907: あまやかせいかつ1 :2018/09/30(日) 20:59:50 ID:jaCMACmE
作品名:Carol Works「ボクのあまやかせいかつ -星湘町観光課、毎日えっちなロコドル活動!」
価格:6800円(税別) 筆者購入価格:2480円(税抜・USED)
登場人物
支倉新菜
星湘町観光課で働くメインヒロイン。アイドルでも通用する美貌で、観光大使も兼任している。
ジャスタッくん人形の誤発注により星湘町の「しおさい祭り」に使用する予算を使い果たしてしまう。
女装したひかりと共にロコドルとして活動し、使った予算分働く事で、祭りを成功に導こうとする。
巨乳で天然なお姉さんキャラ。
支倉英瑠
新菜の妹。ひかり、めいかとも幼馴染で、ロコドルになった姉とひかりを支えるマネージャーをしている。
生真面目だが、姉に対抗意識を持っており、個別ルートではやきもちを焼く。
何かと主人公に世話を焼く、胸は小振りめのツンデレキャラ。(薄い為すぐデレる)
御木嶋 めいか
星湘町観光課職員で主人公の姉。新菜と対照的にずぼらでガサツだが、機転は効くタイプ。
新菜の不祥事に弟を巻き込み、使った予算分働かせようとする。新菜と同じく巨乳だが、太る事を気にしている。
御木嶋ひかり 主人公
めいかの弟であり、主人公。めいかに女装させられロコドルとして活動する事になる。
新菜に思いを寄せる描写もあるが、他ヒロインとも当然仲がいい。
女装時は女性よりも恥じらいがあると言われるが、Hシーンではがっつり狼になったりすることもある。
ここまではHP、体験版を参照されたし。
筆者も元々予約を迷う程度に期待をしていたが、そんな中でこのゲームを購入したユーザーからの阿鼻叫喚が聞こえてきた。
本作の問題点について購入者が追ったと思われる道程をたどり、順を追って説明する。
段ボール梱包
店頭での購入に際して目に付くのは側面に段ボールが露出するハリボテ梱包である。
サイズはトールサイズの箱並みであり、元々はそれを意識してデザインされたことが推察されるが、
シングルの段ボール2枚を重ねてディスクを挟み、パッケージ包装紙裏にサポートと極限までコストカットされている。
これでは保管にも気を遣う始末であり、発売日に買取価格が急落したのもやむを得ないだろう。
最低限の体裁すら保てておらず、購入するのが恥ずかしいと思われるのもうなずける。
予約キャンセルが多いとの噂もあるが、小売店からソッポを向かれたら困るのはメーカーではないのか。
驚異の薄さ
さて、ここから本編についてまとめていく。
冒頭に夢落ちエッチ、女装に着替えさせる手コキを挟み、ロコドルとしての最初の活動であるラジオ収録を終え
、早くも最初の選択肢である。ここまで15~20分といったところか。
ここから各ヒロインのいるスポットを選択するルート分岐が始まる。
個別ルート(筆者プレイ順に基づく)
めいかルート(数字は選択回数を指す)
1、ひかりが書類仕事の手伝いをすることでイチャイチャ。テレビでひかりの仕事チェック。
2(ルート確定)、ひかりがインタビューで男バレ危機を迎えそうになるが、めいかが助ける。
その後、残業しているめいかを手伝う。
食レポの仕事を挟み、めいかより呑んでいるから迎えに来るように言われ、絡まれる。
バーでそのままちんこをいじられ、手コキ未遂。帰宅後、むらむらしたひかりをいじりお風呂Hになだれ込む。
その後はマッサージ中のおもらしシーンを挟んで、パイズリ、再びバーに呼び出されてトイレでH等が続く。
お祭り中はジャスタッくんの着ぐるみに入るめいかと着ぐるみHを行う等、
隠れてイチャイチャし、祭りの最後のキスシーンでED。ED後は露出H。クリアまで約1~1.5時間。
女装しているのにバーのマスターに弟とばれている、読みにくいLINE風画像等、ツッコみどころはあるものの、
薄さ以外の品質は安定内容している。十分エロい為、実用性もあるのだが、同じ絵師なのだから、Hシーンでもっと多くひかりの顔を出してほしかった。
英瑠ルート
1、(ルート確定)温泉レポートの仕事で勃起したひかりを新菜が撮影中に手コキするという大胆プレイ。
それをおかしく思った英瑠に事情を説明する。翌日手コキが頭から離れないひかりを英瑠は連れ出し、仕事を休んでプールに誘う。
イチャイチャするもプールでのおもらしシーンから、夜の海で流れる様に初H。
他ルートでは性に恥じらうくせに、妙に初Hに積極的なひかりの態度が不自然である。
その後は新菜との仕事で勃起するひかりを裏に連れ出してはHする展開が続く。
なぜか英瑠はおもらしに目覚める等見どころはあるが、めいか程の特殊シチュは少ない。
祭り後のキスシーンからのラブホテルHでED。ED後も似たようにH。クリアまで約1~1.5時間。
英瑠は選択肢1回でルート確定し、CGも若干少ない事から、ルートが完成する前に発売した事が疑われる。
初Hで積極的なひかりの態度を見るに、その前に1回イベントを挿入するのが妥当と考えるが、今となってはわからない。実用性自体は高い。
新菜ルート
1、食レポの仕事で辛い物を食べた新菜のエロさにひかりが興奮する。
