星と乙女が占う未来 選評

ブランド Rosetta
ジャンル ADV
キャラクターデザイン 辻 風太郎、瀬奈 茅冬*
シナリオ 結城、やなぎいろ
発売日 Switch版(全年齢):2022/12/22
Steam版:2023/1/26
価格 Switch版:1,200円(税込)
Steam版:1,680円(税込)

選評

【2023】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 1本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1675258385/
481:星と乙女が占う未来 選評:2023/04/09(日) 03:47:30 ID:dg9DXp2A
タイトル   星と乙女が占う未来
ブランド   Rosetta
発売日   2023年1月26日
価格    ダウンロード版:1,680円(税込)

あらすじ
占い師の『水城 いずみ』は妹の『とわ』と2人で暮らしながら
『冬馬 莉乃』がマスターをする喫茶店の一席でお客さんを占っている。
しかし、いずみの周りでちょっとした異変が起こりはじめる。
対応できないほどの依頼の急増や占い方法や評判などでトラブルが起き始める。
そして、原因を探しているいずみのもとに『真希』と名乗る女の子が訪ねてくる。
それをきっかけに思わぬ出来事の連続で
平穏だった彼女たちの日常がゆっくりと動き出す。
星と乙女が占う未来に 向かって。

キャラクター
水城 いずみ
占い師を職業にしている本作の主人公。 占いの仕事場でもある喫茶店『はるかぜ』の上にあるマンションに 妹のとわと猫の二人と1匹で住んでいる。

水城 とわ
水城 いずみの妹でフリーでカメラマン。姉いずみの仕事の写真を撮っているのはとわ。ちょっと人見知りでやや姉にべったりなところがある。

奈良阪 真希
ある日いきなりいずみのもとを訪れてきた。
まっすぐな性格で快活、人当たりがよい。

冬馬 莉乃
喫茶店『はるかぜ』の経営しているオーナーでいずみ達が住んでいるマンションのオーナーでもある。
潤とは学生時代の先輩と後輩の間柄でかわいがってもらっていた。

桐咲 潤
水城 いずみの年の離れた先輩で仕事でお世話になった。
誰に対しても飄々として陽気、面倒見がよい。

問題点
本作は占いを生業とする主人公が喫茶店を拠点に様々な人にアドバイスをしているうちに、自分と同じ名前の占い師が現れたり、妹が海外に行くことになったり、などのイベントが発生するものである。
個人的には平坦なストーリーで特に大きく盛り上げる部分もないので物足りなさを感じる。
しかし、綺麗で穏やかな世界の中で登場人物達が絆を深めていく、というプロットが好きなら面白いと感じる人もいると思う。
ボリュームはかなり短いけど価格も相応に安いし、気に入るかどうかは個人の趣向に依存すると言える。
よって、「SWITCH」版であればそれなりのノベルゲーという評価に落ち着くと思う。
問題点が生じているのは「steam」版である。
SWITCH版では当然ながら全年齢対象であるが、steam版は18禁である。
この18禁部分こそが本作における問題点なのである。
メインシナリオに塗れ場は一切なく、エロシーンを個別に追加したモノがsteam版である。
エロシーンは4回あるのだが全て「いずみ×あなた」の組み合わせである。
さて、この「あなた」という人物についてだがこいつは作中には一切登場しない。
そして、エロシーンでも一言も発することがなく、CGにも一切姿形が描写されない。性別すら不詳という謎っぷりである。
しかし、「大きくなったモノをいずみに挿入」というニュアンスのテキストがあるので「あなた」は男性の可能性が濃厚である。
はっきり言って意味が分からない。
この作品は登場人物がほぼ女性だけである。
男性で登場するのは占いの対象となるチャラ男や前作の主人公くらいだ。
チャラ男は立絵、ボイスすらなく、物語に深く関わるわけでもない単なるモブだし、前作の主人公は立絵やボイスつきだが見た目では女にしか見えない完全なる「男の娘」である。
純粋な男キャラは殆ど排除されており、姉妹の絆とか師弟の絆がメインなので恋愛感情こそないもののやっていることは百合に近い。
にもかかわらずエロシーンでは謎の人物が登場し、いずみと恋人という設定になっているもんだから全く以て理解不能。
いずみにだけ見える幻覚のような何かじゃないのかと疑ってしまうレベルである。
この作品を購入する層は百合百合したものを期待していると思う。
にもかかわらず、本編で一切絡みの無い、名前、CGでの姿、ボイス、立絵、全てが欠落している謎の男性(と思われる)との絡みを見させられるという誰得な仕様になっている。
因みに、その方面で期待して購入した層にも(いるかどうか疑問だが)期待に応えることはないだろう。
相手役の顔どころか身体自体が表示されないからとてもじゃないがセックスしているようには見えないので。

総評
なぜエロ無しで済むモノをわざわざ理解不能なシチュエーションに乗せて無理矢理エロ描写を追加したのかメーカーに問いたくなる作品。
エロ無しをエロ有りで移植するのはD.Cシリーズなんかでもよく見られるが、この作品に関してはそういったことをする意味が一切なく、完全な蛇足であった。
透明人間とセックスというのはグリモ☆ラブでもあったが、まさか声や名前すらない完全な透明人間だとは思わなかった。

補足

489:星と乙女が占う未来 選評:2023/04/09(日) 12:52:14 ID:dg9DXp2A
すまん、寝落ち寸前のレビューだったから中途半端になってた。

これがエロシーンの画像。全てセックスシーンだが人の姿どころか透過性チンコすら使わないという徹底ぶりで実はヒロインの妄想なのではないかと疑ってしまう。
百合好き、NL好き、両方が楽しめるように性別を隠したのだとしたら力の入れどころを明らかに間違えている。
ちなみに一番上の画像はこれで騎乗位だそうだが、どうみても股とベッドが接触しているのが分かる。
やってることは二次創作同人で「読み手」とヒロインの性行為をイメージさせるように徹底して「個」を排除しているというモノだが、今作のように姿形を完全に消失させるパターンは見たことがないし、そもそも公式がやることではない。

