2010年 総評案5(改訂)

総評案5(改訂):大賞 『色に出でにけり わが恋は』(438氏推敲版:本スレ12 33掲載)

33 名前:総評5 >>438 ◆RcT9cizMoU [sage] 投稿日:2011/03/26(土) 23:18:41.04 ID:ly5zrZGX0
2008年魔法少女アイ惨によりグラフィックが蹂躙され
2009年りんかねーしょん新撰組っ! によりテキストが陵辱された。
もはや破壊される物がない状況で、それらを超える破壊力を持つ糞ゲーは生まれて来ることが出来るのか?

そんな初春のKOTYeスレへ、再び鬼が舞い降りた。
2009年に「変態バカゲーと思ったら超展開猟奇鬱ゲーだった」と言われた『鬼うた。』のファンディスク『鬼まり。』である。
『鬼うた。』では存在しなかった「普通のエロ」を期待してたユーザーに見せた物は
「スキップ10分という短さに加え、本番は妄想エロ1個のみ」というサランラップ並みの薄さだった。
イライラしてるユーザーに対して、制作者が「本番がないといけないんですか?」と男の下半身を読めない失言をして一悶着が起きた。
(現在では追加パッチが出て品質は安定している)


2月に入ると、節分の豆を逆に食い荒らすかのような「耐性」を持った厚顔無恥な鬼達が姿を見せた。
家庭用、携帯、エロゲKOTYに数々の伝説を持つ『戦極姫』にエロを追加した逆輸入品『戦極姫2 ~戦乱の世、群雄嵐の如く~』
前年度年に佳作に入選した《アーベルソフトウェア》から『恋刀乱麻~わたしが、アナタを、守るからっ!!! 』
電撃文庫も真っ青の「某ラノベ」にあやかった『オレの妹のエロさが有頂天でとどまる事を知らない』
といった蒼々たる顔ぶれの3匹の鬼である。
しかし2010年のド本命と予想されていた『戦極姫2』だが、数々の屍の上に築いたおかげか本作では「致命的な」バグはない。
多数の制作者による数々の不一致、追加のエロであからさまに性格が違うなどのミスは、依然健在であったが…。
12月にも『三極姫』が販売されたが、これも似たような評価であり本スレの住人からは
「-100点かと思ったら-10点でほっとしたけど、よくよく考えるとマイナスなことに変わりはない」
「姫シリーズのくせになまいきだ」
と、語られる程度の被害で収まり今年の「魔姫」は機嫌が良かったようであった。

しかし何処かが凹めば、何処かが出るのは世の常であり、今年は《アーベルソフトウェア》が頭角を現すことになった。
今年に《アーベル》から出た全てのソフトがKOTYeにエントリーという非常事態が起きているのだが、それは追々語っていくこととしよう。
まずは美少女五行バトルと宣伝されてた『恋刀乱麻』だが、即座に住人から「苦行バトル」と呼び変えられたバトルシステムは尋常な物ではない。
主人公の紹介には「戦略的な意見でヒロインをサポート」と書かれており、ヒロインのブレインになってバトルをサポートする姿を想像するが
実際には戦術性や駆け引きもなく、完全な運ゲーで蛇足な演出はスキップ不可であるため、数分間クリックし続けるという忍耐を強いられることとなる。
さらに戦闘回数は1ルートで平均10回と多く非常にしんどいこと、ラスボス前では連戦が発生するためプレイヤーに苦痛を与え続けた。
そして土台のシナリオは、全てのルートおいて分岐はなく、ADVパートも「会話」以外の選択はほぼダミーという
『MQ』の後継を伺わせる手抜きっぷりも見せつけ、直球のクソゲーとして住人達に支持される事となった。

『恋刀乱麻』と同日に販売された『オレの妹のエロさが有頂天でとどまる事を知らない』は「純愛に限る」と宣伝されていたので、大勢の人間は「某ラノベ」を意識した純愛ゲーだ…と、想像したはず。
だがそれは大間違いで、トゥルーエンドの直前に成ると化けの皮を剥がし
純愛していた妹は、ナンパされた男にホイホイついて行きレイプされ、すり寄ってくる妹を「ウザイ」と言って他の男に押しつけようと画策し
男の娘が売りの男未(いもうと)はチ○コが無くなり女体化する。
『オレの妹』の正体は、期待した物と間逆をぶつける盛大な釣り堀であったため、多くの人間が爆死した。
クソゲ制裁癖をもつ「元ネタの妹」がプレイしたらディスクを叩き割りかねない、メーカー側の悪意が込められた作品と言えよう。


