モウソウスピーカー ~Hな妄想が聴こえてくるよ~ 選評

ブランド モウソウスピーカー ~Hな妄想が聴こえてくるよ~
ジャンル SATOR
メディア DVD-ROM
原画 ちぜ
シナリオ 佐鳥メロメ、Titan22
発売日 2019/9/27
価格 7,800円(税別)

選評

【2019】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1568620581/
165: 名無しさん :2019/10/04(金) 22:45:37 ID:qc6AFQoE
モウソウスピーカー ~Hな妄想が聴こえてくるよ~

ジャンル 女の子のエッチな妄想バレバレADV
ブランド SATOR
発売日 2019年9月27日
価格 7,800(税別)

新設ブランドとして処女作として現れた一作で、普段口にすることのない女の子達のHな妄想を、見せ(聴かせ)ることを売りにした作品である。

〇登場人物


  • 七海 憂巳 
基本的には無口で、何を考えているかわからないことから周囲では危ないことを考えているのではないかと思われがち。
実際にはかなりの妄想家で無口な理由は妄想していることを口に出さないようにしているため。
主な妄想は、女の子に対しての幻想を抱いている主人公に対し、変態的な攻めで翻弄して骨抜きにすること。

  • 大内 早千 
主人公の妹。
ファッションや恋愛に興味津々なお年頃で、恋愛モノのドラマや漫画が大好き。
誰とでも仲良くなれる明るい性格で、外面が良い。
主人公に対しては勝気で小煩い。
子供の頃から主人公のことが好きだが、血縁関係的に叶わない恋であることと、素直になれない性格からいつもからかうような態度を取っている。
頭の中ではいつも主人公との禁断の愛を妄想して、妄想が暴走している。

  • 叶 霞純 
主人公のクラスメイト。
陸上部所属で性格も明るく学業成績も良く、誰とでも分け隔てなく接する心優しい女の子。
大和撫子的な柔和で淑やかなタイプで、主人公も密かに憧れている。
ストレス解消のため、いつでもどこでも自慰が出来るように、常に巾着に入れてバイブを持ち歩いている電動師。
露出自慰に嵌っており、見つかるか見つからないかのドキドキに、頭の中はいつも危険な妄想が爆走している。

  • 大内樹(主人公)
どこにでもいる平凡な男子。
ゲームをするのが好きで、簡単なゲームを自分で作ったりもする、ちょっとだけオタク。

〇シナリオ

主人公・大内樹はどこにでもいる平凡な男子。
ゲームをするのが好きで、簡単なゲームを自分で作ったりもする、ちょっとだけオタク。
ある日、演劇部所属の七海憂巳に演劇の脚本を書いて欲しいと頼まれ、渋々依頼を受けることに…。

後日、脚本のネタを考えて憂巳に見せるが、女の子の描写にリアリティがないとダメ出しされる。

女の子だってみんなエッチなことに興味津々で、あんなことシタい、サレたいって思ってる。

「今私が何を考えているか、分かる? ココは今キミと私の2人だけの密室。だから私は今、キミと……」

憂巳が口にしたそれは、想像を遥かに超える、エッチで過激な妄想でした!!
このお話は、そんな女子達のエッチでイケナイ妄想をアナタだけが知り、現実にスル物語。

〇問題点

まず目につくのは驚異の容量である。
インストール時の容量は931MBでこのご時世に1GB未満で、体験版が256MBであったことや中身のなさにロープラと間違われていた辺りから危険信号が既に出ていた。
システム面だが、本作の売りの普段口にすることのない女の子達のHな妄想が聴こえるシステムは主人公には一切聴こえない。
そして主人公目線での通常会話の合間に(心の声)を挟みすぎて会話文が中々繋がらないのだが20~30クリックで(心の声)を含めて次のシーンに移るぐらいには中身がない。
(心の声)もおちんぽ・おっぱい・オナニー・セックスの単語を無理やり入れた適当な内容の為、会話の阻害にしかならず通常会話もあいさつやモブとの世間話レベルでストーリーが一切見えてこない。

