を吸うアレな犯人探し」「左利きをヒントにして変装した犯人を見破る」
酷い物は「囮捜査をしたら犯人が勝手に自白する」など推理が無い理由を推理しなければならないほどの投げっぷり。
いくつか修正済みだが、推理以外の部分にも致命的なバグが多く
暗号に誤植、左利きなのに右手で銃を撃つ 、設定に「能力を使用しないため手袋を常に着用」と書かれてるが立ち絵は素手。
と、「本格推理ADV」から「本格推理」を抜いたような作りでユーザーを困惑させた。
しかし《アーベル》探偵シリーズの登場キャラが出演したり、伏線が解消されるため、それなりに楽しめてる人間も多いようだ。
また本来なら全4話で終了する物語が、3話までしか収録されておらず4話目は1月後の追加アドオンを待たねばならない。
更に2ヶ月後に追加されたアドオンエロシーンは、見るには初めからやり直す必要がある。と、何処までも不親切な作りになっている。
このアドオンの後でもボイスは一切無し、OP曲無し・EDも曲無しスタッフロール無し・Finで終了という有様は
『デュアル・エム』 が『MQ』と同じ《アーベル》から出ていると言うことを強く認識させた。
9月『萌恋維新!アタシら、じぇいけー、新閃組!』
剣術HバトルADV。
デュアル・エムと同様で、しばらく後に出るアドオンを適応しないと、特定のヒロインルートが解放されない。
各ヒロインルートに入るための共通ルートが、10年以上前のシステムをベースに作られていて
ヒロイン選択→ヒロインと行動する→ヒロインと2,3言葉話す→ヒロインと仲良くなったような気がする
と、3~5クリック程度で終了する涙物の淡泊さで語られていく。
スキップで全部すっ飛ばすと共通ルートが「20秒足らず」で終了する。
各ヒロインルートに突入した後にも選択肢は存在するが、どれを選択しても特に問題は無く、エンディングまで一歩道。
シナリオには、明らかに足りない部分が目立ち、
主人公が変人に襲われた後に「近藤さんの指摘通り帯刀しておけばよかった」と話し始めるが、そんな風に近藤さんに言われるシーンはない。
他には、毒物混入の件がいきなり解決されるなど、たびたび「?」と思うキング・クリムゾンが発生する。
このゲームで一番楽しめる部分は、恋刀乱麻で不評だったジャンケンを改善するため「1つから6つに増やした」ミニゲームである。
ただし、そのうちのいくつかは「苦行バトル」と同じ「運ゲー」で、負けると即ゲームオーバーになるので事前セーブは必須となる。
12月『まるめる ~ソウシンシャは@未来~』
未来分岐生成型ADV。過去の自分にメールを送る能力を手に入れた主人公が、島に眠る謎を解き明かすといった物で
YU-NOを彷彿とさせる内容は、これまで眠れる虎だった菅野がついに起きたか? と期待する物だった。
だがその期待も、あるヒロインの笑顔に歯止めを掛けられる事となる。
立ち絵の笑顔は可愛いが、怒っているときも、肝試しで恐怖している時もずっと笑顔のままなのだ。同様で他のヒロインも表情が一つしかない。
不思議に思い調べると、菅野ひろゆきのツイッターにて
「まるめるの追加プログラムが配信されている。適用すると、ちょっとだけ嬉しい感じになるはずだ」
と書かれている。
だが、そのちょっとだけ嬉しい追加プログラムの実態は「立ち絵・横顔・表情の差分」だった…。
「それは嬉しい追加プログラムじゃなくて、修正ファイルだろ。っていうかまたもや未完成かよ」と誰もがツッコミを入れたに違いない。
注目のシステムは、やや特殊で「告白の返事を返せずBADEND」→「ヒロインを褒めずヘソを曲られBADEND」→…etcと
回避不能かつ、しょうもないBADENDを未来からのメールで回避し続けることで、ようやく一人のヒロインをクリアする事が出来る。
しかし、このヒロインをクリアしても肝心の島の謎が解決してないから、次のヒロインに手を出すぜ…と
簡単に言えば、作業感漂うBADエンドを超えつつ、ドミノ倒しのように ヒロインA→B→C→D と攻略していく未来分岐生成()笑 の完全な一本道。
本体のシナリオもペラペラで、ゲームは全章でも10時間ほどで終わり、途中で力尽きたのか最終章に至ってはメールのシステムすら無い。
なまじ期待させる作りだったのが災いして、多くの期待者を爆死へと誘い込んだ。
