426 名前:黒ビッチギャル 選評 ◆D0yMbSwexk[sage] 投稿日:2021/01/31(日) 22:08:02 ID:VWAd9gfg
1.シナリオ
シナリオおよびセールスポイント(作品紹介ページより抜粋)
女性経験と交際経験がない動画サイトでは大手の配信者
下村孝太は、年配男性と同伴している東山あずさを街中で見かける。
後日、あずさが男性から財布を盗んで逃走する売春詐欺の
家出少女である事を知り誘拐しようと企て実行する。
アパートの一室に連れて来られ監禁されたあずさは……
恥辱の数々を受け、その痴態はアダルトサイトに投稿されていく事になる。
今どきのビッチギャルがキモオタの毒牙に!!
●誘拐・監禁されて自由を奪われる恐怖
●旺盛な性欲の捌け口――蹂躙される肢体
●配信される事により始まる恥辱の数々
●動画の再生数に伸び悩みエスカレートするプレイ
コンセプトは不良黒ギャルを拉致した冴えないキモデブ配信者によるエロ動画配信。
物語導入部が概ね紹介通りなのだがその後は全体的にややテーマからそれ気味な展開が続いていく。
セールスポイントだけ見ると配信で人気を得ようと暴走していく流れを想像するかもしれないが
ここで補足しておくと主人公は元より一般向けの大食い系動画を日々欠かさず投稿し
毎日まとまった数の再生数を得て充分な収入も貯えもある、かなり成功している部類の配信者である。
本編中でも終盤で語ることだが収入でいえば本業の食リポの方が圧倒的に安定して稼げており
Hの様子を配信しようとしたのもヒロインへの歪んだ愛情の裏返しであって
再生数・金目当てで羽目を外すという展開には至らない。
主人公は犯行がバレることを警戒し、実際に撮影し始めるのは中盤を過ぎた頃から。
本格的に始動してからさほど間を置かずに家出常習不良娘なヒロインにも遂に捜索願が出され
監禁発覚の危機を迎えてエンド分岐の選択肢になってしまうため
CG全20枚のうち盗撮シチュエーションのシーン数は6枠6枚と3分の1にも満たず、
(ついでにその6回のうち2回は同一CG使い回しのトイレ盗撮だったりする)
誘拐してからの仕入れていた媚薬で堕とそうとする過程の方が分量多めな感覚である。
撮影でプレイ内容が見違えて過激化したというような印象はなく、
宣伝文句から連想しそうな束縛や器具を使ってのプレイもCG3枚分だけである。
そんな監禁凌辱配信生活?の末に迎えるエンディングも変化球である。
「どうせ戻っても体目的の男以外には家族からも相手にされない体だけのダメ女でも好きでいてくれる
そんな主人公の熱意と体の相性に押されて事が大きくなる前にどうにか周りをごまかして無事結ばれる。」
というグッドエンドは(和解時およびエピローグでのHの様子は撮影してないことを除けば)まだいい方だが
もう片方のバッドエンドはというと、とりあえずは分岐選択肢後の展開がこちら
途中まではわりと慎重に動いていたのにこの豹変ぶりである…
もう逃げられない、捕まってはうまいものも食えない、仮に出所できても悲惨な未来しかないと
自暴自棄を起こして警察が到着するまでヒロインを凌辱、最後は刃物を手に無差別に暴れまわったところを射殺。
そしてエピローグではまた元の空虚な生活に戻ったヒロインが
ゲーム冒頭でHの約束をすっぽ抜かして財布を盗んだリーマン達に報復レイプされ終了。
ちなみに居場所が特定されたのは捜索願と事件の報道の情報からであって配信は一切関係ない。
配信とは何だったのか。
2.DX版他
2018,2019とエントリーした懺悔・ブラック同様に本作もDX版こと有料の追加要素が存在するが
今回の特典は至ってシンプルで本作の原画・ラフ画集の画像データである。
物足りなくは感じるが懺悔ではアフターストリー(CG・テキスト共にほぼ本編使い回し)、
ブラックでは追加心情ボイス(大半は地の文の朗読かつ心情セリフのないシーンも一部あり)と、
過去に取り上げた2作がほぼゼロ、下手したらマイナスな代物だったのに比べれば
まだマシな気がしないでもないが、やはりこれも結構な問題児である。
というのも、本作に続いて発売された同じ価格設定のおねショタもの、BSSものの二作品では
特典として同様の画像データだけでなく番外編としての追加Hシーンのボイスドラマもついてくるのである。
作品単品の外の話を出すのはご法度かもしれないが、同じ額でそれでは流石に損した気分になるというものである。
3.グラフィック
好みの問題もあるので一概に言い切れるものでもないが「ヒロインに関しては」そこまで問題はない。
一方キモデブ男に好き放題されるというコンセプトのこともあり主人公は徹底的に汚さ重視で描かれている。
これはそういう作品なので正しい在り方ではあるが、それにしても強調しすぎたというか、
一部キモいデブを通り越してクリーチャーの域に片足突っ込んでいるような気がするものまであるのが
個人的に気になったところである。(この手のモノは詳しくないので気にしすぎなだけかもしれないが)
なんにせよこのほかにも
性器だけ映すのタイプの描写かと思いきや1クリックで射精しながら全身フェードインしてきたり
キン肉ドライバー炸裂後じみたダイナミックな体位でおっぱじめていたりと
良くも悪くも主人公の自己主張がやたら強いのが特徴だというのは間違いないだろう。
4.その他ツッコミどころ等
懺悔島の狂気じみた量・頻度に比べれば誤差みたいなものだが、それでも怪しい日本語がところどころ。
とりあえず一通り読んできた中で目についたものを羅列するとこんな具合である。
読み上げとは異なるもの、文脈的に間違っていると思われるものまで含めると2倍弱くらいになるか。
また、別作品でもそうなのでおそらくライター癖なのだが「ああ」が「嗚呼」で表記される傾向にある。
主人公のセリフ・独白についてはキモさ割増で良いのだが、
いかにも黒ギャルといった塩梅で甲高い声でゆるめの口調でヒロインにも
当然のようにそれが適用されているため妙な違和感が付きまとったので一応触れておく。
色々とルーズな作品においてテキストのCGの不一致、例えば射精のタイミングのズレなどはよくあることだろう。
当然本作にもそうした場面が複数存在するが、特に目立つものとして排便盗撮CGでやらかしていたので一応紹介。(※念のため糞注意)
選評者は本作DX版をDLで購入したのだがDL特典としてついていたデータ集のフォルダ名が…
ちなみに8曲収録されていたうち本作で使用されているのは4曲、
残り半分は明らかに聴いた覚えのない別作品からのものと思われるBGMだった。
よりたくさんの曲が聴けるからある意味お得な話ではあるのだが…
5.まとめ
以前選評を書いたガンバローやほとんど処女みたいなもののようなやってる最中から
選評を書かなければいけない使命感に駆られるほどのひどさではなかったし、
色々どうかと思う点も多いがまだ笑って許せた範囲だし実用的な面でもだいぶマシだったかとは思う。
ただし致命的なマイナスはないにせよ、浅く広く・そこそこかつ満遍なくダメダメなクソさというべきか、
そういうベクトルでいえばこっちはこっちで充分アレだったことに間違いはない、そんな印象の作品だった。