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番外のネタ要素
この作品はDLSITEでも配信している。
DLSITEのレビューは掲載されるとそれなりのポイントが貰えるので、粗は無視して褒め称えるレビューが多く、運営も購入を促進したいので掲載されるのは殆どが好意的なものである。
余程酷い作品でない限り、☆1の酷評レビューが掲載されること自体希であるが本作は痛烈に酷評されているレビューが掲載されている。
これを書いているのは中華圏内のユーザーであるが、大雑把に要約すると「百合ゲーを作っているメーカーだから購入したのに同性愛描写が殆ど無い。それどころか突然男の影が出てきて異性愛を見せられた。これに激怒した私はこのメーカーを即ブロックしました」というものである。
HENTAI作品を高く評価する外国人にここまで痛烈に批判されていることから本作がいかに百合好きにとって地雷なのかが窺える。

選評2

【2023】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1707616151/
173:星と乙女が占う未来 選評:2024/03/29(金) 06:25:27 ID:qLJ4xgm.
本当は怖い星と乙女が占う未来、始まります。


R-18パッチ 無料配布のご案内

パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


これは、公式サイトR18パッチダウンロードページに記載されている注意書きである。
これを読んだ皆様は何を思っただろうか。
……それを語る前に、まずはこの作品のシナリオについて触れていこう。

星と乙女は、主人公「水城いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームである。
選択肢はなく平坦なストーリーではあるが最後にキマシタワー建設して物語は幕を閉じる。

エロシーンはエンディング後に収録されていて、4シーン連続で順番は固定である。
エロシーン冒頭では地の文に以下の描写がある。
”何度も顔を合わせているのに、こうして部屋に招くのは実は初めて。”
”私の隣に立っているあなたを見て……少し警戒をしたように逆立っていた。”
”そんなあるを見て困った顔をするあなたに、ついつい苦笑い。”
「ある」は飼っている猫の名前で、「ある」が「あなた」を警戒して毛を逆立てている。

さて、「あなた」は誰だろうか。プレイヤー?それは違う。
思い出して欲しい、このゲームは主人公「いずみ」の一人称視点で進行しているのだ。
地の文における「あなた」は作中の誰かであって、わたしではない。わたしは「私」なのだ。

では「あなた」は誰なのか。
何度も顔を合わせているのに部屋に招くのは初めて……少なくとも妹の「とわ」ではない。
「真希」「莉乃」「潤」……誰だろう、そう思いながら読み進めると彼女らでもないことが確定する。
何故なら作中で「いずみ」は彼女らを名前で呼ぶ。「あなた」と呼ぶ間柄ではない。

では「あなた」は誰なのか。本当にこいつは作中には一切登場しないのか。
作中で「いずみ」が「あなた」と呼びかけたのは客としてやってきた以下の5人である。
「女性客」、「女子学生」、「若い女性客」、2人目の「女性客」、「男性客」
実はこの中で一人だけ、「いずみ」と関わりの深い人物がいる。「男性客」だ。
「男性客」の母親が「いずみ」の常連であり、「いずみ」の元に紹介されてやってきた。

『はぁ……あまり乗り気じゃないんだよね、俺』
『ま、占い師サンが美人だから来てよかったけど』
『それが余計なお世話だって。それより、MINE教えてよ。今度遊びに行こうよ』
客としてやってきた日の彼の発言の一部である。
「いずみ」は「男性客」に喝を入れてその日はお帰りいただいた。

後日、『ぜひうちの息子の嫁に!』と常連である「男性客」の母親から言われたという話など、
客としてやってきた日以降も「男性客」と繋がりがあることを匂わせるエピソードが描かれる。
もちろん「いずみ」は断っているし、恋愛感情が芽生えていそうな雰囲気は一切ない。
だが「男性客」からのアプローチは続いているのだ。

そう、「あなた」は「男性客」である可能性が極めて高いのだ。
そして思い出して欲しい。このゲームは三人称視点ではない。「いずみ」の一人称視点だ。



星と乙女は百合ゲーなどでは断じてない。



星と乙女は  乙  女  ゲ  ー  だ。

さて、"竿役が無個性透明"なのは"地雷性をなくそうとした配慮"という指摘があった。
果たして本当にそうだろうか。
これは乙女ゲーだ。エロシーンも当然「いずみ」の一人称視点で描かれている。
つまり、目の前に繰り広げられているエロシーンは、物言わぬ透明人間となった「男性客」と何故か裸体が描かれている自分自身(主人公)とのセックスだ。
男性向け成人ゲームで言うならば、男主人公の竿だけがそびえ立つ中、描かれるべき穴が存在しないのだ。

「竿」は存在するべきだったのだ。

では、「竿」があれば乙女ゲーとして満足できたのか。
「男性客」は態度が悪く、作中の展開だけで好きになれるような存在ではない。
つまり、星と乙女を購入した"女性ユーザー"は、百合に挟まる男を見せつけられただけでなく、好きになれないチャラ男に純愛レイプされたのだ。
……これ以上語るのは酷というものだろう……。


かくして、星と乙女が占う未来は乙女ゲーであることが判明した。
ここはエロゲー板であり、乙女ゲー的KOTYは2016年をもって終了している。
乙女ゲー的KOTYがないから仕方なくこのままKOTYeへの出場を認めるか?
否、そんな話ではない。そもそも何故乙女ゲーがKOTYeにやってきたのか。
それは「あなた」が"プレイヤー"だと誤認していたからではないか?

改めて問おう。
R18パッチダウンロードページに記載されている注意書きには何が書かれているのか。


R-18パッチ 無料配布のご案内

パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


初めてこの注意書きを読んだ人はこう思うのではないだろうか。
「あなた」=プレイヤー
「作中キャラの特定の誰か」=いずみ以外の登場キャラクター(とわ、真希、莉乃、潤)

しかし同時に、奇妙な違和感を覚えた人はいないだろうか。
”「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。”
この1文がなくても、「あなた」目線での「いずみ」とのエロシーンが追加されるのは十分伝わるし、
百合に竿の注意喚起としてはここまで書かなくても良いのではないか。

それもそのはず、すべてが逆なのだ。
「作中キャラの特定の誰か」は、とわ、真希、莉乃、潤ではない。「あなた」と呼ばれた「占い客」たちなのだ。
つまり、この注意書きは「あなた」=プレイヤーという注意喚起のために書かれたものではなく、
「あなた」=「男性客」ではないですよ、という"既プレイヤー"に向けられた言い逃れであり、
それが却ってこの百合に竿問題の傷口を広げているのである。

