勇者と踊れ! ~ぼっちの俺が異世界召喚されて美少女たちと学園最強パーティを組みました~ 選評

ブランド catwalk
ジャンル 俺最強異世界召喚RPG
メディア DVD-ROM
原画 神奈月昇、テンモク
メインシナリオ 藤田輝
サブシナリオ 桜沢大、神無月ニトロ、天草白、井藤園、シナおじI氏、道師すくね
発売日 2019/11/29
価格 通常版:8,800円(税別)、豪華特典版:18,800円(税別)

選評

【2019】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1568620581/
800: 勇者と踊れ 選評者 :2019/12/01(日) 13:22:53 ID:wuPw8YKI
では、
勇者と踊れ! ~ぼっちの俺が異世界召喚されて美少女たちと学園最強パーティを組みました~

販売日:2019年11月29日
シナリオ:藤田輝 / 桜沢大 / 神無月ニトロ / 天草白 / 井藤園 / シナおじI氏 / 道師すくね
イラスト:神奈月昇 / テンモク
声優:北見六花 / 花丸あすな / 舞薗凛華 / 八尋まみ / 涼森ちさと / 杏花
音楽:墨染サウンド


〇売り

「学園」×「迷宮探索バトル」×「いちゃラブ」!

主人公は唯一無二、最強種族ドラゴンの異能を持った勇者さま!
強く魅力的な“戦う美少女”たちとの絆を深めて、世界を救え! 

異世界ファンタジー学園と迷宮(ダンジョン)を舞台に繰り広げられる、恋とバトルの青春ストーリー!
清楚な王女、小生意気で可愛い魔王の娘、健気で魅力的な仲間の美少女たちとの、恋とバトルと萌えエロH!

学園で、寮で、迷宮で――多彩なシチュエーションで繰り広げられる、
絆を結んだ美少女との純愛Hシーンの数々をご堪能下さい!

〇ストーリー

平穏な暮らしを望みながら、平凡からやや外れた異能を持つ青年・朝比奈匡(アサヒナ・キョウ)。
その正体は異世界を護る“神竜”の後継者にして勇者だった!

養父母を突然の事故で亡くし、支えを失って途方に暮れる匡は、ある日、突然の異世界召喚を受ける。
呆然とする匡に、異世界の聖王女・フェリシアが告げる。

「お帰りなさいませ、勇者さま。あなたこそが竜の後継者にして勇者さま。
 あなたをお迎えするこの日を、わたくしはずっと心待ちにしてました……!」

「は? 勇者? ナニそれ、意味が分からん」

匡が召喚された異世界アルテアは、かつて女神とその眷属である五柱の”竜神”に護られていた。
しかし”底なる深淵”(アビス)と呼ばれる異界から侵攻した異神ニュクスとの戦いにより、
世界の守護者たる女神と竜神の命は失われる。
残された異神の脅威を退けるため、アルテアの民は対抗する力を欲した。
失われた守護者の力を取り戻そうと、
赤子の頃に地球に流された勇者を呼び戻す”勇者召喚の儀式”が行われた。
その儀式でアルテアに召喚された勇者こそが、匡だった。

しかし、勇者と呼ばれても、自覚のない匡は困惑するばかり。
そんな匡に向かって、聖王女は言う。
「わたくし達にはあなたが必要です。キョウ、わたくしと共に戦って下さいませんか……?」
聖王女に望まれたことで、勇者として戦うことを決意する匡。
戦いの知識を持たない匡を鍛えるため、聖王女と共に探索者育成学園に入学することになる。

「お前はわたしのものだ、勇者よ……!」
――生意気で健気な魔王の娘が。

「ええっ!? わたしをあなたの探索仲間(パーティ)に入れてくれるの!?」
――憧れを抱いて夢を目指す、恋に勉強に一生懸命で頑張り屋な少女が。

「……あなたをもっと知りたい。あなたは特別だから」
――クールな態度の奥に優しさを秘める、謎めいた博識な文学少女が。

学園に入学した匡の下に、運命に惹かれ、
それぞれの胸に譲れない願いや秘密を抱いた少女たちが次々と集う。
そして始まる、初心者勇者と彼を支える四人の少女との、恋とバトルと勝利の日々!
ずっと求めていた居場所、あたたかな笑顔に満ちた学園での日常を、孤独な少年はようやく手に入れる――。

やがて、平和な日々に忍び寄る、世界を揺るがす異神の影。
勇者と四人の少女たちは、絆の力で仲間を守り通し、世界を救うことができるのか?

