超・秘湯めぐり 選評

ブランド Potage
ジャンル 冬の温泉宿で、体の交流を求め深めるADV
メディア DVD-ROM
原画 鳴滝しん、???(公式表記)
てすら(スタッフロール表記)
シナリオ 百合倉裏側(公式、他名義)
百合倉かえで(スタッフロール名義)
百合倉ひびき(マニュアル名義)
本橋聖樹(スタッフロールのみ)
発売日 2015/02/27
定価 9,504円(税込)

選評

【2015】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 4本目
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1430413384/
685 :超・秘湯めぐり 選評 ◆Ra9j1sVq3.:2015/05/13(水) 01:03:10 ID:U4T8nhjY0

超・秘湯めぐり
ジャンル 冬の温泉宿で、体の交流を求め深めるADV
ブランド Potage
発売日 2015年2月27日
価格  8800円+税

2013年大賞の部室、2014年には堕姫3、ヤリ友ペット欲情生活と立て続けにクソゲーを量産するPotage系列。
本作はそのPotageブランドから発売された一作である。
同ブランドの「真・秘湯めぐり」に続くシリーズ作だと思われる。
部室でのKOTYeデビュー以来、一貫して寒いシナリオ、文章でスレを賑わせてたPotageが送り込んだだけあり、本作もブリザードの如きクソっぷりを持っていた。

○登場人物
 ・山能堅介(やまのう けんすけ)※デフォルトネームの場合
  本作の主人公。山の風景を専門とするカメラマンだったが、不況の煽りを受け失業、癒やしを求めて後輩の理彩が若女将を務める旅館へ逗留しにきた。
  勘違いにより「旅館経営を立て直すプロ」と勘違いされた事に端を発っし、旅館で起こる出来事を片付ける事となる。

 ・豊四季理彩(とよしき りさ)
  温泉街・鳩ノ鶴町の老舗旅館豊四季旅館の若女将。主人公の学生時代の後輩。
  旅館の買収に精を出す沢渡グループの対応に苦労している。
  学生時代から主人公に好意を寄せている。

 ・沢渡心海(さわたり ここみ)
  旅館の積極的な敵対的買収により勢力を拡大する沢渡グループ会長の一人娘。
  弱みを突いて買収のネタを探すのが得意。しかし鳩ノ鶴町で唯一買収に応じなかった豊四季旅館に屈辱を感じている。
  そのため妨害の為「イタズラ」と称して様々な工作を行う。しかその内容は放火だったりとただの犯罪者である。
  (因みに最初の選択肢で見回りに行かない事にすると、放火が成功し旅館は全焼する。)
  渾名はココミン。友達は極僅かしか居ない。

 ・夕月伊織(ゆうづき いおり)
  心海の数少ない友達。頭を使わない生活が好み。

 ・古川満月(ふるかわ みつき)
  隣県に住む心海の数少ない友達。ピュアオーディオマニアらしい。

 ・狛江祥子(こまえ さちこ)
  理彩の学生時代の友達。心海のイタズラに困っている理彩を応援する為、旅館へやって来た。
  学生時代から主人公に好意を寄せてるらしい。

 ・雪野ちとせ(ゆきの ちとせ)
  しょっちゅうヤクザに追われてる謎の女。どんなルートで進んでもこいつとは必ずセクロスする。
  公式サイトのキャラクター紹介には色々書かれているが、実際の内容と全く合っていない。