2、温泉の仕事で新菜に興奮し、うまく仕事が出来なくなる。それを新菜に相談すると「私の体に慣れて」と初Hとなる。
(ここまでは体験版でプレイ可能、興味がある方はぜひ)
その後、水着撮影で新菜にオイルを塗り、トイレで興奮したひかりとH。ダンスレッスン後にH。
腋コキ・座薬挿入からのお漏らし等が続く。祭りでのダンスはダイジェスト進行の為、一瞬で終わる。
お祭り終了後、花火を見ながらHしてED。ED後はいきなり温泉にてアナルH。クリアまで1.5時間程。
体験版同様他ルートよりはイチャイチャ要素比較的多めである。
シチュもバラエティに富んでいる方だが、その分肝心のお祭りについてのダイジェスト進行が気になる程度か。
以上が全体のあらすじである。ジャスタッくんの下ネタや星湘町なのに市役所等、ツッコミどころは散見されるが、
そんな事よりも圧倒的な薄さとそれによる急展開の方が問題であり、価格帯を無視した最低限の体裁を整える程度である。
めいかルートでは開始間もなくファンレターを読みながら、活動を振り返り始める等、肝心の描写が少なすぎて失笑ものである。
全ルートをプレイすればわからなくもないが、筆者のプレイ時間はその時点で30分であり、全体的にHシーンのシチュ背景としても弱くなってしまっている。
2度目のラジオは10クリック程度で終了し、食レポも2回目はアイスが飛び出て終わる等、
抜きゲーとはいえおざなりすぎる。全体5時間のプレイ時間ではなまじ、個々の要素が良いだけに物足りなくなってしまうだろう。
各ヒロインのCG、Hシーンの構成数は以下のようになる。
新菜16枚(カットインキス1) 9シーン
英瑠12枚(カットインキス1) 6シーン
めいか13枚(カットインキス1) 8シーン
その他・SD 6枚 1シーン(序盤の手コキ)
評価が分かれるところではあるが、手コキ未遂やおもらしシーン等でHシーンの水増しをしている。
腋コキ・座薬おもらしは連続しているのに分割している等、差分詐欺ではないのだが、
某クソゲー宜しく「新菜△です!」といったところだろうか。
個別に需要はあると思うので、クソ要素とは一概に言い切れない。(言いたかったダケー)
質は良いのだが、Hシーンの文章量は控えめであるため、普通に読んでしまうとあっという間に終わってしまう。CVの節約もあるのだろうか。
ADVゲームとしての品質
本作はプレイ中にどんどんメモリを食っていく仕様のようで、
酷い時には10分のプレイで100MBが500MBに増大、回想モードではいきなり1GB越えとプレイ中にゲームが落ちる原因となっている。
筆者はED突入直前に落ち、戻る為の既読スキップの速度が安定しない事も相まって、げんなりしてしまった。
エラー落ち時には3GBを超えており、驚愕である。
また、発売日に1.4GBのパッチを配布しているが、CG差分の追加など、マスターアップ詐欺も甚だしいところである。
(気のせいかもしれないが、H効果音も増えているようだ)
ちなみにエラー落ちはパッチによって修正されない。何の為の修正パッチなのだ。
細かい事ではあるが、音楽鑑賞モードでは-inst-と表示されている方の主題歌がボーカルありとお粗末である。
手抜き要素等
6800円税抜きとフルプライス一歩手前のミドルプライスであるが、薄さに加えて随所に手抜きや変な仕様が散見される。
ひかりとめいかの表情差分が一部共通となっており、随所で表情が入れ替わる。
二人は双子ではなく年の差がある姉弟だが、顔が似ている事を活かす展開もない為、
これでは流用ともとられかねない。似た場面でのセリフの使いまわしも見つけられる。(なのにスキップ不可)
加えて、せっかく冒頭の夢Hでひかり役手塚りょうこさんの男役喘ぎ声が聞けるのに、
それ以降ではCV無とありがちではあるが節約体制である。
一方で星湘町のマスコットであり、コンドームの精霊であるジャスタッくんのCVは歩サラさんと無駄に豪華である。
立ち絵差分や主人公ボイスをケチるくらいなら、ヒロイン役をやってもらえばよかったのではないか。
ジャスタッくんの着ぐるみにめいかが入るくだりもあり、その役はめいか役の和央きりかさんにやってもらう手もあっただろうに。
そもそも挙動がセクハラをするふ〇っしーの出来損ないであり、CVの必要性すら疑わしい。
まとめ
ブランド前作の「夏色ラムネ」との発売間隔の少なさもあり、発売を延期した本作であるが、
高品質なCGの宣伝効果も相まって、予約購入者の失望は計り知れないと推察される。
衝撃の梱包やエラー落ち、ギガパッチ等、ユーザーや価格・納期に対してメーカーが真摯に向き合ったのかは疑問である。
一方で、ゲームとしての品質は怪しく薄いものの、CG・Hシーン自体は良い為、もう少し価格が安価であれば許されたかもしれないのは事実である。
予算不足もあると思うが、このような作品を制作してしまったCarol Worksの今後を心配し、
段ボールもといパッケージ裏の煽り文句をもじって、心よりのエールを贈る事でこの選評を終いとする。
「ひと夏のおわりに…段ボールせいかつ、はじめませんか?」