2月の悪意触発されたのか翌月の3月には、怪作の異名を取る《オーバーフロー》の『CrossDays』に襲撃されることとなる。
基本的に情報は未公開で、数々の狂った世界を提供する《オーバーフロー》。
予約者達は、日夜イメージトレーニングをして、魔境に挑む準備を整え終えていた。

……が、それでも「主人公が女装してヒロインから男を寝取る」という展開は、誰が予想できただろうか?
困ったことに女装主人公が男達とヤるホモ場は、リプレイシーンの1/3を占めており、他はtheガッツのタカさんとゴエモンインパクトからの逆レイプと血を吐きそうなシーン
花場である公式や雑誌に掲載されてたヒロインとの絡みは「没にしました」と削除。
その流れから『CrossDays』は『Crossゲイズ』と呼ばれ、属性がない数多くの購入者に地獄を見せた。
定価13440円という高額にもかかわらず、嘆いてもアクティベーション(※中古販売止のプロテクトの1つ)が必要なため、売ることも譲ることも出来ない。
これらの仕様によって当然2ちゃんでは祭りとなったのだが、制作者の1人がニコ生で「煽り文句をすべてNGワード」に設定し「2ちゃんで宣伝ありがとうございます」などの
意図的な挑発を浴びせた事も記述しておこう。
色々な面から《オーバーフロー》の表現する狂った世界を改めて認識する事になった。


4月に入っても、まだまだ悪意の垂れ流しは止まることはない。
『オレの妹』と『CrossDays』の悪意が他人を貶める物なら、自分が利を得たいだけの悪意『Floating Material』と
順風満帆に見えた《ういんどみる》から、まさかの爆弾『色に出でにけり わが恋は』が投下される。

『Floating Material』の存在を世に知らしめたのは、デモムービーにトレス疑惑が持ち上がった事が発端だった。
ユーザーの指摘によりメーカーは、謝罪と共に修正を行ったので、問題はこれで終わった…ように見えた。
しかしそれは幻想でしか無く、体験版が公開されるやいなや、反省の色を全く見せず更に多量の盗作トレースが見つかることとなった。
盗作を指摘すると何故かHPを削除する公式。すぐさま復活するも謝罪文は消滅していて怪しさを浮き上がらせた。
それらの行為が火を付け、祭りになり一気に燃え上がったことは言うまでもない。

人海戦術で盗作を探し始めるとトレース以外にも「紹介文をメモして検索すると検索上位に出てくる元ネタ」「漫画から拝借している設定」
「google画像からの背景転用」「公式HPからも見つかる引用」 と様々な方向での盗作が判明し
原画その物も酷く「人体が砕けてる」「手が消失している」「指の癒着」などの荒さも目立った。
この爆発は2008年アイ惨ショック、2009年ニュータイプ出現にも劣らない威力であり
  • シナリオ、キャラクター設定 Wikipedia
  • キャラクター原画 他社の原画
  • 背景 google画像検索
と呼ばれるほどに成長を遂げ、ついには「パクッてない部分は無い」とも言わしめた。
盗作が判明しない物には、畏怖と恐れを抱き「エア箒」などの固有名詞を付け祭られている。
このやり取りの中で、何度も消滅しては不死鳥のように蘇る公式HPだったが、販売を1月延期することを発表に至った。

待ち望んでいた正式版をプレイすると、明らかに突貫工事で直した形跡が伺え
各ルート一本化の影響で、いきなり女子生徒からは一目惚れで好感度マックス状態。 決めるのは「主人公がいつセックスするか決断する」だけ。
ぶっこ抜いた設定のせいか、アクシデントが起きても主人公が数日留守にするだけで解決し、その間の描写もゼロな平坦なシナリオ。
盗作を指摘されていたCGは、怪しい加工や削除を行いなんとか修正されているのだが、チャックと違う位置からこぼれるチ○コなどがあったり
酷い場合には、立ち絵やあえぎ声だけで進むイベントも多い。
それでも数々の修正のおかげか、一応はエロゲーの体裁を整えているので、糞ゲーと言うより完全な駄ゲーになってしまった印象が強く、クソゲーとしては弱くなっている。