これを読んだ"女性ユーザー"は何を期待するだろうか。
自分と「いずみ」の百合展開だ。これ以上は口にするのも憚られる。

これを読んだ"男性ユーザー"は何を期待した?
自分と「いずみ」の純愛セックスだ。ゆえに、男性向けエロゲとして誤認してしまった。
ここから先は、男性目線でこの作品を紐解いていこう。

まず確認だが、自分は「あなた」であり「いずみ」ではない。
ゲームを始めた時点でまず疑問が浮かぶ。
三人称視点でもなく、「あなた」の一人称視点でもなく、何故か「いずみ」の一人称視点で話が進行していくのだ。
これだけなら「あなた」は「いずみ」のすぐ後ろにいる第三者目線の物語かな?という解釈もできる。
しかし開始早々「女性客」に対して「いずみ」が「あなた」と呼ぶ。
あぁ、自分は客なのかな?そう感じることだろう。
しかし視点が切り替わることはなく終始「いずみ」視点で話が進んでいく。
客だとしたら自分はどこからこの世界を見ているのか。
別の客が来店するたびに「あなた」と呼ばれ、否応なく客目線にさせられる。
にもかかわらず「私」は「いずみ」だ。

自分は誰だ?「あなた」は誰だ?
もはや誰にも感情移入などできようはずがない。
そして何もかもわからぬまま気付けばキマシタワー建設完了。

さぁ待ちに待ったエロシーンだ。
自分の分身である「あなた」がやってきた…………などと思えるわけがない。
本編シナリオに自分の分身である「あなた」は存在しないのだ。

「いずみ」はいったい誰とセックスしているのか。
自分の分身である「あなた」との純愛セックス?本当にそうか?
地の文は相変わらず「いずみ」の一人称視点なのだ。
「あなた」が自分であれば「いずみ」の目線を通して自分自身とのセックスを見せつけられているのである。
やはり「あなた」は自分ではない。

だが、自分は男性だから「いずみ」ではありえない。
残された道は1つしかない。「いずみ」のすぐそばにいる第三者目線でこの世界を見ている。
では目の前にいる「あなた」はいったいどこのどいつだ。
そう、これは純愛セックスなどではない。どこの誰とも分からない透明人間とのNTR展開。


……違う。竿は描かれていない。会話すらないのだ。



…………「あなた」は本当は存在しない……?



「あなた」は「いずみ」の妄想上の存在で、目の前のエロシーンは主人公「いずみ」のオナニーである。
それを近くで見ているのだ。そう考えればすべて辻褄が合う。


……。



かくして、百合の皮を被った乙女ゲーは、メインシナリオすらも破壊し尽くして理解不能な男性向けエロゲーに変貌を遂げたのである。
百合ゲーと乙女ゲーと男性向けエロゲーの悪魔合体、それが星と乙女が占う未来の正体だ。

おしまい。

補足。
エロシーンがいずみ以外とだったら何の問題もなかったのです。
主人公(いずみ)を没個性化して「あなた」と登場キャラクターのエロシーンとして描く。
あるいは三人称視点の物語進行であればそれでも良かったでしょう。

このゲームを楽しみたいなら頭空っぽにして雰囲気だけを味わうか、
メインシナリオを全スキップしてエロシーンだけ味わうことをオススメします
幸いなことに未読スキップ機能は備わっています。
選択肢もありません。スタッフロールが流れるまでスキップすれば大丈夫です。

「あなた」が星と乙女のすべてを破壊しました。
いいえ、違いますね。

『それより、MINE教えてよ。』

す べ て の 元 凶 は お 前 だ


今度こそおしまい。

選評2-2 ※選評2-1の修正

【2023】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1707616151/
193:星と乙女が占う未来 選評:2024/03/31(日) 11:10:40 ID:BYWRb5Pg
本当はこわい星と乙女が占う未来『解説編』、始まります。


R-18パッチ 無料配布のご案内

パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


これは、公式サイトR18パッチダウンロードページに記載されている注意書きである。
これを読んだ皆様は何を思っただろうか。
……それを語る前に、まずはこの作品のシナリオについて触れていこう。

星と乙女は、主人公「水城いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームである。
選択肢はなく平坦なストーリーではあるが、主人公の「いずみ」は久しぶりに海外から
戻ってきた妹の「とわ」と感動の再会をし、キマシタワー建設して物語は幕を閉じる。

エロシーンはエンディング後に収録されていて、4シーン連続で順番は固定である。
エロシーン冒頭では地の文に以下の描写がある。
”何度も顔を合わせているのに、こうして部屋に招くのは実は初めて。”
”私の隣に立っているあなたを見て……少し警戒をしたように逆立っていた。”
”そんなあるを見て困った顔をするあなたに、ついつい苦笑い。”
「ある」は飼っている猫の名前で、「ある」が「あなた」を警戒して毛を逆立てている。

さて、「あなた」は誰だろうか。
プレイヤー、つまり自分自身のことだろ?多くの男性プレイヤーはそう思うだろう。
そして唐突に表れた自分の分身と「いずみ」のエロシーンが展開される。
それをまとめたのが避難所1本目>>481氏による選評だ。

だが思い出して欲しい、このゲームは主人公「いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームだ。
当然、女性もプレイしている。彼女らの目に映るこの世界は、本当に男性プレイヤーと同じだろうか?
否、彼女らが見ている世界には、男性プレイヤーが見た世界とは全く異なる世界が描かれている。
彼女らにとって、地の文における「私」こそが自分自身であり、「あなた」は他の誰かでしかないのだ。

では女性プレイヤーにとっての「あなた」は一体誰なのか。
何度も顔を合わせているのに部屋に招くのは初めて……少なくとも妹の「とわ」ではない。
「真希」「莉乃」「潤」……誰だろう、そう思いながら読み進めると彼女らでもないことが確定する。
地の文だけでなく「いずみ」が直接「あなた」と呼びかけるのだ。
「いずみ」は他の登場キャラクターのことを名前で呼ぶ。「あなた」と呼ぶ間柄ではない。

では「あなた」は誰なのか。本当にこいつは作中には一切登場しないのか。
作中で「いずみ」が「あなた」と呼びかけていたのは占い客たちである。
具体的には「女性客」「女子学生」「若い女性客」「男性客」といった立ち絵もないただのモブキャラだ。