 ・泡森ケンコ(あわもり けんこ)
  何故かメイド服を来ている豊四季旅館の仲居。Potageの作品にお約束の様に出るキャラクター…らしい。

 ・ソフィ&アメリア
  主人公が謎のヤクでトリップすると会える。
  昨年エントリーした堕姫3からのゲスト出演キャラ。クソゲーとクソゲーの共演である。

○問題点
 以下に本作のクソゲーたる所以を順に紹介する。
 ・驚異的な薄っぺらさ
  本作は税込み一万円近いフルプライスの作品であるが、冗談では無いほどの低ボリュームである。
  最初から始めても1時間もかからず一周する上、既読を飛ばして読めば2時間もかからずコンプ可能である。
  これは後に紹介するなんの中身も無い話が原因である。
  ゲーム内日数で10日強でエンディングを迎えるのだが、エロシーンを除けば一日の描写は2~20クリック程で終わってしまう。
  かと言ってエロシーンも濃い訳では無く、チンポ突っ込む→オホォー!→射精 というワンパターンな文章が30クリック程のボリュームとなっている。

 ・文章の不整合
  この問題点は2つの意味が有り、「絵と有ってない」と「話の流れが繋がらない」の別々な問題が発生している。
  前者は特に一種類しか無い立ち絵での乖離が顕著であり、自慢のギャグも全く合っていない。
+ ...
  一方後者は分岐から共通文に戻った時に振り返る直前の行動が実際に起こった事と異なっていたりする。
  (例:祥子と一言会話する分岐から戻ると「いや~相変わらず心海達には困ったな」等と発言する。)
  またゲーム内日数は10日強なのに、途中で数カ月後の描写を盛り込み、終わり次第また元の日付に戻ったりする。
  (例:6日目→数カ月後…ちとせはヤクザの肉便器になってた…→エロシーン→7日目)
  話の中身がスッカラカンなのが幸いし、理解できなくとも何の問題も無いが、このような文章構成は異常だと気づかないのだろうか。

 ・骨董品クラスのシステム
  システム全体が異常に不便かつ時代遅れな物となっている。
  充実したコンフィグを始め、バックログは一文ずつ等昨年のオロチと同レベルの仕上がりとなっている。
+ ...
  オープニングは飛ばせない上に曲がヘンテコだったりと良い所は一つもない。

 ・極端な手抜き臭
  上記システムと一部被るが、本作はフルプライスの癖にあちこちから手抜きの臭いが立ち込めている。
  まず根幹のシステムからして過去の…具体的に言うと部室辺りの完全流用である。
  どの位完全かと言うとこの位である。
+ ...
  加えて特筆すべきはBGMがフリー素材でかつ数が少ない事である。
  音楽鑑賞モードが無い為、正確な数は出せないがオープニング曲含めて5種類程度しか無いと推測される。(OP、タイトル、旅館内外、エロ、なんかもう一つ有ったか…?)
  フリー素材を使用する事自体は良しとしても、その数すら絞るとは自動車業界もビックリのコストカットだろう。

 ・シナリオ
  本作でのシナリオの問題点と言うのは中身が酷い事では無い。中身が何も無い事が問題である。
  あらすじを見ると旅館の為に主人公が色々するのかと思われるが、本当に何もしない。
  前述の通りヘタすると数クリックで一日が終わる。起きた→何もねえな→寝る こんな調子だ。
  なにか有っても「心海らを追い返した」「理彩がなんか話してる」「廊下に客がいる」等の本当に何の意味もない事しか描写されない。
  こんな調子なので旅館買収の話等何処吹く風、イタズラを追い返してたらいつの間にか心海もデレデレとストーリーの筋道もヘッタクレもない。
  一日に2度選ぶ「館内を見回る」「外を見回る」も展開と脈絡が無く、特にイベントが有ったわけでも無いのに10日間館内を彷徨いただけで祥子の愛人になったりする。
  また全キャラ共通で終盤に突然性行為に及んだと思ったら一行も間を開けず、回想4枠分程エロシーンを垂れ流してエンディングを迎える。
  ちなみ祥子以外は最終盤の選択肢次第でヤクザの肉便器と化すエンディングが用意されている。むしろそっちの展開でのエロシーンが7割方である。
  NTR風味の需要に応えたのかは不明だが、こちらも選択肢の内容と全く繋がりが無く突如ヤクザが現れヤりまくるだけである。
  (例:心海にディープキスをするかしないかの選択肢でしない方を選ぶと、次の場面で突如ヤクザが心海をレイプしだす。)