『色に出でにけり わが恋は』 はOPが神、CG・BGMは高品質だが、システムとテキストというADVの中核に問題有る希有なケースである。
ADVのシステムは、本来バグがなければ酷くなることが珍しいのだが、何故かクリックするのがダルい刻まれたログに100以上の選択肢という不自然なシステムを実装。
シナリオはデジャブを開眼したと勘違するほどの同じオチに、起伏がなくひたすら長く苦行を与える展開、さらに普通重要イベントの学園祭が2クリックで終了など不可思議な展開も見せる。
それらのADVの戒律を悪化させた展開に耐えきったプレイヤーを次に襲うのは
「前後・前後ぉぉぉん♪」と謎のセリフを喚く、めまいを感じるほど頭の悪いヒロインに、萌えゲーのくせにセクハラ親父の主人公。
「勃起ン勃起ンの、ボッキンボッキンスティック☆ 」「前後おおん♪ エッチな梨桜おおん♪ 全裸で前後おおおン♪ 」などは「お前らは、何を言ってるんだ?」と問い詰めたくなる。

タチの悪いことに主人公やヒロインがキモく成っていくのは、体験版の後なので数多くの爆死者が出た。
体験版公開後に声優の交代が発表されたが「あまりの台詞のひどさに辞退した」と言う噂が流れても仕方ないことだろう。
無駄に長い、単調、キモい、プレイするのが苦行という正統派の糞を地でいくゲームである。


熱すぎた初春を超え、やや冷ややかな5月を過ぎて6月にはいると《アーベル》から第二の刺客が表れた。
『デュアル・エム―空の記憶―』である。
本格推理を名乗る今となっては、珍しいジャンルだが…本当に本格推理を名乗っていいのか? まず辿っていきたい。
推理タイムに登場人物の中から犯人を1人を選択するのだが
「どう考えてもこちら側の人間」「既に死んでいる」「まだ登場すらしていない」 という面々を多量に含んでいる為、消去法であっさり犯人にたどり着く。
アリバイなどメモしてなくても、パートナーが勝手に犯人を追い詰めてくれるで、プレイヤーは何も考える必要がない。
別ルートが存在しないため、犯人を間違えても強制的に主人公達が犯人を捕まえてしまう。
このあと段々推理トリックを考えるのが、めんどくさくなってきたのか
「犯行現場で匂いの強い葉巻を吸うアホな犯人探し」「左利きをヒントにして変装した犯人を見破る」
酷い物は「囮捜査をしたら犯人が勝手に自白する」など推理が無い理由を推理しなければならないほどの投げっぷり。
いくつか修正済みだが、推理以外の部分にも致命的なバグが多く
暗号に誤植、左利きなのに右手で銃を撃つ 、設定に「能力を使用しないため手袋を常に着用」と書かれてるが立ち絵は素手。
と、「本格推理ADV」から「本格推理」を抜いたような作りでユーザーを困惑させた。
しかし《アーベル》探偵シリーズの登場キャラが出演したり、伏線が解消されるため、それなりに楽しめてる人間も多いようだ。

また本来なら全4話で終了する物語が、3話までしか収録されておらず4話目は1月後の追加アドオンプログラムを待たねばならない。
更に2ヶ月後に追加されたアドオンエロシーンは、見るには初めからやり直す必要がある。と、何処までも不親切な作りになっている。
このアドオンの後でもボイスは一切無し、OP曲無し・EDも曲無しスタッフロール無し・Finで終了という有様は
住人に『恋刀乱麻』から続く『MQ』の存在を3度刻みつけることとなった。


7月、8月になると猛暑と併せるかのようにスレ日照りが訪れる。
少々話題になったのが8月に出た「パッケに書かれているヒロインが主人公の女装で、何故かゲームに存在すら出ない『げきたま』」
「肝心のホラーは全く怖くないが、バグで「殺す」と連呼される方がずっと怖い『この歌が終わったら -When this song is over-』」
の2つだったがKOTYeとしては小粒であり、猛暑に負けたかのようにダレた空気が広がっていく。