実はこの中で一人だけ、「いずみ」と関わりの深い人物がいる。「男性客」だ。
「男性客」の母親が「いずみ」の常連であり、「いずみ」の元に紹介されてやってきた。

『はぁ……あまり乗り気じゃないんだよね、俺』
『ま、占い師サンが美人だから来てよかったけど』
『それが余計なお世話だって。それより、MINE教えてよ。今度遊びに行こうよ』
客としてやってきた日の発言の一部である。
「いずみ」は「男性客」に喝を入れてその日はお帰りいただいた。

後日、『ぜひうちの息子の嫁に!』と常連である「男性客」の母親から言われたという話など、
客としてやってきた日以降も「男性客」と繋がりがあることを匂わせるエピソードが描かれる。
もちろん「いずみ」は断っているし、恋愛感情が芽生えていそうな雰囲気は一切ない。
だが「男性客」からのアプローチが続いてることについて、
他のキャラクターたちから本当にその気がないのかと「いずみ」を茶化すシーンまであるのだ。

そう、女性プレイヤーにとって「あなた」は「男性客」である可能性が極めて高いのだ。
「男性客」は態度が悪く、作中の展開だけで好きになれるような存在ではない。
要するに、妹の「とわ」との禁断の愛を求めてこの作品を購入した百合好き女性たちは、
好きになれるわけがないチャラ男にレイプされたのだ。これほど悲惨な話はあるまい。

改めて問おう。
R18パッチダウンロードページに記載されている注意書きには何が書かれているのか。


R-18パッチ 無料配布のご案内

パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


初めてこの注意書きを読んだ人はこう思ったのではないだろうか。
「あなた」=プレイヤー
「作中キャラの特定の誰か」=いずみ以外の登場キャラクター(とわ、真希、莉乃、潤)

しかし同時に、奇妙な違和感を覚えた人はいないだろうか。
”「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。”
この1文がなくても、「あなた」目線での「いずみ」とのエロシーンが追加されるのは十分伝わるし、
百合に竿の注意喚起としてはここまで書かなくても良いのではないか。
むしろ、この1文があることで「特定の誰か」を想起させられてしまう。

それもそのはず、真相は全く違う。
この注意書きは、女性プレイヤーたちの苦痛な叫びを元に記されている。
「作中キャラの特定の誰か」は、他の登場キャラクターというよりも「あなた」と呼ばれた「占い客」たちを指していて、
「あなた」=「男性客」と断定するものではないですよ、という"女性既プレイヤー"に向けられた言い逃れである。

何故「いずみ」とプレイヤーのR18シーンと断定せずに「あなた」と「」付きで強調しているのか。
それは「いずみ」の相手は「あなた」でしかなく、「あなた」は女性プレイヤーにとって自分自身にはなりえないからだ。
男性と女性で見ている世界が違う、それゆえに奇妙な注意書きになってしまっているのだ。
それが却ってこの百合に竿問題の傷口を広げている。

これを読んだ"女性"は何を期待するだろうか。
自分と「いずみ」の百合展開だ。

これを読んだ"男性"は何を期待するだろうか。
自分と「いずみ」の純愛セックスだ。ゆえに、男性向けエロゲとして成立してしまった。

メーカーが男性向けにエロシーンを製作したというのは想像に難くない。
しかしその結果、罪なき女性たちの尊厳を破壊し蹂躙してしまった。
女性向けシナリオと男性向けエロシーンの合体事故による悲劇。

公式サイトにはこの作品が「男性向け」であることを示唆する記述はない。
この作品が百合物であったがために男女問わず手にした作品。
「男性向け18禁PCゲーム」が我々が愛して護るべき女性を悲しませている。
クソである。

世の中の女性たちよ、この作品のR18パッチは絶対に当ててはいけない。

補足。
簡単にまとめると百合好き女性にとっては、
Switch版は主人公(♀)とヒロイン(妹)の百合ゲー
R18版は主人公(♀)とチャラ男がヤるジャンル詐欺
だったというお話

実姉妹の近親相姦を期待して買ってみたら
絶対に妹相手ではないまさかの男に掘られる展開(を想起させるもの)

メーカーが真に記載すべきは「男性向け」エロシーンが含まれるってことなんだけど
それをしたら既に購入した女性ユーザの反感を買うから書けないというジレンマ
あまりに胸糞すぎてこの作品をどう取り扱っていいかわからないからあとの判断は皆にまかせる

選評2-3 ※選評2-2の修正

【2023】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1707616151/
213:星と乙女が占う未来 選評:2024/04/01(月) 07:22:29 ID:Fu1sfg92
本当はこわい星と乙女が占う未来『解説編』、始まります。


R-18パッチ 無料配布のご案内

【追記 JST 2023/01/27 22:50】
パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


これは、発売日翌日に公式サイトR18パッチダウンロードページに追記された注意書きである。
これを読んだ皆様は何を思っただろうか。
……それを語る前に、まずはこの作品のシナリオについて触れていこう。

星と乙女は、主人公「水城いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームである。
選択肢はなく平坦なストーリーではあるが、主人公の「いずみ」は久しぶりに海外から
戻ってきた妹の「とわ」と感動の再会をし、キマシタワー建設して物語は幕を閉じる。

エロシーンはエンディング後に収録されていて、4シーン連続で順番は固定である。
エロシーン冒頭では地の文に以下の描写がある。
”何度も顔を合わせているのに、こうして部屋に招くのは実は初めて。”
”私の隣に立っているあなたを見て……少し警戒をしたように逆立っていた。”
”そんなあるを見て困った顔をするあなたに、ついつい苦笑い。”
「ある」は飼っている猫の名前で、「ある」が「あなた」を警戒して毛を逆立てている。

さて、「あなた」は誰だろうか。
プレイヤー、つまり自分自身のことだろ?多くの男性プレイヤーはそう思うだろう。
そして唐突に表れた自分の分身と「いずみ」のエロシーンが展開される。
それをまとめたのが避難所1本目>>481氏による選評だ。

だが思い出して欲しい、このゲームは主人公「いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームだ。
当然、女性もプレイしている。彼女らの目に映るこの世界は、本当に男性プレイヤーと同じだろうか?
否、彼女らが見ている世界には、男性プレイヤーが見た世界とは全く異なる世界が描かれている。
彼女らにとって、地の文における「私」こそが自分自身であり、「あなた」は他の誰かでしかないのだ。

では女性プレイヤーにとっての「あなた」は一体誰なのか。
何度も顔を合わせているのに部屋に招くのは初めて……少なくとも妹の「とわ」ではない。
「真希」「莉乃」「潤」……誰だろう、そう思いながら読み進めると彼女らでもないことが確定する。
地の文だけでなく「いずみ」が直接「あなた」と呼びかけるのだ。
「いずみ」は他の登場キャラクターのことを名前で呼ぶ。「あなた」と呼ぶ間柄ではない。