 ・パロ満載の寒すぎる文章
  しかしここまでの問題点は本作では副菜の部類だろう。最大の問題点はこの寒すぎる文章である。
  先日ご紹介したが、開始5分でこの連続パンチがお見舞いされる。
  サ○ザー
+ ...
  セー○ー戦士
+ ...
  マキバオー
+ ...
  ちゃーん!
+ ...
  エレキテル連合
+ ...
  わが闘争
+ ...
  こんな物はジャブに過ぎず
  青酸カリ
+ ...
  スカウター
+ ...
  バキ
+ ...
  シヴィライゼーション
+ ...

  とジャンルも時代も節操も無く取り込む上に、それぞれの正しい意味を解し無いで使用している物も多く見られる。
  まるでまとめブログで目についたワードを片っ端から突っ込んだかの様な陣容だ。
  特に芋けんぴネタがお好みのようで、ルート違いでなんと2回も出て来る。しかも片方はアレンジを加えている。
  芋けんぴ1
+ ...
  芋けんぴ2
+ ...

  寒いのは他作品のパロネタに限らず過去作を使ってのセルフパロディもだ。
  写真部モノ…部室…
+ ...

  中でも特に度肝を抜かれたのが、選択肢一回分の文章が全て自社の新作宣伝の時である。
+ ...
  個人的には銃騎士よりも寒さは強く、何度もマウスを放り投げ離席せざるを得なかった。

 ・その他
  本作のシナリオライターは商品概要だと「百合倉裏側」との事だが、スタッフロールでは「百合倉かえで」となっており、更に電子マニュアルでは「百合倉ひびき」となっている。
+ ...
  ちなみ百合倉かえではデバッグも担当らしく、企画も同じく百合倉かえでとスタッフロールにはある。
+ ...
  また、本作は今年発売の作品だがスタッフロールの最後のコピーライトは何故か2014年となっている。
+ ...
  本当は去年発売するつもりだった物を延期したのだろうか。

○まとめ
 公式サイトのキャラ紹介文を模倣して結論付けると「-----ありえないほど《クソゲー》」である。
 昨年から意図的にクソゲーを制作しているのでは無いかとの疑惑があるPotageと百合倉氏であるが、本作をやると本当にそうであって欲しいと切に思う。
 こんな寒くてセンスの悪い手抜きクソゲーを自然に作れる様な人類がこの世に居るはずが無いだろうという気にさえさせるからである。
 エロ絵だけは(一部立ち絵と違い過ぎるのも有るが)そこそこ見れなくも無い為、コスパが悪いエロ画集としては機能するかもしれない。
 しかしそんな事に金を使うくらいなら温泉旅行の足しにでもする事をオススメしたい。

補足

724 :超・秘湯めぐり 選評補足 ◆Ra9j1sVq3.:2015/05/13(水) 19:49:10 ID:U4T8nhjY0
ちなみに公式サイトで原画が???になってますが、スタッフロールでは「てすら」という名前が二番手に来てます。
調べてみたらPotage作品じゃ毎度いるサブ原画の様子。多分違和感が有る絵はこの人の物なんだと思われる。

ついでにPotageの過去作も眺めてみたら、超・秘湯めぐりの登場人物の多くが過去作から引っ張って来てる事に気づきました。
超・秘湯めぐりではなんでヤクザに追われてるのか意味不明だったちとせが他作品では金融とかやってるみたいなんで、設定各種も引き継いでる様子。
立ち絵も服装が変わってるのが一部有る位で完全流用している模様。
つまるところコレはPotageファンディスクみたいな物なのでしょう。
Potage作品の検証が初めてだった事と、あくまで単品での検証を進めていたので全く分かりませんでした。

参考資料


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最終更新:2015年08月30日 07:51