また「誤字脱字」「夜のシーンのなのに背景は朝」「フラグ管理ミス」「セリフと声優の食い違い」など
明らかなバグも多量に残っており、本当の修正プログラムは、どれだけの物になるんだ?と期待を持たれている。
-大賞発表前に総評から省かれたゲームについて簡単に触れていく。
『ふぇいばりっとSweet!』
フルプライス、フルインストールで468MB
漫画からパクッたような設定と内容
- 同じ特性の前々王者『魔法少女アイ』や『ひしょ×ひしょ』と比べると、かなり弱い
『三極姫 ~乱世、天下三分の計~』
おなじみ《げーせん18》
戦極姫が「天下統一」をベースにしているのに対し、「三極姫」はクソゲーの「三国志英雄伝」をベースにしてるので根本的につまらない。
相変わらずの複数ライター絵師による統一のなさ。
- 細かいミスやバグはあるが、PC版の大半のバグはパッチを当てれば解決し普通に遊べるため「姫シリーズのくせになまいきだ」と言われる
-次のゲームは好みの範囲という事になった
パッケに書かれている一番可愛いヒロインが主人公の女装で、何故かゲームに存在すら出ない『げきたま』
肝心のホラーは全く怖くないが、バグで「絶対に殺す……ぶっ殺す……」といった声がエンドレスに流れる方がずっと怖く
修正パッチを出すのに半年かかり、パッチをあてるとセーブデータが絶対に殺される『この歌が終わったら -When this song is over-』
お嬢様達&豪華客船がモチーフなのにセキリュティゼロ。SPもおらずテロリストとお嬢様が戦う。
ヒロインを落とす手段は神フェロモンたが、いつの間にか設定を忘れられてる支離滅裂な『なないろ航路』
必要なシリアルコードを入れ忘れた『カスタードクリームたい焼き』
不必要な他社のデータが混入していた『恋と選挙とチョコレート』
【大賞発表】
2010年は魔の2008年、個性の2009年と比べネタとしても、バカゲーとしても、糞ゲーとしても弾けた物が無く
駄ゲー小粒大量という状況で選考に難航した。
傾向として「制作者の発想の悪さ」「詐欺、未完成品商法」の2つのタイプ別れるだろう。
そんな中、次点として入選作品に選ばれたのは
『恋刀乱麻~わたしが、アナタを、守るからっ!!!』
『CrossDays』
『Floating Material』
大賞は
『色に出でにけり わが恋は』
とする。
今年は「ドングリの背比べ」という状態で、ほんの少しの差で入選に選ばれなかったゲームが大賞になっても、おかしくない状況だった。
基準をゆるめて「複数大賞を選ぶ」「今年は大賞は無し」という声も上がっていたほどだ。
加えて今年は不作なのは糞ゲーだけではなく、期待されていた『クドわふたー』『orange Memories』がガッカリ・未完成ゲー
その他多くの大手も迷走していたと報告が上がっている。
「未完成品商法」も増えてきており、これはエロゲー界の不況を表す物かも知れない。
そんな中で注目した点は
- エロゲー界の希望
- どれが2010年の糞ゲーをもっとも表し、この一本をプレイすれば2010年の状況を理解できるか?
の2点だった。
『CrossDays』の様な強烈な個性は、毒にも成るが時には薬とも成る。
最後まで選考でデットヒートした『Floating Material』は、それでも修正したメーカーの誠意が最後の決め手となり
もはや末期の《アーベルソフトウェア》は、静かにsit down。
しかし、順風満帆な姿勢を見せながら完成してるのに関わらず無駄に長い、単調、キモい、異様な数の選択肢、プレイするのが苦行という正統派の糞ゲーを排出し
2010年糞ゲーの特徴の発想の斜め上、微妙、小粒という多くを体現している『色に出でにけり わが恋は』が大賞となった。
2011年は、このようなエロゲー不況を全て吹っ飛ばし、笑いに変える強烈な破壊力を持った糞ゲーが………ガンガン出られても困るが、出ることを願ってやまない。
最後にテキストをぶっ飛んだ物にして、ユーザーに頭痛の種を植え付けた《ういんどみる》和名:風車に
次の言葉を贈って、2010クソゲオブザイヤーinエロゲ版を締めくくろうと思う。
「回転しすぎで頭のネジ飛ばし、前後不覚に陥らないでください」