では「あなた」は誰なのか。本当にこいつは作中には一切登場しないのか。
作中で「いずみ」が「あなた」と呼びかけていたのは占い客たちである。
具体的には「女性客」「女子学生」「若い女性客」「男性客」といった立ち絵もないただのモブキャラだ。

実はこの中で一人だけ、「いずみ」と関わりの深い人物がいる。「男性客」だ。
「男性客」の母親が「いずみ」の常連であり、「いずみ」の元に紹介されてやってきた。

『はぁ……あまり乗り気じゃないんだよね、俺』
『ま、占い師サンが美人だから来てよかったけど』
『それが余計なお世話だって。それより、MINE教えてよ。今度遊びに行こうよ』
客としてやってきた日の発言の一部である。
「いずみ」は「男性客」に喝を入れてその日はお帰りいただいた。

後日、『ぜひうちの息子の嫁に!』と常連である「男性客」の母親から言われたという話など、
客としてやってきた日以降も「男性客」と繋がりがあることを匂わせるエピソードが描かれる。
もちろん「いずみ」は断っているし、恋愛感情が芽生えていそうな雰囲気は一切ない。
だが「男性客」からのアプローチが続いてることについて、
他のキャラクターたちから本当にその気がないのかと「いずみ」を茶化すシーンまであるのだ。

そう、女性プレイヤーにとって「あなた」は「男性客」である可能性が極めて高い。
「男性客」は態度が悪く、作中の展開だけで好きになれるような存在ではない。
愛する妹の「とわ」との禁断の愛を求めてこの作品を購入した百合好き女性たちは、
好きになれるわけがないチャラ男に純愛レ〇プされたと感じたのだ。これほど悲惨な話はあるまい。

改めて問おう。
R18パッチダウンロードページに追記された注意書きには何が書かれているのか。


R-18パッチ 無料配布のご案内

【追記 JST 2023/01/27 22:50】
パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


初めてこの注意書きを読んだ人はこう思ったのではないだろうか。
「あなた」=プレイヤー
「作中キャラの特定の誰か」=いずみ以外の登場キャラクター(とわ、真希、莉乃、潤)

しかし同時に、奇妙な違和感を覚えた人はいないだろうか。
”「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。”
この1文がなくても、「あなた」目線での「いずみ」とのエロシーンが追加されるのは十分伝わるし、
百合の間に挟まる男の注意喚起としてはここまで書かなくても良いのではないか。
むしろ、この1文があることで「特定の誰か」を想起させられてしまう。

……真相は全く違うのではなかろうか。
この注意書きは、女性プレイヤーたちの悲痛な叫びを元に追記された可能性がある。
「作中キャラの特定の誰か」は、他の登場キャラクターというよりも「あなた」と呼ばれた「占い客」たちを指していて、
「あなた」=「男性客」と断定するものではないですよ、という"女性既プレイヤー"に向けられた言い逃れにようにも見える。

何故「いずみ」とプレイヤーのR18シーンと断定せずに「あなた」と「」付きで強調しているのか。
それは「いずみ」の相手は「あなた」でしかなく、「あなた」は女性プレイヤーにとって自分自身にはなりえないから。
男性と女性で見ている世界が違う、それゆえに奇妙な注意書きになってしまっているのではないか。
この注意書きの真意は定かではないが、それが却ってこの百合に竿役問題の傷口を広げている。

これを読んだ"男性"は何を期待するだろうか。
自分と「いずみ」の純愛セックスだ。ゆえに、男性向けエロゲとして成立している。

これを読んだ"女性"は何を期待するだろうか。
自分と「いずみ」の百合展開だ。しかし、そこに求めるR18シーンは未だ存在しないままである。

メーカーが男性向けにエロシーンを製作したというのは想像に難くない。
メーカーとしても完全に想定外の事態であっただろうし、それを非難するつもりはない。
しかし結果として、罪なき女性たちの尊厳を破壊し蹂躙してしまった可能性がある。
女性向けシナリオと男性向けエロシーンの合体事故による惨劇。

公式サイトにはこの作品が「男性向け」であることを示唆する記述はない。
この作品が百合物であったがために男女問わず手にした作品。
「男性向け18禁PCゲーム」が我々が愛して護るべき女性を悲しませている。
クソである。

世の中の女性たちよ、この作品のR18パッチは絶対に当ててはいけない。

補足。
簡単にまとめると百合好き女性にとっては、
Switch版は主人公(♀)とヒロイン(妹)の百合ゲー
R18版は主人公(♀)とチャラ男がヤるジャンル詐欺に感じたというお話。

実姉妹の近親相姦を期待して買ってみたら
絶対に妹相手ではないまさかの男にヤられる展開(を想起させるエロシーン)

男性にも分かるように説明すると、
ヒロインとの純愛エロシーンを期待してR18パッチを当てたら、
何故か自分の竿だけが描かれていて、チャラ男らしき透明人間にケツ穴を掘られているBLモノだった
そんな感じ。

メーカーが真に記載すべきは「男性向け」エロシーンが含まれるってことなんだけど、
それをしたら既に購入した女性ユーザの反感を買うから書けないというジレンマ。
R18パッチさえ当てなければ女性にも楽しめるシナリオだからもったいない。

選評2-4 ※選評2-3の修正

【2023】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1707616151/
232:星と乙女が占う未来 選評 ◆WHUOeM8X3Q:2024/04/01(月) 21:06:28 ID:Fu1sfg92

R-18パッチ 無料配布のご案内

【追記 JST 2023/01/27 22:50】
パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


これは、発売日翌日に公式サイトR18パッチダウンロードページに追記された注意書きである。
これを読んだ皆様は何を思っただろうか。
……それを語る前に、まずはこの作品のシナリオについて触れていこう。

星と乙女は、主人公「水城いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームである。
選択肢はなく平坦なストーリーではあるが、主人公の「いずみ」は久しぶりに海外から
戻ってきた妹の「とわ」と感動の再会をし、キマシタワー建設して物語は幕を閉じる。

