ブランド |
Galette |
 |
ジャンル |
続・妹にぜんぶお世話してもらっちゃうAVG |
メディア |
DVD-ROM |
原画 |
カズナリ |
シナリオ |
上遠乃きつぐ/中森南文里/ゆくえしらず/柚月もえな |
発売日 |
2017/09/29 |
定価 |
9,504円(税込) |
選評
492: 名無しさん :2018/01/07(日) 21:17:48 ID:mHpphegs
お兄ちゃん、右手の使用を禁止します!2
ジャンル 続・妹にぜんぶお世話してもらっちゃうADV
ブランド Galette
発売日 2017年9月29日(パッケージ版)価格 8,800円(税別)
絵も比較的良質で、無難な声優を起用して抜きゲーとして無難な仕上がりで、2014年萌えゲーアワード金賞を受賞した前作の、正式続編として登場した本作品。
新たに「まなみ」と「ななみ」の二人を追加した6人の妹に囲まれて、南国でバカンスを楽しむといった内容なのだが・・・。
作画について
前作から引き続き登場する「つぐみ」「あかね」「かえで」「ゆき」の四人の立ち絵とイベントCG6枚は前作からの使い回し。
それ以外のイベントCGは顔面崩壊&デッサンの狂いが酷い。
前作の作画担当が関わって居ないようで、レベルの低い別人に発注したのだろう。
追加された「まなみ」と「ななみ」は立ち絵、イベントCG共に違和感がないが、それでもクオリティは決して高いとは言えない。
ななみのコスプレHのCGでは、主人公のナニが下着をすり抜けて挿入され、そのまま射精までしている。横にずらすとか破いたなどの差分が用意できなかったようだ。無論テキストでもそんな行動は一切描かれていない。
声優、音声について
事前情報でも明らかだったが、全員総入れ替えされている。
入れ替えだけでも駄目だと思うが、代わりに演じている声優の演技力があまりにも酷すぎる。
やはり、追加された「まなみ」と「ななみ」の声優はまだマシだが、残りの四人、特にあゆかの声優が完全に素人レベルの棒読みを披露してくれる。
しかも、「あゆか」のこの筆舌に尽くしがたい違和感を脳内補完で誤魔化して、どうにか慣れたと錯覚できた矢先のHシーンでは、丸々音声が再生されなくなる。
また、「まなみ」のとあるHシーンではほぼ丸ごと音声がひとつずつズレている。
ほかにも所々音声が再生されないテキストが存在。
設定、テキストについて
シナリオの評価についてはあえてどうこう言うつもりはないが、設定や発言と矛盾するものが多い。
まず、主人公の右手は、「まなみ」と「ななみ」を誘拐した犯人のナイフによって「後遺症が残るかも知れない」ほどの重症を負っているはずなのに、包帯を巻いた手が湯船にどっぷり浸かった状態でおっぱい鷲掴みしてたり、そもそも包帯も無く駅弁スタイルでゆきを抱いたり、浜辺で砂の城を作っていたりする。妹にお世話してもらう必要ゼロである。
青い水着とテキストにはあるが、表示されているのはどう見ても黄色の水着。
めちゃくちゃ過ぎて笑えてくる。
バグについて
コンフィグで画面サイズ変更をすると、マウスカーソルを持っていっただけで画面が切り替わる。前作のUIと同じものが使われている筈なのに、前作には無かったバグが発生しているのは何故なんだろう。
メーカーの対応について
2017年11月29日にようやく修正パッチが公開された。
説明には「setup.exeをインストールフォルダのsetup.exeに上書きして下さい」とあるが、そもそもインストールフォルダにsetup.exeが存在しない。
無論、setup.exeを実行しようが、インストールフォルダに入れようがゲームの内容に一切の変化はなく、完全に沈黙したまま年を跨いでしまった。
ダウンロード版は修正パッチ適応済みらしいので、興味があるならそちらを購入したほうが良いらしい。(決して購入自体を進めている訳ではない)
文才無いのでとりあえず、明らかに駄目な部分だけピックアップした。
後は頼んだ。
補足
496: 名無しさん :2018/01/07(日) 21:40:08 ID:/P.cPXnY
乙。
某所の書き込みで
「お兄ちゃん・・・?起きてない、よね・・・?」の音声が流れるところで約20分ほどの収録現場の音声が丸々入っています。
声優さんのリテイク声や台本をめくる音など。
これマジ?
