617 名前:墓多DYINGZOMBIES 選評者[] 投稿日:2020/05/24(日) 22:24:59 ID:HeGYUEvM
墓多DYINGZOMBIES ~Second Chance for BEAUTIFUL LIVE~
ブランド名: あかべぇそふとすりぃ
ジャンル : ゾンビアイドルADV
発売日 : 2020年4月24日(金)
価格 : 6,800円(税抜)
原画 : 七色なづ
シナリオ : 柳葉桃夜 高橋左手
本作は某アニメ(ゾンサ〇)の設定を元にしたと思われるゾンビアイドルものでかなり特殊趣味でなければエロゲとしては若干引いてしまうものがあるだろうが怖いもの見たさにプレイをしてみると押すべきところを大幅に間違えてしまったようである。
【問題点】
まずこの作品の背景では修羅の国と呼ばれている墓多ではゾンビがいることが当たり前で人権は持ってはいるが社会最低地位の存在である。
なのでマフィアがゾンビを利用してゾンビジネスなる悪徳な商売で支配されており、治安も悪いために音楽もほとんどの人がメタル派という設定である。
ゾンビに未来はないと言いつつも人権があり、ある程度自由に生活しているので世紀末感も何もあったものではない。
水に濡れると体のペイントが溶けると言いつつかつね√の最後で普通に風呂に入っていたりとゾンビらしさも何もあったものではない。
登場人物のモブを含めた男キャラの言葉は気持ち悪い発言が多く、立ち絵のあるマイケル君は物語の進行を手助けしてくれるコシのないうどんが好きなだけのただのニートオタクなのに重要な場面を持っていきながらやっぱり気持ち悪い。
特にプロデューサーの丸綿は常時情けないおっさん顔で変なところでツボり気持ち悪い笑い方をする元エージェントの一夜でマフィアの総本山を潰す凄腕の元殺し屋だが一回一般人(いちこ)が巻き込まれて死んだだけで心が折れるくわがたさんという『み”み”ん』と鳴くネコを飼っている情けない男である。
そんな心が折れた後のおっさんがいきなりヒロインを誘うときはアイ〇スのPばりの若干強引さで集めたというところには違和感しかない。
シナリオもアイドルと言いつつもアイドルらしさなぞ皆無。
ステージに立っても基本演技では認められず、身体を銃弾の肉盾にしたり客から手榴弾をかばったりする行動から認められるというアイドルとはかけ離れた存在になっている。
その過程で陰から見守るプロデューサーはマフィアの反対派の人物をスナイプしたりなどして言論統制(物理)を行っていたりと色々と酷い。
イベントごとはダイジェストなところも多く、なんでそうなった?なところも多々見られる。
各ヒロインでの突っ込みどころも盛りだくさん。
○いちこ√
他のヒロインと違って比較的アイドル寄り。
しかし、ゾンビだけのライブをゾンビの人権が上がると困るというマフィアの軍団襲撃をプロデューサーと元エージェント上司のうどん屋と常連のただのオタクのマイケル君だけで大幅戦力を削ってしまうマフィア抗争勃発。
マイケル君、ただのオタクなのに凄すぎ。
○かつね√
死んだときに血液がヴィンテージワインになってしまい、興奮したときに酔っぱらう体質。
そして、いちこ√で散々苦労したマフィアは総本山ごと一夜でプロデューサーの手で予防消滅。
山も谷もあまりなく終わるスーパーダイジェスト、死因は実家の自分から飛び込んだ酒樽でアルコール中毒死。
○さとみ√
ライブ中に銃弾をぶっ放し、これがロックだと暴走。
勝手にマフィアに関わり念仏が弱点という初耳情報で勝手に捕まるシナリオのほとんどがマフィアがらみ。
その過程でプロデューサーは右腕をケガしてしまい、さとみを助けるために超遠距離スナイプをしようとしたがマイケル君が頭を銃身の台にするという機転で解決。
さらっとマイケル君の頭がカツラとカミングアウトされ、衝撃でカツラが落ちてしまうが描写は一切なし。完全にマイケル君のカツラしか印象に残っていない。
○ひめ(ディーヴァ)√
常時下ネタしか話さないただの変態。番組出演では迷惑そのもの。
ゾンビになったときに頭以外の体が全部シリコンになっていたというトンデモ設定で主人公にシリコンオナホを渡すも自分の体がシリコンだからと嫉妬、意味わからん。ちなみに体から出る体液はローション。
番組の出演で右腕を失ったので主人公に渡したオナホで右腕を復活させたもののオナホへの嫉妬からオナホだった右腕が意思を持ち体を乗っ取り。右手が差分の反映も手を抜かれている。
最終的には右腕をちぎり祈りを捧げて分裂してオナホアイドル化と常軌を逸した内容がオンパレードで続き、オナホの消える消える詐欺で終わる。
Hシーンもゾンビアイドルと言いつつもゾンビ肌でのHシーンは一切なく、身体がシリコンな人や血液がワインな人でも普通に初Hシーンでは血が出ているのは何故なのか。というかゾンビに血液も何もあるのかというところもありながらただの普通のエロゲなシーンになってしまっている。
期待していたネクロフィリア的なものが一切なかったのは非常に残念である。
〇まとめ
ネタに走ろうとしてちっともまとまらない残念な作品。特殊性癖用と思いつつも求められているものとの乖離が激しすぎる。
この手の趣味が無い人物が作ったのだろうがせめてコンセプトはまとめてから出てきてほしかったものである。
アイドルものとして買った方にとっても性癖的に勝った人にとってもただの地雷である。