エロシーンはエンディング後に収録されていて、4シーン連続で順番は固定である。
エロシーン冒頭では地の文に以下の描写がある。
”何度も顔を合わせているのに、こうして部屋に招くのは実は初めて。”
”私の隣に立っているあなたを見て……少し警戒をしたように逆立っていた。”
”そんなあるを見て困った顔をするあなたに、ついつい苦笑い。”
「ある」は飼っている猫の名前で、「ある」が「あなた」を警戒して毛を逆立てている。

さて、「あなた」は誰だろうか。
プレイヤー、つまり自分自身のことだろ?多くの男性プレイヤーはそう思うだろう。
そして唐突に表れた自分の分身と「いずみ」のエロシーンが展開される。
それをまとめたのが避難所1本目>>481氏による選評だ。

だが思い出して欲しい、このゲームは主人公「いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームだ。
当然、女性もプレイしている。男性でも私のように女性主人公目線でプレイする人もいるだろう。
彼女らの目に映るこの世界は、本当に男性プレイヤーと同じだろうか?
否、彼女らが見ている世界には、男性プレイヤーが見た世界とは全く異なる世界が描かれている。
彼女らにとって、地の文における「私」こそが自分自身であり、「あなた」は他の誰かでしかないのだ。

では女性プレイヤーにとっての「あなた」は一体誰なのか。
何度も顔を合わせているのに部屋に招くのは初めて……少なくとも妹の「とわ」ではない。
「真希」「莉乃」「潤」……誰だろう、そう思いながら読み進めると彼女らでもないことが確定する。
地の文だけでなく「いずみ」が直接「あなた」と呼びかけるのだ。
「いずみ」は他の登場キャラクターのことを名前で呼ぶ。「あなた」と呼ぶ間柄ではない。
そもそも妹の「とわ」との純愛エンディングの直後である。
どうしてどこの誰とも分からない「あなた」を部屋に招く展開になっているのだろうか。

「あなた」は誰?……実は思い当たる節がある。
作中で「いずみ」は占い客たちのことを何度も「あなた」と呼びかけているのだ。
具体的には「女性客」「女子学生」「若い女性客」「男性客」といった立ち絵もないただのモブキャラだ。
実はこの中で一人だけ、特に「いずみ」と関わりの深い人物がいる。「男性客」だ。
「男性客」の母親が「いずみ」の常連であり、「いずみ」の元に紹介されてやってきた。

『はぁ……あまり乗り気じゃないんだよね、俺』
『ま、占い師サンが美人だから来てよかったけど』
『それが余計なお世話だって。それより、MINE教えてよ。今度遊びに行こうよ』
客としてやってきた日の発言の一部である。
「いずみ」は「男性客」に喝を入れてその日はお帰りいただいた。

後日、『ぜひうちの息子の嫁に!』と常連である「男性客」の母親から言われたという話など、
客としてやってきた日以降も「男性客」と繋がりがあることを匂わせるエピソードが描かれる。
もちろん「いずみ」は断っているし、恋愛感情が芽生えていそうな雰囲気は一切ない。
だが「男性客」からのアプローチが続いてることについて、
他のキャラクターたちから本当にその気がないのかと「いずみ」を茶化すシーンまであるのだ。

そう、女性プレイヤーにとって「あなた」は「男性客」である可能性が極めて高い。
「男性客」は態度が悪く、作中の展開だけで好きになれるような存在ではない。
愛する妹の「とわ」との禁断の愛を求めてこの作品を購入した百合好き女性たちは、
好きになれるわけがないチャラ男に純愛レ〇プされたと感じたのだ。これほど悲惨な話はあるまい。
余談だが、女性主人公目線でプレイしてしまった私は、男に掘られる悪夢を感じさせられた。

さて、改めて注意書きを見てみよう。
R18パッチダウンロードページに追記された注意書きには何が書かれているのか。


R-18パッチ 無料配布のご案内

【追記 JST 2023/01/27 22:50】
パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


初めてこの注意書きを読んだ人はこう思ったのではないだろうか。
「あなた」=プレイヤー
「作中キャラの特定の誰か」=いずみ以外の登場キャラクター(とわ、真希、莉乃、潤)

しかし同時に、奇妙な違和感を覚えた人はいないだろうか。
”「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。”
この1文がなくても、「あなた」目線での「いずみ」とのエロシーンが追加されるのは十分伝わるし、
百合の間に挟まる男の注意喚起としてはここまで書かなくても良いのではないか。
むしろ、この1文があることで「特定の誰か」を想起させられてしまう。

……真相は全く違うのではなかろうか。
この注意書きは、女性プレイヤーたちの悲痛な叫びを元に追記された可能性がある。
「作中キャラの特定の誰か」は、他の登場キャラクターというよりも「あなた」と呼ばれた「占い客」たちを指していて、
「あなた」=「男性客」と断定するものではないですよ、という"女性既プレイヤー"に向けられた言い逃れにようにも見える。

何故「いずみ」とプレイヤーのR18シーンと断定せずに「あなた」と「」付きで強調しているのか。
それは「いずみ」の相手は「あなた」でしかなく、「あなた」は女性プレイヤーにとって自分自身にはなりえないから。
男性と女性で見ている世界が違う、それゆえに奇妙な注意書きになってしまっているのではないか。
この注意書きの真意は定かではないが、それが却ってこの百合に竿役問題の傷口を広げている。

これを読んだ"男性"は何を期待するだろうか。
自分と「いずみ」の純愛セックスだ。ゆえに、男性向けエロゲとして成立している。

これを読んだ"女性"は何を期待するだろうか。
自分と「いずみ」の百合展開、あるいは「あなた」って誰だろう?だ。
どちらであっても、その先に求めるR18シーンとは異なる展開が待っているだろう。


……どうしてこんな事態になってしまったのだろう?
メーカーとて百合に挟まる男を予告なく提供することが許されざる行為だと分かっていたはず。
実はこの作品、販売当初はDLsiteで百合・レズビアンタグが設定されていた。
だからこそ、百合ではなくヘテロ作品のジャンル詐欺だとして大きく非難され、
急遽注意書きを追記することになった。百合・レズビアンタグも外されている。

メーカーは一体何がしたかったのか?
……本当は「あなた」×「いずみ」のレズシーンを描きたかっただけなのではないだろうか。
>>481氏による選評でも竿は匂わせる程度で、透明人間が男とは断定していない。
「あなた」の一人称視点で「いずみ」とのR18シーンが描かれていればレズシーンとして成立したように思う。
「いずみ」の一人称視点で「あなた」とのR18シーンを描いてしまったため、
女性主人公目線で遊ぶ人の目には「男性客」の竿が想起させられてしまった。
そして、男性プレイヤーの目には百合の間に自分が挟まっているように見えてもおかしくはない。