以前もどっかで収録現場の音声入ってるとか見たんだけど。
497: 名無しさん :2018/01/07(日) 21:43:14 ID:mHpphegs
>>496
それはマジです。
大体20分くらい収録の様子がそのままノーカットで入ってるよ。
510: 名無しさん :2018/01/07(日) 23:04:07 ID:h2Ph.9GE
なんか声のNGや収録現場が入ってるのって、わざとやってんじゃないかと最近思う
テキストでわざわざ水着の色を書いててCGは違うって状況はほんと意味わからんけど
511: 名無しさん :2018/01/07(日) 23:19:39 ID:mHpphegs
>>510
これな。
523: 名無しさん :2018/01/07(日) 23:57:43 ID:mHpphegs
ひとつ面白い落ちを提供しよう。
おに禁2の公式HPのトップ絵見てみ?
そこにはなんとテキスト通りの青い水着を着たつぐみの姿が!!
本当意味判らんよなぁ。
選評2
93: おに禁2選評 ◆D2NUIMg9q. :2018/01/23(火) 00:02:07 ID:ESM4Cm4o
タイトル:お兄ちゃん、右手の使用を禁止します!2
ブランド:Galette
ジャンル:続・妹にぜんぶお世話してもらっちゃうAVG
発売日 :2017年9月29日
販売価格:8,800円(パッケージ版・DL版、消費税別)
1.はじめに
この選評は『おに禁2』のプレイにより先駆者が明らかにしたクソ要素を、さらに深く細かく検証することを目的として執筆された。そして明らかになった惨状は、控えめに言ってもメーカーが社会人失格レベルの仕事しかしていないことに起因していると言える。以下で詳しく見ていこう。
2.ストーリー
正直なところ、ストーリーはそれほど破綻していない。もっとも、共通ルートにおいても「プライベートビーチで全裸水泳」というトンデモエピソードがあったりするが。あとは概ね公式サイトに載っている通りである。
では、全員のお世話が一通り済んだ後に始まる個別ルートの説明をざっくりとしよう。
(1)つぐみルート
海外にいる間だけ恋人になりたいという願いを叶える。デートもしつつ性的な方では青姦、試着室セックスと斜め上に驀進していく。帰国前夜になって主人公が関係解消を嫌がって逆告白、その後指輪をもらい、その後アナルセックス。エンディングではつぐみに足コキされて終わり。
(2)あゆかルート
控えめな性格なのもあって他の妹たちが積極的に出てくるためスムーズに進まず、一時は修羅場バッドエンドかと錯覚したほど。つぐみルート同様海外にいる間だけ恋人として過ごすが、やはり関係解消を嫌がった主人公から帰国前夜に逆告白の後指輪をもらい、その後アナルセックス(この時点では、全員共通でこの展開だと思ってた)。エンディングでは結婚前提での同棲エンド。
(3)かえでルート
つぐみ・あゆかルート同様海外にいる間だけ恋人として過ごす中で、露出や女体盛りといった、つぐみとは異なる方向に変異していくが、一番正統派の恋人ライフを送っていた気がする。帰国前夜の逆告白も2人の姉と同じ。エンディングでは看護師を目指すため遠距離恋愛となった後、週末に戻ってきたかえでとデートするエンド。
(4)ゆきルート
3人の姉同様海外にいる間だけ恋人として過ごすことに。しかし周囲からはごっこ遊びととられる不憫。一番年下なのに、レストランの机の下でクリームを主人公の息子にかけて舐めるという斜め上の行動が衝撃的。さらに屋上露出放尿セックス、海上セックスなど、お前どうしたのレベルのド変態である。帰国2日前に関係が解消され、エンディングまでに1年が消し飛ぶが、結局は付き合うことになるエンド。
なお、このルートに入った後は主人公の名前が「祐人」と表示される(本来は「裕人」)。お前誰だよ…。
(5)まなみルート
一日だけ日本に帰ってテレビに出た日に、「好きな人」を追いかけるためにアイドル引退を宣言。その後しばらくは、主人公がマネージャーからの言葉を真に受けてまなみを遠ざけ、胸糞エンドを窺わせる展開。だが何だかんだ盛り返し恋人に(他の人と異なり期限を限らない)。部屋の内外でのロールプレイ、街中バイブからの公衆トイレでの放尿セックスなど他の妹に負けず劣らず狂っている。帰国後会えない日が続くが花嫁衣裳のまなみと(真っ暗画面で)キスをしてエンド。