猛暑が収まりを見せてきた9月。《アーベル》から第三の刺客が表れる『萌恋維新!アタシら、じぇいけー、新閃組!』。
最近の風潮に併せた萌え、JK、新撰組と「とりあえず売れそうな物をくっつけました」的なあまりに直球過ぎるタイトルである。
しかし、ゲーム自体は10年以上前のシステムをベースに製作されており
共通ルートは[ヒロイン選択]→[ヒロインと行動する]→[ヒロインと2,3言葉話す]→[ヒロインと仲良くなったような気がする]と
3~5クリックで次の展開に移るレトロエロゲーマーにはたまらない涙物の淡泊さを見せる。スキップで全部すっ飛ばすと共通ルートが「20秒足らず」で終了する。
またデュアル・エムと同様で、しばらく後に出るアドオンを適応しないと、特定のヒロインルートが解放されず、
各ヒロインルートに突入した後にも選択肢は存在するが、どれを選択してもたいした変化はなく、エンディングまで一歩道である。
シナリオも明らかに薄く足りない部分が目立ち、主人公が変人に襲われた後に
「近藤さんの指摘通り帯刀しておけばよかった」
と話し始めるが、そんな風に近藤さんに言われるシーンはない。
他には、毒物混入の件がいきなり解決されるなど、たびたび「?」と思うキング・クリムゾンが発生する。
このゲームで一番楽しめる部分は、『恋刀乱麻』で不評だったジャンケンを改善するため「1つから6つに増やした」ミニゲームであり
ミニゲームが楽しめた分これまでの《アーベル》作品と比べ若干クソ度は低かったと言える。


続く10月11月にも話題作は表れることはなく
強いて挙げるなら「内容が原作をレイプしているのにも関わらず、原作を読んでないと全く理解できない『JINKI EXTEND Re:VISION』」ぐらいだった。
そして残す魔物が潜む12月に入ると『熟処女~私、はじめてなんです~』、2010年《アーベル》最後の刺客『まるめる ~ソウシンシャは@未来~』 が姿を現した。

『熟処女~私、はじめてなんです~』は低価格抜きゲーであり、この手の物にシナリオを期待してはいけないのが暗黙の了解だが、肝心のエロが駄目である。
プレイしつつ自家発電をしながら盛り上がっていると、音声とテキストのズレが目立って萎え始める。
更には「ひっかかかかかか ひっ か か んふ ひっか かれて うふっ テイクツー」と沈む事この上ないNGボイスが混入して気分を害す。
仕方ないのからボイスをOFFにして、テキストに集中しながらプレイすると
「オチンチンペ」という誤字や、主人公の口調が「?」と思うほど唐突に変わる。
ヒロインの名前も突然代わり、相手は「東海林香奈ちゃん」のハズなのに「谷原さん」と呼ぶ怪現象が起きて自家発電どころじゃなくなる。
例えてみれば、
「香奈ちゃん…もう駄目だっ!!」
「谷原さん…もう駄目ですよ 谷原さんが素敵すぎです」
と、いった具合である。

後々検証が行われると、谷原さんの存在は、同社他ブランド『熟恋願望 ~秘めた想いと淫らな愛のカタチ~』のキャラクターであることが判明。
しかもエロシーンのテキストが、丸々流用であった事が住人を喜ばせた。
これらから、低価格という小ささながらも巨大な爆発を見せ住人を沸かせる事になった。


『まるめる ~ソウシンシャは@未来~』は過去の自分にメールを送る能力を手に入れた主人公が、島に眠る謎を解き明かすといった物で
『YU-NO』を彷彿とさせる内容は、これまで眠れる虎だった菅野ひろゆき氏がついに起きたか? と期待する物だった。
だがその期待も、あるヒロインの笑顔に歯止めを掛けられる事となる。
立ち絵が怒っているときも、恐怖している時もずっと笑顔のままなのだ。同様で他のヒロインも表情が一つしかない。
不思議に思い調べると、菅野ひろゆき氏のツイッターにて
「まるめるの追加プログラムが配信されている。適用すると、ちょっとだけ嬉しい感じになるはずだ」
と書かれている。 だが、そのちょっとだけ嬉しい追加プログラムの実態は「立ち絵・横顔・表情の差分」だった…。
「それは嬉しい追加プログラムじゃなくて、修正ファイルだろ。っていうかまたもや未完成かよ」
と誰もがツッコミを入れたに違いない。