本編シナリオが「いずみ」の一人称視点で進行していたがゆえに
エロシーンシナリオの視点漏れが発生して、ありもしない想像上の竿役が誕生してしまった
まさにチン事件ではないだろうか。

ロープライス作品であるがゆえに、「いずみ」一人に絞ってR18シーンを用意した結果、
メーカーにも想定外の重大事故が発生してしまった。
他の登場キャラたちのレズシーンも描けるだけのボリューム作品であれば起きなかった可能性があるあまりにも悲しい事故。
しかし、男性向け、女性向け、あるいは男女とも、メーカーがどのような購買層を想定していたのかは定かでないが、
事前告知なく「性癖地雷」のクソゲーを世に放ってしまったのもまた事実だ。

公式サイトにはこの作品が「男性向け」であることを示唆する記述はない。
この作品が百合物であったがために男女問わず手にした作品。
メインシナリオだけなら値段相応に楽しめる作品、それをR18パッチがすべて台無しにしてしまった。
この作品のR18パッチは自分の性癖にマッチしているか十分に吟味してから当てて欲しい。

補足。
簡単にまとめると百合好き女性にとっては、
Switch版は主人公(♀)とヒロイン(妹)の百合ゲー
R18版は主人公(♀)とチャラ男らしき男がヤるジャンル詐欺に感じたというお話。
しかも純愛エンディング直後にカップル崩壊が確定するというおまけ演出付き。

本来この作品のR18シーンとしては、まず「いずみ」×「とわ」を用意するべきだったし、
それが無理だったとしても
  • 「あなた」の一人称視点で「あなた」×「いずみ」
  • 三人称視点で「あなた」×「いずみ」
のいずれかを描いておけば被害は少なく済んだと思う。

  • 「いずみ」の一人称視点で「あなた」×「いずみ」
を描いてしまった結果、すべてが台無しになってしまった。

R18パッチさえ当てなければ女性にも楽しめる良シナリオだったのに
視点漏れ一つでクソゲーと化した珍作です。百合に竿だけに。

おしまい。

総評2-5 ※最終版

【2023】 クソゲーオブザイヤーinエロゲー板 避難所 3本目
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/58331/1707616151/
309:星と乙女が占う未来 選評2 ◆WHUOeM8X3Q:2024/04/12(金) 20:50:55 ID:ZODLoLEs

R-18パッチ 無料配布のご案内

【追記 JST 2023/01/27 22:50】
パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


これは、発売日翌日に公式サイトR18パッチダウンロードページに追記された注意書きである。
これを読んだ皆様は何を思っただろうか。
……それを語る前に、まずはこの作品のシナリオについて触れていこう。ネタバレ注意。

本作は、主人公「水城いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームである。
選択肢はなく平坦なストーリーではあるが、主人公の「いずみ」は久しぶりに海外から
戻ってきた妹の「とわ」と感動の再会をし、キマシタワー建設して物語は幕を閉じる。

R18シーンはエンディング直後に収録されていて、4シーン連続で順番は固定である。
R18シーン冒頭では地の文に以下の描写がある。

  何度も顔を合わせているのに、こうして部屋に招くのは実は初めて。
  私の隣に立っているあなたを見て……少し警戒をしたように逆立っていた。
  そんなあるを見て困った顔をするあなたに、ついつい苦笑い。

「ある」は飼っている猫の名前で、「ある」が「あなた」を警戒して毛を逆立てている、そんな状況である。
さて、「あなた」は誰だろうか。
プレイヤー、つまり自分自身のことだろ?多くの方がそう思ったのではないだろうか。
そして唐突に現れた自分の分身と「いずみ」のR18シーンが展開される。
それをまとめたのが避難所1本目>>481氏による選評である。

だが、別の見方もある。
このゲームは主人公「いずみ」の一人称視点で描かれた百合風ノベルゲームだ。R18シーンまで用意されている。
「いずみ」×「他の登場キャラ」の恋愛を描いたGL作品として、私は主人公(♀)目線で物語を読み進めていた。
主人公(♀)目線で見るこの世界は、傍観者目線(神視点)で眺める世界と同じだろうか?
実は少し違う。主人公(♀)目線の私にとっては地の文の「私」こそが自分自身であり、「あなた」は他の誰かでしかない。

では、主人公(♀)目線での「あなた」は一体誰なのか。
何度も顔を合わせているのに部屋に招くのは初めて……少なくとも妹の「とわ」ではない。
「真希」「莉乃」「潤」……誰だろう、そう思いながら読み進めると彼女らでもないことが確定する。
地の文だけでなく「いずみ」が直接「あなた」と呼びかけるのだ。
「いずみ」は他のキャラのことを名前で呼ぶ。「あなた」と呼ぶ間柄ではない。
そもそも妹の「とわ」との再会エンディングの直後である。
どうしてどこの誰かも分からない「あなた」を部屋に招く展開になっているのだろうか。

「あなた」は誰?……実は思い当たる節がある。
作中で「いずみ」は占い客たちのことを何度も繰り返し「あなた」と呼んでいる。
具体的には「女性客」「女子学生」「若い女性客」「男性客」といった立ち絵もないただのモブキャラだ。
実はこの中で一人だけ、特に「いずみ」と関わりの深い人物がいる。「男性客」だ。
「男性客」の母親が「いずみ」の常連であり、「いずみ」の元に紹介されてやってきた。

  「はぁ……あまり乗り気じゃないんだよね、俺」
  「ま、占い師サンが美人だから来てよかったけど」
  「それが余計なお世話だって。それより、MINE教えてよ。今度遊びに行こうよ」

客としてやってきた日の発言の一部である。
「いずみ」が「男性客」に喝を入れると、彼は気まずそうな顔で占い料を払い、無言でお辞儀をして逃げるように店を出た。
後日談として、改心した「男性客」からの贈り物が「いずみ」の元に届き、
常連である母親からも『ぜひうちの息子の嫁に!』と言われたというエピソードが描かれる。
もちろん「いずみ」は断っているし、恋愛感情が芽生えていそうな雰囲気はない。
しかし、他に「あなた」に相応しい人物が誰も思い浮かばない。