(6)ななみルート
元同級生に絡まれ命の危機にさらされるが、それを助けたこともあり恋人に。同人誌の内容通り廊下で全裸露出プレイ、新品の衣装商材を使ったコスプレセックス、姉妹丼(未遂)など、他の妹たちよりはおとなしい部類。
本作での個別ルートの特徴は「ノーマルプレイが少ない」ことだ。仲を深めるのは個別ルートに入ってからであるが、上記したようなプレイの連続である。主人公の変態性が窺われる。
ちなみに、本作でのルート決定は、10番目の選択肢(風邪の看病を誰に任せるか)にのみ依存していると考えられる。すなわち、そこでどの妹を選ぶかでエンディングが決まるのである。たとえ海外に降り立った時にヒロインAを帰りの飛行機で隣にしたいと選択していても、10番目の選択肢でヒロインBを選べば、何事もなかったかのようにヒロインBのエンドを迎える。その意味でのみ、オーソドックスなADVとは違っている。それ以外の選択肢はCGコンプのためだけに必要で、ダミーの選択肢は選んだとしても「…という妄想だったのさ」とか「…というのはやめておこう」と即座に否定されるため、本当に無意味である。
ついでなのでこのセクションで主人公についても軽く触れよう。妹の事しか考えておらず、自分の将来すらおぼつかないというダメ人間の典型である。その上、可愛い妹6人(人気アイドル・コスプレイヤーを含む)と住んでいるということから日本中で敵視されており、某虎ノ門の弁護士よろしくまとめサイトで無数の殺害予告をされている。ななみルートでは実家へ脅迫状が来ていたり凶器を持った人が2日に1回は来るという状況も判明する。友人は少なく、将来が非常に不安視される。
3.ゲームシステム
本作はRPGやACTがくっついていない、純粋なADVである。もはや枯れた技術と言っても過言ではないほど研究しつくされ、多様なエンジンが作られている。だが本作のエンジンには、コンフィグで表示サイズを変更(ウィンドウサイズ、フルスクリーン)しようとすると決定前に反映されてしまうというバグがある。しかしこれも本作を象徴するほどの不具合ではない。
時々発生したのが、発話者の名前が表示されなくなるバグ。詳しい発生条件は不明のため要検証。だが一度発生するとゲームを終了しなければ改善されず、発生時のセーブデータを使うともれなく再現される。
4.テキスト・サウンド・イラスト
(1)テキスト
本作のテキストは、大きく2つの特徴を有している。寒いパロディも出てくるが、非常に些末なので触れてあげないことにする。
第1は、クリックするのがダルくなるほど刻まれているということである。こちらの2枚の画像をご覧いただきたい。
…ここで切る意味が筆者には見いだせない。この例に代表されるような不必要なテキスト刻みが、本作では頻出する。中には残り3文字で刻んでいるものもあり、何のために表示領域が3行になっているのかと問いただしたくなる。
第2は、誤字・脱字の多さである。とりあえず完成した後に、ノーチェックでリリースしたと言われても不思議ではないほど、本作のテキストはボロボロである。主人公の名前さえも「祐人」「裕二」などと間違われるのだから、チェック体制はほぼ機能していないだろう。ちなみに筆者が全ルートを一周ずつプレイする間に発見された誤字・脱字は50箇所以上に及ぶ。あまりの多さに呆れを通り越して笑いが出て来て、探すことが楽しくなってきた筆者であった。以下はその一例である。
(2)サウンド
先駆者の選評にもあったように、本作では前作から声優が一新されており、見えている地雷であったと言える。実際に、あゆかのボイスの棒読みっぷりは群を抜いている。
また、既に周知のこととは思うが、パッケージ版には収録スタジオの現場音声が混入しており、パッチを当てることでそれだけは修正できる。だが、それ以外の音声の不具合は一切修正されないのである。パッチ適用後であるはずのダウンロード版においても、テキストだけ表示されてボイスが再生されないというのはザラで、テキストとボイスが1つずつずれることもしばしばあり、エロシーンでもそんな有様なので雰囲気ぶち壊しである。致命傷なのは上記したものとは別のNGボイスが混入したままになっていることである。詳細は以下の通り。
