発情インフレーション ~気になるあの子の淫れスイッチ~ 選評

ブランド seal-tutu
ジャンル ADV
メディア DVD-ROM
原画 moric、ベコ太郎、みこ、みやびたつと
シナリオ 御導はるか、朝凪軽、池かなた、なたけ
発売日 2016/08/26
定価 5,800円(税込)

選評

【2016】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 7本目
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1473955185/
33 :発情インフレーション ◆Ra9j1sVq3.:2016/09/18(日) 00:58:35 ID:j60TEWhM
発情インフレーション ~気になるあの子の淫れスイッチ~
ジャンル ADV
ブランド seal-tutu
発売日 2016年8月26日
価格  5370円+税

どこへ行っていたンだッチャンピオンッッ
俺達は君を待っていたッッッ
Softhouse-sealの登場だーーーーッ

2014年に「ビッチ生徒会長のいけないお仕事」を輩出して以降、めっきりKOTYeには姿を見せなくなっていたあのsealの姉妹ブランド「seal-tutu」の第二作目。
2014年頃からsealはロープライス路線を離れ、やたらと姉妹ブランドを作り出していたが、その内seal-tutuは「実用性重視」との触れ込みである。
前作の「JKビッチぱこぱこライフ」は元のsealの雰囲気を残したままミドルプライス化した様な内容であったが、本作は微妙にズレていた。

○概要
 エロい事しか考えていない童貞主人公が夏休み中に「セックスイッチ」なるツボをマスターしたのでこれで女をヤってやろうという話。
 セックスイッチを突くと猛烈に発情してセックス出来るぜ!という算段であり、ぶっちゃけ「いつものseal」なノリである。
 30分も有れば読み終わる共通ルートの後に選んだヒロインのルートに分岐する。

○問題点
 ・需要とはズレた分岐内容
  各ヒロインのルートは一部を除き終盤に分岐するのだが、その内主人公が鬼畜化するルートの内容が作品の売りとはズレた展開となっている。
  具体的に言うと突然現れた痴漢やヤンキーにヒロインを売り飛ばすかの選択をする事となる。
  売り飛ばせば陵辱、寝取らせ的な展開に入る訳だが、何故この様な展開をこの作品に入れたのか分からない。
  確かに主人公は作品開始前から盗撮、覗き、不法侵入を繰り返す生粋の不審者であるが、彼の目的はあくまで「童貞を卒業し、女を自らの肉奴隷にする事」である。
  にも関わらず何の前触れや伏線も無く、突然他人にヒロインを売り飛ばす判断をする為、抜きゲーである事を勘案しても良く分からない展開になってしまっている。
  例:屋上にヒロインと2人で居たらヤンキーがヒロインとヤラせろと迫ってきたので二つ返事で譲渡。
+ ...
  例:ヒロインと電車に乗っていたら痴漢が接近。そのまま放置で目の前でガン見しながら痴漢にヤラせる。
+ ...

  参考までに言うと前作のJKビッチも他人にヤラせる展開は有ったが、こちらは「ビッチになる事」が目的なので筋が通っている。
  本作では他の男も交えた3PのCGの様な物もサンプルに有るため、他の男が介入する事自体は予測出来るが主人公が突然ヒロインを手放して売り飛ばすような展開については何もヒントが無い。
  (因みにこのサンプル画像は実際には主人公+他の男の3Pではなく、ヤンキー+ヤンキーの完全な他人による3Pであった。)

  もっとも本作はバカ抜きゲーなので多少変な展開でもカラッと明るければ良いのだが、妙に後味悪い。
  ダメ人間の主人公を慕ってくれる妹を突然痴漢のオッサン集団に輪姦させたり、ソフトSMかと思いきやその後の立ち絵に疵が残り続ける程の鞭打ちプレイをしたりと
  かなりハード、ダーク、キワモノな内容であり、耐性の無い者が迂闊に手を出すと不快な思いをする事うけあいだ。

  因みに生徒会長に至っては分岐無しで上記ハードプレイに移行するので回避手段は無い。

 ・薄め
  ミドルプライスであり、CGは基本55枚であるがプレイ時間は共通30分、分岐後各30分程度のボリュームである。
  CG枚数だけはミドルプライス相応だが、分量に関してはロープライスに毛が生えた程度。
  seal売りのアニメーションの数も各ヒロイン2つ位なので、こちらもやはりロープライス並となっている。
  なおカサ増しなのか、回想シーンでは非エロシーンの枠も入れている上にエロシーンがなんとCG毎に分割して収録されている謎仕様だ。
  例:バイブを入れて街中を闊歩→我慢出来なくて路地裏でセクロス という部分の場合前者と後者が別のシーン扱いになっているのでいちいち回想が途切れる。
  完全な抜きゲーでこの仕様はいささか疑問が残る。

○まとめ
 一応述べておくが、個々の部品として見た場合は光る所もあり絵等の素材は並以上である。
 であるがその調理過程で変な取り合わせにしたせいで部分的にゲテモノになってしまった。

 前述のダークな要素に耐えられる者としてはあまり問題ではなさそうなので、グレーに近い黒と言った塩梅か。
 ただ分量的にも内容的にも新規ブランドで出す意義は感じられず、本家sealやDevil-sealから出せば良いのでは?と言う疑問は拭えない。
 ブランドのテーマである実用性とは一体何なのか今一度確認すべきだろう。
最終更新:2016年09月21日 22:37