〇登場キャラクター

【聖王女】
●フェリシア (CV:北見六花)
フェリシア・アウレア・デ・エルトリア
主人公を地球から召喚した神聖王国エルトリアの聖王女。
迷宮探索の授業のため、主人公とパーティを組む。
聖王家の末裔。王国騎士として剣をとって自ら戦う。手練れの剣士。
気高く優しく、分け隔てのない公正で責任感の強い性格から、民や兵士に慕われている。
主人公に好意を抱いていることを自覚しつつ、王女という立場を気遣ってなかなか素直に行動に移すことが出来ない。
王女として求められる役割を完璧にこなしつつ、人目がない場所ではおずおず主人公に甘えるような、女の子らしい可愛らしさも併せ持つ。

「初めまして、勇者様。そして、ようこそこの地へ……!」

【魔王の娘】
●アリア (CV:花丸あすな)
アリア・エリニア・ユースティティア
魔導王国デュシスを統べる魔王の娘。大鎌の使い手。
「お前の主にふさわしいのはわたしだけ! 故にお前がわたしを選ぶのは当然のこと! さあ選ぶがいい、このわたしを!」と、出会って早々、主人公に言い放つ。
主人公にあっさり断られた後、王女が主人公とパーティを組むことを知り、「わたしもお前とパーティを組む! お前にわたしの魅力を見せつけてやる!」と宣言。
強引に主人公のパーティメンバーとなる。高飛車に見えて、実はデレデレヒロイン。

「憶えておれっ、勇者! 絶対にお前をわたしのものにしてみせるからなっ!?」

【可愛いクラスメイト】
●ルーシィ (CV:舞薗凛華)
ルーシィ・エアル
可愛くて明るいクラスメイト。弓使い。
迷宮探索の授業のため、主人公とパーティを組む。
家族に愛されて育ったため気立てが良い。常識的な感性の持ち主。
良い意味で普通の女の子。年相応の弱さや悩みを抱えつつ、恋に勉強に一生懸命。
ひたむきで頑張り屋。傷ついた人の心の機微に敏感。
ちょっぴりドジで、頑張り屋だけど、要領はあまり良くない。
王都の人気料理店の一人娘。料理が得意。

「う、嬉しい……っ! ずっと憧れてたの、お友達にわたしの手料理を振る舞える、こんな日の訪れを!」

【秀才魔法士】
●イリス (CV:八尋まみ)
イリス・メルクリア
一見クールな知識人。文学少女。秀才魔法士。
迷宮探索の授業のため、主人公とパーティを組む。
一見すると無口なクール系だが、話してみるとボケっとしたところのある天然系の可愛い子犬タイプの美少女。
自分から進んでクラスメイトとの接触を持とうとしない控え目な態度から、クラスではやや近寄りがたい優等生として見られている。
異世界の常識や事情に疎い主人公に、色々と知識を与えてくれる。

「私も行く。あなたと一緒にいたい」

【探索者ギルド長】
●ネフリティス (CV:涼森ちさと)
ネフリティス・バシレイア
探索者ギルド長にして学園長。
勇者の監視と指導を目的として、探索者ギルドを代表して主人公の後見役を引き受ける。
まだ戦いに不慣れな主人公の精神面と肉体面の双方のメンテナンスとサポートを担当する。
お気に入りの人間をからかって遊ぶのが趣味。
主人公をからかって弄って遊ぶのが大好き、という困った人物。

「見せてくれ、君に秘められた可能性の輝きを…!」

【優しい担任教師】
●シエラ (Cv:杏花)
シエラ・ピスティ
主人公の担任教師。学園長であるネフリティスの後輩。
ちょっぴりドジで慌てん坊なところのある天然系ほのぼの教師。
優秀で教育熱心な女性だが、童顔で頼りなさげに見える外見と、人当たりのやわらかい性格のせいで、教育者としての有能さがあまり目立っていない。
面倒見が良くて優しくて、どんな相談も親身に聞いてくれる教師として、男女問わず学園で慕われている。