〇ストーリー面。

学校に行くと校門で演劇部所属である七海 憂巳に演劇の脚本を書いて欲しいと頼まれる。
なお表向きは作品のゲームのシナリオを見て気に入ったわけではないが面白くなりそうといる理由だが本当の理由はエッチなことが出来そうだからであるが、勿論(心の声)は主人公には聞こえないので設定面で説明はしたぞ扱いで温度差が既に出ている。
内情や対して説得に中身が無いので当然のこと主人公は断る。
この辺りから地の会話にも性的要素が混じり始めるのだが、ここまで主人公目線で一切そういう要素が無かったためドン引きする。
しかし後日に再度頼まれ渋々引き受ける。
そして、主人公は何か思うところがあるのか人の心を読める男の子を題材とした好意や悪意を読めると思い込んでいて人の心という名の幻聴を聞いていたという話を書く。

次の日に脚本を七海に見せたところダメ出しを受け「キミはもっと女の子を知るべき」と言われる。
一般的趣味嗜好の人間に言われるのなら分かるが、説明があまりに無いためオナニストに言われても全く説得力がない。
ここで冒頭につながるのだが、冒頭Hのストッキングだけで下着は無かった=ノーパンは一部の方々から反論が出てくるかもしれない。

この後も3人のオナニストたちを見るたびに異常空間から帰ってきた後自己嫌悪する主人公ではあるが、共通ルートの締めに七海が言った「キミはもっと女の子を知るべき」の解釈を、

女性をこれまでアイドルのように見てきた
女の子も人間だから妄想を押し付けるのではなくフラットな視点で見なければならない
女の子は思いの外エッチな生き物だ

にたどり着く。しかしながらここまでに中身がすっからかんな上に本来のシステムが役に立たず、定期的に正常なフリが入ってしまう辺りが抜きゲとしても失格である。
そもそも主人公に対して好感度MAXで3人のオナニストがいるのにここまでにモブすら関わらないあたりこの男にも相当何らかの問題がありそうでもある。


選択肢は個別ルート分岐のみで、3人のオナニストに分かれる。

〇個別ルート

◦七海憂巳√

  • 女の子の幻想壊れたけど、脚本を書くにはもっと女の子を知らなければならないから協力してほしいと頼む主人公に条件でH
  • その後セックスしたのに朝会っても何の反応もないから照れ隠しだろうからの放課後まで何もなかったと言っていたら七海が来てH

といった雑な展開が続いていく。
この√では元々(心の声)がHシーン以外無くなって分かるのが圧倒的説明の無さからくるヒロインとの空回りが目立つ。
モブも『変人』がいるからご愁傷様という顔で避けて逃げる描写で説明役にすら回さない徹底っぷりがみられる。
更にテレパシー能力があったらもっとリアリティのある作品書ける等の作品システム下げなどの小粋なジョークも欠かさない。

付き合ってもいないのに性行為をしている辺りを気にする描写があるのに2回目以降のセックスから突然オラオラ系になったり中に出してしまってマズイと思っても後で考えればいいやと言って一切考えずなどの今までのこの男の常識あります描写が薄っぺらくなりそうな行動が目立つようになる。

そうしてその生活が当たり前に感じてきたと遠い目をする主人公が教室で霞純と話していると自分たちのしてきたことが一般的でないことに気づく主人公。
その会話をみた七海はバックレて帰ろうとする主人公を家にお持ち帰りして自分という恋人がいながら他の女の子と話したことに怒り出す。
勿論そんな描写なんてなかったのに自分が好きでもない人に色々するビッチに見えるのかと言い、主人公をレイプし始めてHシーン後にやっと告白をしてエンドローグ。

その後、書き直した原稿を見て気に入ったがまだまだだと主人公にレイプするように言ってEND。

◦大内 早千√

実は妹だけ一般√では他の二人に比べて共通でも(心の声)内が比較的まだ見れる範囲内であった。
……はずなのだが代わりに主人公がとんでもないクズ男化をしている。

しばらくの間疲れるような日常の中、くだらないことを言い合った妹だが妹オナニーを見て女の子なんだと意識。
自分も興奮したし早千もされたがっていると思いセックス。
しかし、次の日になると社会的によろしくない・親にバレたら殺される・でも無かったことにはできないと憂鬱になる。
いつもの妹の会話風景に取り越し苦労だったかと漏らす主人公。……だが七海√と同じく2回目以降は主人公のセックスオラオラ化。

次の日に至っては勝手に妹に彼氏がいると思い込みトイレに入り込みレイプ。
オラオラ化が進行し、喉奥を突かれて泣きながら咳き込んでいるのを生理現象だから許してやろうと言い出す始末。
そしてまた次の日には勝手に後悔の念に駆られる主人公、さらに後から妹に彼氏が本当にいるのか疑問に思い思考も自己保身に走る。
お前はINT 0かと言わんばかりに同じ行動を取り続け流石に後悔で公園で黄昏ていると七海が通りかかり相談に乗るが、


女の子に夢を見すぎです。外見ではなく中身を見なさい。
この試練を乗り越えたらよい脚本が書けますよ?