……まさか「いずみ」の妄想? 確かに、声も姿もない。
HCGを見ても「いずみ」の股とベッドが近接していて、誰かの入るスペースがないように見える。
この作品のR18シーンは「いずみ」の妄想オナニーを描いただけのクソゲーで、竿役なんて最初からいないのでは……?
そういう解釈が脳裏に浮かんだが、それでも違和感が残る。「ある」が「あなた」を見て警戒しているからだ。
それも含めて幻覚だとか、霊的な何かを見ているとかいう解釈もできるかもしれないが、
私には「あなた」が実在するように感じられた。

斯くして主人公(♀)目線で物語を読み進めていた私の目の前には、
愛する妹との純愛エンディングだと思った直後に実姉妹カップルの崩壊が告げられ、
いつの間にか愛を育んで物言わぬ透明人間と化した「男性客」に純愛レ〇プされる悪夢が繰り広げられたのである。合掌。


さて、改めて注意書きを見てみよう。
R18パッチダウンロードページに追記された注意書きには何が書かれているのか。


R-18パッチ 無料配布のご案内

【追記 JST 2023/01/27 22:50】
パッチ適用後は「いずみ」と「あなた」のR18シーンが追加されます。
「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。
また、「いずみ」以外の絵は登場しません。


初めてこの注意書きを読んだとき、こう思った人が多いのではないだろうか。
「あなた」=プレイヤー
「作中キャラの特定の誰か」=「いずみ」以外の登場キャラクター(とわ、真希、莉乃、潤)
しかし同時に、奇妙な違和感を覚えた人はいないだろうか。

  「あなた」は作中キャラの特定の誰かと断定するものではございません。

この1文がなくても、「あなた(自分)」×「いずみ」のR18シーンが追加されるのは伝わるし、
「作中キャラとは関係がありません。」などと断言した方が誤解がない。
むしろこの1文があるせいで「特定の誰か」が想起させられてしまう。

私には、
「あなた」=「あなた」と呼ばれた「占い客」たち
「特定の誰か」=「男性客」で、
”「あなた」=「男性客」とは限りません”という既プレイヤーに向けられた言い逃れに見えた。
「いずみ」とプレイヤーのR18シーンと断定せずに「あなた」と「」付きで強調しているのも、
主人公(♀)目線では「あなた」がプレイヤーにはならず、「いずみ」の相手は「あなた」でしかないからだ。
この注意書きの真意は定かではないが、それが却ってこの百合に竿役問題の傷口を広げている可能性がある。

これを読んで「あなた」=プレイヤーだと思った人は何を期待するだろうか。
「あなた(自分)」×「いずみ」のR18シーンだろう。ゆえに、男性向けエロゲーとして成立している。

これを読んで「いずみ」=プレイヤーだと思った人は何を期待するだろうか。
「いずみ」×「あなた(誰?)」のR18シーンだろう。そして「あなた」をどう解釈するかで未来が変わる。

おれは「あなた(自分)」×「いずみ」だと思っていたら いつのまにか「あなた(男性客)」にヤられていた
な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
おれも何をされたのかわからなかった… 頭がどうにかなりそうだった…


さて、どうしてこんな事態になってしまったのだろうか。
実はこの作品、販売当初はDLsite、FANZA GAMESで百合、レズビアンタグが設定されていた。
だからこそ、百合ではなくヘテロの百合詐欺だとして大きく非難され、
急遽注意書きを追記することになった。百合、レズビアンタグも外されている。

メーカーは一体何がしたかったのか?
本当は「あなた(自分)」×「いずみ」でも「いずみ」×「あなた(女性客)」でも
プレイヤーの想像に任せて自由に解釈できるようなレズシーンを描きたかっただけなのではないだろうか。
男性ユーザのことまで考慮して、ペニスバンドとも竿とも取れるようなR18シーンを描いた可能性まである。
その結果、人によっては無口無個性な竿役にしか見えなくなり、
「あなた」=プレイヤーだと思った男性ユーザにとっては百合の間に自分の竿が挟まってしまった。

もちろん別の解釈も可能だ。
メインシナリオが百合風だから百合、レズビアンタグを付けただけで、
男性向けに「あなた(自分)」×「いずみ」のR18シーンを提供したところニーズと異なり大炎上した。
いずれにしても真相は闇の中だ。

しかし、男性向け、女性向け、あるいは男女とも、メーカーがどのような購買層を想定していたにしろ、
事前告知なく「性癖地雷」のクソゲーを世に放ってしまったのは紛れもない事実だ。
公式サイトにはこの作品が「男性向け」であることを示唆する記述もない。
この作品が百合物であるがゆえに男女問わず手にする可能性がある作品。
メインシナリオだけなら値段相応に楽しめる作品なのに、R18パッチがすべてを台無しにしてしまったクソゲー、
それが星と乙女が占う未来である。

まぁR18シーンの内容を知った上で遊ぶ分には「いずみ」の可愛い姿が堪能できるし、
ロープライス作品としてみればこんなもんだと思うよ。

でも、「いずみ」×「とわ」を期待させた直後に裏切ったのはマジで許さんからなこのクソゲー。

補足まとめ。

百合だけでは売れないと判断して男性向けR18シーンをくっつけたせいで自爆した可能性もあるし、
男女問わず自由に解釈して誰にでも楽しめるように徹底しすぎたせいで墓穴を掘った可能性もある。

男性向けに「あなた」=男性プレイヤーとしてR18シーンを作ったのであればレズビアンタグが意味不明だし、
注意書きも「あなた」=プレイヤーで作中キャラとは関係ありませんと断言した方がマシである。
女性向けだったとしたらこんなに竿役感を演出する必要なんてなかったはず。
結局メーカーが何をしたかったのかは完全に謎である。

私が感じた本作の問題点をまとめると、
  • 実姉妹カップル成立直後にキマシタワー崩壊
  • 自分×ヒロインと思ったら純愛レ〇プされてた
以上だ。

せめて「いずみ」×「とわ」の解釈が成立する余地が残されていれば救いようがあったのだが…。
一応、透明人間が相手なのは良くある無口無個性な竿(?)役と思えばそんなに気にはならなかった。
むしろ竿役がハッキリと描かれていたら完全に心が砕け散っていたのでセーフ(?)

まぁ要するに、混ぜるな危険のR18パッチのせいでクソゲーと化した珍作です。百合に竿だけに。

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最終更新:2024年08月12日 16:21