「わからないことがあったら、いつでも遠慮無く相談して下さいね」

【勇者[主人公]】
●キョウ
朝比奈匡(アサヒナ・キョウ)
神竜の後継者。神竜の力を授かった勇者。聖剣の使い手。
竜の力の片鱗として人間離れした力を持っていた為、地球で過ごした幼少期、友達に“化け物”と呼ばれて拒絶された苦い過去を持つ。
自分をさらけ出すのが苦手。裏表のない好意や善意を真っ直ぐぶつけられると弱い。
孤立を恐れ、やや消極的な面もあるが、基本的に前向きな性格。
常人離れした身体能力を持つこと以外は、割と普通の青年。

「俺を必要としてくれる人がいるなら、その人の願いのために生きるのも悪くない」

【学園一の実力者】
●ライアス
ライアス・アルクス
主人公と同じクラスの男子学生。神聖王国の貴族の跡取り息子。
勇者に選ばれ、聖王や聖王女に認められながら、その期待に応えようとしない、不真面目な(と、彼は感じた)主人公の態度に怒りを覚え、勝負を挑んでくる。
頑固で生真面目な性格。学園一の剣の実力者。
「お前が本物の勇者だと言うなら、俺にお前の力を認めさせてみせろ!」と、最初は喧嘩腰で突っかかるが、実力を確かめた後は主人公をライバルとして認める。

「お前に勇者としてやっていく覚悟があると言うなら、それを俺に示してみせろ」


【謎めいた青年】
●オルフォス
主人公たちの活躍の裏で密かに暗躍する、謎めいた青年。
甲冑を纏う正体不明の黒騎士を従え、主人公の前にたびたび姿をあらわす。

「お帰り、勇者 オレはお前の帰還を待っていた」

〇【問題点】

本作はcatwalkからの7年ぶりとなる作品となり、かつてのようなRPGとして全盛期への復活を果たすかと思いきや体験版の段階で簡素なシステムや若干の古臭さが見られ懸念していたがそのハードルを埋め立ててきた。
そして実際にプレイしてみると個別ルートやHシーンは作りこまれている代わりに他の要素が全てを台無しにしてしまっている。


まずRPGとしての探索面であるが、本作はパズルダンジョン形式となっており一度クリアしたダンジョンは他のルートで時間がかからないようにスキップできるのだがその一度目からつらい。

一番に気になるところは効果音が何よりも古臭い。
ピロピロやシャキーン、チーン(レンジ音)がやたら多用されており、回復・バフなどのバトルアクションにチーンが多用されているところの段階で大丈夫なのかと不安になってくる。
チーン・シャキーンが多用されすぎていて効果音が手で数える程度でしかないことも思い知らされる。
更に言うと男のボイスが無いため、担任教師などのボイスがあるにも関わらずボス級の相手やライバル視の同級生もボイスが無いため緊張感が薄れてしまう。

このダンジョンパズルは簡素なものではあるがRPGである以上割合に対して頻度が高く、階層などもあり一度に2~3面を埋める時もある。

+ ...

しかし、このパズルでは固定の場所にモンスター・トラップ・宝箱・鍵や扉がありパズルを間違えるとリセットできるがこれらの踏破もダンジョンセーブをした時点まで全てリセットされる。
もちろん、迷っている段階で幅広いところまでしかセーブできないこともあり何度も決して弱くないモンスター戦やアイテム回収をすることになる。
一度嵌ってしまった場合、かなり精神を削られてくる。

探索時に罠の解除やバトルに使用できる効果カードが手に入るのだが完全ランダムの為、必要なパターンに達しないことで後半のボスでは移動中回復できないこともあり最善の罠回避とバフカードの入手、HP状態でなければパズルが完成していてもリセットが必要になるときもある。
更にパズルパネルを全て使用できないとクリアボーナスが半減してバトル面への影響が大きく出てくるので手を抜くことも許されない。

  • ボスの影

+ ...

  • キャラの影

+ ...

  • 敵ビジュアル手抜き①

+ ...

  • 敵ビジュアル手抜き②

+ ...


次にバトル面だが、モンスターは1~3回の連続攻撃をしてくるのだが育成面がクリアレベルアップのほかに3つ分のみ振ることのできるボーナスがありその枠でしか育成できず先ほど挙げたボーナスが無いとクリアも難しいバランスとなっている。

+ ...