(あ、もう喋らないでください)


しかし、七海に相談に乗ってもらった後も逃げられないし、妹が両親に暴露したら恐ろしいだの言い訳しながら帰ったが、妹の挑発に乗り再びオラオラ化(やはり学習しない)。
そしていつも通り勝手に後悔しだす主人公を見て早千に謝ればいいと思っているかと問いただされると、この男は買ってきたパンケーキを食おうと言い出し始める。
このやり取り周りが全て主人公にseal並みのテレパシーでも与えておけば全て丸く収まったのではないだろうかと思われるが勿論彼は一般人である。

そして再度誘われたが思いとどまり流石に思いとどまったが、やっと妹の思いに気づきセックスしてエンドローグ。
その後、Hシーンを一回挟みEND。

◦叶 霞純√

公式の説明に露出自慰に嵌っているという説明があるのだが、共通√では体育館倉庫や普段使われない教室など隠れていることにまず疑問が付くのだがまさかストーリーにより調教後の設定だとは誰が思うだろうか……

教室で隠れてオナニーをしている霞純の前に突然姿を現し、以前から霞純がオナニストであることを知っているとカミングアウトする主人公。
脅すために来たのかと問う霞純に対して高嶺の花だと思っていたけど普通の女の子だったことに気づいた。
だから霞純をもっと知るために主人公にエッチなところを見せてほしいと頼みだす。

いきなりこんなことを言ったらフラれると思い始めた主人公だが、霞純は自分の性癖を認めこのような自分で良いのかといわれそのままなし崩し的にセックス。
主人公はフェラ後に霞純は淫乱だから強引であったほうが良いと1回目にしてオラオラ化発現。

そのまま次の日に妹に言いふらされてなし崩し的につきあっているような流れになるが、ここで初めてモブが会話に混ざってくる。
その日の放課後、主人公は霞純に勉強やスポーツのプレッシャーからオナニストになっていることを暴露される。
そこで主人公は強烈な刺激が必要であると考え、オナニーを目の前でさせて言葉攻めをし露出狂である可能性を指摘する。
いろんなストレス発散方法を提案するがどれも反応は芳しくなくとりあえずセックスをする毎日。

そしてとうとう指摘していた露出に走ることでストレス発散をするために下着無しで風のある日にワンピースでバイヴをあそこに入れたまま散歩をする提案をしてしまう。
そしてそのままバイヴで風露出状態を維持したまま失禁させて勝手に後悔。

その後も怒られて土下座までするが続きのセックスをするとなった途端、性格が変わるのはお約束。
その後も調子に乗る→勝手に後悔するを繰り返して悩みに対して今後も付き合っていくという流れで終わる。


〇Hシーン

調子に乗ってレイプ→失敗して勝手に後悔するを延々と繰り返している。
フェラ時の『ちゅぷぷぷぷぷ、るぶっ、ぶぷぷぷぷぷぷぷぷぷ』などの擬音や
文章から何とか解読する会話すら普通に返答しているあたりも気になったが、男の尻や足が強調されたシーンなどが終盤になると目立ち、少々お見苦しい場面も存在する。
どうしても主人公のHシーンでの変貌具合からレイプ気味なシーンが多く、人によっては地雷化する恐れあり。
他にも妹のHシーン二回目であるにも関わらず血が出ていたり、主人公の発言で『おまんこの匂いだけで飯が食える』、『ジューシーマンコの匂いで大興奮』、『こんなお尻、俺はいまだかつて味わったことがなーい!!』などの奇行が時々現れ、この主人公の奇行のせいで色々と醒めてしまうことが多い。



〇まとめ

抜きゲー寄りでありながら時々変なところでリアル事情を挟むため、おバカゲーにすら転身できない惨状の中で一般では見られなかった主人公の調教癖が現れ学習しないセックス事情が見ていてツッコミ疲れてしまうというのが正直な感想。
これがもう少し自分の発言を守って心の声システムを主人公に聞かせていれば多少マシになったかもしれないと思わざるを得ない。
なお、霞純の露出性癖目的で買った人は完全に詐欺なのでご愁傷様です。
最終更新:2019年11月04日 22:56