注目のシステムは、やや特殊で
「告白の返事を返せずBADEND」→「ヒロインを褒めずヘソを曲られBADEND」→…etcと
回避不能かつ、しょうもないBADENDの結末を過去にメールして、次は回避することによって、ようやく一人のヒロインをクリアする事が出来る。
しかし、このヒロインをクリアしても肝心の島の謎が解決してないから、次のヒロインに手を出すぜ…と
簡単に言えば、作業感漂うBADエンドを超えつつ、ドミノ倒しのように ヒロインA→B→C→D と攻略していく《アーベル》お家芸の完全な一本道。
本体のシナリオもペラペラで、ゲームは全章でも10時間ほどで終わり、途中で力尽きたのか最終章に至ってはメールのシステムすら無い。
なまじ期待させる作りだったのが災いして、多くの期待者を爆死へと誘い込んだ。
また「誤字脱字」「夜のシーンのなのに背景は朝」「フラグ管理ミス」「セリフと声優の食い違い」など
明らかなバグも多量に残っており、本当の修正プログラムは、どれだけの物になるんだ?と期待を持たれている。



【大賞発表】
以上が今年にエントリーされた作品となる。
この中から次点の入選作に選ばれたのは
『恋刀乱麻~わたしが、アナタを、守るからっ!!!』
『CrossDays』
『Floating Material』


そして大賞は
『色に出でにけり わが恋は』
とする。

今年は小粒揃いの「ドングリの背比べ」という状態で、ほんの少しの差で入選に選ばれなかったゲームが大賞になっても、おかしくない状況だった。
基準をゆるめて「複数大賞を選ぶ」「今年は大賞は無し」という声も上がっていたほどだ。
そんな中次点に選ばれた『CrossDays』の高額誰得仕様 、『恋刀乱麻』の苦痛ジャンケン、『Floating Material』の盗作のどれをとっても
酷い要素であるが、苦痛という点ではあくまで限定的である。
だがノベルゲーなのにテキストがキモくてつまらなく苦痛、ALLスキップに逃げても100以上の選択肢がお出迎えという
『色に出でにけり わが恋は』の誰得を超えた錯乱仕様は、小粒揃いの2010年の作品の中でも強い個性を放ち、今回の受賞と相成った。


【今年の〆】
2010年はバカゲーとしても、糞ゲーとしても弾けた物が無い不作な年であった。
例えるなら2008年は全てを巻き込む「核爆弾」、2009年は一点のみを貫く「ミサイル爆弾」、2010年は一つ一つは小粒だが広範囲に絨毯爆撃をする「クラスター爆弾」といったところだろうか。
ただし平穏な年かと言うと否であり、不作なのは糞ゲーだけではなく、期待されていた『クドわふたー』『orange Memories』がガッカリ・未完成ゲーその他多くの大手も迷走していたと報告が上がっている。
「未完成品商法」も増えてきており、これらはエロゲー界の不況を表す物と言え、いつしかスレでは「エロゲー界の希望」という言葉が呟かれるようになった。
『CrossDays』の様な強烈な個性は、毒にも成るが時には薬とも成る。『Floating Material』は、それでも修正したメーカーの誠意を買いたい。
しかし《アーベルソフトウェア》は、4本全てエントリーという偉業を達成しているのに関わらず、KOTYeという栄光を掴むことも出来なく
同じ名前を持つ古生物の復元を目指していた【Othenio Abel】と同じように、エロゲーの古代化を目指しているのは皮肉と言うしかない。
その姿は、もはや末期といえ希望を持たず静かに余生を過ごしていただきたい。

2011年は、このようなエロゲー不況を全て吹っ飛ばし、エロゲー界の希望となる、笑いを導く力を持った糞ゲーが(ガンガン出られても困るのだが)出ることを願ってやまない。
最後にテキストをぶっ飛んだ物にして、ユーザーに頭痛の種を植え付けた《ういんどみる》和名:風車に
次の言葉を送って戒めとしていただき、2010年クソゲオブザイヤーinエロゲ板を締めくくろうと思う。
「回転しすぎで頭のネジ飛ばし、前後ぉぉぉん♪不覚に陥らないでください」
最終更新:2014年08月02日 16:02