①帰国前夜につぐみが「私の全てをもらって欲しい」と後ろの穴を差し出し、恋人として一応最後のセッ○スをするシーン。急に咳ばらいをし無言になるヒロイン。雰囲気が台無しである。
②かえでからの「海外にいる間だけ彼氏になって」というお願いを主人公が了承し、よろしくねというシーン。噛んだ後に少し間をおいて言い直しており、そこで切ればよかったのに全て残っている。
③まなみと部屋でのロールプレイセックス中、テキストとボイスがズレている上に誰かの咳払いが入っている。
④ボイスの切り離し忘れ。ななみルートで15個ものセリフが間を空けてくっついたままになっている。しかも台本をめくる音が入っている。
サウンドでほかに気になるのは、時々BGMが流れないシーンがあることだ。特にシリアスなシーンとかそんなのではなく、楽しい日常が無音で流れていくのは実にミスマッチである。
(3)イラスト
先駆者の選評では品質の怪しいイラストや前作からの使い回し等が報告されていた。だが前作のことは分からないし、品質についても致命的というほどではないというのが正直な感想だ。
ロープライス作品では、差分が少ない結果テキストとイラストに食い違いが発生することは珍しくない。一方フルプライス作品では差分が充実する結果そういった不満は解消されると期待されるが、残念ながら本作はそうではなかった。適当にクリックして進めているだけで、探さなくても嫌というほど目に付くのである。その一例がこちら。
だがテキストとイラストが食い違った結果、笑いをもたらすこともある。本作で言えばそれは「ブルー(イエロー)の水着」だろう。オープニング画面・テキストがブルーで、イラストがイエローだから、多数決でおそらく正しいのはブルーと思われる(公式サイトにはどっちもある)。どうしてこうなった。
他にもいくつか紹介しよう。まずは「停めてあった郵便カブを盗んで妹の誘拐犯を追いかけている」シーンのものである。あなたはいくつツッコミができるだろうか。
こんなのもある。
さらにエロシーンからも。
注目すべきは、作品タイトルを自ら否定するようなイラストが時々出ていることだ。主人公が後遺症が残るレベルで右手にケガをしたから、そのお世話の名目で妹たちと触れ合う作品だったはずなのだが、以下のイラストを見て皆さんはどう考えるだろうか。
※ツッコミどころのある画像は他にも多数あるので、希望があればどうぞ。
余談だが、重要と思えるシーンにCGがなく真っ暗、背景が真っ暗で立ち絵だけ、という状況が両手で数えられるくらい見受けられた。特に前者は、妹からの膝枕、妹と花嫁衣裳でキスというような大事なシーンで見られたため非常に興ざめであった。
5.総括
新卒社会人に仕事のやり方を教育する時、よく出てくる単語が「PDCA」だ。計画し、実行し、実行の結果をチェックし、改善する。それを繰り返すことでよりよい成果を生み出す仕事ができる、というのが大体の説明だ。
だが本作に携わるスタッフは、どうやらDで終わっているようだ。いわゆるやりっぱなしである。ずさんというレベルではないチェック体制(そもそもチェックされていないのではないか)のせいで、誤字・脱字、NGボイス混入修正忘れ、その他多くの不具合が残されたまま本作はリリースされてしまった。さらに事後対応も一度姑息なパッチを出しただけでそれ以降は当然のように行われておらず、公式サイトもTwitterも昨年12月以降動きがない。やりっぱなしで成果物に対する責任から逃れようとするのは社会人失格だ。将来の進路を考えることを放棄し妹と楽しむことにした主人公と同レベルと言っていい。
また、本作ではタイトルにもなっている右手の扱いがおざなりだ。後遺症もありうるレベルのケガをしておきながら、包帯があるとはいえ湯船にどっぷり浸けたり、包帯なしで妹を抱きかかえたり、果ては傷口が左手に移動したりする始末で、お世話の必要性が疑われる。時々思い出したように妹たちが「右手をケガしてるんだから…」とお世話をするのも言い訳がましい。「お兄ちゃん、右手の仕様を思い出して!」と叫びたくなるのは筆者だけだろうか。
シナリオの価値は否定されて無に帰しており、ボイスもテキストも壊滅しているとあっては、本作はちょっと品質が怪しくなる画集程度の価値しかないと言えよう。
最終更新:2018年02月01日 22:03