ダメージがHP平均の10分の一から5分の1ぐらいのダメージを雑魚モンスターすら連続攻撃で与えてくる為ボス前にHPがギリギリになることもあり、わずかに残るぐらいなら一度キッチリやられてバトル後にHPの半分状態で復活する方が良いこともある。
更に途中から明らかにモンスタービジュアルの手抜きが始まり、単なる三角四角なモンスターやボスやキャラクターの影などを雑魚配置になっていたりする。
雑魚モンスターの中には物理や魔法無効、倒した後全体ダメージや集中攻撃などのあまり育成幅がないところを突いてくるところが何ともいやらしい。

ボス戦闘では、部位攻撃があるのだがこれらもノーヒントで弱点を探るのだが育成幅が乏しい現状無駄な行動をするとMPが尽きて死亡する。
余計なギミックがあるたびに育成できないストレスが襲い、異世界転生での無双感なぞ皆無である。

次にストーリー面だが、元の世界でいきなり謎の退学からの召喚という異世界転生のらしさはあるものの描写がとにかく少なく圧倒的強さという割にやられかけるシーンが多いため実感が無い。
基本的にダンジョンへ赴く流れが

学園長に内密に呼び出しされました
→君ならできる
→自分にできることなら引き受けます

という雑展開の繰り返しや必要だから行く流れである。
イベントごとである対戦トーナメントはライバルとの戦闘までがほぼダイジェストだったり、学園祭などはやることはやってましたなダイジェストの後襲撃されるため大した印象が残らない。
学園要素がほぼHシーンの為にあるようなもので「学園、要らなかったのでは?」と思ってはいけないのだろうか......

その割にパズルや戦闘が厄介なので苦痛の繰り返しとなりストーリー自体は短いというところもあり盛り上がるところがあまりないのもよろしくなかったと言わざるを得ない。

〇まとめ

かつての面影は無く、個別ルートに力を入れた結果予算カットや製作期間の闇を感じる作品である。
RPG要素が邪魔をする作品はよくあるが、『買ったら脳トレと個別ボイスが聞ける画集が入っていた』と感じる作品は久しぶりである。
それでも盛り上げるところを盛り上げてくれれば良い作品になれたかもしれないと感じるところは惜しい作品ではあるので次回作(があればの話だが)には期待はしたい。
私はしばらく『チーン』音が耳から離れそうにない。

補足(選評者とは別)

807: 名無しさん :2019/12/01(日) 16:16:36 ID:BuCD2ZTI
選評者とは別人、というか昨日パズルそんなに難しくなさそうと言ったから勢いでやってみた人です
シナリオはほぼスキップで1周回っただけだけど、システム面で思った事
  • パズルは言うほど難しくない。多分一番悩んだのが「試しの迷宮1F」で5分ほど。
 (この辺りはパズル慣れしているか否かで差が出ると思うが、個人的には不満は無い)
  • 戦闘難易度は良くも悪くも全体的に大味。物理無効以外の雑魚は攻撃連打でOKで、ボスはカード切って戦うのが無難
  • 戦闘のテンポが悪い。とにかく悪い
  • 一応Ctrlでテンポの悪さは解消できるが、アーマーブレイクもカットしてしまって見ごたえがない。
 色々戦闘情報も見逃すのでボス戦では非推奨
  • アーマーブレイクが他の立ち絵やカットに一切反映されないため見栄えが悪い
  • アーマーブレイクしたと思ったらまた同じアーマーブレイクをする。たまに服が復活する
  • 勝手に魔法のレベルが上がって消費量が増える
 例:ヒーリング2を習得したらヒーリング1が使えなくなる。加減調整が出来なくて不便。
  しかも消費量は一気に増加するのでMPが追いつかない
  • 画面が広いのに表示される魔法コマンドは5つまでで、残りはスライドしないと表示されない。
 (6つ目以降が存在する事に気づくのに時間がかかった)
  • 「必殺技 HP50%以下になると一度だけ使う事ができます」←条件は不明だが何度も使えるときがある
  • 何故かターンそのものが飛ぶ時がある(誰も行動せずにターンが終了する時がある)
最終更新:2020年02月16日 10:14